金曜日、笠松競馬場で行われた「スーパージョッキーズトライアル」第1ステージで、岩手の菅原勲騎手が2戦2勝の大活躍。第1ステージを1位で通過しました。
02年のWSJSに出場した時、「世界のトップジョッキーと腕で戦う。本当に騎手冥利に尽きる。ぜひまた出たい」と語っていた菅原勲騎手。これで6年ぶりのWSJS出場に大きく前進しましたね。。
2位の岡部騎手とは10点差、「2勝したとはいえそんなにリードしてない。気が抜けないよね」と言って気を引き締める菅原勲騎手ですが、そこは笠松での表彰式でも話していたとおり「良い意味のプレッシャーにして」乗りきってくれるでしょう。
本命は(8)プリズンガールを狙います。基本の脚質は逃げ・先行。しかし短い距離だけではなく、マイルや1800mまで幅広い距離でハナを奪えるだけのスピードを持っているだけに、同型多数の中でも有利にレースができるはず。ここまで戦ってきた相手も他馬に比べてかなり強いといえ、着順以上に評価できる内容でしょう。そんな経験が活きる舞台。
(1)トーセンコマチもスピードでは負けていません。盛岡は4戦4勝、水沢は7戦0勝と極端ですが、それは小細工が必要な水沢より一気に行ける盛岡の方が合うと判断したい。血統的にも距離は短ければ短いほど良さそう。最内枠を活かせればチャンス。
3番手は(6)ブライティアバレーでどうか。最近は逃げて好結果も、この馬の本来の持ち味は短距離での差す競馬。距離が短い方が自在に動ける印象もあり、この条件、少し短すぎるかもしれませんが、思い切って狙ってみたいところです。
他はもう横一線、強いて選ぶなら(4)エアセイレン。盛岡経験の少なさがやや気になるものの、最近は取り口が安定。流れに乗った時の決め手も上位。(10)トキオパーフェクトはさすがに以前の力までは・・・という近況もテンのスピードはまだ通用。ここのところ天候が悪く良発表でも湿り気の多いコース状態ですし、もう少し強く雨が降れば面白くなるでしょう。
●買い目
馬単(8)=(1)、(8)=(6)、(1)=(6)、(8)=(4)、(8)=(10)
◆お奨めこの一頭
5R:トウショウヒート
転入初戦を好タイムで2着、今回はさらに上昇見込める。
28日メインは3歳以上オープン馬による地方競馬全国交流「第10回岩手県知事杯OROカップ」(盛岡芝1700m)、12頭立て。
このレースの優勝馬にはJRA・マイルチャンピオンシップ・トライアルの優先出走権が与えられるとともに、優勝馬主には社台スタリオンステーションから種牡馬ハーツクライの配合権利が提供される。
今回、他地区からの遠征馬は4頭。中でも注目は川崎のモエレフェニックス。北海道時代、4戦3勝でクローバー賞へ挑戦し見事優勝。本番・札幌2歳Sでは善戦及ばず11着に敗れたが、その後はJRAへ移籍。ビッグタイトルは取れなかったが、4歳時に準オープン(1600万下)・むらさき賞(東京芝1800m)を快勝した実績がある。
南関東トレードは障害2戦を経て昨年11月。初戦のA3以下で2着、2戦目3着にまとめたが、以降は精彩を欠くレースを繰り返している。しかし休み明けの前回は5着入線を果たした。
ネックは往時の迫力を取り戻しているか否か。プラス、1周1400mの小回り盛岡芝をどうこなすかだが、芝実績はメンバー中1、2の存在。ただ一昨年5月以降、ずっと白星から遠ざかっている点を考えれば▲評価が妥当だろう。
(ボスアミーゴ 写真・佐藤到)
主軸はボスアミーゴ。過去、“盛岡芝の鬼”の異名を取ったのはサイレントグリーンだったが、その座を奪ったのがボスアミーゴだった。ダートでの好走は昨年の不来方賞3着まで遡らなければならず、その後はすべて着外。しかし芝に替わると、まるで別馬のように動きが一変。昨年のきんもくせい賞から前走・桂樹杯まで目下5連勝中と破竹の進撃を続けている。
ボスアミーゴの特長は反応のすばらしさ。前半はじっくり後方に待機し鞍上がゴーサインを出すや、一気に加速して他の馬をごぼう抜き。この瞬発力こそが芝で最大に生き、5連勝は着差関係なしにまったく危なげのない内容につながっている。
また、以前は気合いが入りすぎて道中で掛かるシーンもまま見受けられたが、いい意味で“ズブさ”が出てきて折り合い面もまったく問題なし。精神面でも大人になった今なら中央挑戦しても大きく体重を減らすことはなさそうだし、今後は再トライしてほしいと切に願っている。
その布石を作る意味でも今回のOROカップは何としても負けられないところだし、仮に優勝すれば2歳、3歳、そして古馬の盛岡芝重賞を全制覇の偉業を達成することになる。
