鈴木圭一郎の独壇場になりそう!
浜松オートの前節はGIゴールデンレース。そこから1週間と間を空けずに今度は4日間の一般開催が行われる。先のGIで優勝したのは鈴木圭一郎で、今回も出場となる。この鈴木圭を中心にシリーズが展開されていきそう。
鈴木圭は仕上がり万全。GIの優勝戦では上がり3・328を叩き出し、後続を引き離してみせた。雨上がりの走路、8周回とタイムの出やすい状況ではあったが、この数字は驚異的。レース間隔も空いておらず、連続での優勝も十分だ。
地元S級は他に6人の予定。この中で前走のGIで優出したのは渡辺篤。準決では鋭い走りを見せ2着に入ってみせた。優勝戦は6着だったが、流れとしては悪くない。今回も初日からスピードあるレースを披露しそう。
佐藤貴也は準決3着で優出はならなかったが、その前までの動きからすれば良化の気配が出ていた。シリーズを通して大崩れはしておらず、ここから本来の姿を取り戻すか。その同期の金子大輔は見せ場が少なかった。しかし、試走タイム自体はそこそこ出ていたので、エンジン面はそこまで心配ないか。木村武之は初日に1着があったが、そこからは失速。今年はまだ良い流れに乗れていない。伊藤信夫と青島正樹も成績は振るわなかった。どこかしらで立て直しを図りたい。
外来S級は伊勢崎から松本やすしのみ。前走は今回と同じ浜松のGIだった。3日目に白星はあるが、全体的にはイマイチの結果。しかし、その時の経験を活かし、少しでもエンジンを上向かせてくるかも。
A級では松山茂靖と柴田健治が前走のGIで優出。松山は優勝戦のレース後半の動きが良く3着入線。シリーズ中は2日目から上向いてきた印象。試走タイムは出ない傾向がある選手なので、配当的に人気薄になるようなら積極的に狙ってみたい一人。柴田健は初日から軽快な動きを見せ、準決も1着で通過した。優勝戦ではトップスタートを切ったものの、最重ハンの強豪に割り込まれ4着の結果。エンジン自体は安定していると言え、今回も楽しみな一車。
他では花田一輝と落合巧の33期コンビが元気一杯の走りを見せていた。藤波直也と平塚雅樹も車券に絡むシーンが多く、勢い持続なら今回も活躍しそう。ハンデ的に展開を活かせそうなのは石貝武之。独走に入れるようなら強豪を振り切れるかも。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-15(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-17(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-25(24期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-27(31期)〕
青島 正樹〔浜松 S-38(22期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-46(32期)〕
久々の山陽開催はミッドナイト3日間!
4月22日以来の開催となる山陽オート。今回もその時と同じミッドナイトレースだ。参加するのは地元勢が多数に、飯塚からの遠征組。ミッドナイトの時間帯とはいえ、走路温度が高まっており、波乱も多そうなシリーズ。
出場予定のS級は6人。地元は2名、飯塚から4名だ。山陽は丹村飛竜と角南一如。丹村の近況はそこまで悪くはないが、本人の実力を考えると機力的には物足りない。思い切ったレースができるようにエンジン力のアップは急務。角南は丹村よりも状態が良くない。本来のスピードある走りが散発的にしか発揮できていない。いい時もあるが悪い時の方が多い。安定して好走を見せられるように、機力の安定を図りたい。
飯塚S級は田中茂、桝崎陽介、鐘ヶ江将平、滝下隼平。田中茂は今年2回の優勝があるように、ここまでまずまずの推移を見せている。近況も大きな着を取ることが少なく、最後方からの追い込みが決まっている。今回も一番後ろから追うレースが多いと思われるが、車券に絡める位置まで進出してこれるだろう。
桝崎は前々走で優出。前走も初日だけイマイチだったが、それ以外は連に絡めている。レース序盤の動きが鈍く、車速が乗るまでに時間はかかるが、そこからは厳しい仕掛けを決めてくる。鐘ヶ江は最後のレースが5月9日。その時は悪くなかったが、約一ヶ月ぶりのレースになるので初日の試走気配には注意しておきたい。滝下は現在、連続優出中。元々、ミッドナイトは得意で、スピードが出やすい条件で好結果を残すタイプ。
飯塚A級では井村淳一が連続で優出中。成績にムラがあり、安定して結果を出せる方ではないが、今は仕上がり良いエンジンの影響もあって波に乗れている。人気薄になるようなら積極的に狙ってみたい一車。安定感では越智尚寿が特注。派手なレースはできないが、堅実な走りで番手を上げていく。水本竜二は長らくエンジンが中堅上位で推移。ゴチャつく展開なら力を出せる。
地元A級では岡松忠が前走で準優勝を決めている。すでにベテランの域に入っているが、素早い飛び出しからのイン攻めは魅力。捌きがあるのは丸山智史や人見剛志。ただし、エンジンが並より少しでも上にいかないと結果が付いてこない事が多い。同じレースで走る人たちとの試走タイムの差を見ておきたい。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
角南 一如〔山陽 S-45(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-34(26期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-36(28期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-37(31期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-44(28期)〕
丸山 智史〔山陽 A-19(31期)〕
越智 尚寿〔飯塚 A-28(25期)〕
鈴木圭一郎がゴールデン2度目のタイトル奪取!
