今回から28期がレジェンドの仲間入り
過去から今に至るまで伝説のページを紡ぎ続けているオートレーサーが伊勢崎に集う『レジェンドカップ』は、前年度におこなわれた1月に続いて今年2度目の開催を迎える。
前回大会の決勝は、篠原睦と内山高秀の逃げ態勢を若井友和がラスト8周目一気に捌くはなれわざでウイナーに輝いた。
2019年~2021年は高橋貢が大会3連覇。その後の2大会もきっちり優出を果たした。現在進行形で記録を延ばし続けているオート史上最高クラスのレジェンドである。
今回から28期生が出場権利を獲得した。その中でも実績ピカイチなのが中村雅人。SG優勝6度、通算1000勝もうっすら見えてきており、彼もまた現役レジェンドの1人だ。昨年以降SGを含めて6優出・2Vと、伊勢崎走路との相性は上々で、大会初参加にして有力な優勝候補といえる。
三浦康平は数ヵ月間スランプに陥り、前期S級から今期はA級3ケタまでランキングを大幅に下げたが、10月下旬に復調を果たしてからは優勝1回、準優勝2回と好調が続いている。前節のハンデ位置は最重ハンデの10メートル前であり、今回大暴れする可能性は十分。
木村武之は、走路改修を経た今年5月以降の伊勢崎2節8走は3着が最高着順だが、かつて当地では『SG日本選手権』を2度制覇したほかG1・G2タイトルを数多く獲得しており、良いイメージを思い出して走りたいところだ。
参加資格を得て以降、決勝へ毎年メンバーを送り込んでいるのが25期。V歴および優出歴を持つ若井友和、森且行、永井大介、有吉辰也、岩崎亮一、谷津圭治、岩沼靖郎が今年は勢ぞろいしており(森且行が公傷療養のため一時期戦列を離れていた)、軍団として存在感を示すか。
そのほかに伊勢崎の新走路で実績を挙げている遠征車は、荒尾聡が今年6月、タイトルどおり雨中決戦となった『G2稲妻賞』を優勝。鈴木清は9月に『G1ムーンライトチャンピオンカップ』で青山周平には離されたが若井友和との接戦を制して準優勝。篠原睦は8月に『SGオートレースグランプリ』優出。彼にとって伊勢崎は、おととしSG初制覇を成し遂げた思い出の地でもある。
岡部聡、鈴木辰己、加賀谷建明、青島正樹も新走路における好走が目だっている。
※12月5日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
木村 武之〔浜松 S-21(26期)〕
中村 雅人〔川口 S-5(28期)〕
若井 友和〔川口 S-9(25期)〕
森 且行〔川口 A-16(25期)〕
永井 大介〔川口 S-12(25期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-8(25期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 A-154(28期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-10(27期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-19(27期)〕
文/鈴木繁樹
久しぶりの開催となる山陽オート!
山陽オートは走路改修に入っていたので8月18日以来の開催となる。好タイムが出やすい新走路、更に気候も冷え込んできてかなりのハイスピードバトルになりそう。
参加する地元S級は4人の予定。その中でランクトップは松尾啓史。前走の飯塚GIでは3日目に白星があったが、それ以外はパッとしなかった。ただ、エンジン自体はそこまで悪くはなさそうで、今回のような一般開催なら十分通用しそうだ。2番手は丹村飛竜。前走の飯塚では初日こそ白星だったが、その後は成績が良くなかった。それでも、その前のSGから試走タイムはそこそこ出ていたし、決して戦えない動きではなさそう。今回は久々の地元で、じっくりと整備で上積みを図る。
長田恭徳はエンジン状態まずまず。勝ち切れていないレースが多いのは気になるが、車券圏内には入ってこれている。もう少しエンジンの底上げができれば、白星も増えてくるだろう。角南一如はエンジンもうひと息。前節もフライングをしており、当面はスタートが慎重になる。唯一の好材料は気候の変化。走路温度がだいぶ低くなってきているので、角南のスピードが生きやすい条件にはなっている。
外来S級で最も強力なのは中村杏亮と長田稚也。どちらも前走は飯塚GIだった。中村杏は準決から動きが上向いて1着。優出を決めていた。優勝戦は好展開に持ち込んだが3着。それでもGIで優出3着の結果なら悪くはない。長田稚は準決3着で優出できなかったが、それ以外の4走はオール連対。その前の地元では準優勝だったし、更にその前のSGでも優出4着。エンジンはほぼ仕上がっているし、乗り手の自信も増している。
岩見貴史も近況は悪くない。前走のGIでも成績はまとまっていたし、ここ数節は大きな着を取ることはほとんどない。最大の武器であるスタートは切れているし、道中の仕掛けも決まっている。上和田拓海は、前走のGIでは成績こそイマイチだったが、試走タイムはよく出ていてエンジンは悪くなさそうだった。
A級ながら飯塚GIで優出していたのは丸山智史。優勝戦はスタート行けず、展開が苦しくなったが、準決までは良かったし久々に良くなってきた印象。石本圭耶もそのGIで健闘していた。準決だけ8着だったが、それ以外はオール連対。スタートもスピードも成長が見られている。大木光は前走の川口で優出6着。エンジン上昇と共に差しの鋭さも増している。10月の終わりごろからエンジンが良くなっているのは新村嘉之。ここ5節は上位着が続いている。後ろのハンデに強力車がいても、振り切れるだけのスピードが出ている。
※11月28日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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松尾 啓史〔山陽 S-16(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-25(29期)〕
中村 杏亮〔飯塚 S-14(33期)〕
長田 稚也〔飯塚 S-17(34期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-22(29期)〕
上和田 拓海〔川口 S-24(34期)〕
大木 光〔川口 A-20(28期)〕
丸山 智史〔山陽 A-23(31期)〕
木村武之VS佐藤貴也、再び!
