オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
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2強に他者が付け入る隙はありそう
開催中に桜の便りも聞かれそうな2025年・春の祭典『特別G1共同通信社杯プレミアムカップ』。ただ今シリーズは、いつもの大レースとはムードが少し異なっている印象。
まず地元エースにして全国ランキング今期S1の鈴木圭一郎は、今年5度優出しながらVゼロ。直近に出場した川口デイレースG1『開設記念グランプリ』は初日から4連勝で決勝戦へ進んだが4着。優出30回、優勝14度の昨年が素晴らしかっただけに、今年ここまでの推移とは落差がある。
4月からの次期S1奪還が決まった青山周平も、ごく最近の流れは彼としては稀有なレベルで勢いに欠けている。2節前の山陽デイレースG1『スピード王決定戦』は、昨年8月から出場した開催にすべて優出してきたのが、16節ぶりに連続優出が途切れた、前節の開設記念グランプリも雨の準決勝戦を着外に敗れたのち、最終日は好タイムで勝利したものの2020年11月以来となるフライングを喫してしまい、鈴木圭と同様に絶頂時のイメージに比して歯車がズレている感がなくもない。
むろん、近3度の本大会を交互に優勝している両雄ゆえ、普段のリズムを出せれば優勝候補の筆頭に位置することには変わりない。
ただ、そうした状況で迎えた今大会は、新たな波の到来も期待してみたいところだ。
佐藤励はG1開設記念グランプリの準決勝戦で、驚異の試走タイム3.20秒をマークし、レースでは黒川京介・森且行・荒尾聡・高橋貢のSGレーサーたちを破って勝利。ところが優勝戦は、逃げる高橋義弘を追撃していた黒川の内へ突っ込もうとして接触・落車。黒川にも大きな被害を与えてしまった。
続く今月中旬の川口デイレース一般開催は雨の準決勝戦を3着に敗れて、黒川と優勝戦での再戦はならず。今大会こそ優出して、黒川との対決、そして雪辱を実現させたい。
黒川は前述の通り開設記念グランプリの決勝戦で不利をこうむったが、その後のレース道中は鈴木圭に反撃して抜き去ると、ゴールでは先頭の高橋義弘に肉薄し、負けてなお強しと感じさせる走りが印象的だった。そして今月17日の川口デイレース優勝戦は、青山周に大差を付けて完勝。先月には自身初めての10連勝も達成して、昨年9月からの数節に成績を急上昇させたのち11月にSG日本選手権を制覇した流れと似た雰囲気を醸し出し始めた。
鈴木宏和は先月の山陽スピード王決定戦と今月の浜松2節いずれも準決勝戦を雨に見舞われて大きくは活躍できていないが、2月は浜松デイレースSG『全日本選抜』に準優勝。青山周と10周回の長丁場を互角に渡り合ったすえゴール時も着差は1車身。そのわずかな差は夢のSG制覇へ1歩ずつ近づけていることの証しだ。
いま篠原睦が波に乗っている。全日本選抜は準決勝戦どまりだったが、続く山陽スピード王決定戦は優出して4着。そして2月末からの山陽ナイター一般開催で今年2度目の優勝を決めると、返す刀で浜松デイレース一般開催もV。この2節9戦8勝・2着1回。目下6連勝と非常に良い流れで浜松へ乗り込める。
今年の浜松で開催された2つのグレードレース、その両方に優出したただ1人の遠征車が佐藤摩弥。昨年の1月と6月にも浜松のG1・G2に優出しているし、今年は正月明けの伊勢崎G1と前述した浜松2開催の3節に連続して決勝戦を争っている。
SG初制覇へのステップアップを図る意味でも、2年ぶり2度目のG1制覇を狙っていきたいところ。プレミアムカップに優勝すれば年末SSトライアル出場権の獲得も見えてくる。
昨年8月の伊勢崎SG『オートレースグランプリ』の4日目に、2020年の『日本選手権』優勝時ぶりとなるSG開催での1着を飾った森且行はその後、昨年の日本選手権や今年の全日本選抜でも1着を獲ってきた。2度目のSGタイトル制覇へ向けて流れをますます高めていきたいところであるとともに、SSトライアルを勝ち抜いて大みそか川口第12レース『スーパースター王座決定戦』を走る姿を熱望しているファンはきっと多いはず。今年4月に川口で開催される『SGオールスター』出場選手を決めるファン投票において、森は堂々の1位に輝いた。SS王座決定戦への初出走を実現するため、まずはSSトライアルへの出場権を今大会で得ておければ、地元開催オールスターへ臨む上でのムードも高まる。