最終日は重走路で始まった第64回GI開場記念ゴールデンレースは、優勝戦では急激に走路が乾いて、競争タイムも凄まじい数字が出た。優勝は地元浜松の32期・鈴木圭一郎。2016年以来の同大会2度目の制覇となった。
試走の時は走路がまだ不安定でタイムもまばら。一番時計は青山周平の44、次いで鈴木圭が46、松山茂靖と中村友和が48、渡辺篤が51、柴田健治と早船歩が52、古木賢が最も悪くて56だった。
そこから急激に走路が乾いていったが、それでもスジ状に濡れている所があり、完全な良走路とは言えない状態。競争タイムは良走路の数字だが、公式発表はブチ走路だった。
まずはスタート。0ハンは柴田が飛び出し早船が乗っていく形。古木は後手を踏む。10線は鈴木圭が好ダッシュを決めていく。青山もそれに続いていき、好位置に付けていった。
いきなり先頭に立った柴田だが、ペースを上げる前に強力な車がやってくる。鈴木圭だ。鈴木圭は1周目のバックで一気に車を伸ばし、2周目に入る頃には柴田のインに突っ込み先頭を奪取。それから間を空けずに青山も2番手に立つ。あとは青山がどこまで鈴木圭を追えるかが焦点だったが、最終的に差を詰める事ができずゴールイン。3着には柴田を交わした松山が入線した。
今回は鈴木圭が地元の意地を見せる事ができた。今のオートレース界は青山と鈴木圭の2強状態。この両者が出場する記念レースは、どちらかが少しでもエンジンの仕上がりが良い方が勝つ。それか同等なら内枠に置かれた方が勝利を掴み取る。その流れは当分続きそうだが、時折りここに割って入る選手が現れる事もある。強豪の復調なのか、更なる若手の台頭なのか。一つ一つのレースの内容だけではなく、そういった見方でもまたオートレースを楽しめそうだ。
AB級による川口VS伊勢崎!
この開催の直前に浜松でGIが行われており、そこにS級陣がごっそりと参戦しているため、今回はS級選手が不在。更に全レース7車立てとなる。車券的には当てやすいので、何度も楽しみやすい。
出場する中で地元川口のランク筆頭は小林瑞季。調子の波は大きい方だが、一度好調になるとその節はずっと好結果が付いてくる事が多い。初日の走りには特に注目したい。同期の中山光が今回は川口2番手。スタートの切れはまずまずで、車を外のコースに持ち出せればスピードに乗った走りができる。前団が混み合っていても、一人違うコース選びで攻め上げていける。
御年71になってもまだまだ元気一杯なのは篠崎実。車群が固まっていても強気の突っ込みで番手を上げていく。ベテランの域に入りつつある牛沢和彦も差しの鋭さは健在。この両者はスローな流れになる方が持ち味を出せる。
前々走の地元で優勝したのは梅内幹雄。この時はハンデ的にも恵まれていたが、レース展開の読みは冴えており、追い込むレースでも結果を出せる。スピードあるのは広瀬勝光や吉田祐也で、車群がばらけている方が車速が活きやすい。高石光将もスピードはある方で、序盤で抜け出せるようならハイペースの流れを作れる。新人・上和田拓海も0ハン単騎に置かれるようなら、重ハン勢を引き離すスピードを発揮できる。
外来は伊勢崎勢のみ。その中でランクトップは三浦康平。現在はA級だが、元々のポテンシャルはS級となんらそん色がない。今回出場する中でもスピードはトップ級で、優勝候補筆頭に挙げてもおかしくない。同じくスピードがあるのは桜井晴光。ただしこちらは捲りが使えるコースが空いていない時は展開にはまってしまうケースも多い。前団にインタイプが多い時は進撃を開始できる。
伊勢崎のベテラン・鈴木清市はこのところ動きが活発。前走はイマイチだったが、その前の地元GIIでは優勝戦まで進んでいた。往年の渋太い走りが戻っており、若手にも簡単には抜かせない競争ができている。吉田恵輔、大月渉の両者は前走の地元で優出。特に吉田恵は自身初優勝の機運が高まっている。木村義明は前走の2日目に落車したが、その後2走の動きを見る限り悪い影響はなさそう。
