21日メインはシーズンラストの重賞・第15回トウケイニセイ記念(1月12日)トライアル「第24回白嶺賞」(水沢1600m)。
実はこの白嶺賞は荒れることで定評がある。過去5年の単勝平均配当が1870円。馬単が4万8836円。3連単にいたっては25万6262円と高配当が続出。
昨年は1番人気ドリームクラフト、2番人気ランドオウジで決着して単勝220円、3連単も1番人気1470円で決まったが、1番人気の優勝は12年前のハイフレンドピュアまでさかのぼらなければならない。
考えられる理由はビッグレースの狭間になってしまうのか、思わぬ伏兵が逃げ切ったケースが多い。2009年トキワノマツカゼ(4番人気)、2010年ダイメイジュエリー(8番人気)、ベルモントダイヤ(6番人気)と3年連続で逃げ切りを果たし、うち2頭は牝馬だった。
果たして今年は堅く収まるのか、それとも波乱となるのか。
主軸はコミュニティ。中央未勝利から転入後、年をまたいで12連勝をマーク。最下級からオープン入りを果たし、満を持して重賞・みちのく大賞典へ挑戦。ところがスタート直後に落馬のアクシデントが発生し、これで歯車が狂った印象もあった。
しかし敗戦を糧にさらに成長。青藍賞で待望の重賞制覇を果たすと、続く絆カップも完勝。JpnⅠ・南部杯にも駒を進め、3コーナーから一気にスパート。直線入り口で中央勢に並びかけ、スタンドからどよめき。見せ場を十分に作った。
JBCクラシックはGⅠホース6頭もそろい中団のままに終わったが、ナムラタイタン6着に対しコミュニティ8着。自己タイムを大幅更新した。
北上川大賞典はナムラタイタン、モズの先行2頭で決着したが、メンバー最速の上がりを駆使し、モズに半馬身差まで肉薄。敗れて強しをアピールした。
今度の水沢1600mは6戦6勝とパーフェクト成績。大外12番枠が若干気になるが、今年の実績から主軸視が妥当だろう。
キモンレッドは大井代表でJBCレディスクラシックに参戦11着。そのまま岩手へ移籍して初戦を6馬身差で圧勝。余裕の手応えだった。
この一戦を叩かれて気配アップ歴然。コース2度目も加味すると逆転首位まで十分。
シルクアーネストは中央6勝オープンから転入。初戦の地方競馬全国交流・OROカップを快勝し、地元同士の秋嶺賞も貫禄勝ち。今度はデビュー戦以来の芝だが、今の速い時計勝負の水沢ならアッサリ克服できる可能性も高い。
ライズラインは岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、不来方賞と二冠を制し、芝交流・オパールカップも優勝。
ダービーグランプリは全国の壁に阻まれたが、スタートで後手を踏んで後方ポジション。自分の競馬ができなかったのも敗因だった。絶好枠を引き当て、積極的に攻めるのみ。
ランドオウジは今年マイル以下の重賞3勝。今や岩手の看板ホースまで出世した。前走、水沢1400m戦を圧勝し、コース苦手意識が払拭したのが心強い。
◎(12)コミュニティ
○(7)キモンレッド
▲(5)シルクアーネスト
△(2)ライズライン
△(11)ランドオウジ
<お奨めの1頭>
8R サンファーゴ
前走は厳しい競馬を強いられて4着。連対継続は7でストップしたが、タイム差0秒2は内容を考えると立派。ここは仕切り直し
全国を襲った爆弾低気圧。岩手県沿岸部は強風波浪注意報が出され、内陸部・盛岡は最低気温がマイナス5℃。奥州市もマイナス3度を記録し、厳寒期並みの厳しい天気となっている。
金曜日にはピークが過ぎるという話だが、まったく油断はできない。道路はほぼ凍結し、12月でこの状態は厳寒に慣れている岩手県人でも驚くばかり。年末12月27日から31日まで5日間連続開催。一日置いて2日から4日の3日間開催を無事にクリアーしてほしいと切に願っている。
20日メインはA級二組による水沢1600m戦「もみの木特別」、12頭立て。主軸は3歳馬シグラップロードだ。
シグラップロードは今年開幕週のスプリングカップを快勝。続いてやまびこ賞、岩手ダービー・ダイヤモンドカップと連続2着。ライズラインにはかなわなかったが、自慢の切れが冴え渡った。
その後も堅実に上位争いを演じていたが、古馬編入後はA級の壁に突き当たって入着止まり。なかなか勝利を手にすることができなかったが、ここ2戦連続2着。特に前走はクロワッサンにクビ差2着。この時のタイムから今季2勝目は目前に迫った。
相手筆頭はダノンボルケーノ。今季は好調度を全面に快調に飛ばして4勝。マーキュリーカップにも挑戦した。
