先週19日(日)第3R、C2戦でカムヒアに騎乗した塚本涼人騎手が快勝。デビュー40戦目で待望の初勝利を飾った。
塚本涼人騎手は開口一番「いい馬に乗せていただいた調教師、馬主さんに感謝の気持ちで一杯です」と語り、こう続けた。
「同期がどんどん初勝利をあげているので焦る気持ちがありましたが、先輩騎手の方々から焦るな、とアドバイスされました。山本聡哉騎手からは騎乗姿勢が高い。格好いいフォームで騎乗すると結果もでると言われ、低い姿勢を心がけました。周りの動きもようやく見えるようになったように思います。一つ先輩に岩本怜騎手といういい目標がありますので、少しでも近づけるように頑張りたいと思います」
追い続ける体力。安定したスタート。レースの流れ、ペースの把握など課題はいろいろとあると思うが、本人のコメントどおりデビュー当時に比べると見違えるほど進化している。
続く騎乗で早くも2勝目をマークし、今週は騎乗依頼も一気に増えている塚本騎手、。精進あるのみ。今後も熱い視線で応援したい。
27日メインはJRA500万下、岩手B1級以下の条件交流第二弾「フレンドリーカップ カシオペア賞」(盛岡芝1700m)。
本命はダイシンクイント。デビュー3戦目の京都芝2000mで未勝利を脱出。その後は500万下で頭打ちが続き、昨年5月、同じ盛岡芝1700m「フレンドリーカップ アンタレス賞」へ参戦。豪快なまくりを決めて快勝。1分44秒7の好タイムもマークした。
鞍上は今回も村上忍騎手。コース適性、前走逃げて3着の実績からも1年ぶりの勝利も見えた。
ウインオルビットはデビュー3戦目の中山芝1800mで初勝利を飾り、ここ2戦は0秒2差5着、0秒5差6着。特に前走は直線内に進路を採ったが、内に切れ込む馬に前がふさがる不利。最後また伸びていただけに残念な結果だった。
3走前に逃げたこともある先行力が武器。枠順も手ごろで逆転首位まで。
マイネルパンドーロは中央2勝2着2回3着3回と実績上位。ここ2戦は二けた着順に終わっているが、それ以前は安定した取り口を披露。今回は4ヵ月の放牧明けだが、乗り込み十分とのこと。気分リフレッシュできていれば首位争い必至。
ギャラントグリフは1年7ヵ月の長期休養明け後は精彩を欠いているが、地力は引けを取らない。スンナリ先行できれば軽視できない。
コウセイマユヒメは3歳時に盛岡芝に参戦3着。現在8歳。年齢的に大望は厳しいかもしれないが、500万下でソコソコの結果を出している点が不気味。
ウインルーカスは岩手では前走・アンタレス賞で0秒3差4着。盛岡芝2度目のプラスポイントは見逃せない。
◎②ダイシンクイント
〇④ウインオルビット
▲⑤マイネルパンドーロ
△⑥ギャラントグリフ
△⑧コウセイマユヒメ
△⑩ウインルーカス
<お奨めの1頭>
1R カムヒア
冒頭で記した塚本騎手に初勝利をプレゼント。前走の勝ちタイムが抜けており、2連勝にまい進する
26日メインは盛岡芝2400mを舞台に行われる3歳準重賞「第13回サファイア賞」。
盛岡芝2400mは向こう正面スタートし、コースを1周半したところがゴール。盛岡芝は1周1400mの小回りで、2400m戦は芝の最長距離戦。
ではスタミナ戦となるかと言うと、決してそうではない。特に3歳戦の芝2400mは中央転入組以外は未知の距離ゆえ、例外なく超スローペース。
1周目スタンド前でうまく折り合いをつけ、残り800mからヨーイドンの競馬。仕掛けるタイミングはレースによって変わるが、そこからが勝負どころ。完全に上がりの競馬となる。
以上のことから盛岡芝2400mに対応できるのは掛からず折り合いをつけ、勝負どころで鞍上の指示にすばやく反応できる馬。
昨年優勝したテルキーネスの上がり3ハロンが37秒4、2着サンタガールが37秒2。長丁場のわりに上がりがさほど遅くないのでも裏付けている。