B級は田辺誠と押田幸夫が前走の地元で優出。ハンデを活かして健闘している。伊勢崎勢では独走力ある小田雄一朗や、インコースを抑えての残り目に注意の松村真に注目。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
小林 瑞季〔川口 A-24(32期)〕
中山 光〔川口 A-27(32期)〕
篠崎 実〔川口 A-38(9期)〕
牛沢 和彦〔川口 A-50(20期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 A-11(28期)〕
鈴木 清市〔伊勢崎 A-43(14期)〕
桜井 晴光〔伊勢崎 A-61(26期)〕
木村 義明〔伊勢崎 A-94(22期)〕
青山周平がゴールデン初制覇へ好視界!
浜松オートで行われている第64回GI開設記念ゴールデンレースは優勝戦のメンバーが出そろった。軽ハン勢の活躍が目立ち、最重ハンの10M前の選手が3人優出。最重ハンの強豪が次々と脱落していく中で、全国ランク1位と2位の青山周平、鈴木圭一郎はしっかりと優出。この2人のバトルになるのか、そこに割って入る選手がいるのか。
ここまでで最もエンジンが仕上がっているのは青山周平。走路温度の高まりとともに上がりタイムが出にくくなっているが、準決では他を圧倒する3・389をマーク。最終12Rで多少走路温度が下がった影響もあるが、単純なエンジン力は最も高いと言える。次いで鈴木圭一郎。準決では上がり3・408と、青山に数字の上で差をつけられているが、今大会はここまでオール連対できている。これは優出メンバーで随一の安定感。
レース展開のカギは古木賢、柴田健治、早船歩の3者。この軽ハン勢がレース序盤でどこまでペースを上げられるかどうか。この3者のスタート争いだが、実績があるのは早船で、そこに柴田が続いていくか。古木もスタートは遅い方ではないが、常に好スタートを切れるかといったら疑問符が付く。
10線勢はほぼ枠なりか、青山がカマシ気味に出て行くか。鈴木圭も青山に抵抗しながら飛び出す可能性もある。へこむとしたら中村友和。以前よりスタート力は上向いているが、大事な場面で必ず切れるとは限らない。
軽ハン勢の中で最も独走力があるのは早船。この早船が先行するとみているので、柴田と古木は展開的に厳しくなってしまいそう。レース前半は早船がペースを作っていくと思われる。これを追う10線勢は松山茂靖か渡辺篤。爆発力はある松山だが、前を追って行ける機力はなさそう。渡辺が早めに早船と一対一に持ち込めれば記念初制覇のチャンスが広がる。
しかし当ブログでの本命には青山を推す。スタートはそこまで行けなくても、2周回伸びる記念の優勝戦で猛烈な追い込みを見せてくる。仮にカマシスタートが決まればもっと展開は楽。勢いに乗っている今年の青山は信頼度が高い。相手には鈴木圭を挙げる。今節は高いレベルで安定した走りを見せているし、青山に対し地元の意地も見せたいところ。スタートで突っ張って行ければ、先手先手の攻めで勝利をもぎ取れる。
3番手は早船。レース序盤で有利な展開を作れそうで、後続が激しく競り合うようなら優勝のチャンスは倍増する。早船にとっては走路温度が少しでも上がってくれた方がいいだろう。次に渡辺。準決では青山に次ぐ上がり3・395をマークしている。レースの途中で木村武之を逆転するシーンも見られた。乗り手の気合は満点で、エンジンに更なる上積みがあれば、優勝争いに参加してこれる。そして、中村友。不安視されているスタートに一定の良化が見られ、枠なりのスタートが切れれば、豊かなスピードを発揮して首位に躍り出るかも。
◎青山周平
○鈴木圭一郎
△早船歩
△渡辺篤
▲中村友和