浜松オートは約2週間ぶりの開催。S級の参戦は多くないが、前回の浜松優勝戦で死闘を演じた佐藤貴也と木村武之は再び登場。この両者がシリーズの核となっていく。
その優勝戦を制したのは木村武。佐藤貴との激しい競り合いを制し完全優勝を達成した。その後は川口で走っており、優勝戦には進めなかったが、初日から連勝を決めるなど動きは活発だった。エンジン状態は良いので、地元での連続優勝に突き進む。佐藤貴は前回の浜松で準優勝の後は伊勢崎に行っていた。そこでも優出し5着。優勝戦は速い流れに苦戦していたが、レース道中では高橋貢や早川清太郎を捌くなどエンジンは変わらず良さそうだった。今回、木村武と再戦する機会があれば、前回優勝戦の借りを返すべく、強烈な突っ込みを見せてくるだろう。
他にS級は青島正樹、内山高秀、田村治郎、吉原恭佑など。青島の近況の動きは悪くない。インが空く展開になれば、しっかりと差しを多用して車を押し上げていける状態。スタートも変わらず切れている。内山高は前々走で優出しているし、近況は車券絡みが多い。エンジンは中堅上位といったところで、十分戦える状態にはある。ただ、優勝を狙うとなるともう少し上積みは必要か。田村治郎も前々走では優出していた。ここ数節は上位着を取ることが多いし、エンジンもある程度の位置で安定している。エンジン状態なりの走りはできる。吉原はエンジン悪くはないが、もう少し良くさせたい感じ。良くなれば強気な走りで上位に浮上できる。
浅田真吾は前走の浜松で優出し6着。0ハンから先行してみせたが、ペースを上げる前に後続に割り込まれてしまった。それでも前々走で落車した影響はなさそうで、エンジンも乗り手も状態は良い。中村友和は前走の川口で優出し6着。優勝戦ではスタートが決まらず、最後方からのレースになってしまった。まだスタートは不安定な面があるが、最大の武器であるスピードは魅力。これからはタイムが出やすい気象条件になるので、中村友にとっては稼ぎ時だ。
松山茂靖、辰巳裕樹、岩科鮮太、西村龍太郎あたりも動きは活発。2級車の栗原佳祐は前走の後半2走で連勝。今はA級4位にランクされているが、それに見合うだけの力はつけている。A級中堅までの相手だったら捲りで突破できる。
※11月26日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐藤 貴也〔浜松 S-4(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-21(26期)〕
青島 正樹〔浜松 S-34(22期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-30(26期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-31(30期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-40(32期)〕
中村 友和〔浜松 A-40(32期)〕
浅田 真吾〔浜松 A-54(27期)〕
調子上げているのは栗原俊介、好調持続は三浦康平!