先月の全日本選抜の準決勝戦では、0mオープン戦の内枠からスタート後手を踏んだが、若井友和や佐藤貴也を捌きながら追い上げて、2番手の有吉辰也へ1車身差まで迫っての3着。エンジンをSGレベルまで仕上げる感覚と、強豪同士がっぷり四つに戦える感覚、その双方が完全復活へと着実に近づいている。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-15(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
黒川 京介〔川口 S-10(33期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-11(31期)〕
佐藤 励〔川口 S-12(35期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-16(26期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-17(29期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-30(29期)〕
長田 稚也〔飯塚 S-32(34期)〕
森 且行〔川口 S-35(25期)〕
文/鈴木
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2強を迎え撃つのは黒川京介
過去10回の『G1開設記念グランプリレース』歴代覇者が全員顔を揃える今回の最有力V候補には、黒川京介の名前を挙げたい。
2月の浜松デイレースSG『全日本選抜』は5戦5勝で決勝戦へ進み、青山周平との全勝対決が注目されながら、スタート争いで明暗がクッキリ分かれて青山周がV、黒川は6着に沈んだ。しかし、その1週間後に開幕した川口ナイトレース5日制は全勝V。その決勝戦(6周戦)でマークした本走タイム3.312秒は、全日本選抜の準決勝戦(8周戦)で計時した3.310秒に匹敵する猛スピードであり、この2節いかに充実していたかが解る。
そして今大会の前節に臨んだ先月下旬の川口デイレースは、前検日や初日の時点で口にしていた重さを節間の整備でクリアしながら無敗を継続し、4日目の決勝戦も有吉辰也・森本優佑といった強豪を撃破して連続V。2月は15戦14勝。優勝した2節に積み重ねた白星は9つ。そう、今大会の初日には自身初めての10連勝に挑む資格を得たのだ。
黒川と同様にキャリアの早期から高い素質を示していた34期の上和田拓海と35期の佐藤励に10連勝の達成は先を越されており、SG覇者の先輩として威厳を示す意味でもこのチャンスに記録を樹立したい。もちろん、勝ち続けることが今大会における活躍にもつながっていく。
昨年までの10年間に連覇がひとりも出なかったこの大会。青山周が2連覇を目指して今年も参戦する。
先月に自身8度目の10連勝を達成したばかり。今年1月と2月だけで20勝。これは、史上最多となる年間114勝を挙げた鈴木圭一郎が、その2024年1~2月に挙げた勝利数と全く同じ。全国ランキングの次期ナンバー1に返り咲くことも先ごろ発表されて、40歳になって迎えた今年も、不惑の言葉どおり全く惑うことなくスター街道を驀進するだろう。
前述したとおり昨年1~2月に20勝した鈴木圭は、今年2月終了時点で17勝。直近の勝利は山陽デイレースG1『スピード王決定戦』最終日でのもの。その前日4日目は小雨・小雪に見舞われる不安定な天候で、準決勝戦は鈴木圭と青山周がそれぞれの出走レースで3着に敗れて優出を逸するという大波乱になった。その結果、最終日11Rで青山周と対決することになった鈴木圭は鮮やかな速攻からゴールでは青山周に10メートル以上の差を付けて圧勝。現S1の意地を示した。
きわめて意外なことに今年まだ優勝なし。今度はお天気に邪魔されずに決勝戦へ進んで、昨年の『スーパースター王座決定戦』ぶりとなるVを勝ち取りたい。
