8月4日(日) 「第26回岩手県知事杯OROカップ」(地方競馬全国交流 盛岡ダート1600m)。
当初予定は芝1700mだったが、芝走路の悪化によりダート変更は決定済み。他地区から5頭が参戦し、迎え撃つ岩手7頭の計12頭で実施する予定だったが、第8R終了あたりから盛岡周辺はゲリラ豪雨と激しい風が吹き荒れ、第9、第10Rは天候不良による視界不良及び馬場状況悪化のため取り止め。メイン11R、第12Rは天候不良による馬場状況悪化のため取り止めの措置が取られた。
8月6日(火) 「第25回フェアリーカップ」(牝馬オープン準重賞 盛岡ダート1800m)
逃げたのは単勝1番人気に支持されたミニアチュール。外枠に入ったが、後述するとおり予定どおりの戦法だった。2番手にオンザブロッサム、3番手インにエルフィンドール、その外にビッグタマテルーフの隊列。
ミニアチュールは後続を3馬身ほどリードし、マイペースに持ち込む。道中は余裕たっぷり。直線を向いても鞍上・佐々木志音騎手の手は動かず持ったまま。残り200m手前でゴーサインを出すと鋭く反応。あと余力を残して7馬身差でゴール。佐々木志音騎手は準重賞だったが、初のタイトルを獲得した。
2着争いは2番手追走オンザブロッサムの外で終始プレッシャーをかけたビッグタマテルーフが積極策から2着を確保。3着は後方3番手を追走したコリコはバードハズフロウンを交わして先着。単勝1・4倍の圧倒的1番人気に応えてミニアチュールが優勝したが、2着に9番人気、3着に8番人気が入り、馬単4120円、3連単55420円の好配当となった。
1着・ミニアチュール=佐々木志音騎手
「競馬の前はいろいろな作戦を考えて悩んだが、ゲートを出たときは思い切っていこうと決めた。自分の競馬ができて負けたら仕方がないと思った。道中は折り合い重視。今回は1800m戦なので馬の行く気を優先させてレースを進めたが、距離が少し長いかなと思っていたので強さにびっくりした。ミニアチュールは実習の時から乗っていたし、普段も調教をつけていますから、準重賞ですけどタイトルを取ることができてすごくうれしいです」
佐藤祐司調教師
「昨年、牡馬二冠、牝馬二冠を取ったあと、ロジータ記念に挑戦したが、背伸びしすぎたかもしれない。いま振り返ると、もう少し段階を踏んでからの方が良かったかなと思う。今年春も苦戦の連続だったので、試しに1000mを使ったら強い競馬をしてくれた。これできっかけをつかんだと思う。次の目標はビューチフルドリーマーカップ。相手は強いが、岩手代表として挑戦しようと思っています」
今週の岩手競馬
8月11日(日) 「第38回ひまわり賞(オークス)」(3歳牝馬 盛岡1800m)
8月12日(月) 「第29回クラスターカップ」(JpnⅢ 盛岡1200m)
8月13日(火) 「「第28回はまなす賞」(3歳 盛岡1600m)
7月30日(日) 「第25回オパールカップ」(3歳・地方競馬全国交流 盛岡ダート1600m)
当初予定は芝1700mだったが、芝走路悪化のためダート1600mへ変更して実施された。スタートから各馬がけん制し合いながらレースを進め、枠差でルーラーオブダートが先手を取り、2番手ティーエスフェアリ、3番手外にコンバットスプーン、その後ろ4番手をマイベネラブルが追走。最後方にラブショック、ベルベストランナー。
砂の深い外を避けて3~4コーナーを通過してティーエスフェアリが半馬身ほどリードしたが、内ルーラーオブダートも遅れず追走。一方、最後方にいたベルベストランナーが一気に先団につける。直線を向いてルーラーオブダートが先頭に立ち、その外にコンバットスプーン、さらに外からベルベストランナーが強襲。内をついてマイベネラブルも伸びてきたが、ベルベストランナーがマイベネラブルにクビ差で先着。転入初戦で初勝利を飾り、いきなり重賞タイトルも獲得した。
1着・ベルベストランナー=高橋悠里騎手
「思った以上に加速がつかなかったので最後方からの競馬になったが、反応が良かったし、砂をかぶっても問題なかったので、どっしり構えてレースを進めた。JRA時代に長い距離をメインに使われてロングスパートがきくタイプ。3コーナーからしっかり伸びてくれた。さすがに長く脚を使ったので最後は一杯になったが、我慢してくれた。まじめな子ですから距離が延びても問題ないと思う」