結論。盛岡芝2400mが合うのはサンエイゴールドのように折り合いつくこと、鞍上の指示に素直に従えること。それを頭に入れてほしい。
本命はマツリダレーベン。ダート<0.0.1.7>に対し、盛岡芝<2.2.0.1>と典型的なターフホース。前走は待ちに待った芝・はまなす賞(3歳準重賞)で好位抜け出しを決めた。
菅原勲調教師「大勝ちするタイプではないので納得の結果。ジョッキー(村上忍騎手)には次回のサファイア賞を考えて折り合い重視で乗ってほしいと伝えたが、その意味でも収穫多い一戦だった」
すでに、はまなす賞を使う前からサファイア賞をにらんで臨み、予定どおり白星をゲット。おそらく菅原勲調教師はさらに先を読んでいるに違いない。
サンエイフラワーも同様、芝で一変した。はまなす賞は終始中団インで我慢させ、直線で外に持ち出してマツリダレーベンに接近。クビ差2着に惜敗した。
当日の馬体重がマイナス15キロ。久々の盛岡輸送で大幅に体重が減って線も細く映ったが、それでも僅差負けが適性の証明。体重がプラスに転化すれば逆転のシーンまで。
トーセントルマリンは中山芝2000m・2歳新馬15着から北海道1戦2着1回から転入。芝適性を見込んで格下からはまなす賞へ挑戦。2番手キープから直線一杯になりながらも4着を確保した。
父ノヴェリスト、近親がカレンブラックヒルなら芝を走る素地は十分。盛岡芝2度目、超スローの流れと好走条件がそろった。
トーセンエスパーは2戦5、6着に終わり、芝に活路を求めてきた。父がトーセンジョーダン、母父がSS産駒トーセンダンスなら初芝でも一発の可能性がある。
マイネルオリエンスは中央未勝利、佐賀0勝から転入後、3戦1勝2着2回。岩手の水が合った。芝も中央で4度経験しているし、何よりも勢いに乗っている。
マリーグレイスは2歳芝重賞・若鮎賞を優勝。線の細さと行きたがる気性がネックだが、はまなす賞3着からも芝適性が高く押さえ必要。
◎①マツリダレーベン
〇⑧サンエイフラワー
▲⑤トーセントルマリン
△④トーセンエスパー
△⑪マイネルオリエンス
△②マリーグレイス
<お奨めの1頭>
9R ヴェリイブライト
逃げが圧倒的有利の馬場だった駒形賞5着は度外視。コース替わり、相手弱化と反撃のお膳立ては整った
★準重賞 あすなろ賞/ハドソンホーネットが岩手再々転入戦を飾る
5月19日に行われたオープン級によるダート1800mの準重賞『あすなろ賞』。スタートから果敢にハナを主張したハドソンホーネットが最後は後続を振り切って優勝し、岩手再々転入戦のその初戦を飾りました。
スタート直後はキングジャガーと激しいハナ争いを展開したハドソンホーネットでしたが、1~2コーナーで前に出切るとそこからはペースをコントロールする余裕も見せます。直線も、攻め立てる後続をいったん引きつけた後突き放すという強い競馬。終わってみれば2着馬に2馬身半の差を付ける完勝でした。
ハドソンホーネットは2017年に南関東から岩手に移籍し岩手ダービーダイヤモンドカップで2着に入った経験を持つ馬。その後ホッカイドウ-南関東を経て今回が3度目の岩手転入でしたが、以前の在籍時以上の力を見せての勝利となりました。
なおこのレースの上位馬にはみちのく大賞典の優先出走権が与えられ、1着ハドソンホーネット、2着チェリーピッカー、3着グランユニヴェールがみちのく大賞典への切符を手に入れました。
5月21日のメインレースは11Rの芝オープン特別『OROターフ特別』です。当初はここに岩手の芝王者・サンエイゴールドが登場予定で、それを見込んでの少頭数だったわけですが、同馬が追い切り後に自重・回避。結果、6頭立てながらも混戦ムード漂う戦いになりました。
とはいえこのレースは、今季最初の古馬オープン級の芝戦でありこのあとに続く2400m戦線の前哨戦。位置づけには重みがあるだけにどの馬がリードしてくるか?には注目しなくてはなりません。
