11月28日(月)、水沢1400mを舞台に行われた"GRANDAME-JAPAN2016"2歳シーズン"「第33回プリンセスカップ」は、単勝1・3倍の圧倒的1番人気に応えた浦和・スターインパルスが5馬身差で圧勝した。
スタートから4ハロン12秒5-11秒7-13秒0-11秒8。2番手につけたオルディルが果敢に攻めて超ハイペースを形成。3ハロン目は落ちたのは1コーナーに入ったからだが、再び向う正面で11秒8に加速。オルディルが6着に沈んだのも仕方なし。スターインパルスの強さだけが際立った一戦となった。
しかしレース直後、小久保調教師が開口一番にこう語った。「右回り1周は課題がある。腰がパンとしないと克服に時間がかかるかも」
確かに吉原寛人騎手も同様のコメントを残した。「後続を引きつけて貯めをきかせるイメージで乗っていたが、あれだけ離していたとは思わなかった。
右回りはコーナーが張り気味だったので外に壁を作ってほしい感じだったんですけどね。現状は右より左回り。サウスヴィグラス産駒らしさをより出せると思います」
いわゆる外へもたれるタイプ。デビュー戦の浦和800m戦を圧勝したが、2戦目に大井1200mを選んで2秒差8着に大敗。
勝手にキャリア不足で輸送、初コースにとまどったと解釈していたが、どうやら左回りに問題があったようだ。以降、水沢まで左回り1本で使ってきたことも納得がいく。これから陣営はどう克服していくのか興味深い。
12月3日メインはC1「錦秋湖賞」(水沢1800m)。前走1着馬が8頭中6頭。しかも6頭全馬が3歳馬なのも楽しみ。
ジーパワーは中央4戦0勝に終わったが、新馬戦4着、続く2戦5着、4戦目6着。いきなり不来方賞に挑戦したのも当然の成績だったが、出走取消。
前走が仕切り直しの一戦だったが、4ヵ月半ぶりの実戦をモノともせずに完勝。地力の違いを見せつけた。
今度は1800mが舞台だが、中央デビュー3戦は1800m2度、1700m1度。むしろ長い距離で本領発揮すると見てよく、連勝に自身の登場。
逆転筆頭はコスモタウルス。前々走は内をすくわれて0秒1差2着に敗れたが、前走1秒2差で圧勝。4番手キープから豪快なまくりを決めた。ジーパワーは久々を叩かれた変わり身を見込めるが、単純な走破タイムではコスモタウルスが上回る。この対決は興味深い。
2頭に割って入るのがニシノディアマン。転入当初は取りこぼしも多かったが、目下4連勝。C1昇級も問題にせず6馬身差で逃げ切った。勢いが脅威の的。
シャイニーエルフも底を見せていない。4走前2着は相手が強すぎたし、わずか0秒1差。その後は3連勝を飾って好調サイクル。牝馬ながら恵まれた馬体を前面に上位を狙う。
シンソウノマドンナは夏場にひと息入れたが、関係なしに4連勝中。今度はマークがきつそうだが、スンナリなら1800mも克服できる。
ニコラシカは岩手3勝2着6回と安定度抜群。前回快勝で弾みもついたのは確実。軽視できない。
◎⑥ジーパワー
〇①コスモタウルス
▲⑧シャイニーエルフ
△④ニシノディアマン
△⑦シンソウノマドンナ
△②ニコラシカ
<お奨めの1頭>
エーシンシャラク
前走は850mが短すぎたが、2着確保が底力。水沢1400mが最も得意とする条件。スフィンクスと一点勝負!
