明日13日の「第27回マイルチャンピオンシップ南部杯」にナムラタイタンが出走する。最終追い切り(11日)の内容次第だったが、地元の期待を担い、ついに登場する。ナムラタイタン=村上昌幸調教師に話を聞いた。
「レース間隔が開きましたが、予定どおりの追い切りをこなせたので出走を決断しました。
みちのく大賞典頃から夏負け気味でしたので休養させました。元々、夏はあまり強いタイプでなさそうでしたしね。
その後、順調さを欠いた時期もあって復帰に少し時間がかかりましたが、ひとまず態勢は整ったと思います。
ただ、今回は中央の現役馬が相手ですからね。管理馬のシルクアーネストがOROカップを勝ってくれましたが、転入初戦。やはり中央でレースを使ってきた組は強い。
ナムラタイタンの実績なら通用するはずですが、厳しい競馬をしていない分がどうでるか。
もちろん出るからには期待を持って臨みたいと思っていますけどね」
これが偽らざるコメントだと思う。あとはナムラタイタンの健闘を祈るのみだ。
12日(日)メインはOROターフスプリント(10月25日)・トライアル「第14回ハーベストカップ」。1着馬から3着馬に優先出走権が与えられる。
舞台は盛岡芝1000m。今年の岩手競馬は芝路線の層が一気に厚くなり、レベルもかなりアップした。
先日のOROカップも地元代表シルクアーネストが快勝。転入初戦でいきなり重賞制覇の快挙を果たした。コスモセンサーも果敢に逃げて4着に粘った。
芝短距離路線も非常に中身が濃い。残念ながらレーリュッケン、エスカーダがリタイアしたが、それでも今回のハーベストカップに好メンバーが勢ぞろいした。
主軸にチェリービスティーを指名。中央2勝、北海道を経て転入して早池峰賞2着、ヴィーナススプリントも惜しくも2着。あとひと押しが足りないが、毎回のように上位争いを演じている。
しかも今回は3走前、エスカーダを競り落とした芝1000mが舞台。走破タイム58秒2もすばらしかった。待望の重賞タイトルに王手をかけた。
ドリームフォワードは中央1000万下から転入初戦、桂樹杯を見事な逃げ切りで圧勝。それがフロックでないことをOROカップ3着で証明した。全国の強豪がそろう中、最内を突いて一旦2番手に進出。見せ場を十二分に作った。
距離も中央3勝を芝1200mでマークなら望むところ。1枠がどう出るかだが、うまくインが開けば重賞2勝目まで。
ライトマッスルの存在も忘れてならない。今季1勝のみと軌道に乗れていないが、昨年、一昨年とOROターフスプリントを優勝。それを含めて盛岡芝1000m5勝と断然の実績。適性を前面にアッサリまで。
コスモワッショイは転入初戦の芝1000m・FM岩手杯をタイム差なし2着にまとめ、上々の滑り出し。今回はオープン馬が相手だが、さらに気配アップした。
ダイワスペシャルは栗駒賞4着だったが、中央芝短距離をメインに使って3勝2着2回。芝1000mも新潟2着の実績が心強い。
あとは初芝のFM岩手杯を快勝コスモアックスも軽視できないか。
◎(12)チェリービスティー
○(1)ドリームフォワード
▲(6)ライトマッスル
△(10)コスモワッショイ
△(11)ダイワスペシャル
△(5)コスモアックス
<お奨めの1頭>
8R オーバートゥループ
ここ2戦3、2着止まりだが、今回は大幅に相手弱化。タイム比較からも当然の主役となる
10月13日(月祝)、岩手の看板レース「第27回マイルチャンピオンシップ南部杯」(JpnI 盛岡ダート1600m)の枠順が確定した。
(1)ランドオウジ 57 村上 忍
(2)マイネルバルビゾン 57 齋藤雄一
(3)タッチデュール 55 佐藤友則
(4)キョウエイアシュラ 57 吉田隼人
(5)アドマイヤロイヤル 57 四位洋文
(6)トウホクビジン 55 筒井勇介
(7)ナガラオリオン 57 國分優作
(8)コミュニティ 57 山本政聡
(9)ポアゾンブラック 57 太宰啓介
(10)ベストウォーリア 57 戸崎圭太
(11)エイシンナナツボシ 57 尾島 徹
(12)バーチャルトラック 57 山本聡哉
(13)グレートチャールズ 57 松田大作
(14)ナムラタイタン 57 坂口裕一
(15)クイックリープ 57 南郷家全
今年はGIホースの参戦がなく趣きが若干変わったが、それだけに各馬にチャンスありの一戦。最有力候補はベストウォーリアで異論はないところ。南部杯を制して秋のダートGI戦線へ殴り込みをかけてほしい。
迎え撃つ岩手勢の大将格はナムラタイタン。最後まで出否が微妙だったが、ついにグレードレースに名乗りを上げた。2011年の武蔵野ステークス(GIII)を制し、ほかのビッグレースでも上位争いを演じ、格負けはまったくなし。
