
19日(土)メイン9レースはA級三組による「馬仙峡レース」(水沢1600m)、10頭立て。
主軸はマルブツワイルド。今シーズンの着外2度はいずれも芝。ダートでは取りこぼしも間々あるが、3勝2着4回と安定した取り口を披露。特に前走・ゴールデンステッキ賞では豪快なマクリを決めて快勝。勝ち切れなかった近走のうっ憤を一気に晴らした。
今回はA級へ昇級初戦となるが、すでに4走前にA・B1混合戦でビッグファルコンの2着を確保。能力的にもヒケを取らないし、何よりも弾みついたのが心強い。
逆転筆頭はゼットファースト。一戦置きに1、4着を繰り返して着順が安定しないが、今回は"1着"の番。それは冗談として前走はいつもより早め追走に出て伸び切れなかった印象。今度は自分の競馬に徹してシャープな切れを爆発させる。
おそらく1番人気はゼットファーストになるだろう。その根拠はひいらぎ賞の結果からでゼットファーストが優勝。マルブツワイルドは0・2秒差3着。
これを素直に信じる手かもしれないが、ゼットファーストは8番手から、マルブツワイルドは最後方からの競馬。しかも勝負どころからスルスルと上位進出したゼットファーストに対し、マルブツワイルドはもたつき気味でエンジンがかかったのは4コーナー手前から。
それが0・3秒差につながったと解釈ができるし、ゼットファースト55キロ、マルブツワイルド56キロのハンデ差も微妙に影響した。
しかし今回は同じ56キロの負担重量に加え、マルブツワイルドの鞍上は菅原勲騎手。これを考慮すればマルブツワイルド◎も納得できるはず。
ただ2頭とも差しタイプ。実力が抜けているのは間違いないが、そこにつけ入る余地は十分ある。
その有力候補はニシノアンサー。中央1000万下から転入し、初戦を見事に逃げ切って完勝。続く2戦目も期待を集めたが、2番手から失速7着。どうやら先手を取れないともろそうだが、逆にハナに立てば渋太さを発揮するタイプのようだ。
逃げベストはこのニシノアンサー、エイシンアサヒオー、マイネルオールだが、枠順はニシノアンサーに味方。すんなり先手を取れば逃げ切りのシーンまで。
以下、ここ2戦は案外だったが、強豪メンバー相手にも好勝負を演じてきたソノマンマ、展開合えばクラス通用マイネルオール、堅実サクラアリエルも軽視できないだろう。
◎(10)マルブツワイルド
○(3)ゼットファースト
▲(5)ニシノアンサー
△(4)ソノマンマ
△(9)マイネルオール
△(8)サクラアリエル
3連単は10、3の1、2着折り返しから5、4を厚めに。あとは9、8を3着押さえ少々
馬複は 3-10、5-10、4-10、3-5
<お奨めの1頭>
6レース サンダーセブン
一戦ごとに良化を示し、前走待望の初勝利をマーク。弾みついてもう一丁いける
今回も桐花賞ファン投票のお話しから。
13日にファン投票の中間結果が発表されました。
1位 マヨノエンゼル 358
2位 トキワノマツカゼ 142
3位 ボスアミーゴ 114
4位 ゴールドマイン 97
5位 ジュリア 89
6位 テンショウボス 88
7位 ヒカルメイオー 78
8位 アンダーボナンザ 50
9位 ドリームスナイパー 46
10位 ハルサンヒコ 44
10位 ヤマトスピリット 44
中間1位は今年の岩手ダービー馬マヨノエンゼル、2位は先日の白嶺賞を勝ったトキワノマツカゼと3歳馬が入り、以下ボスアミーゴ、ゴールドマインと続いています。
ここ1、2年のファン投票上位の常連だったサイレントエクセルやオウシュウクラウンは先日引退を発表、昨年の桐花賞の覇者カネショウエリートは休養中と、上位のメンバーもずいぶん変わりましたね。
また、この10位までの中では、ヤマトスピリットが白嶺賞のレース中に故障発生・競走中止しており、テンショウボスも厩舎に戻って来ましたがまだ能力検査にも登場できない状況で、いずれも桐花賞出走は難しいでしょう。
まだここに入って来ていなくてかつ出走がかなえば面白そうなのは・・・というと、盛岡なら5連勝中コアレスレーサー、水沢なら先日ダート1800mのレコードを出したエイシンイッパツでしょうか。青藍賞2着、先日岩手に移籍してきたリュウノケンシロウも一叩きを済ませて出走体勢を整えています。この辺の馬達はまだ知名度も低めで票も少ないので、皆さんぜひ3頭のうちの1頭にでも加えてあげてみてください。
桐花賞ファン投票は20日(日)まで行っています。投票はこちらのページから!