そのご褒美とリフレッシュを兼ねて2ヶ月の夏休みを取り、9月に戦列復帰したが、持ち前の粘りが影を潜めてしまった。
しかし近2走は差しに転じて3、4着。連対は果たせなかったが、直線の伸びが鋭く巻き返しのきっかけをつかんだ。
前走はシグラップロードとは1秒の差をつけられたが、3着ザドライブとはタイム差なし4着。最後の勢いは明らかに上回っていた。
ザドライブは今季未勝利ながら着外知らず。毎回堅実に上位を争っている。その半面、詰めが甘く3戦連続で3着。あとひと伸びが足りず、▲評価に落ち着く。
マイネヴァイザーは水沢1300mの牝馬重賞・ビーナススプリントを快勝。またコース替わった前々走でも見事な逃げ切りを決めた。
本質的にスプリンターだが、北上川大賞典=2500mでも5着に粘り、コース適性を誇示。ここも単騎逃げは明白なら3勝目も十分可能だろう。
トーホクアローは追い込み一辺倒のため、届かないレースの連続。それならば長丁場・北上川大賞典が合うと思ったが、7着まで。消化不良が続くが、水沢マイル5勝の実績が不気味。あとは前崩れの際にレオパルドゥスが浮上のシーンまで。
◎(11)シグラップロード
○(12)ダノンボルケーノ
▲(5)ザドライブ
△(8)マイネヴァイザー
△(3)トーホクアロー
△(7)レオパルドゥス
<お奨めの1頭>
11R トーワレッテラ
このメンバーに入ると順調度と安定感が光り、軸としての信頼度は相当高い
★桐花賞ファン投票 好評受付中!
12月31日に行われる重賞・桐花賞の出走馬を選ぶファン投票は21日まで受付中です。
投票はこちらのページから。
応募された方の中から抽選で「前沢牛&南部鉄器すき焼鍋セット」などの豪華賞品が当たります
先の火曜日に発表された中間順位はこうなっていました。
第1位 ナムラタイタン
第2位 コミュニティ
第3位 モズ
第4位 ライズライン*
第5位 クロワッサン
第6位 トーホクアロー
第7位 コウギョウデジタル*
第8位 スーブルソー*
第9位 ワットロンクン
第10位 ランドオウジ
(*印は桐花賞は回避の見込み)
投票開始から3日分の票数ですのでまだまだ変動の余地があります。皆さんもお好みの馬をぜひ投票してください。
★村上忍騎手のゴールデンジョッキーカップ結果は6位
12月11日、園田競馬場で行われた「第23回ゴールデンジョッキーカップ」に村上忍騎手が出場、総合6位となりました。
全3戦で行われる中の第1戦を制して幸先の良いスタートを切った村上騎手でしたが続く2戦が伸びず、結果的には6位、昨年と同じ順位で終わりました。
●10Rの買い目
馬単(5)=(8)、(5)=(4)、(8)=(4)、(5)→(6)、(5)→(12)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
大晦日12月31日に行われる岩手版グランプリレース「第40回桐花賞」ファン投票の中間発表があった。
第1位は予想どおりナムラタイタン。応募をスタートした週の北上川大賞典優勝も後押ししたが、春のビッグ重賞3連勝、南部杯、JBCクラシックで地方最先着など断然の実績を残してきた。
北上川大賞典後、共同インタビューで坂口裕一騎手が「折り合いを欠いて苦労したし、直線でとぼけていたり反省することが多かった。その課題を解決して桐花賞へ臨みたい」とコメント。
そしてふじポンにリクエストされ、仮に桐花賞を優勝したらガッツポーズを披露するという。果たして結果はどうなるか。
第2位はコミュニティ、3位・モズ、4位・ライズライン、5位・クロワッサンが現在順位。投票締め切りは12月21日。インターネットからも投票できますので、ふるってご応募ください。
14日(日)メインはB2級馬による水沢1900m「ディセンバーカップ」、12頭立て。各馬が一長一短のメンバーがそろったが、マンボプリンスを主軸に推す。
中央未勝利から10月に転入。初戦を豪快なまくりで決め、3歳重賞・不来方賞3着。優勝ライズラインに0秒3差まで肉薄した。
3着好走からダービーグランプリに選ばれたが、スタート直後に落馬のアクシデント。それ以来の実戦となるが、後遺症はほとんどないという。
中央3着2回をダート1800m、2400mでマークし、距離1900mは望むところ。先行有利の馬場だと苦しいが、地力でカバーすると踏んだ。
