31日メインは岩手版グランプリ「第46回桐花賞」(水沢2000m)。昨年は降雪と走路状態の悪化のため当日7R以降は取り止めになったが、エンパイアペガサスの引退式は予定どおり実施。レース取り止めから引退セレモニーまで時間が空いたが、それでも多くのファンが集まってくれた。
今シーズンの岩手競馬はポスト・エンパイアペガサスがテーマだったが、一條記念みちのく大賞典を移籍2戦目で制したステイオンザトップは脚部不安が発生して休養。復帰を目指していたヒガシウィルウィンは引退を表明して種牡馬入り。マイル以上の重賞で2勝したのは赤松杯、あすなろ賞を制したマイネルアストリア1頭のみ。しかしM1タイトルはなく、サバイバル模様を呈していた。
その中にあって南関東から転入ヴァケーションは一貫して王道を歩み続けた。今年4月、7ヵ月半の休養を経て岩手入り。初戦の赤松杯は久々の実戦がこたえて2着だったが、3コーナーでもたつきながらも直線で盛り返してJpnIホースの片りんをのぞかせ、収穫の多い一戦となった。
2戦目はシアンモア記念に駒を進めて好位抜け出しを決めて完勝。鞍上・木村暁騎手に初重賞をプレゼントし、自身も久々の重賞をゲット。全日本2歳優駿馬がついに復活の雄たけびをあげた。続く一條記念みちのく大賞典は馬場が合わず3着に終わったが、JpnIII・マーキュリーカップで3着善戦。さすがJpnIホースと大向こうをうならせた。
夏には川崎・スパーキングサマーカップへ挑戦して4着。地元に戻って岩手代表として南部杯、JBCクラシックへ挑戦。結果は二けた着順に終わったが、一貫して岩手競馬の王道を歩み続けてきた。
以上のことからファン投票1位も当然のこと。今年の顔はヴァケーション以外には考えられず、桐花賞を制して1年を締めくくってほしい。
ノーブルサターンは中央ダート4勝。3歳時に兵庫チャンピオンシップ(JpnII)2着、2019年にはマーキュリーカップ(JpnIII)2着。南関東移籍後は梅見月杯(名古屋)1勝のみに終わり、岩手に新天地を求めてトウケイニセイ記念を完勝。強豪メンバーと戦ってきた地力を見せつけた。
レース後、板垣吉則調教師は「桐花賞を使うかどうかは五分五分。爪に不安もあるのでスキップするかもしれない」と語っていたが、よほど順調なのだろう。桐花賞出走にこぎつけた。今度は2000mが舞台だが、過去実績からむしろ歓迎。重賞2連勝に王手をかけた。
グランコージーは南関東から里帰りしてシアンモア記念で逃げて2着。岩手在籍時に比べて馬体重が20キロ増。一回りも二回りも成長して戻ってきた。みちのく大賞典4着後、戦列離脱が痛かったが、復帰2戦目を快勝。トウケイニセイ記念で2番人気に支持されたが、逃げ苦戦の馬場に泣いて5着。不完全燃焼で終わった。本質的に2000m向きではないが、自分の競馬に徹すれば我慢できる距離。あっさりまで十分。
ヤマショウブラックは3歳時、不来方賞、桐花賞を制して年度代表馬の栄誉を獲得。以降は伸び悩んでいるが、北海道から再転入戦で2着。久々に豪快なまくりを見せて今の馬場が合うことを証明した。3年ぶり2度目の桐花賞制覇を狙う。
セイヴァリアントは中央ダート2勝、南関東1勝・A2から転入。自慢の末脚を武器に3勝2着4回。連対を外したのは青藍賞4着のみと安定度抜群。トウケイニセイ記念でも2着を確保した。
リッジマンはファン投票3位。ジャパンカップ挑戦が話題を呼び、支持も受けた。ダートは2歳以来、久々だが、門別1000m・2歳新馬戦を快勝。ダートでも目が離せない。
◎⑪ヴァケーション
〇⑤ノーブルサターン
▲⑫グランコージー
△④ヤマショウブラック
△⑥セイヴァリアント
△③リッジマン
<お奨めの1頭>
1R ストームブレイカー
前走は初の850mだったが、無難にこなして2着。条件2度目に加え、ここでは前走タイムが抜けている
2022シーズンの岩手競馬も残すところあと4日となりました。"2022年"といえばあと2日。気になるお天気ですが、30日・31日の奥州市は雪にはならず、やや気温が高めで31日は晴れる時間帯も・・・というのが今の天気予報。気温が高めなのが少し気がかりですが雪が降り積もるという感じではなさそうです。変動が激しい冬の気候だけに油断はできませんが、今年の桐花賞は無事行えるのでは・・・と思っています。
