
S級不在も好調者が多くハイレベルな戦いに!
この開催の直前にSG日本選手権が行われている関係で、今回はS級がごっそり不在。しかし、A級の中には好調な選手がちらほらおり、シリーズを盛り上げてくれるのは間違いない。
前走で優勝していた選手が2人いる。石川哲也と白次義孝だ。石川は前走の浜松で優勝。3日間開催でオール連対での優勝だった。その優勝戦は20線に3車並んだ最内で、スタートこそ外枠の鈴木静二に行かれたが、道中では巻き返してきて先頭を奪取。試走タイムが出ていてエンジンも良さそうだったが、それをきっちり生かせる捲りを披露していた。エンジンも乗り手も好リズムで、連続優勝の期待がかかる。あえて課題を挙げるならスタート。しっかりと枠ナリに出ることができれば、レース展開はもっと楽になる。白次は前走の飯塚で優勝。優勝戦は0ハン単騎で展開は有利だったが、後続をハンデ差以上に引き離すブッチ切りのレースを見せた。これからは気候的にタイムが出やすい時季。スピード豊かな白次にとって好条件が整う。
石川が優勝した浜松の優勝戦には戸塚尚起、吉田恵輔、清岡優一も乗っていた。戸塚はその前の浜松GIでも好成績を残せており、エンジンはある程度の位置で安定している。ハンデが最重ハンの20M前に置かれているのも好調の要因。この位置にいる限りは車券的に狙えそう。吉田恵は優勝戦で5着。またもや初優勝とはならなかったが、近況はその機運がかなり高まっている。今回で悲願の初優勝を成し遂げるか。清岡もエンジンはこのところ好調。レース道中では渋太い走りを展開している。
白次が優勝した飯塚の優勝戦には新井淳も乗っていた。優勝戦は8着だったが、初日から連勝を決めていたようにエンジン自体は悪くない。スタート切れも変わらず冴えている。同ハンからはトップスタート濃厚、前を叩くケースも十分ある。
前回の伊勢崎アフター5ナイターで優出していたのは野本佳章と横田翔紀。野本は準優勝で、シリーズ中も好成績でまとめていた。現在の武器はスタート。同ハンから先行することが多い。道中の攻めもだいぶ良くなってきた。横田は優出3着。以前は重走路で好走が多い印象だったが、近況は良走路でもスピードある走りが見られている。
他に機力が上位で安定しているのは谷川一貴や佐久間健光、仲田恵一朗といったあたり。今回は優勝戦まで進んでくるかも。以前と変わらず血気盛んなのは篠崎実。前走も伊勢崎だったが、この時は5走して3回の連対があった。前々走が長欠明けで、いきなり優出したのは武藤博臣。その後の山陽でも快走を見せていた。その山陽では青木治親がオール連対。初日のフライングが悔やまれるが、エンジンはだいぶ手応えを感じていた様子。
※10月30日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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石川 哲也〔伊勢崎 A-97(34期)〕
白次 義孝〔伊勢崎 A-141(23期)〕
新井 淳〔伊勢崎 A-45(23期)〕
野本 佳章〔伊勢崎 A-86(34期)〕
戸塚 尚起〔伊勢崎 A-92(24期)〕
吉田 恵輔〔伊勢崎 A-133(29期)〕
横田 翔紀〔伊勢崎 A-228(34期)〕
青木 治親〔川口 A-68(29期)〕
好調の小原望が今回も快走を連発させるか!