今期ランキングS3の金子大輔が、その順位にたがわぬ活躍を見せている。今年1月に浜松デイレースG2『ウィナーズカップ』を初制覇。SG全日本選抜の決勝戦は青山周・鈴木宏に次ぐ3着。その次節に出場した山陽スピード王の決勝戦では佐藤励や佐藤貴也を捌いて、こちらも大会初制覇。
最近「車の状態が良いから道中もレース展開が見えている」と語っており、開設記念グランプリレースも優勝すれば、3大会連続での各タイトル初獲得となる。
山陽スピード王の決勝戦で2番人気に支持された丹村飛竜は、序盤の位置取りがうまくいかなかったが猛烈に追い上げて準優勝。勝った金子大が「レース後半ペース下がった」こともあるが、終盤その先頭へ肉薄した丹村飛の追いアシは目を引いた。その前節に走ったSG全日本選抜は初日から3連勝。SG初優勝を狙えるのではと感じさせるムードがあった。昨年2月に川口デイレースで実施された前回のSG全日本選抜も初日から3連勝。開設記念グランプリレースは2017年の第65回大会を制している。
荒尾聡も今年のSG全日本選抜に初日から3連勝。そして前回SG全日本選抜は2日目から4日目まで3連勝している。
有吉辰也は今年1月の川口デイレース一般開催と飯塚ミッドナイトの2節を、先月の黒川と同様に連続で完全V。続くSG全日本選抜の初日は2着となり自身初の10連勝はならなかったが優出を果たしている。先月末の川口デイレースにも優出。今大会の直前に川口走路の感触を確かめられているのは、遠征勢の中でアドバンテージになる。
栗原佳祐は川口でのグレード開催には初挑戦となる。川口での実績は、まず2023年にデビューしての3節目、勝ち上がり権利を得た初節に地元浜松以外へ初遠征。準決勝戦3着で初優出を逸して非常に悔しがっていたが、それから約1か月後、2度目の他場遠征となった川口で、デビュー3か月めに通算2度目の優勝。
活躍し始めた時期が早かったためハンデが重くなるのも早く、2023年の後半から昨年にかけては勝ち星を挙げるペースが下がったが、今年1月に1級車では初めての実戦を迎えると、素質が一気に満開。1月に出場した4節すべて優出(その3節目からハンデ重化し、現在に至るまで最重ハン)、2度の優勝。2月はSG全日本選抜に補充選手として加わると3戦2勝。続いて正選手として参戦した浜松デイレース一般開催では、3日目の準決勝戦を有吉に約5車身差、決勝戦でも荒尾や有吉に10メートルほどの差をつけて1着ゴール。
今年3度の優勝がすべて4日制4連勝の完全V。勢いに乗ると連勝、固め打ちが多いタイプであることに留意しておきたい。
2024年をスーパースター王座決定戦4着で締めくくった佐藤摩弥。今年に入って参戦したグレード開催には全て優出し、伊勢崎G1『シルクカップ争奪戦』3着、浜松G2ウィナーズカップ5着、浜松SG全日本選抜4着と、2025年もエンジン・乗り手が高いレベルで安定していて、念願のSG獲得に向けては年を経るごとに現実味を増している印象だ。勝負ごとにおいて良く用いられる『勝ちグセ』を付ける意味でも、昨年7月以来のグレードタイトル、おととし7月ぶりのG1を獲得して、更に上のステージをめざしたい。
2024年の大みそかに『SSシリーズ優勝戦』2連覇を果たした佐藤励は、今年はウィナーズカップと山陽スピード王に優出。全日本選抜の準決勝戦は8周戦の発走から4000メートルは優出圏内の2番手を走りながら、残り100メートルで長田稚也に逆襲されて、SG初優出を逸する結果に。だが2024年度に出場したSG開催ではフライングや妨害行為で勝ち上がり権利を失うケースが続いていたことを考えると、今年の全日本選抜6走とも上位に入着したのは成長の証しであろうし、昨年の秋から暮れにかけて初めて10連勝を達成したことも地力アップしたからこそ。
川口の若きダブル佐藤は、2025年度もSG初制覇へたゆまぬ努力を続ける。
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主な出場予定選手