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本命は(9)ワラッテオクレヨを採ります。前走のゴールデンステッキ賞、5着とはいえ優勝争いには少し遠かったですが、この馬があまり得意としていない稍重程度のコース状態であれだけの脚を使ったのだから悪い内容ではなかったし、調子もいいのでしょう。
今週のコース状態もまだこの馬向きにはならないかもしれませんが、注目は展開面。この土日、基本的には先行有利なのですが、それを意識した先行勢の競り合いが激しくなり差し馬も届くケースが多くなっていました。
このレースも先行馬多数、そして各馬とも距離に若干の不安感。こうなるとこの馬向きの展開を、期待するなという方が無理でしょう。
対抗は(1)アルディ。最近は先行・差しの戦いが安定しており、前走の勝ち方もなかなかのものでした。実績的には1800mまでの勝ち星ですが距離が持たないという事はないでしょうし、なにより毎年この時期に走るタイプ。勢いがついてきたとなれば見逃せません。
(4)リザルトは叩かれつつ上昇。自力で勝ちに行くまではどうか?という脚質になっているだけに過信はできませんが、前走くらい走れば十分足りる計算。
(8)フェニックスクインもここに来て一変の成績。以前のようにかかるところが減り、抑えを効かせて逃げる事ができるようになったのが最近の好走につながっているのでしょう。ここもすんなりペースを握れば怖い存在ですが、同型多数だけにあくまでペース次第。
ならば(5)ヒドゥンアジェンダを狙ってみるのはどうでしょう。この馬の適性は短距離にあると思っていますがこの距離も十分守備範囲。この馬の脚が活きる流れになれば上位突入可と見ます。
★買い目
馬単 (9)=(1)、(9)=(4)、(1)=(4)、(9)=(8)、(9)=(5)
岩手競馬の情報満載「週刊テシオ情報局」
13日(日)メイン9レース(発走:15時15分)は日高軽種馬農業協同組合杯「寒菊賞」(2歳オープン 水沢1600m)。
前日、北海道から2歳の大物モエレデフィニットが転入。未来優駿サッポロクラシックを制し、ダート戦ではすべて3着以上と底見せなし。おそらく年明けの重賞・金杯がターゲットで、地元トップを突っ走るロックハンドスターとの対決が最大焦点となるに違いない。
この寒菊賞は第2グループの戦いだが、2歳馬はいつどこで目覚めるか分からないケースが多々。しかも力の序列が決まっていないメンバーで、馬券的にも非常におもしろい一戦となった。
主軸にダイメイジュエリーを指名する。大敗を喫したのはJpnⅢ・エーデルワイス賞14着のみ。北海道時代1勝のみながら、2着1回3着3回と相手なりに駆ける堅実さが身上。
11月に岩手転入し、ハイレベル北海道で揉まれてきたキャリアを前面にあっさり2連勝。牝馬特別・プリンセスカップも順当勝ちを収めた。今回は牡馬が相手だが、十分通用する走破タイムを前走マークしている。
ただ一つ気になるのがプリンセスCでの動き。直線で内にササって鞍上・菅原勲騎手も手こずっていたが、これでもたつくようなら伸び切れない可能性もある。
逆転筆頭はリュウノムサシ。デビュー・芝1000mの1勝のみだが、行き脚ついてからの伸びが実にシャープ。5着に敗れはした南部駒賞だったが、1分42秒0は例年ならば勝ちタイムに匹敵する。
また前走は結果2着に敗れたが前につけて2、3番手からの競馬。勝負どころでもたつくのが出世を妨げていたが、早め追走が可能になれば首位を奪取してなんら不思議はない。