相手筆頭はカネショウエリート。今年はひと皮もふた皮もむけ、苦手だったダート戦も含めて圧巻の5連勝マーク。メイセイオペラ産駒は総じて晩生だが、カネショウエリートも4歳にして素質が一気に開花した。
勢いを駆って前回・桂樹杯へ果敢にチャレンジ。5番手から3コーナースパートをかけ、直線勝負に持ち込んだが、ラスト200mで前が塞がる不利。これが痛かったが、カネショウエリートは怯まずに盛り返して0・2秒差4着に善戦した。
残念ながら連勝はストップしたが、収穫も大きく一線級相手でも通用するメドは十分に立った。
単穴モエレフェニックスに続くのがクルセイズだ。ほぼ連闘で使われながら毎回好走し、今年の盛岡芝レースでは3戦連続で3着。常に馬券の対象になっており、ここでも目が離せない存在となる。
オグリオトメは通算3勝ながら積極的に遠征を試み、前回はJRA・ローズステークスに挑戦。さすがに初の芝に戸惑いは隠せなかったが、それで1・7秒差なら上々。レース間隔は非常に詰まっているが、53キロの軽ハンデを味方に上位入線を狙っている。
同じ3歳牝馬ピンクゴールドも軽視できない。不来方賞では牡馬どもをナデ斬りにして快勝し、待望の重賞タイトルを獲得。芝も決して不得手ではなく、むしろ切れ味勝負型で前が競り合えば一気台頭のシーンまで。
◎ ?ボスアミーゴ
○ ?カネショウエリート
▲ ?モエレフェニックス
△ ?クルセイズ
△ ?オグリオトメ
△ ?ピンクゴールド
3連単は12を1着固定に3、8、5流し。あとは1、10を3着押さえ
馬複は3−12、8−12、5−12、1−12、10−12
<お奨めの1頭>
11レース タイキランデヴー
芝巧者がズラリ勢ぞろいしたが、すでに盛岡芝で5勝マークと適性は文句なしに一番。桂樹杯8着のうっ憤を晴らす
27日メインはB1級「第2回ラ・フランス賞」(盛岡ダート1800m)、11頭立て。当初、有力視されていたトーヨーハヤテ、マチカネダイキチが回避。それによって俄然、マイネルティーダには願ってもない一戦となった。
マイネルティーダは昨年、中央3歳未勝利から転入し、23戦すべて入着。芝ダート、そしてコースを問わず8勝2着9回と抜群の安定感を誇っている。あえて欠点を探せば下級条件からの傾向だが、最後の詰めが甘い点。1着時でも圧勝したケースはほとんどなく、鞍上を苦労させることもしばしば。それでも結果的に17戦の連対しているのだから軸の信頼度は非常に高い。
ローレルホープマンは中央3戦0勝後、名古屋で6勝マークして4歳時に岩手転入。3勝を稼ぎ、B2級から園田へ転籍。そこでも4勝オープンまで上り詰めた。再転入は今年5月でA級へ編入。当初は使い込めなかった時期もあったが、ひとまず入着を果たし今回からB1級へ降格した。
こちらも最後の爆発力に欠ける面は否定できないが、前回・水沢1600mの走破タイムが1分41秒4。不良馬場で時計が速かったのは事実だが、B1なら勝ち時計になる計算が立つ。
ワラッテオクレヨは岩手デビューの叩き上げで最高クラスは昨年のA2。今シーズンはB1へ編入され、水沢2戦目を快勝。その後はいい脚で突っ込みながら、届かないレースを繰り返している。しかし今回の1800m延長を最も歓迎するのがこの馬。同距離で2勝をマークし、盛岡1800m戦でも1勝。久々に豪脚を披露するか注目してみたい。
以下は単騎逃げに持ち込めば渋太いマツノメガミ、前回3着に健闘シーズアレディ、スンナリ流れる1800m戦が合うニシノグレイシャの序列。
◎ ?マイネルティーダ
○ ?ローレルホープマン
▲ ?ワラッテオクレヨ
△ ?マツノメガミ
△ ?シーズアレディ
△ ?ニシノグレイシャ
3連単は3を1着固定に10、2の折り返し本線だが、3の1、2着流しもある
馬複は3−10、2−3、3−4、3−7、3−8
<お奨めの1頭>
7レース グリーンヒルバチア
盛岡戦の反応抜群で前回もハイタイムで逃げ切り圧勝。同型いてもスピードの違い明白
今回はJRAの話題から。日曜日に行われた「ローズSG2」で青森産馬のマイネレーツェルが優勝、重賞2勝目を挙げました。
この馬の事は桜花賞の前にも一度触れた事があります。400kgそこそこしかない小さな馬がよくもまあ重賞を勝ってくれて・・・と感心していたのですが、秋になって再びG2制覇、それも秋華賞に直結する伝統のレースを勝ったのだからたいしたもの。このまま順調にいって、青森産馬にとって久々のG1制覇を・・・!