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黒川 京介〔川口 S-10(33期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-11(31期)〕
佐藤 励〔川口 S-12(35期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-4(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-30(29期)〕
栗原 佳祐〔浜松 A-117(36期)〕
文/鈴木

SG優勝後の青山周平がスピードキングも奪取か
今月6日~11日の浜松デイレースSG『全日本選抜』で黒川京介との全勝対決を制して大会V2を果たした青山周平が、その勢いを持ち込んで今節も快進撃するか。
山陽G1『スピード王決定戦』は2021年の第56回大会に優勝。直近では昨年9月に特別G1『プレミアムカップ』を5連勝の完全V、11月にはG2『オートレースメモリアル』も優勝と、山陽デイレースでも大活躍しており、不安要素がいっさい見当たらない。
鈴木圭一郎は本大会の第52回と53回を連覇しているが、SS王座決定戦を制して年を越した2025年は、ここまでのところ青山周とは対照的に勢いに乗りきれていない。SG全日本選抜は予選中にフライングで失権。その前に出走した今年4節も優勝できず。昨年のプレミアムカップ(秋)とオートレースメモリアルはともに決勝戦で青山周に完敗している。ただ、昨年3月の特別G1プレミアムカップ(春)と4月のデイレースG1『令和グランドチャンピオンカップ』はそれぞれ青山周を2着にくだして優勝。7月のデイレースG2『小林啓二杯』決勝戦は黒川京介らに大差をつけて圧勝している。あとは、ちょっとした歯車の噛み合わせさえフィットすれば、地元開催のSG全日本選抜を奪われた青山周に対して今回逆襲する可能性は十分ある。
金子大輔は1月に浜松デイレースG2『ウィナーズカップ』を初制覇。全日本選抜も優出3着と、近1年は上記2強に次ぐレベルの成績を安定して残している。山陽デイレースでも昨年は春秋のプレミアムカップに優出。レース場・昼夜・晴雨と条件を問わない総合力の高さから、今回も有力なV候補に位置づけたい。
鈴木宏和は昨秋のプレミアムカップ決勝戦で、6着の金子大輔を上回る4着ゴール。翌月の若獅子杯争奪戦では佐藤励に競り負けたが準優勝。黒川京介や佐藤摩弥には先着した。そして今年はウィナーズカップ、全日本選抜ともに準優勝。結果だけ見るとシルバーコレクターになっているが、全日本選抜決勝戦における青山周との伸び比較は決して劣っていなかった。青山周のブロックを執拗に攻め立てるレース内容は、鈴木圭や近年の黒川京介が何度も見せている。鈴木宏もこの両者に並ぶレベルまで実力が近づいていると判断できる。
おととし12月に開催された前回スピード王の覇者である佐藤励は、昨年10月の若獅子杯争奪戦を2022年に続く2度目の制覇。今年はウィナーズカップ優出3着のあと、全日本選抜の準決勝戦は8周戦の残り100メートルまで2番手=優出圏内に粘る力走を見せた。今後に持ち越しとなったがSGを狙える器であることはもはや疑う余地がなく、今回でトータル4度目のグレード獲得を決めて、来たる春へのステップアップにもつなげたい。
平田雅崇は全日選は6戦1勝のみながら初日~4日目までオール2着と好乗。5日目の準決勝戦はスタートで前輪を浮かせてしまい8番手発進になったが、最終日6日目は準決勝戦と同じ4枠から再び前輪が浮きながらも先手を取りきると、浦田信輔や岩崎亮一に大差をつけて独走勝利。2022年の令和グランドチャンピオンカップ以来となるグレード優勝が近々あるのでは、と思わせる好機力と勢いを掴んでいる。
長田稚也は今年緒戦となった1月の山陽ナイター一般開催に優出3着。年末の川口SSトライアル絶不調から立ち直った。全日本選抜は前半2日間は2連対できなかったが、3日目は金子大輔に次ぐ2着に健闘すると、4日目の最終予選は青山周にチギられたものの道中で岩崎亮一を捌き、ゴール寸前の直線で永井大介に伸び勝って2着。そして5日目の準決勝戦では金子大輔と佐藤励の逃げ態勢に3番手追走から、ゴール前の直線勝負で今度は佐藤励に伸び勝って2着に入り優出キップを手にした。
