鈴木宏和が記念初制覇を狙う!
山陽オートレース場で行われているGII若獅子杯争奪戦も優勝戦を迎えた。おおむね順当に勝ち上がっていた強力車だったが、準決は重走路での競争になり波乱が続出。スーパーハンデで戦っていた鈴木圭一郎を含め7、8枠勢の敗退が目立った。新人33期からは2人が優出を決め、他の6人は最重ハンの面々。どのようなレースになるのか。
新人2名は中村杏亮と黒川京介で0ハンからの競争。中村は、3日目の8着以外は全て1着と好調っぷりを示している。黒川もここまで2勝を挙げ、評判通りの活躍。30線には内枠から小林瑞季、田村治郎、鈴木宏和、平田雅崇、渡辺篤、吉原恭佑と並んだ。
0ハン両者のスタート争いは難解だが、内枠の分だけ中村が先行か。30線は角度がきつくなるので内枠が断然有利だが、単純なスタート力では鈴木宏がアタマ一つ抜けている。ここは内の2車を抑えて出そうだ。これに乗って行くのは平田とみた。その外の渡辺と吉原は7、8番手からの競争になりそう。
優勝戦まで進出するだけあって新人2者はスピードがある。独走に入れば、記念の優勝戦で8周回になることを考慮に入れて上がり3・42くらいまでは出そう。ただし、今回は2級車が2人進出したことが大きなカギ。2人で道中競り合うような形になると、自分の走りたい所をすんなりと走れず、タイム上昇が見込みづらくなる。となると30線勢の追い込みの出番。
0ハンを追う一番手になるのは、スタート飛び出しそうな鈴木宏。今節は3日目に3・373の上がりタイムをたたき出し、スタートだけではなくスピード面での成長がうかがえる。10線や20線に車がなく、0ハンを直撃できるのは大きな強み。0ハン両者の逃げを道中で交わしそうだ。そこからは一人旅。同ハン勢の追い込みを振り切って初の栄冠を掴みそう。
相手は平田。鈴木宏のスタートに乗って出て、離されずに付いて行くか。道中で鈴木宏に隙がうまれれば、インに突っ込んで行くかもしれない。次に渡辺。今節は車の進み方が良く、軽快な走りができている。今回に限って言えば、2周延びるのは好材料になりそう。
逃げ切りまでは厳しいと見ているが、0ハン両者も一杯の走りで連下の可能性はある。逆に30線勢が競り合うような展開になれば、優勝のチャンスが近づいてくる。ゴチャ付くような展開になれば吉原の突進も怖いし、小林と田村も枠ナリのスタートを切ってくるようだと上位争いに参加できる。
◎鈴木宏和
○平田雅崇
△渡辺篤
△黒川京介
▲中村杏亮
鈴木圭一郎が大会3連覇を狙う!
SG第32回全日本選抜オートレースも優勝戦のメンバーが出揃った。荒尾聡や永井大介、高橋貢らの主力が優出を逃す波乱はあったものの、優勝戦はSGに相応しい顔ぶれとなった。SG常連組の他には、初日から好走が続いていた加賀谷建明が1着で準決を突破。エンジンの仕上がり的に台風の目になりそう。準決を簡単に振り返る。
9R...最内からスタート飛び出した金子大輔が逃げ態勢。中村雅人が岩見貴史を速攻で交わして2番手奪取。金子はインを抑える走りで抵抗したが、中村雅がマーク追走から冷静にチャンスをうかがい、しっかりと差し切って先頭へ。新井恵匠も追い上げていたが及ばなかった。
10R...好スタート決めた佐藤貴也がインを締め上げつつ逃げに入る。伊藤信夫が2番手に付け内山高秀がピタリマーク。伊藤信は佐藤貴を交わしにかかるが決め手を欠く。池田政和は伸びを欠いて圏外のまま。荒尾聡もスタート行き切れず凡走。
11R...早々と逃げ態勢に入った木村武之だが、ペースはそこまで上がらない。2番手に付けた加賀谷建明が徐々に差を詰めて渾身の突っ込みが決まる。永井大介はレース前半もたついていたが、中団を抜け出してからは猛追を見せ、最後は木村武に迫るも及ばず3着入線。
12R...最内の鈴木圭一郎が先行で後続を引き離す。篠原睦がカマシ気味に出て2番手キープ。佐藤摩弥が3番手に浮上したが、篠原を追うまでは行かず、最終的には平田雅崇に交わされて4着だった。
ここまで4連勝の負けなしで来ているのは全国ランク1位の鈴木圭。4日間のレースはどれも危なげなく、落ち着いて見ていられるものばかりだった。3日目には試走後に雨がパラつき、不安定な走路状態になったが、ここでも冷静に乗り切り楽勝のゴール。スタートが切れており、スピード面も断トツ。本命にしない理由が見当たらない。3度目の全日本選抜制覇を決めそう。
