
先週の月曜日、最終レース。ノーウォーリーズに騎乗していた沢田盛夫利騎手が落馬・競走中止となりました。その様子を見る限り、これはかなりの怪我だろうと心配していたのですが・・・。沢田騎手、金曜の能力検査からいつも通りに騎乗していました。日曜は勝ち星まで挙げちゃって。
「痛い事は痛いんだけどね。派手に落ちたから(騎乗)投票してもらえないかと思ってたら“乗れるか?”って聞かれたからさ、“乗ります!”ってね(沢田騎手)」
・・・騎手というのは本当に鉄人揃いです。
実は私、ちょうどその時、落馬事故の一部始終を写真に撮っていたんですよ。馬がトモを滑らせて沢田騎手が落とされて、後続馬に引っかけられて・・・の一部始終を。
今日、沢田騎手に「実は・・・」とその話をしてみたんです。“そんな写真、見たくない”と言われるかと思いきや、返ってきた答えは「え、ホント!?見せて!」。
デジカメのモニターで見ながら沢田騎手、「あー、トモが滑ったんだ。俺はてっきり前脚がパンクしたと思って手綱を引いちゃったんだよな」「勝負服のズボンから背中まですっぱり切れていたのが“なんで?”と思ってたけど、あー、ここで引っかけられたのか」と沢田騎手、感心しながら見入っています。おまけに「後でその写真ちょうだいよ」とまで言い出しました。
撮った方は“もしかしたら人が死んだ瞬間を撮ってしまったかも・・・”と青くなっていたというのに。騎手という仕事は精神もタフでないと務まらないなと、改めて思った次第。
本命は(1)スカイラプターを狙います。前走はマイル戦を圧勝。JRA時代にはダート1700m戦でもそこそこに走っており、距離延長がいきなりマイナスになるとは思えません。そして水沢1800mで最も有利な1枠を引いたのも好材料。岩手では先行して戦っているだけに、この枠を引いた事で大きく勝利に近づいたといえるでしょう。
対抗は(6)ラビットサプライズ。岩手では1400m戦で強さを見せつけていますが、JRAでのデビュー戦に芝1800mを選んだように長めの距離の適性はあるはず。そう思ってみればこの2戦も、勝ったとはいえやや窮屈な感じの戦いでした。この距離で真価発揮かも。
3番手は(3)コスモフェデラー。本格化しつつある今ならこのメンバーでも差はありません。血統的に中距離まででしょうし、この距離が狙い目。
やや穴っぽいところへ狙うなら(7)ロードフラッシュ、(10)コスモレイロウでは。枠順はやや不利、展開の助けも必要でしょうが、ここで力足りないとは思えないし、血統的にはこの距離こそベスト。内枠の馬達の競り合い方次第ではチャンスありと見ます。
●買い目
馬単(1)=(6)、(1)=(3)、(6)=(3)、(1)→(7)、(1)→(10)
◆お奨めこの一頭
4R:ヒカルメイオー
オープンでもやれそうという馬がここに出てくるのは反則。そこそこ強い面々ではあるがモノが違うだろう。相手は2で一騎打ち。
9日(日)メインは3歳以上オープン「第34回赤松杯」(水沢2000m)、11頭立て。このレースの1、2着馬には重賞・北上川大賞典(11月24日 水沢2500m)への優先出走件が与えられる。
今シーズンの古馬ダート戦線は、主役不在のままで冬シーズンへ突入。今回の赤松杯はまさにそれを象徴するかのような大混戦レースとなった。逆の見方をすればどの馬にもチャンスがあり、このレースをズバリ仕留めたファンは最高の快感を味わうと思う。
