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松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。

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先週のレース回顧、次走へのメモ。12月9日、「ゴールデンジョッキーズシリーズ(2戦)」

12月9日(火) オッズパーク杯「ゴールデンジョッキーズシリーズ(2戦)」


 第1戦(B2級・水沢1400m)は外枠からレーヌデゼトワールが逃げ、2番手にツルマルゲッコー。3番手外に単勝100円の元返し、圧倒的1番人気に支持されたショウナンナスカ=菅原辰徳騎手が追走。4コーナー手前でショウナンナスカが早め先頭に立ち、2着テーオーロバートに4馬身差をつけて完勝した。この勝利も後押しし、管理する千葉幸喜調教師は12月10日時点で84勝をマークし、リーディング首位に立った。

 第2戦(B1級・水沢1600m)はリュウノハイルが先手を主張し、2番手にドテライヤツ、3番手外にタカマキファイブ、4番手インにマルケイロジャー。単勝1・4倍の1番人気に支持されたカナオールウェイズ=佐々木志音騎手はスタートで後手を踏んだため、慌てず最後方待機策を採った。2コーナー過ぎにカナオールウェイズは満を持してスパートをかけると一気に進出。3~4コーナー中間で4番手まで押し上げ、4角で先頭に立ったドテライヤツをあっさり交わして2着サンエントジアスタに4馬身差をつけて2連勝を飾った。

総合1位=佐々木志音騎手(40ポイント)
「2戦目に強い馬(カナオールウェイズ)があたりましたが、1戦目の馬(ツルマルゲッコー)も悪くないんじゃないかと思っていて、総合優勝を狙っていました。
2戦目のカナオールウェイズは南関東の1勝をまくって勝っていました。出遅れもあって後ろからの競馬になりましたが、3コーナーで4番手まで上がっていけば何とかなる思っていました。馬も本当に強かったです。賞金は爬虫類が好きなので購入資金にしようかなと思っています。いま飼っているトカゲは血統書付きで20万円ほどしました。トカゲは黒ければ黒いほど価値があるそうです。あとは冬の旅行資金に充てようかなと思っています」


総合2位=菅原辰徳騎手(32ポイント)
「1戦目は連勝中の馬だったので、シリーズの順位のことは気にせずとにかく良い結果だけを求めて、冷静に乗れるよう心がけて結果を出したかったのでホッとしています。来年もこのシリーズに出ることができるよう、コツコツ頑張っていきたいです」


総合3位=村上忍騎手(26ポイント)
「 総合で3位に入っていると思っていなかったのでこの結果はありがたいです。来年は総合優勝を目指して頑張りたいですね」


今週の岩手競馬
12月14日(日) メイン12R「第24回トウケイニセイ記念」(オープン 水沢1600m)
12月15日(月) メイン12R「白鳥特別」(A級一組 水沢1600m)
12月16日(火) メイン12R「スプリント特別」(オープン 水沢850m)

2025/12/12
レース回顧
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先週のレース回顧、次走へのメモ。11月30日、「第47回北上川大賞典」

11月30日(日) 「第47回北上川大賞典」(オープン 水沢2500m)

 
8番枠に入ったサクラトップキッドが手をしごいて先手を主張。意表をつく逃げの手に出た。2番手にレライタム、3番手外に単勝1・1倍の圧倒的1番人気に支持されたリケアカプチーノ、その内にフレイムウィングス。ライアンは後方3番手に待機した。

1周目スタンド前では一度ペースが落ちたが、1コーナーを回ってサクラトップキッド鞍上・高橋悠里騎手は気合いをつけて後続を離しにかかる。逃げの手、早めスパートに周囲はとまどったが、その戦法がずばり。リケアカプチーノも向こう正面から差を詰めにかかったが、3コーナーでサクラトップキッドが再加速。直線を向いてさらにリケアカプチーノを突き放し、4馬身差でゴール。鮮やかな逃げ切りを決めた。