本命は(3)リュウノツバサを狙います。距離不安がずっといわれてきた馬ですが、不来方賞の内容ならそれは払拭されたと見ていいでしょう。芝適性の面も問題なし。
あとは59kgの斤量。こればかりは走ってみなければ分からないとは言え、間違いなくスローになるこの条件なら不利は少ないでしょうし、それに不来方賞での着差を考えれば、他馬との斤量差を1kg=1馬身で換算してもまだおつりが来ます。
ここまでの3歳戦の実績からおおむねこの3頭が有力。他を押さえるにしても、やはり実績馬から選ぶべきでしょう。まず(5)カネショウプルート。芝はあまり強気にはなれないものの、ここ2戦古馬と厳しい戦いをしてきた経験を活かせれば。(10)コンバットキックもこの距離では・・・とは思いますが、デキ自体は安定しているし、サイレントグリーンがそうであったように長い距離で一変する可能性もあります。決して早熟ではないはずで軽視はしたくないですね。
●買い目
馬単(3)=(11)、(3)=(1)、(11)=(1)、(3)=(5)、(3)=(10)
◆お奨めこの一頭
2R:タイムウィズゴー
連続好走で勢いに乗ってきた。盛岡コース克服も今ならたやすい。
22日(月)メインはC2級馬による盛岡愛馬の会会長杯「第34回姫神賞」(盛岡ダート1600m)、10頭立て。
人気を集めるのはイッキイチユウ、アミスターデの2頭。イッキイチユウは中央未勝利から昨年11月に転入。2勝2着3回の成績でシーズンを終了し、今年注目の1頭だったが、7ヶ月の長期休養を余儀なくされ、8月にようやく始動。復帰初戦を2着にまとめたが、2戦目は2走ボケが影響したのだろう4着。しかし、その後は2連勝中をマークし完全復調を遂げ、今回のレースに臨む。
一方のアミスターデは中央4戦0勝から笠松へ一旦移籍。5戦1勝をマークした再び中央入りしたが、2戦二ケタ着順のあと岩手へ新天地を求めてきた。その選択が成功し、初戦は逃げ切って2着に1・5秒差の圧勝。2戦目も同じく逃げ切り0・9秒差といずれもワンサイドで勝利を飾っている。
どちらが主軸でも不思議はないが、イッキイチユウは前回・盛岡1400m戦で1分29秒4の好タイムをマーク。これはC2クラスの時計ではなく、アミスターゼよりややリードしていると判断。
単穴はヤマノマイラヴ。中央0勝→南関東1勝→東海2勝を経て今年8月に転入し、初戦を快勝。その後は取り消しがあったり、好凡走を繰り返し、前回は初の盛岡にとまどって6着。ちょっとチグハグなレース続きだが、初戦でイッキイチユウを負かして1着。いかにイッキイチユウが休み明けのハンデがあったにせよ、これは価値ある1勝。前回凡走だけで判断するのは早計だろう。
以下、盛岡コースに替わって安定した成績を残しているハードレオ、前回は内の砂が深く本来の粘りを発揮できなかったアイゼンフーズの巻き返し、徐々に上昇中の格上馬サクラスターダムが連下。
◎ ?イッキイチユウ
○ ?アミスターデ
▲ ?ヤマノマイラヴ
△ ?ハードレオ
△ ?アイゼンフーズ
△ ?サクラスターダム
3連単は7、2の1、2着折り返しから3、6、8、5流し
馬複は2−7、3−7、6−7、7−8、5−7
<お奨めの1頭>
6レース マイネマシェリ
中央未勝利ながら入着があり、川崎との条件交流でも4着。このC2では役者が違う