前回の山陽オートはミッドナイトで、小原望の優勝で幕を閉じた。今回は昼間開催に移行するが、前回優勝した小原が再び参戦。このまま波に乗って突っ走るのか。
その小原は前走の山陽で完全優勝。初日から3連勝を決めていた。本人もエンジンに関しては手応えを感じており、昼間開催となる今回にもセッティングを合わせてくれば連続優勝も十分ある。スタートが不安定な面あるが、そこを枠ナリ発進でこなしてくればこのまま連勝を伸ばせる。
その優勝戦には掛川和人、佳元光義も乗っていた。掛川は試走タイムは出ない傾向あるが、レースでは鋭い飛び出しを見せ、序盤で好位置を奪えることが多い。今回出場する中では実績も上位の部類なので、連続優出も可能だ。佳元は初日から連勝と、エンジン自体は良さそうな気配を示していた。優勝戦では0ハン3車並びの最内から後手を踏み、展開が厳しくなった。しっかりと枠を主張して、並のスタートが切れればスピードに乗せて走ることができる。
今回出場する中で唯一のS級は鐘ヶ江将平。前走は浜松だったが、しっかりと優出していた。そこでは3着の結果。予選準決は連対で通過しているし、その前の浜松GIでもよく車券に絡んでいた。S級としての意地、そして好エンジンをバックに今回も優勝戦まで進んでくるか。その浜松優勝戦には柴田紘志も乗っていた。課題のスタートはまだ完全には克服されていないが、近況はエンジン状態が良く、後ろの選手に叩かれなければ上位着を残せる。
福田裕二は前走の伊勢崎で優出していた。走りに以前ほどの鋭さはないが、今のハンデ位置なら上位争いに参加できるだけのエンジン力はある。竹谷隆はここ3節は地元で走っているが、その全てで優出している。試走タイムもしっかりと出ており、快速派らしいレース運びで番手を上げている。
前回の山陽のシリーズ中にエンジンを良化させたのは五所淳。数節前までは反則妨害を繰り返し、調子を落としていたが、前走でパーツ交換を施しエンジンに雰囲気が出てきた。初日こそ6着だったが、そこからは連勝でシリーズを締めていた。中野政則は前々走の地元昼間開催で優勝。その後のミッドナイトはイマイチだったが、今回は再び昼間開催。その時の動きが戻ってくるかも。
元気が良いのは高木健太郎、道智亮介、角翔太郎、永島潤太郎などの若手勢。変わらぬ技量で混戦を切り裂いているのは林弘明。エンジン好調が続いているのは斎藤隆充。ハンデが魅力なのは満村陽司。これらの選手の動向にも目が離せない。
※10月31日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-44(31期)〕
五所 淳〔山陽 A-52(23期)〕
中野 政則〔山陽 A-74(27期)〕
掛川 和人〔川口 A-51(22期)〕
小原 望〔川口 A-139(31期)〕
福田 裕二〔川口 A-155(20期)〕
柴田 紘志〔浜松 A-143(28期)〕
佳元 光義〔飯塚 A-206(27期)〕
SG最高峰のレース・日本選手権が開幕!
今年も日本一の選手を決めるSG日本選手権オートレースの季節がやってきた。今回は飯塚オートでナイターの戦いになる。昨今はだいぶ気温が下がってきて、各地でスピードレースが展開されているが、今回はどのようなレースが繰り広げられるのか。注目の選手を地区別に挙げていく。
まずは開催地区の飯塚から。飯塚のエースは荒尾聡。前走は浜松GIだったが、ここではしっかりと優出し4着。その前は地元で準優勝。更にその前の地元では優勝。エンジンは高い位置で安定している。日本選手権はまだ優勝したことのないタイトルだが、今の荒尾なら初優勝の可能性を十分に感じさせる。他に有力なのは篠原睦、有吉辰也、田中茂など。篠原は前走の浜松GIの2日目の故障で勝ち上がり権利を喪失。しかし、その後のレースを見る限り、その悪影響はなさそう。有吉も前走は同じだったが、3日目に被害があり落車。その後も試走タイムは出ていたので、エンジン面は心配ないか。田中茂はここ4節連続で地元での競走。エンジン自体はそこそこの位置にある。
今期の全国ランク1位は鈴木圭一郎。所属する浜松地区はタレントが豊富。鈴木圭は前走の地元GIでは初日から4連勝。優勝戦は3着だったが、試走タイムは連日出ていた。日本選手権は前年の覇者であり、今回は連覇に期待がかかる。10月23日の浜松GIで優勝したのは佐藤貴也。優勝戦ではしっかりとエンジンを仕上げてきた。スタートの切れも良く、道中の走りも落ち着いていた。今回へ向け、最高の状態で初日に臨める。そのGIで優出していたのは渡辺篤と鈴木宏和。渡辺はここ一番で勝負強さを発揮できる。鈴木宏は全国屈指のスタート巧者。全てのレースが0Mオープンで行われる日本選手権において、最も強力な武器を持っている。金子大輔、木村武之、伊藤信夫といった実力者もエンジンは高いレベルにある。
