11月22日(火)をもって今シーズンの盛岡競馬も全日程を終了。今週27日(日)から、戦いの舞台は水沢競馬場へ移る。レギュラーシーズンの終了は年明け1月3日(火)。早いもので残すところ1ヵ月余りとなった。
毎回記すが、開催替わりは不確定要素ばかり。6月以来の水沢競馬で馬場状態、レース傾向、先行有利か差し有利か完全に手探り状態。さらに岩手競馬は左回りバンケットコース=盛岡から右回りフラットコース=水沢と真逆のコース。盛岡で好走したからといって、水沢でも同様かと言えば決してそうではない。逆に盛岡で沈黙を強いられてきた馬が、一気に息を吹き返すケースも多々。
さらに寒い時期を迎えて冬毛が出てくる馬も多く、パドックは重要なファクター。まずは馬場傾向、内有利か外有利かなどをしっかりチェックしてほしい。ただ、コース替わり初日は総じて先行有利。ジョッキーたちも手探りで臨むため、ペースが落ち着く傾向が多い。あくまでも開催替わり初日に限ってのことだが、頭の片隅に入れて馬券検討をして下さい。
27日メインはB1級特別「ひいらぎ賞」(水沢1400m)。各世代からまんべんなく出走しているが、目につくのは活きのいい3歳馬が多いこと。基本は若駒を重視するのが得策だろう。
ベストフィーチャーは中央5戦0勝から転入。当初2戦は3、2着に終わったが、3戦目から圧巻の4連勝。すべてワンサイドで完勝した。勢いを駆ってオークス・ひまわり賞へ挑戦したが、7着に大敗。以降も勝てないレースが続いたが、短距離へシフトして反撃。B1で2連勝をマークした。前走は7着に終わったが、敗因ははっきり。距離1800mが長かった。守備範囲の1400mなら首位を奪回できる。
ビクトリールーラーはデビュー戦の門別1200mを9馬身差で圧勝。その後、3戦1勝から大井へ転籍して1勝2着1回3着1回。2ヵ月の休養をはさんで岩手へやってきた。初戦は久々も影響して逃げ一杯5着だったが、2戦目は逃げ粘って2着。これで通用のメドが立ち、B1降格は強運。多少、展開に注文がつくタイプだが、相手甘くあっさりまで。
セイシーキングは今季3勝2着3回。着実に成長を続けてA級まで出世して3走前2着。成績安定しないのがネックだが、前走も逃げて2着。絶好の1番枠から先手を主張して粘りを発揮する。
セイキングダムは中央未勝利、笠松3勝から転入。いきなり3連勝をマークした。近走は足踏みだが、前々走は出遅れながらもカミノコの2着。水沢未経験だが、笠松3勝なら問題なし。
フィナルタは重賞・岩鷲賞5着、JpnIII・クラスターカップ7着に善戦。春に2勝以降は白星から遠ざかっていたが、前回快勝。再び上昇気流に乗った。
コパノラクラクは佐賀B級から転入後、着外一度もなし。4勝2着3回3着2回と抜群の安定感を誇っている。有力馬がもつれれば連対確保まで。
◎⑨ベストフィーチャー
〇⑩ビクトリールーラー
▲①セイシーキング
△②セイキングダム
△⑥フィナルタ
△⑫コパノラクラク
<お奨めの1頭>
4R ムーンシュトラール
3ヵ月の休養後、B1からC2へ降格して2着2回3着1回。今度は2戦2勝の水沢1300mで首位を奪回する
11月20日に行われた岩手最長距離2600mの重賞『北上川大賞典』は1番人気のジェイケイブラックが優勝。自身三度目の北上川大賞典挑戦で制覇すると共に、自身初の重賞タイトルも手にしました。
昨年のこのレースで3着、長めの距離には自信を持つジェイケイブラックでしたが、昨年までとはまた違う相手との戦いに鞍上山本聡哉騎手はスタート前から慎重さを崩さなかったと言います。「先行馬を前に見ながら自分はその後ろで機をうかがう作戦。最初から最後までミスをできないと思っていましたが、狙い通りの展開になって作戦もはまりました(山本聡哉騎手)」。最後は2600mを走っての上がり3ハロン38秒8の末脚で完勝。同馬にとって待望の重賞勝ちとなっただけでなく、同馬を管理する石川栄調教師、鞍上山本聡哉騎手にとっても初の北上川大賞典制覇となりました。