仮にナムラタイタンが優勝すると2002年、トーホウエンペラー以来の地元制覇。まだ万全ではなさそうだが、地の利を活かして中央馬を一蹴するか。激戦必至の南部杯スタートは16時40分。熱い戦いに注目してほしい。
11日(土)メイン11レースはA級二組による盛岡ダート1600m戦「寒露特別」、11頭立て。主軸にダノンボルケーノを指名する。
今季初戦、特別開催のA級戦を2着にまとめ、B1へ降格。メンバーにも恵まれて3連勝をマーク。重賞・あすなろ賞でもコウギョウデジタルの2着に善戦した。
その後も1勝を上乗せし、マーキュリーカップ11着後、ご褒美をかねて夏に2ヶ月休養。前走で復帰を果たし、0秒6差4着。揉まれながらもなかなか好レースを披露した。
久々を叩かれて上昇必至。盛岡1600mも2勝マークとし、条件ベスト。今後に弾みをつけたいところだ。
逆転筆頭はザドライブ。今季未勝利ながら着外が一度もなし。抜群の安定感を誇っている。前走は重賞・絆カップでコミュニティの2着確保と地力を誇示。詰めの甘さがつきまとうが、軸の見方ならこちらが上か。
ドラゴンロックスは中央0勝から南関東2勝・B3から転入。近走は振るわないが、クラス的には間に合う勘定。
コスモグランツも近走頭打ちの印象が強いが、盛岡1600m3勝2着2回の好成績。最近の中ではメンバーが楽になった点は見逃せない。
大井遠征帰りのフラッシュモブは疲れが心配だが、イーハトーブマイルでも直線で伸びて3着。どんな条件、相手でも必ずひと脚を使う。
リュウノファイトは前走大敗を喫したが、5ヵ月半ぶりの実戦では仕方なし。スプリングカップ2着の成績、叩かれた変わり身を見込めば侮れない。
◎(10)ダノンボルケーノ
○(3)ザドライブ
▲(9)ドラゴンロックス
△(4)コスモグランツ
△(2)フラッシュモブ
△(5)リュウノファイト
<お奨めの1頭>
2R レジェンドロック
デビュー戦2着だったが、手応えの良さが目についた。その後も意欲的な乗り込みを消化し、今度こそ首位を奪取する
月曜の盛岡競馬場では「スーパージョッキーズトライアル2014」の盛岡ステージが行われます。
全国の地方競馬のトップジョッキーがWSJSの出場権を懸けて繰り広げる戦い。今回の盛岡の2戦と次戦、名古屋での2戦、計4戦のポイント1位の1名だけがWSJSの舞台に進む事ができます。
総合1位を獲るためにはこの盛岡ステージから好成績を残さねばなりませんし、いわゆる"足切り"と呼ばれる、後半戦に進めない下位2名に入らないように気をつける必要もあります。要は、盛岡ステージは前哨戦などではなく、ここから既に本気の戦いが始まるわけです。
・・・とそんな前振りを考えておりましたが、今日月曜は台風の影響で天候が悪化。馬場状態も悪化して、当初芝1700mで行う予定だった第10R『シルバーブライドル賞』はダート1600mに変更になりました。という事でここの予想も作り直しです。
●10Rの買い目
馬単(9)=(7)、(9)=(12)、(9)=(8)、(9)→(6)、(9)→(11)
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10月13日、岩手の看板レース「第27回マイルチャンピオンシップ南部杯」(JpnⅠ)まで10日を切った。今年はGⅠホースの参戦がなく、例年に比べると正直小粒。
ひとまず人気はプロキオンステークスで鮮やかな直線一気を決めたベストウォーリアが集めると思うが、仮にナムラタイタンが出走できれば勝ち負けに持ち込める可能性大。
現時点では最終追い切り次第とのこと。動向を温かく見守りたいが、もし出走して優勝すれば2002年、トーホウエンペラー以来の地元優勝となる。次週まで待ってほしい。
今年はレースはもちろんのこと、ゲストにも注目してほしい。エスポワールシチーのコンビで盛岡・南部杯を2度制した佐藤哲三騎手が来場する。
レース日13日前日、京都競馬場で引退式、騎手免許を返上。元騎手として一発目の仕事が南部杯のゲスト出演となる。
思い出すのは2年前、4馬身差で逃げ切り2度目の南部杯優勝を果たしたが、表彰式後、佐藤哲三騎手はファンの要望に応え、誰一人もらさずサインを書いてくれた。
大震災で大変な思いをしている東北の方々に自分も何かをしたかった」とレースインタビューに答え、来場したファンに最高のプレゼントを下さった。あのときの感謝を込め、精一杯の歓待をしたいと思っている。