1着・サクラトップキッド=高橋悠里騎手
「2連覇ができてホッとしたし、とてもうれしいです。レース前は作戦を組んでいなかったが、スタートが抜群だったので行こうと決めた。1周目スタンド前だけはペースを落としたが、スタミナ勝負に持ち込んでリケアカプチーノに上がりの競馬をさせないように考えていた。あとは4コーナーまでしのいだら直線は我慢してくれると信じていた。金沢へ2度の遠征経験も大きかったと思う。サクラトップキッドはマラソンランナーのような強い心臓を持っている。桐花賞でもこの馬の競馬に徹します」


伊藤和忍調教師
「大外だったが、スタートが決まりましたね。逃げは想定ではなかったが、砂を被る(キックバック)と嫌がるからジョッキーの好判断だったと思う。2周目3コーナーで後続を離してセーフティリードだったから、何とか我慢してくれそうだと思った。北國王冠でリケアカプチーノに先着されたが、力負けとは思っていなかった。遠征の反動もなく状態も良かったので、なんとか勝ちたかった。この勝利がきゅう舎の通算500勝でしたからね。すばらしいメモリアルレースになりました」

 
サクラトップキッドはフジユージーンと同期で3歳時に重賞・やまびこ賞を優勝。ただ、スロースターターのため勝ち味に遅く、以降は勝ち星なしが続いたが、昨北上川大賞典で1周目スタンド前から先頭。そのまま押し切ってステイヤーぶりを存分に発揮した。

今季も未勝利が続いたが、JpnIII・マーキュリーカップで4着に健闘するなど中身は上々。コメントにもあるとおり金沢2戦の経験が今回に生き、史上9頭目の北上川大賞典2連覇を達成した。

2着リケアカプチーノは3番手を追走し、サクラトップキッドが動いた時にも反応したが、なし崩し的に脚を使った印象。まさに高橋悠里騎手「スタミナ勝負に持ち込んだ」戦法に出られて完敗。今回は勝ったサクラトップキッドを誉めるべき。次走・桐花賞での巻き返しに期待したい。

今週の岩手競馬
12月8日(月) メイン12R「夢・希望 未来へ前進」(B1級 水沢1400m)
12月9日(火) メイン12R「ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦」(B1級 水沢1600m)
12月10日(水) メイン12R「アロースタッド特別」(B1級二組 水沢1600m)

2025/12/06
レース回顧
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先週のレース回顧、次走へのメモ。11月24日、「第23回寒菊賞」

11月24日(月) 「第23回寒菊賞」(2歳 水沢1600m)

 
 イタズラベガが先手を主張し、2番手にセイクリスティーナ、3番手ブライオン、4番手インにラブコラージェン、5番手セローム。後方3番手にロジータサンライズ、スタートで少しよれたキララカ、最後方ササキントサブロウの隊列となった。流れは明らかにスロー。

焦点は単勝1・1倍の圧倒的1番人気に支持されたセイクリスティーナがどこで動くかだった。向こう正面でイタズラベガが徐々にピッチを上げたが、セイクリスティーナは楽に追走。3~4コーナーで半馬身ほど抜け出し、直線を向いて気合いを入れるとイタズラベガを一気に突き放してゴール。セイクリスティーナが2着に7馬身差をつけて圧勝した。

1着・セイクリスティーナ=山本聡哉騎手
「このメンバーなら2番手で行けると思っていた。ゲートは出たなりだったが、そのとおりの位置を取れた。前回(プリンセスカップ)が物足りなかったので、今回どうかと思うところがあった。なので少々早くても動いていこうと考えていた。時々、仕掛けたときに手前を替えることがありましたからね。今回は負けられない一戦でした。今後、いろいろな経験を積んで強くなってほしいと思っています」


