川口勢は鈴木圭一郎包囲網を形成できるか!
前回の川口オートで100Vを達成した永井大介。デビュー時から異次元のスピードを武器に優勝回数を積み重ねてきたが、ついに大台に乗った。対して、浜松の鈴木圭一郎は現在、4節連続で優勝中。この2人が今シリーズの核になるが、地元川口勢の中には調子を上げている選手もあり、優勝争いは簡単ではない。
100V王手で足が止まっていた永井ではあったが、前走では本来の走りが戻り、4日間のシリーズをオール連対で優勝を果たした。エンジンも乗り手も絶好調なので、ここから再び快進撃を開始したい。
鈴木圭の方も勢いはかなりある。ここまでの4節連続優勝の中には地元GIも含まれているし、川口4日間開催で完全優勝も記録している。更に言えば、その16走はオール連対。それも2着は3回だけで、それ以外は全て1着。驚異的な安定感を示しており、よほどの事がない限りは優勝戦まで進出してくるだろうし、優勝をもぎ取っていきそうだ。
外来S級は鈴木圭以外には渡辺篤が参戦。近況はそこまで調子が上がっているとはいえないが、前々走では地元のGIで優出している。エンジンが走路に折り合えばスピードに乗った走りで番手を上げてくる。
その浜松S級2車に対して地元勢は万全の状態で対応する。永井がリーダー的存在になるが、若井友和や大木光、鈴木清なども対抗できる仕上がり。若井は前走で優出し3着。4日間のシリーズで、優勝戦以外は全て連対。温度が上がりつつある熱走路にも対応できている。大木と鈴木清もインからの速攻が決まっている。
前走で優出は逃したが中村雅人と佐藤摩弥も好仕上がり。中村は準決3着、佐藤摩は6着だったが、2人ともそれ以外の3走は全て1着。予選中は強豪が当たる可能性は少ないので、初日と2日目までは結果を出してくるだろう。
山田達也、佐藤裕二、平田雅崇、五十嵐一夫といったあたりもエンジンの底上げができれば、優勝戦まで進出できそうな現状。
S級以外では掛川和人が前走で準優勝。試走タイムは出ない傾向あるが、鋭い飛び出しから自分の展開を作れればS級勢を苦しめることができる。またB級ではあるが田辺誠が現在、3節連続で優出中。前々走はハンデ差を活かして優勝も決めている。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-6(25期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
中村 雅人〔川口 S-7(28期)〕
若井 友和〔川口 S-8(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
大木 光〔川口 S-22(28期)〕
鈴木 清〔川口 S-29(23期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-27(31期)〕
荒尾聡が速攻で初代王者に名乗りを挙げるか!
GI第1回令和グランドチャンピオンカップも優勝戦のメンバーが出揃った。軽ハンの青木隆浩が準決を突破したため、優勝戦は0、10のハンデ構成。この大会の初代タイトルホルダーになるのは...。
0ハン単騎に青木隆浩。10線は内から田中正樹、長田恭徳、滝下隼平、田中茂、有吉辰也、佐々木啓、荒尾聡となった。
まず0ハンの青木はスタートを残せるだろう。10線は内から田中正、長田が飛び出すか、大外から荒尾がカマシ気味に出るか。へこむ可能性があるのは滝下と田中茂。有吉もそれなりのスタートを切りそう。
レース展開は青木が逃げる形。序盤でどこまでペースを上げられるかがカギになるが、6周戦の準決で逃げ切ることができていないので、8周戦となるともっと厳しくなる。だれかに捕まってしまいそう。
追う側の一番手は田中正と長田。田中正は今シリーズは白星がないが、成績自体は安定しており、青木をマークしていける。長田は準決で前に2車重なっている状況を見事に打開してみせた。エンジン力だけではなく、捌きの方もかなり良くなっている。先に交わすとすれば長田か。
荒尾は内枠勢を全て置いて出れば、展開がグッと楽になる。青木の逃げを追って走りやすいし、準決で見せたスピードを遺憾なく発揮し先頭に踊り出るだろう。トップスタートまではなくても、3番手ぐらいには発進できそうで、同ハンを捌いた後に、青木を追う態勢を作れる。スタート力、エンジン力、捌きを考慮して荒尾を本命に推したい。
相手は長田。近況は成績が上向いており、走力アップと共にレース運びにも自信がうかがえる。ハンデ位置も内寄りなので、早めに抜け出せれば外枠勢を振り切るシーンも十分。3番手には有吉。全盛時ほどではないが、スタートの切れは悪くないし、レース序盤で好位置に付ける可能性もある。冷静な走りで首位を脅かす。そして、佐々木。今節ここまでオール連対できているのは佐々木だけ。8周戦になるのは好材料。最後に田中正。10線最内の利でスタートを決め、序盤で先頭に立てれば金星もあり得る。もちろんスタートを含めた序盤の位置取り次第では爆発力ある滝下や、攻撃力がある田中茂の浮上も考えられる。
◎荒尾聡
○長田恭徳
△有吉辰也
△佐々木啓
▲田中正樹
第1回令和グランドチャンピオンカップ開幕!
