今、盛岡芝1000m戦が非常に熱い。どのレースも手に汗を握る攻防を披露しているが、その集大成が25日メインの「第4回OROターフスプリント」。
前身はきんもくせい特別だったが、芝1000m戦が好評を博し、4年前に重賞「OROターフスプリント」を創設。年を重ねるごとに芝短距離のスペシャリストが集結し、今年から地方競馬全国交流に昇格した。
トライアル・ハーベストカップも激戦だった。1着から11着まで1秒以内にひしめき合い、特に5着までクビ、クビ、ハナ、クビの大接戦となった。
そのハーベストカップから7頭が直行し、さらには遠征馬が4頭。まさに出世魚の典型的なレースとなった。
当然だが、主軸選びにも迷ったが、最終決断はライトマッスル。3連覇の偉業達成に期待した。
今シーズン1勝のみと精彩を欠いていたが、ハーベストカップで苦しい流れをしのいで最内を突いて惜しくも0秒1差4着。盛岡芝1000m5勝の意地を見せてくれた。
チェリービスティーはヴィーナススプリント、ハーベストカップで0秒1の僅差2着に惜敗。あとひと伸びが足りずビッグタイトルを逃がしている。
敗因は大外12番で先行馬をさばくのに手こずったから。もう少し内枠を引きたかったが、10番枠は許容範囲。悲願の重賞制覇に燃える。
ドリームフォワードはハーベストCで1番人気に支持されたが、1枠に入ったのが痛かった。人気を背負っていたため、包まれるのを避けて逃げの手。終始マークされる展開を強いられ直線一杯となった。今度は4番枠だが、気軽に乗れるのは好材料だ。
ダブルスパークはハーベストカップで見事な逃げ切りを決めた。積極果敢に攻めてゴール前で強じんな粘りを発揮。枠順も手頃で重賞2連勝を決めるか。
遠征馬で注目はダンシングロイヤル。中より内だったら、もっと強い印を打ったが、よりによって13番枠。できれば逃げたいところだが、同型をどうさばくか。芝短距離適性は中央2勝で証明済み。
ダイワスペシャルはハーベストカップ3着ながらメンバー最速の上がりを駆使。前半で置かれたのが致命傷だったが、超ハイペース必至のメンバー構成。出番は十分にある。
◎(3)ライトマッスル
○(10)チェリービスティー
▲(4)ドリームフォワード
△(6)ダブルスパーク
△(13)ダンシングロイヤル
△(14)ダイワスペシャル
<お奨めの1頭>
7R エントラール
岩手4戦ともけた違いの強さで圧勝。C2を早々と卒業し、連勝をどこまで伸ばすか楽しみ。相手はヤマタケデュック
★JBC競走のJRA代表馬選定
19日日曜、JBC三競走のJRA代表馬が発表されました。それぞれ以下のとおりになっています。
■JBCクラシック/(出走予定6頭 補欠5頭)
クリソライト(牡4)
クリノスターオー(牡4)
コパノリッキー(牡4)
ベストウォーリア(牡4)
ホッコータルマエ(牡5)
ワンダーアキュート(牡8)
・補欠
カゼノコ(牡3)
グランドシチー(牡7)
ヴォーグトルネード(牡5)
グランプリブラッド(牡5)
イッシンドウタイ(牡5)
■JBCスプリント/(出走予定6頭 補欠5頭)
コパノリチャード(牡4)
セイクリムズン(牡8)
タイセイレジェンド(牡7)
ティアップワイルド(牡8)
ドリームバレンチノ(牡7)
ノーザンリバー(牡6)
・補欠
シルクフォーチュン(牡8)
マジンプロスパー(牡7)
サマリーズ(牝4)
アドマイヤロイヤル(牡7)
ダッシャーゴーゴー牡7
■JBCレディスクラシック/(出走予定6頭 補欠4頭)
アクティビューティ(牝7)
コーリンベリー(牝3)
サンビスタ(牝5)
トロワボヌール(牝4)
ブルーチッパー(牝4)
ワイルドフラッパー(牝5)
・補欠
カチューシャ(牝5)
