SGオートレースグランプリが開幕!
伊勢崎オートレース場で8月11日から15日の日程で、第24回SGオートレースグランプリが開催される。近況のSG戦線は鈴木圭一郎と青山周平のどちらかが優勝する事が多い。そこに割って入れるのは現状、荒尾聡といった様相。今回のSGはどのようなシリーズになるのか。
青山周平は絶好調。現在8連勝中で、更に4連続優勝中。エンジンは最高潮で、乗り手の仕掛けも冴えに冴えている。このSGグランプリは昨年とその前の年の王者で、今回は3連覇がかかっている。エンジン、乗り手、地元走路と3つの要因が整っており、よほどの事がない限りは優出、そして優勝にまで手が届く状態。当然の優勝候補に挙げられる。
対抗一番手は鈴木圭一郎。近況はスーパーハンデでのレースを強いられ、優勝を逃す事もあるが、今回はさすがに通常のハンデ位置に戻るだろう。そうなれば展開はグッと楽になる。最近は青山の方が勢いあるが、直接対決となれば気合マックスで臨むはず。このSGグランプリを制して、SGグランドスラム達成を目論む。
荒尾聡は今年行われたSGオールスターで優勝。このオールスターは2連覇中で、近年のオート界で2強に割って入れている。武器のスタート力は健在だし、先行して逃げ粘るだけではなく、レース道中で追い込むシーンも多く見られている。今回も優勝戦までは進出してくるだろう。
実績から言えば高橋貢や永井大介が抜けている。高橋貢はこれまでSG21Vを誇る。ここ2節は一般開催でも優出を逃しているが、大舞台になればなるほど威力が増してくる選手。地元走路で強烈な走りを披露してくる。永井の方はSG15V。前走の地元3日間開催では完全優勝を決めており、今回に向けて弾みを付けた。
浜松勢は鈴木圭一郎だけではなく佐藤貴也、金子大輔、木村武之、伊藤信夫などタレントが豊富。佐藤貴と金子は近況、優勝から遠ざかっているが、エンジン自体はまずまずで悪くない。当地との相性もバッチリ。木村武は前走の地元で準優勝。エンジンは良い状態。3度あるSG制覇の内、2度は今回の伊勢崎走路。得意なバンクだ。伊藤信は前走の地元4日間開催で完全優勝。持ち味のスピードが出ている。
今回のSGグランプリは、SGを初めて手にする選手が多い大会でも定評があった。未だSGノンタイトルながら、もう少しで手が届きそうなのが早川清太郎、佐々木啓、佐藤摩弥あたり。早川は遠征先では迫力を欠くレースが多いが、地元走路となると切れ味が何倍にも増す。今期は全国ランク3位にも付けており、SG初優勝の態勢は整っている。佐々木はここ何ヶ月もエンジンが高位で推移。整備や調整で迷う事はなく乗り手に集中できる。後はどこまで積極性が出てくるか。佐藤摩は車の仕上がりにムラあるが、完全に仕上がれば他の選手が脅威に思っているスタート力をバックに、女子レーサー初のSG制覇が見えてくる。
もちろん中村雅人や浦田信輔、有吉辰也、篠原睦、松尾啓史といったあたりもエンジンの仕上がりによっては優勝戦まで顔を出してくる可能性はある。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
永井 大介〔川口 S-6(25期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-15(29期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
中村 雅人〔川口 S-7(28期)〕
S級不在で誰にでもチャンスが到来!