相手候補は中村雅。今節はエンジンが高い位置で保てている。予選道中はスタート行けなくても、柔軟性の高さを見せつけ冷静に攻め上げて行けていた。SGの優勝戦で10周回になるのが好材料になる数少ない選手。仮にトップスタートを切れればペースを上げて逃げられるし、そうでなくても3~4番手までに出れれば、鋭い追い込みで勝負圏内にまで入ってこれる。ここ1、2年は鈴木圭にやられっぱなしだったので、ここらへんで先輩の意地を見せたいところ。
3番手は佐藤貴。準決では先頭に立ってからペースがイマイチだったが、2番手から迫り来る伊藤信夫を抜かせない走りで逃げ切った。エンジン完調でなくても、インを抑える走りを極めてきている。枠的にも悪くなく、トップスタートを切れれば、地元の声援をバックに最後まで抑え切る可能性も大。次に木村武。準決では加賀谷にやられてしまったが、スタートは決まっており、優勝戦でも飛び出して主導権を握るかも。最後に加賀谷。元々スピードはあるタイプだったが、今節は特に気合も感じられる。エンジンも仕上がっており、序盤で先頭に立つ展開になれば怖い存在。
他にも久々のSG優勝を狙う伊藤信、エンジンに上積みができれば競り合いに持ち込める金子、SG未戴冠ながら常に上位級の走りを披露している篠原も見せ場を作るか。
◎鈴木圭一郎
○中村雅人
△佐藤貴也
△木村武之
▲加賀谷建明
鈴木圭一郎が3節連続完全優勝を狙う!
飯塚で行われている特別GIプレミアムカップも優勝戦を迎えた。0オープンで行われた準決は順当な結果に落ち着き、優勝戦の顔ぶれは豪華なものとなった。ここまで負けなしで来ているのは鈴木圭一郎と木村武之の浜松両者。果たして優勝戦の行方は...。
まず優勝戦の枠番だが、1番選択の鈴木圭は2枠へ、2番選択の木村が1枠へ、その後は3番選択の青山周平が3枠、4番目の永井大介が4で、5~8へも選択順どおりに加賀谷建明、中村雅人、早川清太郎、松尾啓史と入っていった。
スタート争いは、今節の切れから言うと鈴木圭、木村武あたりが良く、青山と永井も悪くはない。加賀谷も切れてる部類に入る。優勝戦のメンバーの中では中村、早川、松尾がやや劣るか。実際のレースでも枠順的にスタート争いは厳しくなりそう。
単純なエンジン比較では、鈴木圭が最も良い。準決で今シリーズの最速上がりタイム3・365をマークした。次いで、木村と中村が3日目に3・386をマークしている。加賀谷も3日目に3・392を出しておりエンジン面は良好。青山、永井、早川、松尾は3・40を切る上がりタイムを出せていない。
当ブログでの本命には鈴木圭を推す。鈴木圭は今節負けなしだが、その前も全て1着の完全優勝を2節連続で達成している。エンジン面だけでなく乗り手の方もノリにノッている。スタート、レースの運び方を見ても死角が見当たらない。トップスタートを切れば後続を離す一方だし、スタート行けなくても落ち着いて巻き返していけている。優勝戦で2周延びることは、メリットになってもデメリットになることはない。レースでよほどの被害でもない限りは勝ちきってみせる。プレミアムカップ初制覇を、3節連続完全優勝のオマケ付きで遂行させそうだ。
相手には青山を挙げる。青山の真骨頂は先頭走った時のブロック力。エンジンが出てなくても、巧みなコース取りでインから抜かせない走りができる。8月に行われたSGオートレースグランプリの優勝戦でも、スタート先行から鈴木圭を完全に封じ込めてしまった。この時はタイムがそこまで出ているわけではなかったが、丁寧なコース取りで隙を与えなかった。今回もトップスタートを切れれば、この時の再現VTRを見るかのようなレースができるかも。
次に木村。枠番選択で鈴木圭が2枠を選んだ次にその内枠に入ったということは、スタートで包まれる不安よりも、先行する気持ちを優先させたものと思われる。今節はエンジンの仕上がりもよく、トップスタートなら十分優勝争いに参加できる状態。そして永井。正直、エンジンは物足りないが、そういった時でもビッグレースでの勝ち方を知っている。試走タイムなどで人気にならないようなら逆に狙ってみる手もある。最後に加賀谷。準決では永井より明らかにエンジン強めで、スタート後の位置取り次第では、もしかするかも。
◎鈴木圭一郎
○青山周平
△木村武之
△永井大介
▲加賀谷建明
今年の伊勢崎ナイターフィナーレは鈴木圭一郎が飾る!