早いもので暦は間もなく師走、12月に入ります。今シーズンの岩手競馬も残す所あと1ヶ月余りとなりました。
レースの方も次々クライマックスを終えてきて、2歳の南部駒賞に続き3歳のダービーグランプリも、11月20日に終わったのはここでもお伝えした通りです。
しかし、古馬のクライマックスはまだまだこれから。12月に入って早々の12月4日には2500mの北上川大賞典が行われ、12月31日には1年を締めくくる一戦・桐花賞も控えています。これら長距離路線に対しマイル路線は12月17日の白嶺賞、1月9日のトウケイニセイ記念がありますし、2歳戦も寒菊賞-金杯の路線が残っています。
日ごと寒さが増す時期ですが、岩手競馬を最後までお楽しみ下さい。
11月28日・月曜メインレースの『プリンセスカップ』も重要な一戦です。2歳牝馬の全国交流というだけでなく『GRANDAME-JAPAN』シリーズの一戦となっており、残す所2戦となったそのシリーズの中でのポイント争いも熱を帯びています。今回もシリーズポイント保持馬が登場してきており、シリーズを見据えた戦いにも注目が必要ですね。
さてこのレースの本命は、(8)スターインパルスとしました。前走の川崎・ローレル賞は3着。しかしこれはそのレースを勝ったアップトゥユーが非常に積極的かつ強い競馬をしてしまったためで、同型のこの馬は勝馬に終始煽られながらそれでも大きくは崩れなかったという点は評価していいものだったと思います。
これまでの戦績を見る限り逃げ馬らしい強さと脆さが同居している感じでもあり、初遠征となればやってみなければ分からない部分もあるのでしょうが、それでもあの前走、厳しい競馬を耐えたのは強みになると判断しました。
対抗は(10)ダンストンレガーメを。前走・知床賞を勝った後岩手に移籍、今回は岩手代表としての出走です。武器の末脚はしっかりしている点、今週の馬場傾向は先週と違い差しも届きやすい点、水沢での実戦こそ初ですが、調教で慣れているだろう点。その辺が有利な材料になるとみてのピックアップ。
三番手は(6)オルディルです。地元でも決して白星先行ではないのですが、それはぶつかった相手が強かったという印象のある戦績。重賞とはいえ今回くらいのメンバーとならもっと違う結果があっていいのでは。
以下、(9)アイランドノアはまだまだ変わる余地がありそうですし、1400mくらいの距離も手頃なのでは。(11)レッドレイジングは外枠からすんなり動ければ。
●11Rの買い目
馬単(8)=(10)、(8)=(6)、(8)→(9)、(8)→(11)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/11月28日(対象7R~11R)
7R/評価A: 3番 評価B: 9番 穴:1番
8R/評価A: 8番、 2番 評価B: 6番 穴:1番
9R/評価A: 7番、 5番 評価B: 3番 穴:1番
10R/評価A: 4番 評価B: 9番、 7番
11R/評価A: 8番 評価B:10番、 6番 穴:11番
ラブバレットが1000万レース2連覇をやってくれた。24日、笠松1400mで行われた地方競馬全国交流「第12回笠松グランプリ」へ出走。1番人気は北海道オヤコダカに譲ったが、見事な逃げ切りを決めた。
ラブバレットは内3枠に入り、先手を主張。オヤコダカが2番手をキープし、早々とマッチ―レース模様を呈していたが、直線を向いてラブバレットが突き放して0秒3差。従来のレコードも0秒2更新。1分23秒6のタイムで逃げ切った。
今シーズンは3月の黒船賞から始動。赤松杯2着後も積極的に遠征。かきつばた記念、さきたま杯と挑戦し、帰郷後、栗駒賞、岩鷲賞と連勝。
JpnIII・クラスターカップでは後にJBCスプリントを制したダノンレジェンドに果敢に攻めてプレッシャーをかけ続けた。さすがに直線で突き放されたが、見せ場を十分作って3着を確保。ダノンレジェンドが60キロを背負っていたとはいえ、ラブバレットの健闘に場内は盛り上がった。
続く青藍賞はシークロムに逃げ切りを許して2着。直後にテンコートレセンに移動して再調整。今回マイナス12キロと大幅に体重が減っていたが、青藍賞が太かっただけ。ほぼベスト体重で臨めたのも勝因だった。
今回の勝利で年度代表馬の最有力候補に浮上した。ラブバレット、2連覇おめでとう!
27日メインは「ひいらぎ賞」(B1 水沢1900m)。好枠を引き当てたトーホウパルサーの逃げ切りに期待する。
中央ダート1800m1勝、金沢2着1回から転入。初戦こそ11着に大敗したが、一戦ごとに粘り強化。前走タイム差なし2着にまとめた。
先週までの馬場は明らかに先行有利。ひとまず今週の馬場傾向を見なければならないが、先週どおりならトーホウパルサーには絶好。ゆったりとした流れになる1900mも合い、待望の岩手初勝利は目前に迫った。
相手はスパンコールとした。前走4着は出遅れに加え、先行2頭の競馬で決着。完全に流れが合わなかった。今週も先行有利の可能性が高いが、少なくとも1900m延長は歓迎。早めスパートから外強襲を決める。
馬場を考えるとコパノアルディーの方が上位かもしれない。前回は出遅れを喫し、後方追走。本来は先行馬ゆえ、これでは大敗も仕方なしだった。スンナリの流れで最大能力を発揮し、1900mは打ってつけの条件。
タフガイは大崩れしないのが身上。JRA条件交流10着をはさんで毎回入着を果たしている。パンチ力に欠けるきらいがあるが、2000m1勝が不気味。