伊勢崎地区は青山周平がランクトップ。その青山は前走の地元では優出4着。このレースは重走路で、更にスーパーハンデでの競走だった。9月以降はGIを2度制覇しているように、エンジン自体は好仕上がり。今回は当然、通常のハンデに戻るので、オープン戦でスタートを決めまくるだろう。高橋貢は前走の浜松GIでは初日から4連勝で優出。優勝戦は5着だったが、初日からは負けなしだったし、その前の地元GIでは準優勝。大舞台ほど存在感を増してくる選手だ。SG初優勝を狙う早川清太郎は、3節前のプレミアムカップから調子を落としている。前走の地元では初日から連勝を決めたが、そこからエンジンが安定しなかった。A級ではあるが三浦康平が上昇中。前走の地元ではオール車券絡みで優勝を決めていた。
川口地区の今期ランクトップは若井友和。今年はすでに14回の優出があり、その内、記念レースが8つ。とにかく機力の安定感は抜群で、大きな着を取らないことが多い。前走の浜松GIでも優出しており、今回も優勝戦まで視野に入っているか。中村雅人は前々走の伊勢崎で今年の初優勝を決めていた。その後の浜松GIは準決3着で優出できなかったが、シリーズ中の走りは悪くなかった。永井大介は前走の飯塚で優出3着。今年はまだ優勝がなく、調子が上がってこない。それでも自身の勝ちパターンに持ち込めば、好走を見せる時もある。A級の佐藤摩弥は3節前のプレミアムカップで優出すると、前走の浜松GIでは準優勝。それもシリーズ中はオール連対の好成績だった。今年は不調が続いていたが、大幅な軌道修正に成功した。
山陽地区は丹村飛竜がランクトップ。近況は1着を取る日もあるが、成績としては安定していない。エンジン状態ももう一つといった所で、SGで戦うとなると底上げが必要。松尾啓史は近況、成績も悪くないが、それ以上にエンジン状態が良さそう。あとは0Mオープン戦でどこまでスタートが切れるかどうか。序盤である程度の位置に付ければ上位争いに加われる。長田恭徳、前田淳といったあたりは一発力があるので、人気薄になるようなレースでは高配当を提供するケースが多々ある。
※10月28日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
若井 友和〔川口 S-5(25期)〕
永井 大介〔川口 S-11(25期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-13(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-14(26期)〕
中野政則がこのまま勢いに乗るか!
今回の山陽オートは前回の昼間開催と変わり、ミッドナイトレースとなる。レースの時間帯は大きく変わるが、その時に活躍していた選手が参戦。その選手たちが今回も見せ場を作るのか、それとも他に優勝争いに名乗りを挙げる選手が現れるのか。
前回の山陽オートで優勝したのは中野政則。優勝戦は0ハン単騎で、序盤からペースを上げて誰にも交わされず先頭ゴール。上がりタイムは3・416だった。0ハンから走る選手が昼間開催でこのタイムを出されたら、追う側の立場の選手からしたら厳しいだろう。今回はミッドナイトに移行するので、もっとタイムが出るかも。
その優勝戦で準優勝だったのは古城龍之介。逃げる中野政を追い切れなかったが、道中では一つ外枠にいた山本将之を逆転しての準優勝だった。一時期は快進撃を見せていた古城。近況はやや低迷していたが、この準優勝を機に再び急成長を見せるかも。林弘明は前走が浜松GIだった。ここではレース序盤の展開作りがうまくいった時、好成績を残せていた。エンジン状態は良くレース道中の動きも良い。あとはスタートを含めて序盤をこなせれば上位争いに参加できる。