今日11月22日はいよいよ今シーズンの盛岡競馬最終日。6月下旬から5ヶ月、途中JBCもあって始まった時は先の長さを待ち遠しくも思ったのですが、いざ最終日となるとあっという間の5ヶ月間にも感じます。最終日が良いお天気になりそうなのは何よりでもありますね。
来年は、水沢競馬場での照明設備整備に伴って以前のような交互開催に戻ると言われています。ロングラン盛岡開催も歴史の中の思い出のひとつになりそうです。
さてその最終日のメインレースは12R、その名も『2022盛岡ファイナル特別』。A級一組戦、ダート1600mがその条件となります。来週からの水沢開催、二週目には古馬マイルの重賞『トウケイニセイ記念』が行われます。コースは違えど同じマイルだけにその前哨戦的な意味もある戦いとなりました。
このレースの本命は(4)セイヴァリアントです。
前走は勝ち馬をわずかに捉えきれずの2着でしたが、しかしそれでここまでの安定した戦いぶりの評価が下がるわけではありません。夏に転入後ここまで盛岡マイルでは5戦3勝、重賞青藍賞での4着を含め全て掲示板圏内という得意な条件にも戻り、ここは前走の雪辱、きっちり勝ってこのあとの重賞戦線へ繋げていきたいもの。
(6)サンエイキングダムを対抗に採りました。◎には二走前に2秒差で敗れているだけでなくその時の上位馬が複数出走しているここでは強調しづらい面があるのは確かですが、しかしその時はこの馬もひと息後の初戦。叩かれての上積みを計算に入れれば、◎相手はともかくその他の馬とは大きな差が無いと見てもいいはず。
三番手は(3)ツクバクロオーを。直近の2戦を見る感じ短距離の方が合いそうな印象が強くなってきましたが、しかし昨年のトウケイニセイ記念で3着を確保しているようにマイルも対応可能。その昨年よりも順調な今年ならここでも上位争いできると見ます。
(9)リリーモントルー、(10)マルケイマーヴェルを△に留めるのは惜しい気がします。いずれも二走前に◎に敗れていますがその時は超が付く高速馬場だった点には考慮の余地あり。末脚活きる展開なら巻き返せる力がある馬達でしょう。
●12Rの買い目
馬単(4)=(6)、(4)=(3)、(4)→(9)、(4)→(10)
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先週13日、"GRANDAME-JAPAN2020"2歳シーズン「第38回プリンセスカップ」(盛岡ダート1400m)が行われ、フジラプンツェルが逃げたエイシンエイトをキッチリ捕らえて快勝。南部駒賞4着の雪辱を果たした。
山本政聡騎手「スタートは出たなり。メンバー的に流れが速くなると思ってたので、あわてずに追走した。南部駒賞では手前を替えたりしてレースに集中していなかった感じだったが、今回はシャドーロール着用の効果もあって3コーナーあたりから鋭く反応した。あとは相手はどの馬かを考え、逃げた馬だと思って早めに並ばせたら最後まで渋太く伸びてくれた。南部駒賞は少頭数でペースも遅く、自分も構えて乗ったのも敗因。雪辱できてうれしいです」
瀬戸幸一調教師「前回(南部駒賞)は北海道勢に負けたくない気持ちが強くて、攻め馬をやりすぎたかもしれない。今回は馬の状態を見ながら抑え気味の調整。シャドーロールを着けてレースに集中できたのも良かったと思う。次走はオーナーと相談して決めるが、東京2歳優駿牝馬を視界に入れながら、地元選択なら寒菊賞を予定しています」
今回の勝利でフジラプンツェル陣営は軌道修正に成功。東京2歳優駿牝馬も視界に入ったが、地元重賞と両にらみ。あせらず決定を待ちたい。
今シーズンの盛岡競馬は残すところあと2日。次週から戦いの舞台は水沢に移るが、コース巧者は是非とも勝利を手にしたいところ。それも頭に入れて馬券検討をしてほしい。21日メインは「ORO牝馬特別」(盛岡ダート1600m)。この時期に牝馬限定のオープンレースは今回が初めて。重賞クラスの好メンバーがそろった。