12月30日のメインレースは10Rになります。ダート1300mのオープン級『スプリント特別』。
前開催の12月18日から20日まで雪のための取りやめが相次いで、今回の出走馬の多くはその取り止めになった中の一レース・20日の11R、1400mでの『スプリント特別』に出走予定だった馬たちです。ある意味仕切り直しの一戦ですが距離は1400mから1300mに若干短縮。ローテーション的な狂いは各馬同様として、この100mの短縮の影響がどうなるのか?も焦点のひとつになりそうです。
このレースの本命は(2)アマルインジャズです。その20日のスプリント特別でも本命にしていました。ここに来て調子が上がってきて、距離条件も手頃になってという所での取り止めは痛かったと思いますが、しかし前走時の頃よりも先行馬が戦いやすい馬場傾向になってきているように見える点はむしろ有利に働くかもしれません。
あとは前回のこのブログでも書いたように夏の間の盛岡戦で当たった相手は重賞級の強豪揃いだったことは考慮しておきたいですし、以前にも夏場に調子を落として冬場に立ち直ってくるという感じの戦績の上下をみせていた点、冬場に走るタイプかという評価も念頭に置いておきたい部分。半年ぶりの勝利を挙げて2022シーズンを締めくくりたいところ。
対抗は(8)トミケンキルカス。1400mも悪くない馬ですが1300mも経験は多くないものの2戦2勝、昨年の同条件のレースと今年5月のスプリント特別を勝っており、100m短縮されるのが好材料になる可能性は十分にあるでしょう。盛岡戦では芝路線に進んだ分勝ち星を増やせなかった・・・と思えば力の衰えと見るのは早計。10歳最後となる一戦、勝って締めくくりたいのはこの馬も同様のはず。
三番手は(6)メイショウメイスイを狙ってみます。前走の1400m戦で勝ってきたとはいえダートの1300mは初めて。前半戦の水沢ではマイルで・・・というか前走までは1600~1800mで戦ってきており距離短縮がカギになりますが、戦績通りの水沢巧者ぶり、得意コースに変わって大きく変わってきた点に敢えて注目してみる評価。
(4)ツクバクロオー、(3)カタナは20日の予想ではもっと上の評価にしていた馬。どちらかといえば1300mより1400mの方が持ち味が活きただろうなと考えて重みを変えたのですが、とはいえいずれも短距離が合っていい実績を持っています。前者は差し展開、後者は前残り展開になれば、それぞれ有利な馬場傾向であれば、勝機もあって良いと考えます。
●10Rの買い目
馬単(2)=(8)、(2)=(6)、(8)=(6)、(2)=(4)、(2)=(3)
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大みそか12月31日、岩手版グランプリ「第46回桐花賞」の出走予定メンバーが発表された。
1位・ヴァケーション
3位・リッジマン
5位・グランコージー
6位・ジェイケイブラック
7位・ヤマショウブラック
8位・クロールキック
10位・セイヴァリアント
11位・ブラックバゴ
12位・ノーブルサターン
13位・リリーモントルー
報道推薦・ヴォウジラール、スパイスマジック
ファン投票2位・ゴールデンヒーラーはすでに退厩。一條記念みちのく大賞典で2着惜敗し、青藍賞完勝後、JpnI・南部杯で5着に健闘。JBCレディスクラシックに挑戦予定だったが、脚部不安のために無念の取り消し。年間を通して一方の主役を演じただけに残念な限り。まずは回復に専念し、元気な姿で再会したいと思っている。
今年の岩手オープン戦線はゴールデンヒーラーにも象徴されるようにサバイバル模様。みちのく大賞典馬ステイオンザトップは休養中。ヒガシウィルウィンは種牡馬入りしたし、マツリダスティールも不在。
その中にあってヴァケーションはシアンモア記念1勝のみながら、マーキュリーカップ3着。さらに南部杯、JBCクラシックへも挑戦した。1年を締めくくる桐花賞を勝利で飾ることができるか。年度代表馬にも直結する一戦となった。
26日メインはB2級三組・水沢1600m戦。4ヵ月の休養から復帰して2戦目から連続3着アドマイヤホルンには恵まれた組み合わせとなった。