前回のこの大会に当たるのが平成チャンピオンカップ。元号が変わり、今回は令和グランドチャンピオンカップに名称も変更になった。初代王者の座をかけて、各選手が火花を散らす。
地元山陽の現エースは佐々木啓。約1年近くエンジンを高いレベルで保てている。前走の飯塚ミッドナイトでは3日目に不運な反則失格はあったが、機力の方は変わらず残り2日間はピンピンで締めた。今回も地元勢を引っ張っていく存在として奮闘しそうだ。
地元S級で好調なのは丹村飛竜と松尾啓史、それに岡部聡。丹村は前走の地元ミッドナイトで優出し6着。丹村らしいスピードある走りができていた。松尾啓は前走が飯塚で優出。落ち着いた走りで番手を上げて行くスタイルは変わっていない。岡部は前走の飯塚ミッドナイトでは優出を逃したが、ここ数節は全盛時を思わせる捌きが冴えている。
岩崎亮一、角南一如、藤岡一樹といったあたりも悪くはないが、本人の実力を考えればもう少し上積みが欲しい現状。浜野淳はなかなか調子が上がってこない。それでも大舞台の方が活躍する印象があるので、今回をきっかけに良化の兆しを出すか。
外来S級は飯塚地区のみ。そこでランクトップの荒尾聡は好調そのもの。近況は4節連続で優出しており、優勝2回に準優勝1回という結果。その中にはSGオールスターも含まれており、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。
直前の飯塚ミッドナイトで優勝したのは岩見貴史。持ち味であるスタート力を活かした速攻が決まっていた。今回に向けて良い流れで乗り込める。そこで準優勝だったのは阿部仁志。未だ優勝の経験はないが、エンジン自体は仕上がっている。同じく3着だったのは篠原睦。その前の節でも優出しており、代名詞である安定感は健在。久門もミッドナイトで優出し4着。こちらはダッシュ乗せた走りができている。浦田信輔、有吉辰也、田中茂といった有力どころも機力的にはまずまずで推移しており、今回のようなGIでも通用する動き。
A級で注目は丸山智史、山本智大、井村淳一、町田龍駿。捌きが身に付いてきた丸山は、前走の地元ミッドナイトで準優勝。大物相手でも物怖じせず仕掛けていく姿勢には好感が持てる。そのミッドナイト優勝戦で3着だったのが山本智。重走路で活躍するイメージあるが、最近は良走路でも結果を出している。井村はその山陽ミッドナイトで優勝。安定して成績を残せる方ではないが、逆に爆発力ある走りは記念レース向き。町田は前走の地元ミットナイト2日目に落車してしまったが、それ以外の4走は全て1着と好調だ。
更に今回、台風の目になりそうなのは新人34期の川口裕司。前走の地元で自身2度目の優勝を決めた。この時は最重ハンの40M前だったが、30M前まででスタートさえしっかり残せれば速い流れを演出できそう。
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主な出場予定選手
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佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-16(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-23(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-20(25期)〕
S級以外に好調な選手が多いシリーズ!