コスモジョイジョイは前走、2番手からトーホウパルサーをキッチリ交わして快勝。水沢初勝利を飾った。1900mが不安だが、好調度でカバーするか。
メイショウテンロウは着順安定しないが、岩手2勝。ムラな面が逆に怖い。
◎④トーホウパルサー
〇⑦スパンコール
▲⑤コパノアルディー
△⑩タフガイ
△⑪コスモジョイジョイ
△⑥メイショウテンロウ
<お奨めの1頭>
5R ヴィグラスムーヴ
転入後、いずれもワンサイドで3連勝。距離延長だが、逃げにこだわるタイプではないので問題なし。連勝を伸ばすのみ。
先週20日、「第29回ダービーグランプリ」は南関東トロヴァオの圧勝劇で幕が閉じた。逃げたベルゼブブをぴったりマークから直線アッサリ抜け出して6馬身差。完ぺきの内容だった。
東京ダービー4着以来、5ヵ月半ぶりの実戦。元々、神経質なタイプで輸送がネック。今回、プラス17キロの465キロの馬体重を維持できて陣営はホッとしたと言う。
確かに装鞍所で見て大幅体重増でも太くは映らなかったし、落ち着いて歩いていたが、パドックに出た瞬間、いきなりスイッチが入った。
アッ、これだなと思った。悪い意味ではない。戦闘モードに変わるからこそレースで頑張れる。しかし、入れ込み過ぎると消耗が激しく結果がなかなか出なかったに違いない。
荒山勝徳調教師「北海道からミッドウェーファームに移動したら20キロも減ってしまった。だから今回も長距離輸送だけが心配だったが、それをクリアーできたのも収穫。今後の選択肢はゴールドカップ、東京大賞典などいろいろあるだろうが、まずは今回のダービーグランプリに全力投球だった。きゅう舎に戻って馬の状態と相談の上で決めたい」
父カネヒキリは今年5月、種付け中の事故で亡くなった。個人的にも数々の感動をもらい、彼のファンの一人として残念な限りだが、不思議と遺児が走ることが多い。間違いなく後継トップはトロヴァオ。今後の活躍を祈ってやまない。
26日メインは「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」(B1 水沢1600m)。有力各馬が死角を抱え、波乱の可能性もあり得る。
主軸はレイズアスマイルとした。大井1勝、岩手2勝はすべて1200m戦。芝・はまなす賞で3着あるが、折り合いを気にしなくていい速い流れが合うから。
それでも近2走は1600m戦で3、2着。前走は村上忍騎手はうまく内に入れ、砂をかぶらせて折り合いをつけた。その結果、直線でもしっかりと伸びて0秒1差2着を確保した。
今回も外枠に入り、掛かるのをどうなだめるかだが、徐々に落ち着いてきているのは確か。コーナー4つの小回り水沢も合っているのかもしれない。
フジノピューマも7勝のうち6勝が1200m戦。こちらは折り合いは問題ないが、距離が長いと最後の粘りがきかない。前々走の盛岡1600m戦2秒7差4着にも象徴されている。
ただ、前走・水沢1400mは2着でも相手が悪すぎた。ケイジースワローはオープン入り目前の実力馬。逆に2着に粘った点を評価したい。
1ハロン延長は好枠と水沢でカバー。メンバーを見渡して先手を主張したいのはトウカイチャームのみだし、無理に競りかけるタイプでもない。2番枠から一気逃げ切りまで。
トウカイチャームは前走4着。絶好の2番手をキープし、直線入り口で先頭。そのまま押し切るかと思ったが、ゴール前で交わされた。わずか0秒1差なら流れ次第で挽回十分。今度こそ連対を確保する。
レディアントデイズは足踏みを続けているが、得意の寒い季節を迎えて緩やかに上昇。集中力さえ持続できれば、まとめての局面まで。
ダイシノキボウは南関東B3から転入したが、3着1回が最高。近走も着外の連続だが、前走タイムは悪くなかった。ここなら一発あっても不思議はない。
ホープフルデイズは置かれる脚質で展開に注文つくが、コース適性は水沢。前が速くなれば台頭の可能性がある。
◎⑨レイズアスマイル
〇②フジノピューマ
▲⑪トウカイチャーム
△⑦レディアントデイズ
△⑥ダイシノキボウ
△①ホープフルデイズ
<お奨めの1頭>
5R パレード
前走は出遅れながらも逃げ切り圧勝。走破タイムも文句なしだった。同じ1300mなら再現濃厚だろう
★重賞・ダービーグランプリ/"ラスト一冠"を手にしたのはトロヴァオ
地方の3歳馬達の"最後の一冠"を競い合ったダービーグランプリ。各地のダービー馬3頭を筆頭とする好メンバーの激突となり、その中から大井・トロヴァオが抜け出して最後のダービー馬の称号を手にしました。
6月の東京ダービー以来の実戦となった同馬でしたがレースでは終始絶好の手応えをキープ。逃げたベルゼブブを捉えて交わすと後続をあっという間に突き放し、2着以下に6馬身もの差をつける圧勝。昨年のハイセイコー記念以来の重賞タイトルともなりました。
2着には地元の雄・エンパイアペガサスが食い込み、東京ダービー馬で1番人気にも推されたバルダッサーレは3着に終わりました。
●10Rの買い目
馬単(4)=(1)、(4)=(5)、(1)=(5)、(4)→(7)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/11月21日(対象7R~11R)
7R/評価A: 5番 評価B: 4番、 9番 穴:3番
8R/評価A: 3番 評価B: 1番、 2番 穴:8番
9R/評価A: 4番、 1番 評価B: 2番、 5番 穴:10番
10R/評価A: 4番、 1番 評価B: 5番 7番
11R/評価A: 4番、 3番 評価B: 9番 穴:2番