カシュカシュ(牝5)
リアライズキボンヌ(牝5)
ディルガ(牝3)
前哨戦『Road to JBC』の勝馬が4頭とも揃って登録。ベストウォーリアは距離適性的にクラシックに出るかどうか微妙とのことですが、"新ダート王"を懸けた戦い、興味深いですね。ベストウォーリアがそうですが、クリソライト、コパノリッキー、コパノリチャード、ワイルドフラッパーら、4歳5歳の若い馬が中心になりそうな点も好印象ではないでしょうか。
★村上忍騎手落馬負傷
こちらは残念なニュース。18日土曜日の1Rで村上騎手が落馬負傷して鎖骨と肋骨を骨折。このため、22日に迫っていたSJT後半戦は辞退という事になってしまいました。ポイントで1位と同点という絶好位で挑む予定だっただけに残念で仕方ありません。このままだとJBCもどうか・・・。今季はJBCホスト競馬場の騎手会長としていろいろな所で活躍していただけに、本番の日に姿がないのは惜しいのですが・・・。
●10Rの買い目
馬単(9)→(5)、(9)→(11)、(9)→(3)、(9)→(6)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
昨日に続き南部杯の話。当日、恒例のテレビ中継が岩手放送(IBC)であったが、ゲストは佐藤哲三元騎手と鈴木淑子さんだった。
哲三さんは前日12日、京都競馬場で引退セレモニーをやったばかり。台風の影響もあり、前日に移動予定だったそうだが、いろいろなことが重なり早朝に移動。盛岡競馬場に到着したのは午後1時過ぎだった。
第7レース確定後にウィナーズサークルで哲三さん、鈴木淑子さん、ふじポンのトークショーが行われ、多くの人が集まった。
また中継ではアトリウム脇に設置されたゲストブースにもファンが押し寄せ、哲三さんが南部杯の思い出を語った後、期せずして拍手が起こった。あとにも先にも拍手されたのは今回が初めて。改めて佐藤哲三元騎手の存在が、いかに大きいかを認識した。
実は中継では流れなかったが、過去の南部杯を振り返るミニ特集があり、エスポワールシチーが3度優勝した映像が放映されたが、実況席のモニターにその映像、もう一つのモニターに哲三さんの顔がずっと映し出されていた。
ほぼ瞬きもせず、ずっと画面に見入っていた哲三さん。その胸に去来するものは何だったのか...。
19日メインはB2級「オクトーバーカップ」(盛岡芝1600m)。SJTから駒を進めた馬が8頭(放馬して競走除外となったホアピリも含む)。激しい豪雨のため芝からダート変更となったが、直結するレースとなった。
主軸はウイングオブハーツ。中京芝2000mの2歳新馬戦でタイム差なし2着。その後、福島芝2000mでも2着を確保して岩手転入。初戦に芝1600m戦を選んだが、よもやのダート変更。未知数のダート戦に一抹の不安があったが、吉原騎手を背に2着確保。今後のことを考えると収穫の大きい一戦だった。
今回は仕切り直しの芝。内が荒れているのが気になるところだが、盛岡芝を知り尽くしている斎藤雄一騎手ならうまくカバーするに違いない。
ゴールデンクロスは有力馬でたた1頭、別路線から駒を進めてきた。こちらは京都芝2400m2着1回から転入。
初戦の盛岡ダート1600m戦を2着にまとめ、前走は芝1700mが舞台。人気はマイネリッカ、エールビスティーに譲り3番人気だったが、好位からアッサリ抜け出して完勝。走破タイム1分46秒4はオープンでも通用する優秀なものだった。
今の馬場傾向はともかく盛岡芝1600mは基本、内枠有利。11番枠は微妙だが、盛岡芝適性を証明済みは心強い。逆転単まで。
