12月31日、岩手版グランプリ「第43回桐花賞」は圧倒的1番人気に応えてナムラタイタンが完勝。トニージェント以来、史上4頭目となる連覇を果たした。
ただしトニージェントは2002年から3連覇(第28回~30回)。またトウケイニセイも3連覇(第19回~21回)を達成しているが、それ以前となるとグレートホープの2連覇(1年空けて3度優勝)。
それゆえ優勝インタビューで坂口裕一騎手がこう語ったのも納得できる。「桐花賞は連覇が難しいレースだったので、素直にうれしい」と。
改めてレースを振り返った。「ライズラインが出走取消をした時点で逃げようと考えた。ほかにハナを主張する馬もいなそうだし、1枠にも入りましたからね」
続いて「年齢を重ねて回復が遅くなっている。絆カップは当日取消まで考えていたぐらい。何とか使える状態だったが、それでハナ差2着に粘って改めて底力を実感した。その反動は少なくなかったが、じっくり立て直しを図っていい仕上がりで臨めたと思います。1年をいい形で締め括ることができてホッとしている。現役続行とのことだそうですが、今日は来期にもつながるレースができたと思います」
ナムラタイタンは今シーズン、わずか4戦のみだったが、2着に敗れた絆カップも含め、すべて次元の違う強さだった。来期も帝王の牙城は揺るがないかもしれない。
1月3日メインはB2「初夢賞」(水沢1400m)。出走11頭中、近4走内で1着となったのはチョーハッピー1頭のみ。続いて連対を果たしたのはトウショウパシオン、デジタルデータの2頭だけ。ここまで苦戦を続けているメンバー構成になると逆に悩んでしまう。波乱の可能性も十分ありそうだ。
その中にあってトウショウパシオンの近3走2、3、2着はひと際光る。すべて水沢戦だが、1400m、850m、1600mで残してきた結果。まさに絶好の勝機を迎えた。
相手筆頭はチョーハッピー。通算3勝はすべて盛岡ダート1400m戦。距離は間違いなく合うが、水沢戦は3着もなし。コース適性が不安だが、それでも前走は水沢1600m戦で5着を確保。これで克服のメドが立ったし、差しタイプが多い中、先行できるのも強み。
トキノスターライトはスタートが課題だが、それなりに見せ場を作っている。また4走前の水沢1400m・ノベンバーカップでトウショウパシオンに先着5着。過去、1400m戦2勝2着2回も強調材料となる。
デジタルデータはここ2戦とも二ケタ10着だったが、3走前の水沢1400mでプリンセスポケットの2着。うまく流れに乗れれば再現十分。
スマートロデムは名古屋から再転入後、3戦とも大敗だが、前走ゴールデンジョッキーズシリーズで4番手を追走。距離短縮なら好走の可能性がある。
ミタイナも1勝のみ。近走は大敗の連続だが、浦和1400mで1勝。そこに活路を求めたい。
◎⑥トウショウパシオン
〇⑧チョーハッピー
▲⑤トキノスターライト
△⑪デジタルデータ
△⑩スマートロデム
△⑨ミタイナ
<お奨めの1頭>
1R トーコーブリザード
転入後、アッサリ2連勝を飾り、地力の違いを見せつけている。ここも迷わず追いかける一手だろう