ダークライは目立たないが、レースセンスの良さが光る。若駒賞で積極的に攻めて4着。知床賞では今回の出走メンバーで最先着の2着確保。また前走はアッサリ逃げ切りを決めており、展開次第では単も狙える。
ヒバリエクスプレスはプリンセスCで惜しくも首差2着。ダイメイジュエリー相手に渋太く食らいついたように天性のスピードと粘りが最大セールスポイント。
あとは近走は足踏み状態だが、中間の動き絶好ナイスディ、ビギナーズCを快勝ベルデンアインも軽視できず、激戦必至だ。
◎(2)ダイメイジュエリー
○(4)リュウノムサシ
▲(5)ダークライ
△(6)ヒバリエクスプレス
△(12)ナイスディ
△(3)ベルデンアイン
3連単は2、4の1、2着折り返しから5、6を厚め。あとは12、3も押さえが必要
馬複は 2-4、2-5、2-6、2-12
<お奨めの1頭>
6レース チャームドサークル
Sステッキ賞は流れに乗れず6着だったが、それ以前の安定度から主役奪回は疑いなし
12日(土)メイン9レースはB2級「ディセンバーカップ」(水沢1800m)、10頭立て。
冬季の岩手競馬は騎手の安全確保のため、基本の負担重量が牡馬56キロ、牝馬54キロとこれまでより1キロ増。また特別戦は賞金ハンデも加わり、同クラスで3勝した牡馬は59キロの酷量を背負わされる。
その一つの例が前走・シルバーステッキ賞時のドーリーゴンザレスだった。同馬はB2クラスの安定勢力で定評があり、今季4勝2着7回と好調サイクルを堅持していたものの、負担重量59キロを敬遠されて12頭立て9番人気。
この評価も仕方なしだったが、コンビを組んだ菅原俊吏騎手が道中インでジッと我慢。直線でも最内を突いた好騎乗が光って2着を確保した。
果たして同じ芸当を今回も披露できるか。結論は正直、このメンバーで再現はきついと思う。59キロは半端ではない酷量だ。
主軸にグッゲンハイムを指名する。中央未勝利ながらダート1700m戦で2着1回。この成績はダテではなく、アッサリ2連勝をマーク。当然のようにLJS2009第1戦でも1番人気に支持されたが、痛恨の出遅れを喫した上、道中流れにも乗れず直線で猛追したものの3着止まりに終わった。
そのお返しとばかり前走・Sステッキ賞では、山本政聡騎手とのコンビで見事な直線抜け出しを決めて快勝。順当勝ちを収め、このレースに臨んできた。
実はグッゲンハイムもB2で3勝マーク。こちらも3キロ増なのだが、牝馬のアローワンスがあり57キロでの出走となった。おそらくこれがギリギリの許容範囲。仮に58キロを背負ったら(牝馬だから57キロ止まりだが)割り引かざるを得なかった。
逆転筆頭はモエレアンドロメダ。グッゲンハイムと同様、B2で3勝だが、牝馬で57キロの負担重量。3戦連続で伸びを欠いていたが、前走は3番手の積極策に出て快勝。それまでのうっ憤を一気に晴らした。再び勢いを取り戻した。
ドリームスナイパーは中央未勝利ながら、転入後はポンポンと2連勝。古馬重賞へ強気の挑戦、北上川大賞典でも2番手から粘って5着入線した。
評価に迷うのは不来方賞の大敗10着だが、後方のままに終止してほとんどレースに参加できなかった印象。自己の条件・B2へ戻れば反撃に転じてまったく不思議はない。
以下、待望の今季初勝利で弾みついたオウシュウシュガー、前々走10着以外は今季すべて馬券対象バクシンタッチ、一戦ごとに良化見せるトウカイオペラが連下で続く。
◎(10)グッゲンハイム
○(5)モエレアンドロメダ
▲(6)ドリームスナイパー
△(8)オウシュウシュガー