伊勢崎のナイターGII稲妻賞も優勝戦のメンバーが出揃った。準決の12Rの前に降雨があったが、シリーズ中はほぼ天候に恵まれ、強豪が順当に予選をこなしていた印象。優出した選手の準決を簡単に振り返っておく。
9R...2日目、3日目の動きはイマイチだった高橋貢が、整備で完全にエンジンを立て直してきた。スタートもマズマズ切れて、落ち着いた攻めで1着ゴール。2着には、初日から軽快な走りを見せていた渋沢憲司が食い込んだ。
10R...0ハン先行した栗原勝測を、10線から好ダッシュの森谷隼人が差し込む。その後は栗原が粘っていたが、早川清太郎がゴール前でチョイ差しを決めた。
11R...好スタートの浅香潤がペースを上げて逃げ切る。10線からは高宗良次が飛び出し、栗原俊介のインに切り込み2番手を奪取。青山周平の猛攻を振り切り優出を決めた。
12R...試走後に小雨が降ったが、レースにはそれほど影響はなかったか。桜井晴光の攻めを封じた新井淳だが、鈴木圭一郎が道中冷静に捌いて捕まえた。
エンジンが最も仕上がっているのは鈴木圭一郎。初日から負けなしの4連勝で優出を決めた。更に、地元からの連勝を8に延ばした。優勝戦は一つ内に早川、更にその内に高橋貢が控えているが、2周延びる記念レースの優勝戦なら問題なく捌き上げる。それ以前にスタートで好位置に付ければ、もっと展開が楽になる。完全優勝で今シリーズを締めくくりそうだ。
相手は高橋貢。準決ではしっかりとエンジンを仕上げてきた。ハンデ位置も鈴木圭、早川の内で、枠ナリのスタートが切れれば展開は有利。先手先手の攻めができれば、この両者を振り切っての優勝もある。3番手は早川。展開面は多少疑問だが、近年は地元の記念レースで無類の強さを誇っている。大事な場面ではスタート決まる可能性もあるので、上位争いに加わってくるか。
0ハンはスタート争い難解だが一応、新井淳か。それでも逃げペースは上がらず、同期の浅香が交わしそう。浅香は2日目から3連勝できており、早めに先頭に立てれば10線勢を脅かす存在になる。渋沢もスタート力はあるので、仮に先行してしまうと見せ場を作れる。
◎鈴木圭一郎
○高橋貢
△早川清太郎
△浅香潤
▲渋沢憲司
中尾貴志が記念レースで初優勝を狙う!
GI第61回ダイヤモンドレースも最終日を迎えた。飯塚のナイター走路にセッティングを合わせ切れなかった何人かの強豪が、準決も乗れない状況になったが、その準決もすんなりと順当な結果にはならないケースが目立った。
まずは9Rだが、ここからいきなり波乱があった。7号車の篠原睦がフライングで再発走。レースは4号車の重富大輔が好スタートを決め、素早く先頭に立ち独走。2番手に付けていた田中茂を、同期の篠原が交わし2着入線だったがフライングを犯したので優出ならず。3着の中村雅人が優出となった。
10Rでも永井大介がまさかのフライング。その永井はレースで意地を見せ白星となったが、失権で優勝戦には進めなかった。序盤で抜け出した吉原恭佑が2着入線、3着には大きく離されて浦田信輔。この2人が優出となった。
11Rでは、ここまで3連勝できていた中尾貴志が、ハンデ重化も克服しトップスタートから会心の逃げ。見事に4連勝で優出となった。2着には好スタートで早々と番手に付けた丹村飛竜が入った。
12Rは8枠の荒尾聡が試走から動きがニブく、レースでも必死に追い込んだが3着一杯。速攻決めた久門徹を池田政和が道中で交わし、この2車が優出となった。
エンジンだけを考えれば一番いいのは中尾で間違いない。中尾は7月の終わりにこのエンジン乗り替わってから3節走ったが、そのうち2節で優出。前節も準優勝の結果で、乗り替わりは大正解と言える。今節の準決からハンデが重化しているが、それをものともしない走りで快勝。スタートも切れているので、先頭を走れば簡単には捕まらない状態だ。記念タイトルはないが、今回でそれを手中に入れそう。当ブログでも本命に推す。
相手には丹村を指名。準決ではハイペースで逃げる中尾を捕え切れなかったが、丹村自身も上がりタイムは出ていた。ムラだったスタートも安定してきたし、外寄りでもダッシュを決め、準決同様に中尾を追う態勢を作りそう。
3番手は池田。今節は初日の重走路で6着だったが、2日目からは全て1着。準決でも好調時を思わせる走りを見せていた。スタートに関しては不安な面あるが、レース序盤で好位置に潜り込みそう。追い込みタイプの中村と浦田は、準決の動きを見る限り苦しいか。記念レースの優勝戦で8周回になるのは好材料だが、エンジン的には上積みが絶対に必要な状況。むしろ、久門や重富が内枠の利を生かして善戦も可能だ。
◎中尾貴志
○丹村飛竜
△池田政和
△久門徹
▲重富大輔