昨年はシーズン開始から5連勝を飾り、終盤にも2連勝。自慢のスピードが冴え渡ったが、今季はA級復帰でメンバーが骨っぽくなって苦戦の連続。6月以降は休養に入り、10月末に復帰。気風のいい逃げを披露したが、最後は一杯となって2戦連続3着。あとひと粘りが足りなかった。
しかし、今回は同型不在でマイペースの逃げが打てるのは確実。不安は今の馬場。逃げ馬には極端に厳しく、外差しで決着するレースの連続。全幅の信頼を置けるとは言えないが、展開からも勝機到来と見るのが妥当だろう。
トキノファーストは中央未勝利から転入。2戦目に初勝利を飾り、一連のレースでも安定感を誇っていた。4走前から9、10着に凡走したが、水沢に替わって軌道修正。2走1、2着にまとめた。差しタイプでスローに落とされた時が心配だが、今の充実度なら自力でまくりを決めることができる。
ファキュルテは南関東1勝2着3回。北海道移籍後は精彩を欠き、転入戦も出遅れて6着に終わったが、コース2度目で持ち味を発揮。中団キープから早めに動いて4角先頭。最後は一杯となったが、0秒2差2着に粘った。これでB2通用のメドが立った。
ダイヤモンドカノンは南関東未勝利ながら2着5回。成績安定しないが、先行グループにつけれれば好勝負に持ち込める。
ナンベイコーは前走案外だったが、それ以前は安定。好枠を引き当て、自己ポジションを取れば巻き返しに転じる。
シンクロゲイザーは中央ダート1800m1勝から転入して2勝。水沢に替わって8、5着だったが、3度目でコースにも慣れたはず。
◎⑥アドマイヤホルン
〇②トキノファースト
▲⑧ファキュルテ
△⑨ダイヤモンドカノン
△①ナンベイコー
△⑦シンクロゲイザー
<お奨めの1頭>
2R フェリシタシオネス
前走3着は早めに動いたが、勝った相手が強かった。メンバー甘くなり、首位を奪回する
先週18日は降雪のために開催取り止め。19日は走路悪化のため第8R以降、20日は最終11Rが取り止めとなった。ここ数年で感じることだが、寒波の襲来が3年前から2、3週間ほど早くなった。それ以前は成人式と前後して大雪が降ったが、12月に大雪が降っても一過性。時には取り止めもあったが、回復も早かった。しかし近年は降雪を起因とする開催取り止めが一気に増えた。
今週も22日(木)の盛岡は最低気温0・3度、最高気温5・6度と雪解けが一気に進んだが、翌日23日(金)は朝から大雪。積雪20センチを超えそうだが、一方、水沢はそれほどでもない。どうやら盛岡はピンポイントで雪が降っているようだ。
同日23日、金沢競馬は大降雪のために開催取り止め(翌24日も取り止め)。ばんえい帯広も同じく開催取り止めとなった。また高知は観測史上最高の積雪14センチ。不幸中の幸い、高知競馬は28日まで競馬がないので影響はなかったが、異常気象であるのは確か。
以上のことからも予期せぬことが起こって不思議ないのが今の天候。対策は逐一、開催情報をチェックすること。当の自分も開催情報を確認したあと、盛岡から水沢競馬場へ向かう。繰り返すが、盛岡と水沢は距離にして約70キロ。23日のように盛岡が大雪でも、水沢はさほどでもないケースは結構多い。岩手競馬公式ホームページ等をご確認ください。
25日メインは岩手県調騎会騎手部会協賛「夢・希望 未来へ前進」(B1級三組 水沢1600m)。前走、12月12日にレースを使った馬、11日に使った馬たちの争いで前走内容と馬場状態比較が重要なファクターとなった。
レールガンは昨年5月、南関東から里帰り。2500m重賞・北上川大賞典2着、準重賞・すずらん賞2着と好走。典型的な追い込み馬で名を馳せた。今年も上半期2着1回3着2回とマズマズの結果を出したが、JpnIII・マーキュリーカップ9着後、戦列を離脱。3ヵ月の休養を余儀なくされたが、復帰2戦目の北上川大賞典で3着。健在を誇示した。
前走は4着に終わったが、スローペースに落とされた上、馬場にも泣いた一戦。それでも最後は38秒6の上がりを駆使し、1着ハニーコーンに0秒5差まで直線で詰めた。展開に左右される不安はつきまとうが、ここ一番は格頼り。今度こそ突き抜ける。
モレッキは中央芝1600m1勝、ダート1600m1勝。2勝クラスから転入し、初戦A級一組で3着。以降は精彩を欠いたが、夏にB2へ降格。5戦連続で馬券対象を果たして1勝2着2回。