難解予想に輪をかけるのが展開。おそらく出走ジョッキーもどの馬をマークするか迷うに違いない。ひとまずサクラエキスプレスが先行すると読むのだが、あくまでも芝で逃げているだけ。ダートでは先手はおろか、大差負けの連続。仮にハナに立てたとしてもどこまで持つか、ハッキリ言って疑問だ。
3歳馬リュウノツバサは先行力もあり、逃げた実績もあるのだが、長距離対応が可能になったのは内に入れて砂を被らせてから。前半で折り合いがつくことで距離を克服した。アンダーボナンザにしても近走は差し競馬に徹した2連勝。果たしてどの馬がレースを引っ張り、主導権を握るのか。正直、頭が痛い。
しかし悩んでばかりもいられない。まずは有力馬をヤマニンエグザルト、サンシャインヘイロ、コスモスパーブの3頭に絞ってみた。過去実績、順調度、コース適性を重視するとそうなる。
さて序列。今シーズンの活躍ではヤマニンエグザルトが一歩も二歩もリードしている。5月、あすなろ賞(水沢1900m)をレコード勝ちし、3走前・すずらん賞も優勝。またマーキュリーカップでは岩手最先着の5着に食い込み、短距離重賞・岩鷲賞でもトーホウライデンのタイム差なし2着。これら一連の成績から主軸視が妥当なのだが、南部杯はともかく青藍賞の6着が不満。
結論はサンシャインヘイロ◎。毎年、この季節を向かえるとグーンと上昇し昨年はファン投票・桐花賞でテンショウボスの2着を確保するなどした。逆に暑い夏は精彩を欠き、8月のA級戦1着後、2ヶ月休養。結果これが功を奏し、休み明けの前走を強いレースで快勝した。懸念材料だった体重減も525キロまで回復。しかも大型馬ながら、盛岡より水沢を得意としており2000mの距離も大歓迎。
対抗は前記ヤマニンエグザルト。そしてコスモスパーブだが、昨シーズン岩手在籍時に3連勝マークして特別・すずらん賞も快勝。南部杯出走後、名古屋へ一旦戻り、東海桜花賞でキングスゾーンの2着。またJpn?・かきつばた賞でも6着に善戦した。
4ヵ月半の休養をはさんで岩手復帰初戦で2着。この内容を評価され、前回1番人気に支持されたが、勝負どころでもたついて5着。これがなければ本命視もできたのだが、あえて敗因を求めれば二走ボケと解釈。なおかつ水沢は2戦2勝と相性も抜群で、アッサリ首位まであるだろう。
アンダーボナンザも軽視できない。再転入当時は体調も本物ではなく、ひと息のレースを繰り返していたが、叩かれるごとに良化一途。目下2連勝と絶好調を誇り、コース替わりも後押しする。
みちのく大賞典馬ブラーボウッズ。あのレースは今でも鮮烈でペースが遅くなった2コーナーから一気にスパートをかけて先頭。誰の目にも早仕掛けにしか映らなかったが、そのまま押し切って見事優勝。菅原勲騎手、名勝負、名プレーの一つに加わった。その後、白星がないのが気になるが、混戦になればなるほど騎手の腕がモノを言う。
3歳馬リュウノツバサは冒頭にも記したとおり折り合いに進境度著しい。ここ2戦は4、3着と伸びを欠いたが、これは59キロの酷量が厳しかったから。55キロなら裸同然ともいえる。ただ、古馬経験が一度もない上、いきなりオープン馬が相手。キャリアを考えると今回は押さえ程度に落ち着く。またダートでは16戦連続で連対中という驚異の上がり馬ケイジーウォリアもノーマークにできず、これぞ混戦レースの典型だ。
◎ ?サンシャインヘイロ
○ ?ヤマニンエグザルト
▲ ?コスモスパーブ
△ ?アンダーボナンザ
△ ?ブラーボウッズ
△ ?リュウノツバサ
3連単は4、8、2のボックスをひとまず本線に、4、8の1、2着折り返しからヒモは手広く