5日メインは北海道、岩手2歳の交流戦「第5回知床賞」(盛岡ダート1400m)。今年は4頭が遠征し、迎え撃つ岩手8頭の計12頭で覇を競う。
知床賞が重賞へ昇格後、2年連続で北海道に凱歌。今年も優位は動かないか。
主軸はコーズウェイ。デビュー戦から1700mを使って1勝マークだったが、前走は1200m戦で逃げ切り完勝。内をすくった馬を軽くあしらい、直線で一気に突き放した。レースセンスの良さが際立ち、最有力候補。
クリールジェニーは前々走、コーズウェイに完敗2着だったが、前走は内に包まれて苦しい競馬を強いられたが、直線鋭く伸びてタイム差なし2着。負けて強しの一戦だった。
対する岩手勢一番手はオールドラヴ。ビギナーズカップは先行馬が圧倒的に有利の馬場で差しタイプには厳しかった。それ以前の3連勝がすばらしかった。しかも先に行きたい馬がそろってハイペース必至。展開も向きそうだ。
未知の魅力ならスペクトル。デビュー戦を圧勝後、2ヵ月半の休養から復帰。急仕上げの感があり、850mからいきなり1400mへ延長されたが、最後まで粘って0秒1差2着。ひと叩きされて気配アップは歴然。
ラブディーバはデビュー2連勝後、勝ち運に縁がない。それでもタイム差は0秒1差内の僅差。ビギナーズカップはタイム差なしの悔しい3着。巻き返しに転じて不思議はない。
ミラクルフラワーは門別1000mの新馬戦を圧勝。重賞2戦は相手が強く着外だったが、自己条件に戻った前走2着。逃げ馬が大外に入ったので評価を下げたが、絶対能力でカバーできるか。
◎(7)コーズウェイ
○(8)クリールジェニー
▲(9)オールドラヴ
△(10)スペクトル
△(4)ラブディーバ
△(12)ミラクルフラワー
<お奨めの1頭>
2R エントラール
転入2戦ととけた違いの強さで圧勝。C2ではモノが違うのは誰の目にも明白。追いかける一手
4日メインはB1級「白神賞」(盛岡ダート1600m)、12頭立て。このレースのサブタイトルは"復興!釜石場外再開記念"。悪夢の東日本大震災から約3年半が過ぎ、ついに釜石場外が再開する。
2011年3月11日。東日本を襲った大津波によりテレトラック釜石も被災全壊し、再開のメドがずっと立たなかった。
テレトラック釜石には何度も訪れたことがある。当時、体育館のような作りで施設も非常に大きかったが、それ以上にすばらしかったのはファンの熱。岩手競馬ファンが多く、いくたびに競馬論を話しかけてくれた。
元々、漁師と鉄の町だからか競馬熱も高く、大好きなテレトラックの一つだった。ただ建設が予定どおり進まず、やきもきし続けていた。
一番問題となったのは津波対応だった。前テレトラックと同じ敷地内に作られ、防災、避難場所について万全を期すため、慎重にならざるを得なかったのだ。
この釜石によって震災前の場外施設はすべて再開する運びとなった。気になって先日8月、釜石にお邪魔したが、復興トラックが道路を行き来する中、ようやく側ができた時だった。心から再開を祝福したい。
本題に戻る。白神賞は非常に好メンバーがそろった。ここを勝ち上がった馬は即、オープンでも通用するのは疑いなし。激戦必至となった。
ニホンピロララバイは今季9戦9勝。特別開催の水沢1600m快勝後は短距離1本に絞ったローテーションを組み、連戦連勝。途中で水沢1300mレコードも更新した。
今回、メンバーが骨っぽくなり、久々のマイル戦。克服するべき課題は少なくないが、今の勢いに賭ける手。A級復帰、さらにはJBCスプリントを目指すためにも負けられない。
コスモナダルは中央1勝、南関東1勝・B1から転入。初戦はブラゾーハリーの逃げ切りに屈したが、3コーナー手前からロングスパートで2着。
前走は絆カップ(2000m)へ挑戦し、コミュニティを負かしにいって3着。直線で伸びを欠いたが、内容は評価に値。マイル短縮でも相手有利は明らか。
イマジンジョンは南関東から里帰りし12戦6勝2着4回。9戦連続で馬券対象を果たし、前回も完勝した。こちらも相手強化だが、得意のマイル戦なら上位争いに参加する。
クロワッサンは4歳を迎えてさらに成長。前々走でニホンピロララバイに完敗を喫し、しかもトップハンデ58キロを背負うが、530キロ前後の大型馬なら克服できるはず。
ダイワマックワンは園田から再転入後、2勝2着3回と連対100%。自慢のスピードが冴え渡り、軽視すると痛い目に遭う。
◎(11)ニホンピロララバイ
○(8)コスモナダル
▲(12)イマジンジョン
△(9)クロワッサン
△(2)ダイワマックワン
<お奨めの1頭>
6R ランドグローリー
転入初戦をアッサリ逃げ切って圧勝。ここでは走破タイムが抜けており、絶好の1枠を引き当てた