佐々木由則調教師
「今日はメンバーが甘かったが、パドックがおとなしくて少し心配した。結果は楽勝でしたからね。気性的に大人になったかもしれない。タイム(1分43秒3)もこの時期の2歳馬なら上々だったと思う。次走については金杯も視界に入っているが、オーナーと相談の上で決めたいと思っています」


 セイクリスティーナはデビュー2戦目から圧巻の4連勝。芝重賞・若鮎賞、芝交流・ジュニアグランプリ、ダートに戻って若駒賞も完勝。牝馬交流・プリンセスカップで1番人気に支持されたが、門別勢に屈して3着。地区レベル差を見せつけられた。鞍上・山本聡哉騎手も物足りなさを感じる内容だったが、今回は地元同士の戦い。直線途中まで気を抜かせないよう追っていたが、セイクリスティーナも反応。納得のいくレースだった。

佐々木由則調教師は次走について明言をさけたのは自きゅう舎にディオニス、ジェイエルビットと強豪2歳馬がいる上、セイクリスティーナの能力を高く評価しているから。次走決定を待ちたい。

2着イタズラベガはマイペースの逃げに持ち込んだが、セイクリスティーナとの能力差は歴然。それでも2着に粘ったのは小回り水沢が舞台だったから。水沢なら先行粘りが利く。

今週の岩手競馬
11月30日(日) メイン12R「第47回北上川大賞典」(オープン 水沢2500m)
12月1日(月) メイン11R「田瀬湖賞」(C1級 水沢1400m)
12月2日(火) メイン12R「スプリント特別」(オープン 水沢1400m)

2025/11/28
レース回顧
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先週のレース回顧、次走へのメモ。11月16日、「第15回絆カップ」

11月16日(日) 「第15回絆カップ」(オープン 盛岡ダート1200m)

 
 今シーズンの盛岡競馬フィナーレを飾る重賞は盛岡1200mが舞台。戦前の予想どおりオスカーブレインが逃げ、2番手にアップテンペスト、その外にエイシントルペードがつける。4番手インにロードオブザチェコ、5番手スプラウティング、6番手にレディブラウン。1番人気ウラヤは出遅れを喫したが、慌てず追走。徐々に押し上げて7番手まで進出し、8番手インにスターシューター。

3コーナー手前でアップテンペストが失速。オスカーブレイン、エイシントルペードの隊列で直線に入ったが、スムーズなレース運びを見せたスプラウティングが残り100mで先頭。しかし外からウラヤが一完歩ごとに差を詰め、ゴール前できっちり差し切った。

1着・ウラヤ=山本聡哉騎手
「スタートで出遅れたのは想定内。今日の馬場は内目が有利だったから、狙いどおりにレースを進めることができた。道中はレディブラウンを視野に入れながら前にいたロードオブザチェコ、エイシントルペードを意識して乗った。思った以上にスプラウティングの手応えが良かったが、うまく4コーナーで進路が開いたので外に出した。今日は馬の具合いがすばらしかった。きゅう舎がここを目標に仕上げてくれたので勝ててホッとしました」


畠山信一調教師
「いい状態で臨めたことが何よりだったし、内枠に入ったことも良かったと思う。前走を叩いて今回使うのは予定どおりのステップ。ウラヤはワンターンのレースがベストだから、絆カップ2連覇が目標だった。次走予定はトウケイニセイ記念。昨年と同様、シーズンラストの一戦になると思います」

 ウラヤは昨年7月、中央3勝クラスから転入後、あっさり2連勝。青藍賞で1番人気に支持されたが、小回り水沢が合わず6着。続くマイルチャンピオンシップ南部杯13着から絆カップを快勝し、初重賞を獲得。今シーズンはなかなか本調子を取り戻せなかったが、徐々に体調アップ。前々走を快勝し、その後は1ヵ月半休養。前走は太目残りも影響して2着だったが、ひと叩きされて持てる能力をフルに発揮した。先にも記したように水沢・トウケイニセイ記念は割り引きが必要だが、それでも昨年3着。馬券対象には外せない。