前走は5着止まりに終わったが、2戦連続で内枠を引き当てたのも災い。内に包まれて勝負どころで動けなかったのが痛かった。今回は自分の競馬に徹することができる外10番枠。レールガンより早めに動ければ水沢初勝利のシーンまで。
ピースワンパルフェは昨年4連勝をマークしたが、今シーズンは2着2回。順調さを欠いて本来の動きを取り戻せなかったが、前走は3番手をキープ。終始、外から馬体を併せられて息の抜けない展開になったが、それをしのいで2着。負けて強しの一戦だった。これで復調なったと解釈。
アメリカンポーロは転入後、馬券対象から外れたのは4着2回のみ。ほかはすべて3着以上と抜群の安定感を誇っている。前走も後方待機策から迷わずインを突いて2着。ほかが外を回ったが、鞍上の好判断が光った。ここでもマークが欠かせない。
ベルフラカンは先行粘りを身上として2勝を飾ったが、以降は休養。3ヵ月のブランクは割り引き材料だが、絶好の1番枠。当日の馬場次第だが、先行有利なら軽視できない。
ナンデフェスティヴは盛岡7戦3勝2着3回にまとめたが、水沢に替わって4、5着。コースに苦しんでいる印象もあるが、タイム差は0秒5、0秒3。見限るのは早計だろう。
◎③レールガン
〇⑩モレッキ
▲⑪ピースワンパルフェ
△⑥アメリカンポーロ
△①ベルフラカン
△⑧ナンデフェスティヴ
<お奨めの1頭>
2R ラヴシックフレイム
休み明け2戦目を2着にまとめて本来の動きを取り戻した。さらに良化を見込め、首位を奪取する
12月20日のメインレースは11Rのオープン級ダート1400m『スプリント特別』。本命は(8)アマルインジャズを採りました。3月開催はB1からスタートしてポンポンと勝ち上がり6月にはA級二組でも勝ち星を挙げていた本馬なのですが、盛岡に移ってからは勢いが止まり、結局盛岡では未勝利どころか連対も無いという苦戦が続きました。
振り返ってみれば南関時代も左回りで凄く安定していたというわけでは無い成績で、盛岡への対応に苦心したのかなという印象もありますが、とはいえ盛岡戦の間に当たった相手はステイオンザトップやマイネルアストリア、セイヴァリアントといった重賞級の馬達。戦った相手が強力だったのは確かでしょう。また以前にも夏場に調子を落として冬場に立ち直ってくるという感じの戦績の上下をみせていた点も注意しておきたい部分。
ここも決して楽に戦える相手ではないですが盛岡戦の頃よりは・・・ですし、前走の水沢戦で2着好走しただけでなくその直前の盛岡戦でも立ち直りの気配を見せていたように、この馬が走り出す季節にもなってきたのでしょう。ならば半年ぶりの勝利もそれほど遠い話では無くなったはず。
対抗は(6)ツクバクロオーを。岩手ではまだ勝ち星こそないものの重賞でも好走、距離も幅広く対応できていて地力の高さを疑う余地はありません。やはり盛岡1200mの内容が良かっただけに1400mで変化を期待していいでしょうし、この馬に関しても盛岡戦は相手が強力だったと、ここはいくらか手薄になっていると言えるでしょう。
▲の三番手は(5)カタナでどうでしょうか。前走は同じオープン特別とはいえ相手関係的には今回よりもやや軽めに思える点には注意が必要ですが、ひと息後を叩かれてきた形の3戦目で良化を見せた点、過去の戦績からは850mよりも1400mの方が遙かに実績豊富という点には注目が必要でしょう。勝ち負けまであっていい三番手という評価で。
ヒモはまず(9)トミケンキルカス。この馬も盛岡戦では勝ち星無く終わりましたが芝路線に進んだからという部分はあったでしょう。右回り・ダート1400mという条件に苦手感は無し。(3)ボサノヴァの近走はちょっと苦戦しているようにも見えますが、古馬オープン級を相手に戦ってきた内容と思えば決して悪いものではありません。1800mやマイルよりは明らかに短距離の方が合う。平坦コースも得意でしょう。今回の条件・相手関係ならひけは取らないと考えたいですね。
●11Rの買い目
馬単(8)=(6)、(8)=(5)、(8)=(9)、(8)=(3)
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