インフラレッドレイは3歳重賞路線で活躍。芝・はまなす賞、3歳牝馬重賞・ひまわり賞で3着に健闘した。9月以降、精彩を欠いた時期もあったが、前回快勝で再び上昇ムードで臨めたことが心強い。
ゲンパチスカイは中央0勝3着1回から転入。2戦は伸び切れず連続4着にとどまったが、前走豪快な追い込みを決めて1着。ペースにも恵まれた印象もあるが、これで弾みついたのは間違いない。
サダルスードの評価が難しい。目下2連勝に加え、1800mを逃げ切ったのが最大収穫。それならば1900m延長も苦にしないと思うが、トップハンデ58キロを背負うのが不安材料。また先手を主張する可能性ある馬がいて展開的にもどうか。地力は認めるが、今回は△評価に落ち着く。
テンプトミーノットはシーズン途中までは活躍が芝に集中したが、不良馬場になってダートでも好走。前走も見事なマクリを披露した。馬場を味方に大駆け再現十分。マイネリッカも同じクチ。芝馬は今の水沢の不良馬場が合う。
◎(5)マンボプリンス
○(11)インフラレッドレイ
▲(3)ゲンパチスカイ
△(7)サダルスード
△(12)テンプトミーノット
△(2)マイネリッカ
<お奨めの1頭>
7R サクラハナフブキ
中央未勝利から転入後、圧巻の4連勝。距離が1400m延長だが、まったく問題ない
13日(土)メインは2歳重賞「第13回寒菊賞」(水沢1600m)。1着馬から3着馬に年明け1月4日、2歳三冠最終決戦・金杯への優先出走権が与えられる。
メイン分析の前に先週の馬場傾向をまず報告してみたい。12月6日から8日までタイムは平均より1秒2から1秒4ほど速い。これは今の季節では普通のこと。不良馬場から回復することはまず考えられず、今週も高速決着は間違いない。
それ以上にチェックして欲しいのはコース傾向。6日(土)は内枠に進路を取った馬は苦戦の連続。逃げて勝った馬は2頭のみだった。
7日(日)なると一変。内ラチを通った馬が有利。逃げ、差しにかかわらず、インにいた馬の好走が目立った。
そして8日(月)になるとさらに様相が変わり、逃げた馬が大活躍。11R中8Rが逃げ切りで2着も1回。まさに日替わりで馬場傾向が一変した。
正直これは実際のレースをやってみないと分からないこと。第1Rから勝ち負けはもちろんのこと、好走した馬、逆に凡走した馬の位置取りと進路をチェックしてほしい。我々もいち早く傾向をつかみたいと思っている。
寒菊賞はスペクトルで単不動。連対を外したのは知床賞5着一度のみ。7戦3勝2着3回と抜群の連対率を誇っている。
うち2着2回は超大物ロールボヌール相手の若駒賞、南部駒賞。いずれも完敗だったが、全国の強豪がそろった南部駒賞でも2着死守したのは評価に値。ロールボヌールの影に隠れてしまいがちだが、スペクトルも相当レベルと見ていい。
その証拠が前回、10馬身差で圧勝でも一目瞭然。ロールボヌールが不在なら能力の違いが歴然だ。今回は初重賞を手にする絶好のチャンス。すでにロールボヌールは千葉の牧場で休養に入り、ここを勝って金杯へ好発進を決めたいところだろう。
相手に若干迷ったが、レジェンドロックを指名。デビュー前から注目の1頭だったが、デビューが9月まで遅れた上、まだ仕上がり途上だったが、叩かれながら上昇。前回待望の遅発勝利を飾り、弾みついた。大外12番枠が気になるが、地力で克服を期待する。
トーホクフェアリーは巧みなレース運びが売り物。ビギナーズカップでタイム差なし2着、知床賞で岩手最先着4着。また折り合いを欠いた南部駒賞でも5着確保し、プリンセスカップは着外だったが6着。地元同士なら巻き返しに転じて当然。
トーホクライデンは一戦ごとに良化顕著。デビュー当初は大きく出遅れて自身の能力を発揮できなかったが、4走前に初勝利をマークし、以降は3戦連続で2着。完全にひと皮むけ、前走もスペクトルの2着を確保した。
グッドギアーは気性面に課題を抱えながらも岩手2戦2勝。走破タイムもすばらしかった。この挑戦は非常に楽しみ。
ランデックハナコはデビュー2連勝で重賞・ビギナーズカップを快勝。エーデルワイス賞、プリンセスカップは大敗だったが、強い相手と戦ってきた経験貴重。初マイルが微妙だが、絶好の1枠を引き当てた。
◎(8)スペクトル
○(12)レジェンドロック
▲(7)トーホクフェアリー
△(5)トーホクライデン
△(9)グッドギアー
△(1)ランデックハナコ
<お奨めの1頭>
5R タイセイジュピター
時に出遅れるケースもあるが、スタート決まった際の強さ一目。ここではタイムがのけており、勝機到来