千葉幸喜調教師
「転入後、熱発などがあって順調さを欠いたが、オパールカップが芝からダート変更になったので急きょ、申し込みした。攻め馬であまり気を出さなかったので、剛腕タイプが合うと思って高橋悠里騎手に騎乗依頼をしたが、それも勝因だったと思う。まだ本調子ではないので、これからさらに良くなっていくはず。今回、勝ちましたからね。不来方賞へ挑戦するかもしれません」
7月31日(水) 「第25回若鮎賞」(2歳 盛岡ダート1600m)
今シーズン第一弾の2歳重賞。当初予定は芝1600mだったが、こちらもダート1600mへ変更して行われた。スタート直後にミヤギプリンセスが躓いて落馬のアクシデントが発生し、逃げたのはステイクラッシー。2番手外にポマイカイ、3番手インにマツリダマスラオ。2番枠に入ったサウザンドマイルは馬群がばらけた瞬間、うまく外に出して4番手外につけた。
全馬が初の1600mだったが、思った以上に速いペース。2番手につけたポマイカイは4コーナーで一杯となって失速。替わってサウザンドマイルが逃げたステイクラッシーを残り200mで捕らえて先頭。あとは後続を突き放し6馬身差で圧勝。2着にはゴール前でマツリダマスラオがステイクラッシーを交わして確保した。
1着・サウザンドマイル=山本政聡騎手
「中間に砂を被る練習をしたそうですが、キャリアが少ない2歳馬。内枠に入っても、できれば揉まれたくなかった。今回は戦ったことがないメンバーが多かったのでポジションが読めなかったが、うまく外に出せてベストの展開に持ち込めた。これで気分良く行けると思った。2歳戦に盛岡マイルはタフな条件。今日の馬場もタフさを要求されますから、あまり行き過ぎないように、逆に置かれすぎないようにレースを進めた。まだ体がしっかりしていなくて幼い面があるが、レースセンスが良くて反応もいい。馬格もあるので、今後も期待できると思います」
齋藤雄一調教師
「万全を期し、調教で2日間続けて砂をかける練習をして臨んだ。ペースが速くなってレースも流れたのも良かったと思うが、(もう一つ上の)ギアを持っているのがこの馬の良さ。今日の内容ならもっと距離が延びても問題ないと思う。次走については白紙。これからオーナーと相談して決めます」
7月21日(日) 「第4回いしがきマイラーズ」(オープン 盛岡芝1600m)
好枠を引き当てたスターオブケリーが逃げ、2番手にアーバンキッド、3番手外にアルサトワ。以下、アオイカツマ、トチノヒーロー、6番手にソロフレーズ。その後ろにレベランス。1番人気ギャレットは先行グループの動きを見ながらじっくり中団に待機した。
勝負どころの3コーナー、後方2番手にいたブローヴェイスが外を回ってスパートをかけたが、躓くアクシデントが発生して落馬中止。直線入り口でアーバンキッド、アルサトワが先頭に立ったが、残り200mでレベランス、ギャレットが強襲。レベランスが一旦抜け出したが、ギャレットがゴール前でもう一伸び。2歳・若鮎賞以来、久々の重賞タイトルを獲得した。
1着・ギャレット=山本聡哉騎手
「前走もゲート出が遅かったが、今日もダッシュがつかなかったので位置取りは出たなり。この馬は勝ちに行くと最後が甘くなるので、様子を見ながらレースを進めた。今回は他の馬を気にせずリズムを大事にして乗ったが、うまく差し切ってくれた。攻め馬も自分がつけているが、状態が良かったのも勝因だったと思う。(菅原)辰徳が落馬して心配だったが、幸い怪我がなかったと聞いてホッとしました」
佐藤浩一調教師
「改めて芝が合うと思わせる内容だったと思う。あまりレース間隔を詰めて使いたくないので、前走後はいしがきマイラーズに合わせて調整した。これで適性を再確認できたので、次走予定はOROカップ。ダート変更だったが、せきれい賞を勝ったライアンといっしょに挑戦しようと思っています」
すでに岩手県競馬組合から発表があったとおり、今開催に予定していた3歳交流・オパールカップ、2歳・若鮎賞、そして8月4日のOROカップはすべて芝からダート変更。今後の芝レースについては走路状況を見ながら決める。よってOROカップは芝1700mからダート1600mへ変更して行われる。