前回の浜松オートはスーパーハンデの鈴木圭一郎に対し、最重ハン組の包囲網が完璧に整い、伊藤信夫が優勝を決めてみせた。今回は直後にSGが控えている関係でS級選手は不在。A級とB級による個性豊かなレースが展開される。
今回出場する中で地元のランクトップは笠木美孝。本来ならSGに出場していてもおかしくない選手だが、これも時代の流れか。前走の地元では準決3着だったものの、初日から悪くないレースを見せていた。今回の中でも実力上位で、優勝戦までは進出してくるか。笠木と同様に、SGに出場していないのが不思議なのが山陽の人見剛志。長らく調子が上がらないでいたが、前走の地元ではしっかりと優出していた。この流れのまま今回も好走を見せたい。
8月2日の伊勢崎優勝戦に乗っていたのは鈴木聡太、藤本梨恵、渋沢憲司。鈴木聡太は3日間オール2着の準優勝だった。攻めに強引さはないが、落ち着いて番手を上げていける強みはある。藤本は逃げる展開で粘りを発揮できる。渋沢はスタート力が武器。同ハンに何車いても置き去りにして好展開を作れる。
飯塚の中尾貴志は前々走の地元GIで準優勝。その後のミッドナイトでもそこそこの走りを見せていた。若手だけに勢いのある今は絶好の狙い目。同様に町田龍駿も破壊力ある走りが魅力。後続に強力な選手が控えていても、豊かなスピードと競り負けない勝負強さで健闘している。
今回の地元浜松では花田一輝と落合巧が成長盛り。花田は今、エンジンが並の状態だが、少しでも上向けば前団を捌いていける腕がある。落合もスピード面が強化されている。課題のスタートが普通に切れるようになれば、優出回数も増えていくはず。実力に比してハンデ位置が有利なのは筒井健太や平塚雅樹あたり。どちらも速攻タイプで、レース序盤で好位置に付ける事ができている。中堅の域に入りつつある遠藤誠は鋭い差しでの浮上が可能。辰巳裕樹は荒削りな面あるが、逆にツボにはまったときの爆発力は大きな武器。
B級では中村晋典が前走の地元で優出。この時は最重ハンの30M前に置かれていたが、今回もハンデ据え置きなら再びチャンス。小林頼介は直線の伸びが良好。前走の地元4日間開催では3回の連対があった。
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主な出場予定選手
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笠木 美孝〔浜松 A-16(22期)〕
遠藤 誠〔浜松 A-31(25期)〕
辰巳 裕樹〔浜松 A-49(31期)〕
田中 賢〔伊勢崎 A-6(29期)〕
鈴木 聡太〔伊勢崎 A-33(29期)〕
人見 剛志〔山陽 A-22(28期)〕
中尾 貴志〔飯塚 A-82(31期)〕
中村 晋典〔浜松 B-4(24期)〕
全国各地から選手が集結!
新型コロナウィルス感染拡大防止策として、選手の往来を極力抑えていたオート界。今節からは通常の交流に戻り、全てのレース場から選手が襲来する。本来のオートレースが楽しめる。
今回出場するS級は全て地元川口勢。その中でランクトップは若井友和。前走は準決4着で優出はならなかったが、その前後のレースではともに1着。更に前々走ではGIIで優出し3着。エンジンはおおむね高い位置で推移しており、今回のようなハンデ戦では車群を縫っていける状態にある。当然の優勝候補の一角に挙げられる。
ランク次位は佐藤摩弥。前走の伊勢崎では毎レース懸命に追っていたが、勝ち星はなく優勝戦にも進めなかった。ただし、大きな着を取っているわけではなく、セッティングがバチッと合っていなかっただけ。エンジン自体は悪くなく、地元走路ならしっかりと折り合いを付けてくるはず。大木光は状態まずまず。前走の3日間でも2回の連対があった。その前のGIIでは優勝戦まで進み6着。得意のイン走法が決まっており、混戦でもスピード戦でも車を進めてくる。山田達也、佐藤裕二はエンジン状態並から少し上くらいか。戦えないわけではないが、もう少し上積みは欲しい印象。森且行は前走の地元で優出。その前のGIIでも優出していたが、その優勝戦で落車してしまった。それでも次の節である前走で優出していたのだから、落車による悪影響はなさそう。
黒川京介と鈴木清は前走で落車して以来のレース。黒川は伊勢崎で落車。鈴木清は地元で落車。鈴木清はその前の節のGIIでは優出していた。落車の影響がなければ、その時の動きを出せるはず。
A級で調子がいいのは影山伸、高塚義明。どちらも前回の川口で優出している。影山は最重ハンでもしっかりと競り合いに参加できている。高塚はスピードとハンデ位置を味方に後続を苦しめるシーンが多かった。
外来では西村龍太郎、越智尚寿、岩科鮮太、谷津圭治などが参戦。西村は前走の記念ではイマイチだったが、ここ数節は鋭い走りができている。スタートもまずまずだし、道中の攻めも決まっている。越智は堅実な走りが持ち味。攻めに派手さはないが、着実に1車ずつ捌いて番手を上げていける。岩科はスタートに一定の改善が見られている。同ハンから枠ナリに発進できれば厳しい突っ込みを連発させて勝負圏内に入ってくる。谷津は捌きが達者。混戦になればなるほど威力が増してくるタイプだ。重走路も苦にしない点は更に魅力。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-8(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
大木 光〔川口 S-22(28期)〕
山田 達也〔川口 S-24(28期)〕
黒川 京介〔川口 S-26(33期)〕
鈴木 清〔川口 S-29(23期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-35(24期)〕
森 且行〔川口 S-42(25期)〕
丹村飛竜と荒尾聡が優勝しての参戦!