ディアリッキーは南関東3勝。東京2歳優駿牝馬3着、東京プリンセス賞2着、JpnIII・クイーン賞4着。牝馬一線級と戦ってきた。その後、北海道へ移籍。ヒダカソウカップ10着後に岩手入り。1200mは未経験に加え、久々の実戦で出遅れも喫したが、豪快なまくりを決めて快勝。その後、2ヵ月半の休養に入り、牝馬重賞・ヴィーナススプリントで復帰。またもや豪快に突き抜けて2連勝を飾った。
今度は盛岡マイルが舞台。ヴィーナスSのインタビューで山本政聡騎手は「1200m向きではない。ちょっと忙しすぎるが、地力で勝った」とコメント。距離延長を味方に順当に3連勝を飾る。
ゼットパッションは3勝マークして浦和・桜花賞2着。その後も重賞へ挑戦して最高格付けは南関東A2。今年6月に岩手入りしたが、B2へ格付け。メンバーにも恵まれて3勝2着2回。牝馬準重賞・フェアリーカップ2着、地方競馬全国交流・ビューチフルドリーマーカップでも岩手最先着4着を確保した。取り消し後で状態がネックだが、実力トップは疑いない。
タイセイエクセルは中央ダート1400m2勝、南関東B2から転入。連対を外したのはJRA相手、距離1800mも長かった東京カップけやき賞7着以外はオール連対。抜群の安定感を誇っている。1600mも3走前2着で問題ないことを証明済み。2頭に割って入る。
トーセンキャロルは中央芝1200m1勝、南関東1勝から転入。岩手版オークス・ひまわり賞、OROオータムティアラを連勝し、牝馬二冠を獲得した。前走・サファイア賞は2400mが長く早々と失速12着だったが、これは度外視。ダートに戻ってうっ憤を晴らす。
リーピングリーズンは中央未勝利から盛岡芝ダート2連勝をあげて中央へ再転入。ダート戦で2勝をマークした。岩手3戦1勝はすべて芝が舞台。ダート替わりはむしろ望むところ。
アップテンペストは重賞で距離の長短を問わず重賞でも上位を確保。牡馬相手のやまびこ賞を完勝した。マイル対応もまったく問題ない。
◎(4)ディアリッキー
〇(9)ゼットパッション
▲(1)タイセイエクセル
△(7)トーセンキャロル
△(2)リーピングリーズン
△(5)アップテンペスト
<お奨めの1頭>
7R デュードメール
前走2着は勝った相手を誉めるべき。メンバーが手ごろになり、首位を奪取する
今週3日間で今シーズンの盛岡競馬も終了。次週から戦いの舞台は水沢へ移る。盛岡開催のフィナーレを飾るのは岩手競馬の最長距離重賞「第44回北上川大賞典」。第1回から昨年43回まで、コースは盛岡、水沢に替わっても一貫して2500mが舞台だったが、今年は盛岡ダート2600mで実施。過去に3000m戦などがあったが、2600m戦は史上初。
スタート地点はダート1000m戦と同じく向こう正面⑩のハロン棒から。1周1600mの盛岡コースを1周半。2度目のスタンド前がゴールとなる。要求されるのは第一に折り合い。芝2400m・せきれい賞と同じく、掛かる馬は苦戦。あとは残り800mの上がり勝負にスッと反応できるか否か。それゆえ中央・地方、ダート・芝を問わず長距離実績が大きくモノを言う。
当初、南関東から里帰りしたフレッチャビアンカの登録があったが、無念の出走見送り。東北優駿(岩手ダービー)、不来方賞、地方競馬全国交流・ダービーグランプリと盛岡ダート2000m重賞3連勝を飾り、南関東でも東京記念、金盃と長距離重賞2勝。本命視が確実と見られていたが、脚部不安が発生。一日も早い復帰を待ちたい。フレッチャビアンカ不在で今年は一転、大混戦模様。どの馬が勝っても不思議がないメンバー構成となった。
主軸にヴォウジラールを指名する。中央芝2勝後、ダート路線へ変更。東京ダート2100m・2勝クラス1勝。3勝クラスでも阪神ダート2000mでも2着1回。2500mは望むところ。肝心の状態面も初戦10着から2戦目(1800m)5着、前走2着と上昇ムード。絶好の勝機と見る。
ノーチカルチャートは門別1700mで未勝利を勝ち上がり、以降芝2600m1勝、芝2500m1勝。転入初戦の芝2400m交流・せきれい賞でも2着に惜敗し、長丁場で本領を発揮する。最大ネックはダート対応だが、3走前、芝からダート1600m変更で3着なら大丈夫だろう。