近3年の山陽では夜開催の方に良績が偏っているが(この期間の優出4度はナイターとミッドナイトが2節ずつ)、デイレースの若獅子杯争奪戦やプレミアムカップにも出場するたびに好走しているので、現状の勢いも加味して注目したい1車だ。
浜野淳が今年4月~9月に適用される『2025年前期ランキング』の山陽1位に輝いた。2024年前期はA-43、いま現在適用されている後期はA-13とランクを上げていたが、次期は3期ぶりにS級へ復帰するだけでなく、いきなり山陽トップに立つSー19までジャンプアップを果たす。改めて成績をひもとくと、昨年5月ごろから上位入着が増加し始め、1~6月の優出は3度だったのに対して、2025年前期ランク審査期間だった7~12月の優出は6度に倍増。2016年の前期以来18期ぶりに襲名する山陽エース。その名にふさわしい活躍を今年最初に臨むグレード開催から早くも見せ始めるか。
全日本選抜の丹村飛竜は初日から3連勝、通算7連勝を挙げて、SG初制覇へ近づけそうな雰囲気を放った。初日いきなり本走3.360秒をマークすると、5日目の準決勝戦(8周戦)は4着だったが上位3車とは接戦で、本走タイムは6日間で最高の3.359秒。1月の山陽ナイター優勝タイムは3.340秒。浜松SGから走り慣れた地元・山陽へと舞台を替える今回は、地の利も生かしての活躍を見込める。
第57回大会を含めて2度の大会V歴を誇る松尾啓史も、全日本選抜の準決勝戦で本走3.356秒を計時。暮れのSSトライアル4日目(8周戦)は3.334秒で2着に好走している。
佐々木啓は年末の山陽ミッドナイトで約4年2か月ぶりに優勝。年明けの浜松デイレース一般開催2節にも連続で優出し、捌きの決め手が以前より上向いた状態でずっと推移している。
丸山智史、緒方浩一、松尾彩は全日本選抜で高いスピードを示したし、別路線組の人見剛志、永島潤太郎、山本翔も気配が良い。今回の地元勢は、近年の山陽グレード開催と比較しても戦力の層が厚いと評価できる。
近10年のうち8度を外来勢に持ち去られている山陽スピードキングの称号。今年は地元勢が流出を阻止するか。
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主な出場予定選手
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松尾 啓史〔山陽 S-13(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-30(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-48(23期)〕
浜野 淳〔山陽 A-13(24期)〕
丸山 智史〔山陽 A-22(31期)〕
松尾 彩〔山陽 A-56(34期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
佐藤 励〔川口 S-12(35期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-15(32期)〕
平田 雅崇〔川口 S-23(29期)〕
長田 稚也〔飯塚 S-32(34期)〕
文/鈴木

鈴木圭一郎がレジェンドに肩を並べるか
2024年のMVP受賞が発表されたばかりの鈴木圭一郎だが、年間114勝した昨年の勢いが今年まだ見られていない。2025年は15走して11勝を挙げているものの、敗戦した4戦はすべて決勝戦。出場4節とも優出を果たしながら優勝はゼロ。ただ、1月30日~2月2日に開催された前回浜松デイレースでは、その前節の浜松デイレースG2『ウィナーズカップ』より試走・本走とも速い時計が出ていたことはプラス要素だ。
SG『全日本選抜』の史上最多Vは、島田信廣(引退)の6度。通算1292勝、SG通算14Vなど、ここに書ききれないほどの記録を残したレジェンドのひとりである。鈴木圭は全日本選抜をもう1度獲れば、島田と肩を並べられる。加えて、同一SGを6度制覇することも島田と、日本選手権6V飯塚将光(引退)に並ぶ史上3人目の快挙となる。