2着・レベランス
中央芝3勝をすべて左回りでマークしたサウスポー。今回は小回り盛岡芝の対応が課題だったが、巧みなレース運びから僅差2着。これで問題ないことを証明した。
3着・ソロフレーズ
昨年、中央オープンから再転入していしがきマイラーズ4着、ハーベストカップ3着。さすがに年齢的な衰えは隠せないが、典型的な芝ホースぶりを発揮して3着を確保。一昨年の最優秀ターフホースはダテではなかった。
今週の岩手競馬
7月29日(月) 「夢・希望 未来へ前進」(B1級一組 盛岡ダート1600m)
7月30日(火) 「第25回オパールカップ」(3歳・地方競馬全国交流 盛岡ダート1600m)
7月31日(水) 「第25回若鮎賞」(2歳 盛岡ダート1600m)
7月15日(月) 「第28回マーキュリーカップ」(JpnIII 盛岡ダート2000m)
内枠に入ったヒロシクン、メイショウフンジンが激しいハナ争いを演じ、ヒロシクンが先手を奪う。メイショウフンジンは一旦控えて外に出したが、その外にクラウンプライドがポジションを取って2番手をキープ。ロードアヴニールは中団インを追走し、9番手にテンカハル、ビヨンドザファザーは後方2番手からの競馬。
ペースが落ち着いた2コーナー。ヒロシクン、2番手外クラウンプライド、3番手インにメイショウフンジン、その外にグランコージー。後方ではまずテンカハルが動き始め、ビヨンドザファザーも徐々に進出する。
3コーナー過ぎ、クラウンプライドが馬なりでヒロシクンを交わして先頭に立ち、一気にピッチを上げていく。残り3ハロン12秒2-11秒4-14秒5。この数字どおり残り200mまでは独走状態に入ったかと思ったが、ラスト100mでガクンと減速。直線では内を突いてロードアヴニール、外からビヨンドザファザーが強襲したが、わずかハナ差ながらクラウンプライドがビヨンドザファザーを差してゴール。UAEダービー、コリアカップに続いて重賞3勝目、国内では初めてダートグレード競走を優勝した。
1着・クラウンプライド=横山武史騎手
「急きょ代打で騎乗したが、何とかいい結果を出せてホッとした。川田将雅騎手から万全のデキにはもう一つと聞いていたし、仕上がり途上の段階だったので接戦になったが、馬の力に救われた。個人的にはメイショウフンジンが逃げると思っていたが、どの馬が逃げようとも、この馬のリズムを大事にした。パワフルな馬で自らハミを取って押し上げる形になったが、リズム良くレースを進めることができた。最後は手応えが甘くなってヒヤッとしたが、根性で勝ってくれた。まだ成長途上なので、これからさらに良くなっていくと思う。コリアカップも強かったですし、国内外でも活躍できる馬ですから、無事に成長してほしいと思います」
新谷功一調教師
「今日は運を生かすことができて良かった。今日は7、8割ぐらいの状態。メンタル面とか競馬の仕方を試す場でもあったが、前半からハミを取っていつでも行こうとしていた。2、3番手はいいが、ロスがある競馬が避けたかった。道中で折り合った分、最後で伸びたと思う。現状でこの走りができたのは収穫。次走はオーナーサイドと相談して決めたいと思っているが、すでにコリアカップの登録は済ませている。昨年のコリアカップ後、紆余曲折があったが、勝ってくれたし、ファンの声援も聞こえましたから非常にうれしいです」
7月14日(日) 「第37回やまびこ賞」(3歳 盛岡ダート1800m)
逃げたのは大外コモリリーガル。2番手外に1番人気ラティサワー、3番手インにセイバイラック、4番手に2番人気サクラトップキッド。コモリリーガルがマイペースの逃げに持ち込んだが、サクラトップキッドが早めスパート。直線入り口で先頭に立ち、2着に6馬身差をつけて圧勝。待望の初重賞を手にした。
サクラトップキッドは重賞でも好走しながら、前半で首を上げて追走に手こずっていたが、東北優駿2着から一皮むけた印象。今回も好位追走ができるようになったのが最大の勝因。この後はJpnII・不来方賞へ向かう予定。
今週の岩手競馬