馬複は4−8、2−4、4−10、4−7、2−8
<お奨めの1頭>
10レース リバーサイド
浦和遠征を快勝後、白星から遠ざかっているが、相手が強かった。このメンバーなら首位譲れない
8日(土)メイン9レースはB1級「第9回秋嶺賞」(水沢1800m)、9頭立て。
上位拮抗のメンバーがそろったが、主軸はテンショウタイヨウ。前回、JRAとの条件交流・シリウス賞でブービー11着。生涯3度目の着外となったが、敗因は出遅れ。後方2番手を追走してそのままという、抜群の安定感を身上とするテンショウタイヨウらしくない競馬に終始し、不満が残ったのも事実。
しかし今回は9勝マークの水沢へ替わり、しかも水沢1800mの絶好1枠。過去、同条件で3戦2勝3着1回と相性もマズマズ。仮にここで敗戦、もしくは着外に沈むようだと今後に暗雲が立ちこめることになり、陣営も巻き返しに全力投球だ。
逆転筆頭はアルゴ。中央デビューで8戦0勝2着1回の成績で笠松へ移籍。5戦1勝2着2回の成績を残して再び中央入りし、2戦目の新潟ダート1800m戦で2着。これで通用メドが立ったかに見えたが、その後は着外を繰り返して今年9月に岩手入り。
初戦は実績のない芝で6着に敗れたが、2戦目の盛岡ダート1600m戦を快勝。前走・シリウス賞では岩手最先着の3着に入線した。
テンショウタイヨウが出遅れたにせよ11着、対するアルゴは3着。この成績を素直に評価すれば本命視もでき、カギは小回りへの対応だけ。堅実な差し脚を身上とするだけに、直線届かないケースもあるだろう。
ウィンエヴリーは芝、距離適性から3歳特別・ウイナーカップで1番人気に推されたが、直線で伸びを欠いて4着。これは前走比プラス7キロ。元々がコロッとした体型で太めに映るタイプだが、それにしても重め残りは誰の目にも明らかだった。
今回は輸送がない地元競馬。さらに体重増であれば苦しいが、きっちり絞れていれば巻き返しの余地は十分にある。
サクラアリエルは最後の詰めが甘く今季未勝利。しかし牝馬重賞ビューチフル・ドリーマーカップ2着を含めて2着4回。しかも勝ち星すべてが水沢コースに集中しており、コース替わり大歓迎。有力馬がもたつけば割って入るシーンまで。
以下、中央1勝500万下からの転入で初戦4着とマズマズの滑り出しステニスハート、大外は痛かったが、前回快勝で波に乗るアポロパトリオットも圏内に位置。
◎ ?テンショウタイヨウ
○ ?アルゴ
▲ ?ウィンエヴリー
△ ?サクラアリエル
△ ?ステニスハート
△ ?アポロパトリオット
3連単は1、5、6のボックス本線。あとは1を1着固定に5、6、4流しから2、9押さえ
馬複は1−5、1−6、5−6、1−4、1−2
<お奨めの1頭>
10レース ダンストンリアル
前回はアンダーボナンザの僅差2着に敗れたが、これは展開のアヤ。相手さらに楽になった今度こそ首位決める
今日3日は園田でJBC開催。この中のJBCスプリントに岩手からトーホウライデン号が出走します。
トーホウライデンは1日の夕方に水沢を発って、14時間かけて園田入りしました。騎乗する高橋悠里騎手は2日の9Rまで水沢競馬に乗って、夕方の飛行機で園田へと向かいました。
「大阪は初めてなんでどこか見て回りたいけど、着いてすぐ調整ルームに入って、帰りはレースが終わってすぐ馬と一緒に馬運車で戻るんですよ。お土産を買う時間もあるのかどうか・・・」と高橋悠里騎手。まあ、おみやげは「いい結果」に期待するとして、たこ焼きかお好み焼きくらいは食べて来るんだよ、ゆーり!