マイネリッカは前々走、ゴールデンクロスに完敗だったが、2着を死守。それを含めて盛岡芝8戦5勝2着2回3着1回とすべて馬券対象。ここは新参に意地を見せたいところだろう。
テンプトミーノットは前走、芝からダート変更となって最低13番人気。正直、後方のままに終わると思っていたが、丸野勝虎騎手が思い切った待機策から直線一気を決めて快勝。3連単100万馬券の主役を演じた。盛岡芝は<2.1.1.1>と抜群の安定感。引き続き好気配を保ち、再び波乱を演じるか。
インフラレッドレイはSJTで5着だったが、0秒3差。ハイペースをしのいで健闘した。詰めの甘さがネックだが、芝ダートを問わず堅実さを発揮する。
◎(1)ウイングオブハーツ
○(11)ゴールデンクロス
▲(2)マイネリッカ
△(8)テンプトミーノット
△(6)インフラレッドレイ
<お奨めの1頭>
4R ランドグローリー
デビュー2戦ともハイタイムで圧勝。C2ではモノが違うことを証明した。距離1400m延長もまったく不安はない
13日(月祝)、「第27回マイルチャンピオンシップ南部杯」は圧倒的1番人気に支持されたベストウォーリアが4馬身差で圧勝。待望のG(Jpn)Ⅰを手にした。
今年はGⅠホースの参戦がなく、例年に比べて小粒の印象を拭えなかったが、その中にあってベストウォーリアは今後のGⅠ戦線でも活躍ができる4歳馬。
レースを振り返ってみたい。ポアゾンブラックが楽にハナに立ち、ベストウォーリアが直後外をピッタリ追走。スタートから12秒5-11秒1-11秒7は南部杯では平均的な流れだったが、4ハロン目から12秒2-12秒8へペースダウン。
この流れだと加速ついてしまった馬は折り合いを欠くケースが少なくないが、ベストウォーリアは素振りさ見せない。道中ずっと馬なりで行き、ラスト200mで先頭。そこから鞍上・戸崎騎手が気合いをつけると一気に突き放して4馬身差。完勝の内容だった。
途中でペースが緩んだため1分35秒9と時計的には平凡だったが、中身は文句なし。どんな流れにも対応できるのが最大の強み。
ベストウォーリアは敗戦を糧に、どんどん成長し続けている。管理する石坂正調教師は過去にヴァーミリアン、アロンダイド、サカラート、ソリタリーキングなど数々のダート強豪を輩出してきたのも心強い。ついでながらジェンティルドンナも育てた。
石坂正調教師は「マイルから前後1ハロンまでがベスト」と語り、次走予定についてはコメントを控えたが、勝手に推理すると12月の新設・チャンピオンズカップ(中京ダート1800m)へ向かう公算大。一気にダートの頂点を極めるか注目している。
18日メイン10R(発走15時30分)は「JBCイヤー山茶花レース」(B1一組 盛岡ダート1600m)。
有力各馬はどれが勝って不思議なし。主力選びに最後まで迷ったが、◎シャークに決断した。シーズン当初はゆっくり仕上げで入着止まりだったが、実戦を使われながら上昇一途。5月から圧巻の5連勝を飾った。
夏場に体調を崩して一息入れたが、それがズバリ。再び勢いを取り戻して1、2着にまとめた。しかも今回は通算11勝マークの1600mが舞台。盛岡戦に限っても<5.2.1.3>とベストの条件。持ち前のスピードと強じんな粘りを最大限に発揮できる。
オールドバルディーは中央0勝2着2回から転入。初戦に3歳重賞・イーハトーブマイルを選び、豪快なロングスパートで快勝した。走破タイムはそれほどでもないが、初勝利で弾みついたのは間違いない。
イマジンジョンは南関東から再転入後、13戦6勝2着4回3着2回。馬券対象から外れたのはわずか一度のみと抜群の安定感を誇っている。強豪そろった白神賞でも3着を死守。10戦連続で3着以上にまとめた。