△(2)バクシンタッチ
△(3)トウカイオペラ
3連単は10、5の1、2着折り返しから6、8へ3着流しが本線。あとは2、3を3着押さえ少々
馬複は 5-10、6-10、5-6、8-10
<お奨めの1頭>
6レース モエレデフィニット
バリバリの北海道2歳オープンがビッグトレード。順当勝ちを収めて年明けの金杯に向けて好発進を決める
年末の岩手競馬恒例・桐花賞出走馬ファン投票が5日(土)からスタートしました。
12月31日(木)に行われる重賞・桐花賞は出走馬をファンからの投票で選ぶ岩手のドリームレース。投票数次第ではオープンクラスのみならずとも重賞出走のチャンスがありますし、有力馬を抱える陣営にとっては自分達の馬の"人気度"を直接反映するとあって、関係者一同、投票の行方に一喜一憂しています。
インターネットからも投票ができます。皆さんの清き一票をお待ちしております!
投票はこちらから(岩手競馬公式ホームページ)
また、来週13日(日)は2歳特別・寒菊賞にあわせて『HBA日高軽種馬農協デー』が開催されます。岩手競馬になじみ深い馬産地・日高から、HBAトレーニングセール出身馬への応援と岩手競馬ファンへの感謝の気持ちをこめて行われるこのイベントでは、新巻鮭はじめ日高の特産品等のプレゼントが多数用意されています。
基本的には当日の水沢競馬場で・・・というイベントですが、ネットで岩手競馬を楽しんでいる方にも応募のチャンスが。それは後半の各レースを解説するトークイベント『勝ちそーファイナルチェック』内でもプレゼントの募集をするんですよ。
当日の8Rの『勝ちそーファイナルチェック』放送中に応募方法などをお伝えします。お手元にメモなど用意してお待ちください。
そんな中で本命は(6)トーセンスプライトを狙います。JRA未勝利から転入して2連勝。距離を1400m→1600mと伸ばしてきながらいずれもほぼワンサイドの内容で勝ち抜きました。この2戦で負かした相手はいずれもその後に他のレースで勝っているという点もこの2勝の価値を高めています。
1800mは初めてで若干の不安があるのは確かですが、ただ勢いに任せた先行馬というわけではないしマイル戦の前走の戦いぶりからしても不安はないでしょう。
対抗は(9)マイネルジーニアスでどうでしょうか。最初に「9頭中8頭が前走優勝」といった、唯一勝っていなかったのがこの馬。しかしJRA時代にはマイル以上しか走っていませんし、1800mの経験ならメンバー中最右翼といっていいものがあります。また、岩手での2勝はいずれも時計がやたら速い時で今のコース状態も向きそう。大外枠さえ乗り切れればチャンスあっていいはず。
(3)エムアイルシェルが単穴。B2級でも通用していた馬がC1級降級なら・・・と思っていた前走が案の定の優勝。現級ならやはり地力が上です。距離そのものは案外微妙かもしれませんが軽いコースはめっぽう得意。それが武器に。
差し馬の展開になった時に怖いのは(7)ナリタテイオーと(4)ヤマニンペティアンでしょう。いずれもちょっと展開に注文がつくタイプではありますが、流れに乗れれば強いのはそれぞれの前走で証明済み。距離・軽いコース状態も苦にしないタイプです。先行するだろう馬がちょっと距離不安を抱えているし、例えばコスモゲータイトのように競り合ってハイペースになりがちな馬もいます。この辺の差し馬にもチャンスがあるのでは。
★買い目
馬単 (6)=(9)、(6)=(3)、(9)=(3)、(6)=(7)、(6)=(4)
岩手競馬の情報満載「週刊テシオ情報局」