山陽オートは7月のGII以来のレース。その時は有吉辰也の優勝で幕を閉じたが、今回はその有吉は不在。ただしS級は多く参戦するので優勝争いは難解。直近の気配を参考にシリーズを展望していく。
地元エースは佐々木啓。前走の飯塚GIでもしっかりと優出し、安定感は変わってない。今年は14回の優出があり、優勝は1回。エンジンは常に高位で推移しており、大きな着を取ることが少ない。メインの外来となる飯塚勢を迎え撃つ地元のリーダーとして周りを引っ張っていきたい。
気配の上昇度で言えば丹村飛竜。前走の飯塚ミッドナイトでは初日から3連勝の完全優勝を決めている。前回地元のGIIでは不本意な結果に終わったので、その時の分まで取り返す勢いで初日から臨むはず。松尾啓史と岩崎亮一は前走の飯塚GIでは振るわなかった。白星がなかったばかりか、連対さえなかった。逆に浜野淳はそのGIで優出。今年はピリッとしない内容が続いていたので、この優出をきっかけにかつての迫力を取り戻したい。岡部聡と藤岡一樹はエンジン並。少しでも上積みさせたい現状。角南一如は前走の飯塚GIはイマイチだったが、地元は前回のGIIで準優勝している。地元走路なら好走可能か。
外来S級の一番手は荒尾聡。前走の地元GIでは重走路で優勝を決めている。準決の良走路でも好タイムで勝利しており、エンジン状態は最高潮。走路状況に関係なく、力強い走りで進撃していく。
2番手は浦田信輔。前走の地元GIは準決3着で優出を逃したが、エンジン自体はまあまあの位置にある。重走路では厳しくなるが、良走路なら際どい突っ込みで車群を切り裂ける。地元GIで優出しての参戦は田中茂。エンジン自体は中堅上位。スタートをそれなりにこなせば上位着でまとめられる。同期の篠原睦は前走の地元GIでは良くなかったばかりか、準決では痛恨のフライング。この悪影響がなければいいが、前々走の地元5日間開催ではオール連対で優勝している。桝崎陽介、滝下隼平、重富大輔といったS級もそこそこで悪い事はない。
S級以外では石橋大、番田隆弘、阿部仁志が前走の飯塚ミッドナイトで優出。新人の松尾彩は前走の飯塚5日間で上昇してきた。元々は養成所の卒業検定で好タイムをマークした逸材。昨年は後半の3ヶ月をケガで戦線離脱していたが、徐々にセンスが花開きつつある。
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主な出場予定選手
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佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-16(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-23(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-34(26期)〕
絶好調・青山周平の勢いはどこまで続く!?
前回の伊勢崎オートは、スーパーハンデに置かれた青山周平が初日から4連勝の完全優勝で幕を閉じた。青山はその前の川口GIIもスーパーハンデで優勝しており、まさに敵なしの強さを披露している。早川清太郎、高橋貢などを中心に、他の選手たちも存在感を示したいところ。青山はおそらくスーパーハンデの位置に据え置きだろう。ここにきて急に軽くなる事はないし、まさかの超スーパーハンデになる事もないだろう。
その青山に関しては何も語る必要がないだろう。今のところ3節連続優勝中。もっと言えば今年に入ってから15節走っているが、優出を逃したのは山陽GIIの1回だけ。後の14節は、レースのグレードを問わず優勝戦まで進んでいる。その内、8回は優勝を決めている。重走路をキッチリこなす事ができるようになったのが、今の安定感につながっているとも言える。大事な記念の準決などでも、重走路を苦にしなくなっている。今回も走路状況に関係なく、強烈な追い込みを見せてくれるだろう。
相手筆頭格は早川清太郎。前走は初日から3連勝を決めて優出。優勝戦では青山に敗れてしまい準優勝だった。ハンデが前からのレースでの敗北は悔しいモノがあっただろう。今回はその時のリベンジとばかりに、静かな闘志を燃やしているハズ。実績で言えば高橋貢が断然上。前走は不安定走路の準決3着で優出できなかったが、その前までは3節連続で優出していた。衰え知らずの巧腕を活かして混戦を縫っていく。エンジン状態も悪くはない。
他の地元主力は新井恵匠、田村治郎など。新井恵は前走の浜松でイマイチだったが、その前の地元では優出している。田村は一時期、軽いスランプに入っていたが、ようやく良化の兆しが出ている。
外来S級は佐藤摩弥と平田雅崇の2名。佐藤摩の前走は地元3日間で、この時は成績が振るわなかった。ただし、その前までは高い1着率を誇っており、S級14位に相応しい競争を展開している。伊勢崎は前回4月に来た時は優勝を決めている。伊勢崎連続優勝を果たすべく、初日から気合の入った走りを見せるだろう。平田はこのところ成績が安定しない。それでも今年は4回の優出があるので、大事なところではしっかりと決めてくる。
今回は新人34期がそこそこ参戦。同期でナンバー1は上和田拓海で、デビューしてから28回の1着と、1回の優勝がある。その上和田には及ばないが、地元の石川哲也はこれまで13勝。前走の4日間でも2回の白星がある。新人女子レーサーは信沢綾乃、本田仁恵、桝崎星名の3名が参加。その中では信沢にセンスを感じる。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-21(30期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-32(30期)〕
森村 亮〔伊勢崎 S-43(29期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
平田 雅崇〔川口 S-39(29期)〕