ドナアヴィードは余談だが、スペイン語で「強引な女」。中央未勝利ながら2着3回とオールドバルディーより実績は上と見て間違いない。ダート中距離をメインに使われ、地方ダートも合いそうな印象。いきなり勝ち負け十分。
ニホンピロララバイの評価が下がってしまったが、白神賞5着は久々のマイル戦にとまどった印象もあり、これで見限るのは早計。今季10連勝を飾った逸材。気配落ちもなく反撃に転じるか。
あとは距離が微妙だが、中央ダート短距離で上位争いを演じてきたクラウンシンホニーも連下に押さえたい。
◎(7)シャーク
○(6)オールドバルディー
▲(11)イマジンジョン
△(4)ドナアヴィード
△(8)ニホンピロララバイ
△(2)クラウンシンホニー
<お奨めの1頭>
9R ポワドサントゥール
中央から再転入後、いずれもワンサイドで4連勝。一連の走破タイムが抜けている。新参スズカグランデと一点勝負
10月13日の盛岡競馬場では「第27回マイルチャンピオンシップ南部杯」が行われます。JBCを控えた今年は例年ほどの注目が集まっていない感じもありますが、岩手伝統の、そして盛岡最高の格式を誇る戦いなのは変わりありません。心配された台風の影響も今の感じなら影響は限定的なものに留まりそう。出走各馬の実力がきっちり発揮されるレースを期待できそうです。
さて南部杯。本命は(10)ベストウォーリア、彼の素質に期待・・・という所に収まるでしょう。重賞タイトルの数、距離経験・実績、そして東京コースでの戦いぶり。今回のメンバー中No.1と言ってしまって過言ではない存在です。
唯一の不安材料を挙げると前走が1400mという点。過去の南部杯で前走がマイル以下の距離から転戦して勝ったのはゴールドティアラ1頭のみ。過去データ面だけで言えばマイナス材料になります。
ただ、今回は他の馬も同様のローテーションでほとんどのJRA勢が前走短距離。であればその比較の中でやはりベストウォーリアが上位という事になります。
また、先に挙げたゴールドティアラはマイル以上の距離の重賞でも好走していた馬でしたが、ベストウォーリアも同様のキャリアを持っています。
ならば、ここで第二の"ゴールドティアラ"が誕生すると考えるのが自然でしょう。
相手は(5)アドマイヤロイヤルで行きましょう。過去2回このレースに参戦して3着と5着。今回はその時ほど強力な相手関係ではなく、過去と同じだけ走れるなら上位が計算できる位置にあるはず。
問題は「同じだけ走れるか」。プロキオンSから南部杯へのローテーションも過去二度と同じなのですが、昨年はプロキオンS1着、一昨年は同2着の成績を残していました。14着に終わっている今年は「?」が確かに残ります。ただ、そこは何度も盛岡コースを経験し相性も悪くないという部分でカバーできるかと判断します。
三番手は(4)キョウエイアシュラ、なんだかんだ言って重賞を勝った勢いは軽視できないしプロキオンSでも10着とはいえベストウォーリアと0.4秒差。前走がフロックと思われて注目度が下がるなら逆に狙い目。
岩手の(14)ナムラタイタンは△筆頭で。レース直前の調整はひとまず順調、出てきたからには力が出せる状態と考えていいと思います。実績面でも最右翼に置いて良い一頭。ただやはり一息入った点は割引で、応援しつつも印はここまで、後は当日の気配を見てから・・・でしょう。もう一頭も岩手(8)コミュニティを。マーキュリーCの頃に比べれば状態面は遙かに良く、今の調子でこのメンバーならあの時以上に食い下がれていいはず。
●10Rの買い目
馬単(10)=(5)、(10)→(4)、(10)→(14)、(10)→(8)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