7月21日(日) メイン11R 「第4回いしがきマイラーズ」(オープン 盛岡芝1600m)
7月22日(月) メイン12R 「文月特別」(A級一組 盛岡ダート1600m)
7月23日(火) メイン11R 「スプリント特別」(オープン 盛岡ダート1000m)
7月7日 「第46回せきれい賞」(地方競馬全国交流 盛岡ダート2000m)
前日深夜から激しい雨が降り続け、当初予定は芝2400mだったが、走路悪化のためダート変更となった。逃げたのはアトミックフォース。2番手にブローヴェイス、3番手外にプリンスリターン。4番手インにスズカゴウケツ、その後ろにライアン。1番人気に支持されたマンダリンヒーローは先団の後ろを追走した。
馬群が二つに分かれたが、後方ヴィゴーレが向こう正面で徐々に前へ押し上げる。3~4コーナーでアトミックフォースが後続を3馬身ほど離したが、以降は伸びがひと息。外からまくったヴィゴーレ、中を割ったライアン2頭の叩き合いとなり、置かれ加減だったマンダリンヒーローが猛追。最後はライアンがうまく抜け出しを決め、マンダリンヒーローの追撃を0秒2差で完封。2歳時・平和賞(船橋)以来の重賞タイトルを手にした。
1着・ライアン=山本聡哉騎手
「今日は内が有利の馬場だったので、逃げたアトミックフォース、内を取ると思っていたスズカゴウケツの後ろ追走は想定どおり。狭いところに入れて、どういう競馬ができるかと思って試したが、結果的に好結果につながった。3コーナー過ぎの手応えは決して良い訳ではなかったが、前の馬も脚が上がっていた。自分の馬も最後は苦しかったようだが、よくしのいでくれた。今回は芝適性を確かめる一戦だったが、不良のダートも合ったと思う」
佐藤浩一調教師
「シアンモア記念の後は千葉の牧場でリフレッシュさせた。みちのく大賞典を使う選択肢もあったが、ディープインパクト産駒だからね。転入当初から芝を使ってみたいと思っていたので、せきれい賞を選んだ。なので次はOROカップを考えていたが、芝からダート変更となったから現時点では白紙。次走以降についてはオーナーと相談して決めたい」
2着・マンダリンヒーロー
芝からダート変更となり、単勝1・2倍の圧倒的1番人気に支持された。前半は先団グループの後ろを追走したが、勝負どころで置かれたのが致命傷。メンバー最速の上がりで2着を死守したが、気持ちが前向きではなかった印象。立ち直るきっかけをつかんでほしい。
7月9日(火) 「第56回岩鷲賞」(オープン 盛岡ダート1200m)
1着馬にJpnIII・クラスターカップの優先出走権が与えられる。ルチルクォーツは出走取り消し、シガーヲスウオトコは競走除外。スターオブケリーが好ダッシュを決めて逃げの手に出る。2番手外に1番人気ゴールデンヒーラー、3番手外にサンエイウイングがつけたが、出遅れたゲンパチプライドが手をしごいて3コーナーで先手を奪う。直線入り口でゴールデンヒーラーがゲンパチプライドを交わして先頭に立ったが、手綱を持ったまま。外から伸びてきたキモンリッキーに2馬身半差をつけてゴール。今季4戦4勝とした。
1着・ゴールデンヒーラー=山本聡哉騎手
「今回も盤石のレースだった。プランは2番手でペースを押さえて行こうと考えてたが、3コーナーでゲンパチプライドが内をすくって先頭。これは誤算だったが、ほかは想定どおり。目標はキモンリッキーなので、なるべく脚を使わないように貯めた。最後、苦しくなるところはあったが、強い競馬だったと思う。陣営がしっかりローテーションを組んで、いい状態で送り出してくれますから結果が出ていると思います」
佐藤祐司調教師
「勝負づけが済んだメンバーだったとは言え、今回もしっかり結果を出してくれた。今年は短距離路線1本で歩んできたことも良かったと思う。ただ、今回は決して調子がいい訳ではなかった。クラスターカップは状態を見ながら、慎重に考えて出否を決めたいと思っている」
今週の岩手競馬
7月14日(日) 「第37回やまびこ賞」(3歳 盛岡ダート1800m)
7月15日(月) 「第28回マーキュリーカップ」(JpnIII 盛岡ダート2000m)
7月16日(火) 「夢・希望 未来へ前進」(B1級 盛岡芝1600m)