マウントゴールドは中央1戦0勝から門別4戦3勝。中央へ戻って5勝。GIII・チャレンジカップ2着、小倉記念3着まで出世した。その実績を前面に転入初戦の芝1600m・いしがきマイラーズでタイム差なし2着。ダートは4歳5月以来だが、格であっさりまで十分。
ジェイケイブラックは今度で3度目の北上川大賞典挑戦。1回目は8着だったが、昨年3着。適性を証明した。しかも今年は昨年より好状態で臨めるのが心強い材料となる。
レールガンは昨年、ジェイケイブラックに先着2着。今季未勝利、マーキュリーカップ9着後、休養に入ったが、前走を叩かれて良化確実。距離を味方に自慢のまくりを決めるか。
◎⑤ヴォウジラール
○④ノーチカルチャート
▲①マウントゴールド
△⑦ジェイケイブラック
△⑥レールガン
<お奨めの1頭>
4R スペシャルナンバー
転入初戦をあっさり逃げ切り、1秒4差で圧勝。スピードの違いを見せつけた。相手強化だが、前走タイムからも追いかける手
11月13日に行われた2歳牝馬の地方競馬全国交流重賞。グランダムジャパン2022の『プリンセスカップ』は1番人気に推された地元フジラプンツエルが優勝。南部駒賞の雪辱を果たすと共に今季最後の交流重賞で今季最初の地元馬による勝利を果たしました。
今回も出遅れ気味のスタートになったフジラプンツェル。しかし最内枠だったために脚を使ってでも流れに乗らなければならなかった前走と異なり今回は真ん中の枠。いったんは最後方あたりまで下げつつ前を見ながら追走していきます。勝負所にかかって外から捲っていった同馬は4角で先頭に立つ勢い。先に抜け出していたエイシンエイトも粘り腰を見せましたが、二頭の競り合いの末フジラプンツェルが捉えてゴール。自身の重賞3勝目を待望の交流重賞勝ちで決めました。
11月15日のメインレースは11Rです。B1級ダート1800mの『夢・希望 未来へ前進』。
ダート1800m戦というと以前は盛岡水沢問わずに頻繁に実施されていて、一開催に一度は行われていた条件だったのですが、近年は水沢で1900m戦が増えたこと、盛岡では短距離や芝が多くなる事もあってか実施数が減少。重賞・準重賞およびA級特別以外での、"一般戦での1800m戦"は盛岡ではこれが今季4回目ですか?非常に少ないです。今週の、月曜火曜にひとつづつ一般戦の1800mがあるのはかなりのレアという事になりますね。
そして近年こうして数が減っているだけに"盛岡1800mの経験が無い馬"が、出走すると初めてになるという馬が増えてきています。距離がどう影響するのか?過去の戦績等から判断しなくてはならないのが予想を難しくしていますね。
このレースの本命は(6)バーントシェンナを狙ってみます。
好走したかと思えばどこにもいないような敗戦・・・と非常につかみ所がない成績なのですが、しかし力を出した時は存在感十分の走りを見せるという魅力もある馬。前走のからうな強さを見せてくれるならここでも勝ち負けになるでしょう。
過去の戦績を見ると、どうも真夏はあまり成績が良くない。冬から春に向かって調子を上げていくタイプのようにも見えます。前走がその上昇ののろしだとしたら、今回ここで連続好走を期待してみる価値があると見ていいはず。
対抗は(5)ブラックバゴ。芝が良いのは変わりがないとして、年齢のせいか今では芝よりダートの方がより切れ味を見せている印象があります。芝でのものがほとんどですが距離経験も十分にありますし堅実でもある。少なくとも対抗以下には落とせない存在。
(3)ナイトフォックスが三番手。10歳も終盤になりましたがまだまだ意気軒昂。すんなり流れに乗れさえすれば距離は問わないと思えるだけに上位食い込みのチャンスは十分にあると考えます。
以下は惑星多数と見て敢えて穴っぽいところから。距離の手がかりはあまりないものの近走の好調さが目を惹く(9)ベストフィーチャー、若干不安定ながらもA級通用の走りを見せている(1)クレイジーエックスをピックアップで。
●11Rの買い目
馬単(6)=(5)、(6)=(3)、(6)→(9)、(6)→(1)
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