SG全日本選抜V4の実績を持つ高橋貢の勢いが上がってきた。1月の伊勢崎デイレースG1『シルクカップ争奪戦』最終日に本走3.357秒を出して中村雅人以下に大差をつけて勝利すると、続く伊勢崎デイレース一般開催も初日予選~2日目準決勝戦ともに2着以下をブッチぎる圧勝。3日目の決勝戦は10メートルに7車の並んだ外寄り枠からスタートが決まらず4着ゴールとなったが、近況も順調に勝ち星を積み重ねており、今年中の通算1700勝到達が極めて有望だ。
青山周平はSG全冠制覇へ足踏みの続いていた時期もあったが、2021年にこのSG全日本選抜を初制覇して史上6人目のグランドスラマーに輝いた。現存する他4タイトルのSGはすでに複数回優勝しているので、全日本選抜V2が成ればダブルグランドスラムとなる。
直近の浜松参戦は昨年暮れのデイレースG1『スピード王決定戦』で、5戦5勝の完全V。決勝戦は本走タイム3.338秒で伊藤信夫以下を突き放し、鈴木圭一郎を5着に沈める圧勝劇だった。
直近の出場レースは1月末の伊勢崎デイレース一般開催で、ここも3戦3勝の完全V。決勝戦6周回の勝ち時計3.338秒は、8周戦で実施された浜松G1決勝戦と同タイムであり、現状のスピードの充実度を物語る。
青山周・高橋貢とともに伊勢崎3強を形成する早川清太郎は、かつては他レース場と比べて浜松での実績が見劣る印象があったが、今年のウィナーズカップはひと味違う走りを見せた。初日は、のちに優出する木村武之を捌いて勝利すると、2日目も内外自在にコースを走って2連勝。最終日も1着となり、5日間で3勝を挙げた。浜松での1開催中に3勝したのはデビューから3度目、2018年3月以来7年ぶり。浜松走路との相性が今後改善していく可能性を感じさせた。
そしてウィナーズカップ2日目はスタート巧者の岩見貴史より先行、最終日は10メートルオープン戦の7枠から序盤で好位置に付けており、走路にマッチしただけでなく出足の切れ味も申し分ない。
木村武之はウィナーズカップの2~4日目に3連勝。決勝戦でも見せ場を作って4着に入った。昨年暮れのスピード王決定戦も優出4着。調子に大きな波のない状態がしばらく続いている。
昨年はSSトライアルの出場権利を得られなかった。昨年、同じ浜松所属の金子大輔が9年ぶりのSG制覇を果たしたように、木村武は12年ぶり4度目の栄冠をめざす。そしてSGを優勝すれば、今年末のSSトライアルの出場キップまでも手にできる。
佐藤貴也と鈴木宏和は、1月30日~2月2日の浜松予選ではハンデ30m~50mに置かれたスタート位置から追いきれないケースもあったが、今回SGは短ハンデ戦ばかりになると想定され、追い込み力よりダッシュ力が有効な武器になるので、前節とは異なる活躍ぶりを見せられよう。
金子大輔は今年13走して、着外1度を除けばオール2連対。1月30日~2月2日の浜松決勝戦では、雨走路で栗原佳祐にチギられたものの、岩崎亮一を捲って2着と好走。G2ウィナーズカップ優勝の好機力と勢いを漏れなく維持できている。ダッシュ力は鈴木宏や佐藤貴ほどではないかも知れないが、最近の追い込みの安定度は前記2名を上回っている。
佐藤励は昨年末の『SSシリーズ戦』を2年連続で優勝し、今年はG2ウィナーズカップに優出して3着。0メートルオープン戦5番手発進から佐藤摩弥と木村武之を捌いて番手を上げると、金子大輔と鈴木宏和の先頭争いに仕掛ける動きを見せた。
まだデビューして3年と少しなのに、黒川京介に続く川口所属SGレーサー誕生を予感させるほどの風格とスケールをすでに身にまとっている。今大会で、その機会が早くも訪れるかも知れない。
その黒川は過去の当欄グレードレース展望で述べたように浜松は相性の良い走路だが、先月ウィナーズカップは今ひとつな結果で終えた。最終日は笠木美孝に何周回も大苦戦したうえ岩科鮮太に競り負けるという内容。2冠目のSG獲得をめざすには勢いに欠ける印象だが、開催5日間とも試走タイム3.2秒台が出ていたのは好材料。あとは歯車が嚙み合えば、良い流れを引き寄せられるはず。
佐藤励は昨秋から暮れにかけて自身初の10連勝、その8日後には青山周が自身7度目の10連勝をそれぞれ達成した。