2着スプラウティングは中央3勝クラスから転入戦で栗駒賞を完勝。以降も2勝を積み重ねた。今回の好走要因は馬群に包まれず、うまく外目を追走できたこと。ウラヤとは逆に水沢替わりは基本歓迎と見ていい。

3着ロードオブザチェコは今回3着にまとめたが、こちらも水沢向き。1600mもギリギリ守備範囲だろう。

今週の岩手競馬
11月24日(月) メイン12R「第23回寒菊賞」(2歳 水沢1600m)
11月25日(火) メイン12R「ノベンバーカップ」(B2級 水沢1400m)
11月26日(水) メイン12R「夢・希望 未来へ前進」(B1級一組 水沢1600m)

2025/11/22
レース回顧
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先週のレース回顧、次走へのメモ。11月11日、「第52回南部駒賞」

11月11日(火) 「第52回南部駒賞」(2歳・地方競馬全国交流 盛岡ダート1600m)

 大外からティーズアライトが好ダッシュを決めて先手を取る。2番手にレヴェルトディオ、3番手インにジェイエルビット。トーアサジタリウスは外に持ち出して4番手を追走し、5番手インにディオニス、その後ろに1番人気アラモ、スタートで出遅れたポリッキーは7番手まで押し上げた。

快調に飛ばすティーズアライトに4コーナー手前からレヴェルトディオ、ディオニス、トーアサジタリウスが徐々に接近を図ったが、ティーズアライトのスピードは衰えず1馬身差をつけてゴール。大外からポリッキーが強襲したが、トーアサジタリウスがしのいで2着を確保した。

1着・ティーズアライト=高松亮騎手
「大外だったので、テンからちょっと気合いを入れて逃げる形になったらそれでもいいという指示。スタートは速かった。その後はちょっと物見をしたが、内に入れてからは集中して走ってくれた。道中は馬の気を抜かさないようにという気持ちだった。初めて乗ったが、初馬場でも気負うことなく走っていた。また乗る機会があったら頑張りますので、応援よろしくお願いします」


小野望調教師
「レース前の指示としては"行けるものなら行ってほしい。ハミを外さないでレースをしてほしい"だった。高松騎手がうまく乗ってくれた。遊ばさずに走らせたのも勝因。この馬のお母さんもすごく走った馬なので重賞を取らせてやりたいと思っていた。ここで獲れて本当に良かったですし、この先は南関東に移籍する。お母さんもそうだったし、兄弟もみなそうだったが、大井の嶋田調教師へ入厩します」


 ティーズアライトはデビュー2戦目を快勝後、伸び悩んでいた時期もあったが、前々走1000mを境に走り気を出して遠征前の門別1600m戦を快勝して南部駒賞へ臨んだ。母ティーズアライズは門別・栄冠賞、大井・東京プリンセス賞を優勝。今後さらに成長しそうな予感を抱かせた。

2着・トーアサジタリウスは門別・新馬戦を快勝し、2戦3着からJRA札幌・クローバー賞2着。GIII・札幌2歳ステークスに駒を進めた。地元に戻って11着、5着だったが、速いタイム決着の盛岡も合い2着に粘った。

3着・ポリッキーはスタートで出遅れたが、メンバー最速の上がりを駆使して3着。今回がデビュー4戦目だったことを考えれば以降の伸びしろも十分。

4着・ディオニスはロスなくレースを進め、4コーナーでは外に持ち出してティーズアライトに接近。最後は4着に終わったが、内容は上々。今後につながるレース内容だった。

今週の岩手競馬
11月16日(日) メイン11R「第15回絆カップ」(オープン 盛岡ダート1200m)
11月17日(月) メイン12R「初冬特別」(A級一組 盛岡ダート1600m)
11月18日(火) メイン12R「2025盛岡ファイナル特別」(A級三組 盛岡ダート1600m)

2025/11/14
レース回顧
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