本命は(3)アルディでどうでしょうか。最近は1800mとか1900mとかで微妙な戦いを続けましたが、本来マイルあたりが得意の馬、この条件なら巻き返し可能です。土・日のメインを連勝している鞍上にも期待大。
復調急な(1)サイレントカイザーが対抗。一時は終わってしまったかと思いましたが、先行力が戻るに連れて成績も上昇。水沢マイルは得意の条件だし、主導権を握るには絶好の枠。ここは注目です。
(4)ジェドは気性のせいか突如凡走する事がありますが、実力のほどは証明済み。まずはパドックの気配、変にうるさかったら黄色信号。あと気をつけるのはコース状態で、酷い不良馬場は苦手なので要注意。それをクリアしていれば勝ち負けを争えるでしょう。
あとは(5)ケイジーウィザードの安定感、(8)ヤスノコミューンの好調さを押さえておきたいところ。特にヤスノコミューンは最近の好走ぶりが目立ちます。今なら水沢苦手感もないはず。
●買い目
馬単(3)=(1)、(3)=(4)、(3)=(8)、(3)=(5)
◆お奨めこの一頭
6R:ユキマツリ
2着が3回続いたが、相手はいずれもクラス屈指の強豪。ここは順当に勝つ番が巡ってきた。
2日(日)メイン9レースはC2級・水沢1600m戦「第10回岩木山賞」、8頭立て。
当初、17頭のエントリーがあったが、連闘を回避した馬、ヒカルメイオーが出走したためキャンセル馬が続出。結果、8頭立ての少頭数で岩木山賞が行われる。
主軸はそのヒカルメイオー。今年3月、JRA阪神・3歳新馬戦(芝2000m)でデビューし10頭立て9着(1・1秒差)。続いて2週間後の未勝利戦に出走予定だったが、取り消し。5ヶ月の休養をはさんで岩手へトレードされた。
当初、休み明けの影響で仕上がり切らず3、2、2着。あと一押しのところで白星を逃がしていたが、移籍4戦目から快進撃。目下5連勝中と飛ぶ鳥を落とす勢い。勝ち味を覚え、叩かれるごとに凄みを増している。
とりわけ、ここ2戦は盛岡ダート1400m戦でハイタイムをマークし、先行して良し差して良しとどんなレースにも対応可能。相手もさほど強化感はなく、連勝をどこまで伸ばすかに興味が絞られた。
焦点は2着争いだが、有力馬もハルカゼゴールド、カルストンプレジャの2頭に絞られる。
ハルカゼゴールドの父は今、岩手で産駒が活躍中のメイセイオペラ。日本での4世代目産駒で一昨年、オータムセールで落札。馬格の良さ、血統背景からもデビュー前から期待の1頭だったが、デビュー戦で出走取り消しをしてミソがついたのか白星に縁がなく16戦未勝利。
しかし5月、思い切った3ヶ月休養が功を奏したのだろう、8月に復帰後、徐々に体調を取り戻して前回待望の初勝利を飾った。このタイプはきっかけさえ掴めばグングン上昇。弾みつけてこれまでの借りを一気に返したいところだ。
カルストンプレジャは福山0勝、園田で2勝をマークして中央入り。2戦着外(うち1回は地方交流・名古屋)の後、再び園田へ戻り、6戦消化して岩手へ。
初戦は適性がなかったのだろう、盛岡芝で8着凡走したが、ダートに替わって2、3着にまとめた。戦った相手が今回、登録していたジュールヴァイン。この馬が出走すればヒカルメイオーと人気を分け合ったはずでカルストンプレジャから0・4、0・2秒差。それを考えれば単穴評価は譲れないところだ。
以下は大きく離され、有力馬がもたつけばノボウフフ、ヤエザクラの台頭もあるかもしれないが、上位3頭の優位は動かし難い。
◎ ?ヒカルメイオー
○ ?ハルカゼゴールド
▲ ?カルストンプレジャ
△ ?ノボウフフ
△ ?ヤエザクラ
3連単は1、4、5のボックス。あとは1を1着固定に4、5、3流し
馬複は1−4、1−5、1−3、4−5
<お奨めの1頭>
7レース ヒカルダイチ
近走の安定ぶりは一際目を引く。展開構わず確実に台頭する末脚で連対はもらった