SG連続優出記録19回という、空前絶後の金字塔を2000年代に打ち立てた有吉辰也。それほどの安定感を今に至るまで保ちながら、実は10連勝した経験がない。だが今大会は川口デイレース→飯塚ミッドナイトの2節を完全Vで9連勝して臨むことになり、新たな記録を加えられるか注目の一戦となる。川口デイレース決勝戦では本走タイム3.340秒をマーク。勢いとスピードに乗っている今こそ大チャンスであり、達成すれば今大会の活躍にもつなげていけるだろう。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-15(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-22(26期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-4(25期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
黒川 京介〔川口 S-10(33期)〕
佐藤 励〔川口 S-12(35期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-17(29期)〕
文/鈴木
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来月の浜松SGへ繋げたい鈴木圭一郎
2024年SG優勝なしの状態で臨んだ年末のSS王座決定戦を優勝し、青山周平を逆転して賞金王にも輝いた鈴木圭一郎が、年明けは浜松デイレース2節に出場しながらどちらの節も優勝できず、最高の流れという雰囲気ではない。その2節とも予選~準決勝戦はオール1着(1節目はスーパーハンデ)。しかし決勝戦はいずれも後輩若手のハイペースに敗れる展開だった。
浜松デイレース『G2ウィナーズカップ』は2018年に初めて制覇。そして翌年から2023年の前回までの5大会とも優出はしているが優勝はできなかった。年によって開催時期が四季の全てにわたる稀有な大会であるのも、エンジンを完璧に仕上げることを難しくしているのかも解らないが、この大会に初めて優出したのは冬季12月に開催された2016年であり、目下のエンジン状態も決して悪くないので、地元グレードレースで2025年の初笑い(初優勝)を挙げて、2節後の浜松SG『全日本選抜』への良い流れも作りたい。
SS王座決定戦のスタートを大きく遅らせてしまい7着に沈んだ黒川京介は、直後のお正月開催4日制を全勝して完全Vと勢いを取り戻した。続く伊勢崎デイレースG1『シルクカップ』は準決勝戦どまりだったものの、試走タイムは5日間とも3.2秒台、本走タイムも3.36秒台を複数回マークしていたので、高いスピードを備えて今節を迎えられる。
浜松は、1級車に乗り換わってわずか4か月でSG『オールスター』に優出、2023年には前回のこのウィナーズカップを制覇、先月にはG1『スピード王決定戦』も好走して、とても相性が良い走路。黒川も当然、全日本選抜への出場を控える身であり、まずは今回、地元エースにして全国ランキングS1の鈴木圭を倒して、2冠目のSGを狙う態勢を整えたいはず。
佐藤励は地元川口1月2日のレースを身体不良で欠車、そのまま開催から早退したので、浜松ぶっつけでの今年緒戦となるが、昨年末は川口デイレース『SSシリーズ戦』を5日間無敗で前年に続く2連覇。決勝戦は池田政和の内枠から先行して振り切った。
浜松は、2022年に1級車へ乗り換えてから遠征した2節は成績ふるわなかったが、昨年は2月のデイレース一般開催で試走24秒の本走330秒、SSシリーズ戦の直前に参戦した先月の一般開催は試走26秒の本走353秒を計時していて、持ち前の高いスピード能力を冬季の浜松でも存分に発揮できている。
佐藤摩弥は、ランキングS級に定着し始めた時期とちょうど重なる2019年4月から、浜松グレード戦で上位の着順に入るケースが格段に増加。さらに2022年9月以降は浜松グレード戦へ出場した際に優出する頻度が高まっている。2023年2月には全日本選抜、11月には日本選手権と、SGレースに2度も優出した。