外来は川口勢に注目。その中でランクトップは掛川和人。最近は浜松で走ることが多かったが、まずまずの成績を残せている。掛川は試走タイムがそこまで出なくても、レースではしっかりと追っていけるケースが多い。人気薄にもなりやすいので車券を買う側からすれば大きな魅力。武藤博臣は前走の飯塚で優出3着。これが長期療養からの復帰戦だったが、そこでいきなり優勝戦まで進んでみせた。乗り手のレース感覚は早くも戻っているとみていいだろう。その飯塚では青木治親も気配良さそうだった。準決こそ5着だったが、それ以外の2走は共に白星。緩やかにだが良い時の走りが出てきている。君和田裕二は前走の浜松GIでそこそこの動き。車券に絡めるレースが多かった。早めに一人で走れる展開を作れれば、スピードに乗って走ることができる。
赤堀翼は前走の地元GIでは、白星こそなかったものの5走中4回の車券絡み。同期の君和田と同様に、レース序盤で独走に入れるようなら結果を残しやすい。水本竜二も近況は力走を見せている。前走の山陽では全5走して3回の連対。しかも、シリーズ後半の方に動きが良くなってきたので、今回の初日へと状態が続きやすい。他では近況、成長を見せている稲川聖也、的確な捌きがある浅野浩幸、一発力が魅力の相馬康夫、試走タイム以上に渋太い走りをする杉本雅彦などにも注目。
※10月26日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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中野 政則〔山陽 A-74(27期)〕
林 弘明〔山陽 A-113(24期)〕
古城 龍之介〔山陽 A-147(34期)〕
掛川 和人〔川口 A-51(22期)〕
青木 治親〔川口 A-68(29期)〕
武藤 博臣〔川口 A-127(28期)〕
君和田 裕二〔川口 A-134(30期)〕
赤堀 翼〔浜松 A-168(30期)〕
走路温度低下と共にスピードレースが増加!
今回の開催は、直後にSG日本選手権が控えている関係で、主力選手はごっそり不在。A級が主なメイン層になるが、B級の中にも優勝を狙える選手はいる。気になる選手を挙げていく。
出場するS級は鐘ヶ江将平だけ。前走は今回と同じ浜松で、GIスピード王決定戦に出場していた。この時は白星はなかったが準決は3着だったし、成績としてはある程度でまとまっていた。エンジン状態は並か、その少し上。今回は出場メンバーが手薄なので、S級としての活躍を期待したい。
地元浜松勢では前走のGIで見せ場を作っていた選手が何人かいる。山浦博幸はシリーズ中に3回の車券絡みがあった。レース道中はスピードある走りを見せており、特にアウトコースを回る時に車速を増してくる。和田健吾は初日に8着を取ったが、そこからはオール連対。ハンデ位置的に軽い印象はあるが、エンジンの仕上がりも良さそうだった。今回も前の方から走る展開なら好成績を収められる。関口隆広も同様にハンデ位置が魅力。一時的にハンデが重くなった準決は5着だったが、それ以外は2勝を含むオール車券絡みの好内容。スタートはやや不安な面があるが、ハンデが後ろの選手に叩かれなければハイスピードの走りを披露できる。
伊勢崎の渋沢憲司と戸塚尚起も前走は浜松のGIだった。渋沢はシリーズを通して大きな着を取っておらず、武器とするスタート力を発揮して上位着でまとめられていた。今回もその速攻力は見もの。戸塚も同様に大きな着を取ることがなかった。エンジンが良い時は安定した走りと結果を出せる選手。今は絶好の狙い時だ。
川口の佐藤励は前々走の山陽GIIで優勝。その後は浜松GIに走っていて2日目まで連対できていた。3日目からは後続にやられてしまったが、今は大きな成長を見せている時。1走ごとにパワーアップしてくるだろう。その1期先輩の早津康介も走りが良くなっている。前走の山陽では準決こそ6着だったが、それ以外の3走は全て連対。だいぶスピードに乗せて走ることができるようになっている。
山陽の山本将之も好調。前走の地元4日間開催ではオール車券絡みの優出3着だった。スピードだけではなく、レース道中で前を走る車を抜く技術も上がっている。同じ開催では飯塚の藤川幸宏も目立っていた。レース序盤の動きは鋭く、それを最後まで保つことができれば上位着を取れる。
※10月25日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-44(31期)〕
山浦 博幸〔浜松 A-59(29期)〕
和田 健吾〔浜松 A-149(28期)〕
関口 隆広〔浜松 A-174(29期)〕
渋沢 憲司〔伊勢崎 A-16(29期)〕
山本 将之〔山陽 A-130(33期)〕
佐藤 励〔川口 A-109(35期)〕
早津 康介〔川口 A-159(34期)〕