今回の伊勢崎アフター5ナイターは浜松から数名の参戦はあるが、ほぼ地元勢による戦いになる。前回のアフター5ナイターで優出した7名が今回も参戦。レースの時間帯は同じ、気候も大きくは変わってなく、今回も上位争いを演じそうだ。
優勝戦を見事に制したのは栗原俊介。栗原俊は成績が良くならない時期が長く続いていたが、最近では上位着が取れるようになってきた。その流れを持続させて前走では最高の結果を出してみせた。その時は最重ハンの20M前からの競走だったが、元々持っている走りのセンスはもっと高い。今節はハンデ重化があるかも知れないが、そこでも十分通用するだけの技量はある。エンジン状態が良い今なら好走できるはず。
その優勝戦で惜しくも準優勝だったのは三浦康平。好スタートを切ると、そこから順当に番手を上げていき、最終3コーナーで栗原俊のインに突っ込んだが車が流れてしまった。優勝とはならなかったが、近況のエンジンの高さを改めて見せつけた。この好リズムはしばらく続きそうだ。優出3着は伊藤正司。20線3車並んだ最内からしっかりスタートを決めると、0ハンを交わして1回は先頭に立ってみせた。伊藤正司も近況はエンジンがそこそこ良い。その息子・伊藤正真は優出5着だった。単独最重ハンからの競走で展開が厳しくなった。それでも前々走では優勝しており、エンジンは好調を保てている。今回出場する中ではスピード上位級。ナイターレースで自身の強みを遺憾なく発揮してくるだろう
優出4着だったのは塚越浩之。エンジンにやや上下動はあるが、走りの方は変わらず積極果敢。スピード戦になるよりも混戦の方が力を出しやすい。優出6着は仲田恵一朗。仲田は10月中旬からほぼ8着のレースが続いていたが、前々走から急激に良化。そして前走では優出。長らく続いた不調を取り戻す勢いでこの流れを続けたい。優出7着はB級の伊藤弘幸。伊藤弘はここ数節、スピードがよく出ている。有利なハンデ位置から一杯に残るシーンが多く見られている。
今回の中でランク最上位は浅香潤。前走の初日はブチ走路で7着だったが、そこからは連勝で締めていた。最終日は上がり383の好タイムをマークしており、今回も快速派としての存在感を示すだろう。岩沼靖郎も同様に車速は良く出ている。凡走も少なくないが、動く時はしっかりと勝ち切るので車券を買うならアタマからがいい。新井裕貴と高橋義徳は、今のハンデ位置なら戦えるだけの機力がある。捌き巧者は鈴木聡太。今回は後方からのレースがメインになるが、じっくりと番手を上げていくだろう。
※11月24日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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浅香 潤〔伊勢崎 A-7(23期)〕
伊藤 正真〔伊勢崎 A-18(33期)〕
仲田 恵一朗〔伊勢崎 A-60(29期)〕
栗原 俊介〔伊勢崎 A-104(31期)〕
伊藤 正司〔伊勢崎 A-134(20期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 A-154(28期)〕
塚越 浩之〔伊勢崎 A-168(23期)〕
伊藤 弘幸〔伊勢崎 B-68(16期)〕
山田真弘が調子を上げてきた!
開催が続く川口オート。前回は昼間開催だったが、今回はナイトレースになる。出場するのは前回走っていた選手が主で、その時の動きを中心に振り返ってみる。
前回優勝したのは山田真弘。優勝戦では10線に4車並んだ大外から先行してみせた。その後も一気に先頭に踊り出て、押し切りゴール。終わってみればシリーズ中はオール連対だったし、連日スタートも切れていた。乗り手のリズムは絶好調と言える。あとはハンデの変動があるのかどうか。重化するとさすがに展開が厳しくなる。
準優勝だったのは山田徹。1周目で山田真にやられてしまったが、そこからはズルズルと後退することなくしっかりと追走できていた。スタートは安定しない面あるが、今はエンジンが仕上がっており、スピードはかなり出ている。特に冬場は山田徹にとって好成績を残しやすい気象状況と言える。3着は鈴木清。レース序盤はそこまで良い展開ではなかったが、密集した中団のインを鋭く突いていくことができた。変わらぬイン走法は健在だし、試走タイムがそこまで出ていなくても狙える点は大きな強み。
4着は森谷隼人。エンジン的には足りていない感じはあるが、スタートはそれなりに切れており上位着に食い込んでいる。更に上の成績を目指すならエンジンの底上げは必要か。永井大介は5着だった。スタートでは20線の大外からカマシを決めていたが、道中の進み方は甘かった。試走タイム自体は出ていたので、これをレースにつながるようにしたいところ。7着は中野憲人。以前は大きな課題としていたスタートが、近況は切れるようになってきた。同ハンから先行するシーンも多く見られるし、最重ハンの10M前の位置をより生かせる状況になっている。阿部剛士は優勝戦で故障。リアタイヤがパンクし、戦線離脱となったが、準決まではオール連対だったのでエンジン面は問題ない。
今回出場する中でランクトップの佐藤摩弥は、前走は準決3着で優出はできなかった。ただ、4走して全て車券に絡めていたのでエンジン自体は上々。今回は優勝戦まで進むか。中山光も準決3着で惜しくも優勝戦には進めなかったが、初日から連勝を決めるなど迫力ある捲りが決まっていた。平田雅崇、掛川和人もエンジンはまずまずで戦える状態にある。
前々回の川口オートは今回と同じナイトレースだったが、そこで優勝していたのは佐藤励。3日間の開催でオール1着。優勝戦は試走27の上がり346が出ていた。今回と同じ時間帯で結果を出せており、ナイトレースで連続優勝もあるか。
外来S級は木村武之のみの予定。その木村武は前走の浜松で完全優勝を決めてきた。優勝戦では外枠の佐藤貴也にスタート行かれたが、道中で差すと、その後も激しい競り合いを制していた。佐藤貴の差しを封じることができるのは木村武の状態が良い証拠。今回の地元・川口に割って入れるだけの機力がある。
※11月21日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐藤 摩弥〔川口 S-6(31期)〕
永井 大介〔川口 S-12(25期)〕
木村 武之〔浜松 S-21(26期)〕
鈴木 清〔川口 A-1(23期)〕
中野 憲人〔川口 A-35(24期)〕
山田 徹〔川口 A-46(24期)〕
山田 真弘〔川口 A-65(24期)〕
佐藤 励〔川口 A-100(35期)〕