近況の推移は、昨年11月に浜松の一般開催とG1のデイレース2節で9走して6勝。年末はSSトライアルを勝ち抜いて王座決定戦まで進むと、中団発進から最後尾まで後退しながら4着まで挽回してみせた。そして今年はシルクカップにも優出し、10メートルオープン戦の6枠から4枠の三浦康平に続く2番手発進。青山周には捌かれたが有吉辰也の追撃を防御して3着と好走した。
2024年の金子大輔は復権を果たした1年といえそうだ。2023年の暮れ、3年ぶりにSS王座決定戦まで進出すると、直後の川口お正月開催に優勝。そして翌月の全日本選抜で9年ぶりにSGタイトルを獲得したのだ。6月には浜松アーリーレース2節に7連勝して連続V。12月はG1開催2節とSS王座決定戦を含む4節すべてに優出。今年最初の1節も初日から3連勝で優出。決勝戦こそ5着だったが予選中の動きは非常に鋭かったので、今大会も有力な1車と評価できる。
試走も本走も他者と比較して速いタイムが出ることが多くない印象のある佐藤貴也が、昨年11月~12月から数字的にスピードアップ。その車速を生かしてSSトライアルも好走したが4日目に他落。ところが翌日の王座決定戦は0メートルオープン戦の8枠という厳しい位置から3着に突っ込むと、今月17日の浜松デイレース決勝戦でも同期の金子大輔に道中で競り勝ったのち、栗原佳祐を退けて2着まで追い上げた。不屈の闘志、逆境にも諦めないファイトを大いに発揮して、2022年の前々回大会いらい3度目のウィナーズカップ制覇をもくろむ。
鈴木宏和は先月にグレード覇者の仲間入りを果たしたばかり。その後に挑んだスーパースターも含めて、今年度に開催された4つのSG開催すべてに優出するという目下の充実ぶりが遂に結実したわけだ。全国ランキングは前期が全国4位、今期はS15と順位を下げたが、伊藤信夫と木村武之に対しては現在3期連続で上位のランクを維持している。
ようやく射止めたグレードレースの優勝トロフィー。となれば次に狙うのはSGの冠と名誉だ。来月の全日本選抜にも優出すれば、2024年度SG優出フルコンプとなる。もちろん目指すのは「優出」でなく「優勝」の2文字だ。その大目標へ向けて今大会は武器のスタートにも磨きをかけていきたい。
ここ浜松では今年早くも、若い芽が次々と台頭している。
6日~8日の浜松デイレースは、この1月から1級車へ乗り換わったばかりの吉林直都が優勝。決勝戦で2着にくだした相手はスーパーハンデでスタート位置が30メートルも離れていたとはいえ、あの鈴木圭一郎である。前日の準決勝戦は自身最高の本走タイム3.367秒で渡辺篤らをチギって圧勝している。
14日~17日の今年3節目の浜松は、35期の西翔子がV。本走タイム441秒で5着となった初日から一転、2日目は本走375秒で佐藤貴也を引き離して独走。3日目の準決勝戦も鈴木宏和に同じくらいの差をつけて勝利すると、決勝戦では、浜松お正月開催に優勝するなど充実ぶりを誇っていた栗原佳に対する車間をレース後半に拡げていく快速の逃げで3連勝。鈴木圭を今年初めての着外にくだす結果ともなった。
この3節を終えた時点で吉林は最重ハンの10メートル前まで出世しており、優勝した西も吉林と並ぶハンデ位置へ重化するケースを想定しておきたいが、この両名ともポテンシャルの高さ、今の勢いと充実度をもってすれば、G2の大舞台へステージを移しても活躍する可能性が大いにある。その活躍は今節にとどまらず今後のSG戦線へつながるものともなるだろう。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-15(32期)〕
吉林 直都〔浜松 A-157(36期)〕
西 翔子〔浜松 A-151(35期)〕
黒川 京介〔川口 S-10(33期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-11(31期)〕
佐藤 励〔川口 S-12(35期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-13(26期)〕
長田 稚也〔飯塚 S-32(34期)〕
野本 佳章〔伊勢崎 A-23(34期)〕
長田 恭徳〔山陽 A-232(32期)〕
文/鈴木