出場するS級陣は前走が浜松GIだった選手がほとんど。ここで活躍が目立った選手は不在で、早めに立て直しに成功した選手が今回は好成績を残しそう。A級やB級の中には好調な選手がおり、S級を脅かす走りを見せるかも。
出場する地元勢の中でランク筆頭は永井大介。浜松GIでは優出どころか準決進出も逃してしまった。初日からエンジンを上向かせることができず、本人にとっては不本意な結果になってしまった。その前の地元開催でもあまりエンジンは良くなかったので、今回は本格的に復調の兆しを出しておきたい。
地元ランク次位は中村雅人。浜松GIでは3日目の7着が響き、準決に乗れなかったが、シリーズを通して3勝は挙げており、そこまでエンジンは悪くなさそう。その前までは4節連続で優出しており、大きな流れとしては悪くない。佐藤裕二と大木光は浜松GIではまずまずだった。シリーズ中に白星もあり、インから攻め上げるシーンが見られた。
若井友和は浜松GIでは3日目に反則失格。それでも2着が3回あり、エンジン自体はソコソコ。佐藤摩弥と山田達也、鈴木清、平田雅崇は大崩れしてはいないが、本来の走りをするには上積みが欲しい状態。逆に、五十嵐一夫と森且行は立て直しが急務。
外来S級は伊勢崎から早川清太郎と内山高秀。早川は遠征先での走りに課題を残したまま。今回も遠征なので、当地の走路にどこまで早く合わせられるかが大きなカギ。内山は走路によって調子が変わる方ではないが、現状ではもう少し機力アップをさせたい。
前回の川口一般開催で優勝したのは田辺誠。現在はB級にランクされているが、その恩恵をそこまで受けておらずハンデもA級の様な扱い。それにもめげずにしっかりと優勝を勝ち取ったのはエンジン面での裏づけがあってのもの。この好調を長らく持続させたい。
その優勝戦で3着だったのは君和田裕二。ハンデ位置的にいきなり独走に入るケースが多く、そういった場面では結果が付いてくる。少しでも捌いて行く展開になった時はどうか。中山光、高石光将、金子和裕も優出しており、エンジン状態が良い今は好成績を残しておきたい。古木賢は前走の浜松GIで優出。まだ優勝は未経験だが、今回の一般開催はチャンスがありそう。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-6(25期)〕
中村 雅人〔川口 S-7(28期)〕
若井 友和〔川口 S-8(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
大木 光〔川口 S-22(28期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-35(24期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-30(26期)〕
注目株・中村杏亮が飛躍するか!
5月は5回の開催があった飯塚オート。6月は2回の開催となり、まずは5日間のミッドナイトレース。通常は3日間開催が多いミッドナイトだが、今回はロングシリーズで存分に夜を楽しめる。
出場するS級は地元飯塚から篠原睦、久門徹、岩見貴史の3人、山陽からは佐々木啓、岡部聡、藤岡一樹3人の予定。篠原は前走の地元ミッドナイトで優出し5着。まずまずの状態でエンジンは推移しており、今回も十分優勝戦まで進出してこれる。武器のスタート力は健在で、素早い仕掛けに期待できる。久門も同じレースで優出。こちらは3着入線となった。予選では2勝を挙げており、エンジン力の高さを示していた。岩見は前走が地元の昼間3日間開催。準決3着で優出を逃したが、それ以外は全て1着。エンジン的には良い方の部類だろう。
佐々木は前走が飯塚ミッドナイト。ここでは優出し4着。その前の飯塚昼間開催でも優出。佐々木は長らく安定した成績を残している。岡部は前走の飯塚ミッドナイトで準優勝。ここ数節はかつての走りが戻っており、しっかりとインから攻め上げていけている。藤岡は前走が飯塚ミッドナイト。準決は3着で惜しくも優出はならなかったが、シリーズ通して全て車券に絡めていた。
そのミッドナイトで優勝したのが地元の中村杏亮。4日間のシリーズで全て1着の完全優勝を達成した。これで自身3度目の優勝。若手で伸び代は計り知れないので、このまま連勝街道を築き上げるかも。スピードではS級の選手に匹敵するものがあり、捌きが身に付けば楽しみな選手。
松尾隆広と岡松忠は前走の山陽ミッドナイトで優出。松尾はスタートの切れが普通になり、レース道中も攻撃的な走りができていた。岡松はその前の飯塚昼間開催では準優勝。良い時の走りができている。
他では阿部仁志や西村龍太郎も好調。阿部は前走の地元ミッドナイトは初日1着で、その後は3着が3本。その前の昼間開催では優勝戦まで進んでいる。西村龍の前走は飯塚ミッドナイト。準決は6着だったが、それ以外は1着2本を含むオール連対。その前の飯塚昼間開催では準優勝と上昇ムード。
実力的には別府敬剛もいい勝負ができそうだし、レース展開的に混み合えば桜木公和がインから番手を上げてくる。B級では松尾学が速攻で抜け出すと怖い存在になるし、本門延唯は独走に入るとハイペースの流れが作れる。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-28(26期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-33(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
岡部 聡〔山陽 S-41(19期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-48(29期)〕
別府 敬剛〔飯塚 A-8(23期)〕
中村 杏亮〔飯塚 A-231(33期)〕