そしてもうひとつの混戦要素が天候と馬場状態。盛岡競馬場は朝から午後にかけて強めの雨が続くという天候です。メインレースの頃には雨は上がっているか少なくとも弱くなっていると思われますが馬場状態は重不良になっているでしょうから、その影響も念頭に置かなければならないでしょう。
本命は(6)グランアルマダとしました。JRA時代には芝で5勝、その全てが1800m以上のいわゆる中距離で、いかにもこのあとの芝2400m路線を意識しての転入と思えます。その通り芝実績は高く芝でこその馬でしょうから前走のダートでの大敗はいったん度外視。芝ならば結果は変わってくるとみます。
心配なのはやはり雨の影響でしょうか。馬場状態が極端に悪化した場合の対応力がどうなのか?は未知数ですから、その影響は十分以上に想定しておくべきでしょう。
相手は(2)ナムラアッパーでどうでしょうか。JRA時代の格では◎らに見劣るのは確かですが、主にマイル以下を主戦場にし馬場が悪化しても大きな影響がなかった戦績はもしかしたら今回のような状況向きかもしれません。1000万下の芝マイルで先行できていたのなら見劣りはないはず。
(4)コスモロングソードが三番手。どちらかといえば1700mよりマイルの馬で、すんなりハナから競馬するよりは好位からマクリ気味に仕掛けて決着をつけるタイプでもあって意外に馬場の影響も受けやすい。ただ、この春のこの馬は着順の数字以上の好調感があります。芝に替わってさらに前進する可能性は高いでしょう。
以下では気になるのが(3)シャドウパーティー。芝はもちろん得意ですし近走のイメージとは逆にJRA時代は2000m以上を主戦場にしていた馬です。この馬に関しても馬場状態の影響がどうか?ですが、穴ならここ。(1)パーフェクトデイは初めての芝がカギになりますが、地力で差は無いと思えるだけに血統面からの変化と、そして最内枠を利用し切った戦いを狙ってみたいですね。
●11Rの買い目
馬単(6)=(2)、(6)=(4)、(2)=(4)、(6)=(3)、(6)→(1)
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盛岡開催と同時にスタートした芝競走。ある程度、想像していたが、好配当の連続となった。
5月12日第10R・南関東ジョッキーズフレンドリーマッチ(B2 芝1600m)
1着 レディアントデイズ1人気 盛岡芝<2.7.5.9>
2着 コスモダヴァンティ7人気
3着 サンエイヴィーナス13人気
単勝 360円 馬単5320円 3連単 106200円
5月12日第11R はまなす賞(3歳 芝1600m)
1着 マツリダレーベン 3人気 盛岡芝<1.2.0.1>
2着 サンエイフラワー 5人気
3着 マリーグレイス 4人気
単勝 370円 馬単 2070円 3連単 6800円
5月13日第9R フレンドリーCアンタレス賞(芝1700m)
1着 フレスコパスト(J)5人気 中央芝<1.0.1.13>
2着 タイプムーン(J) 1人気
3着 マイネルスカイ 3人気
単勝 1240円 馬単 3490円 3連単 14140円
5月14日第6R C2 芝1600m
1着 ブルーデザイナー 4人気 盛岡芝<0.4.0.2>
2着 ディクタム 3人気
3着 フォースフィールド1人気
単勝 770円 馬単 2070円 3連単 4680円
5月14日第7R C2 芝1600m
1着 テルキーネス 5人気 盛岡芝<1.0.2.5>
2着 レッドフィエルテ 4人気
3着 ショーコーズ 2人気
単勝 830円 馬単 6140円 3連単 26360円
以上が先週3日間の芝結果だが、1着馬の盛岡芝実績も付記した。ご理解できると思うが、盛岡芝経験と実績ある馬が好走している。
それを前提に20日メイン、C1特別「新緑賞」(盛岡芝1000m)の馬券検討に入りたい。
本命はユトリチャン。昨年8月、中央500万下から転入。A級編入は荷が重く6戦着外に終わったが、今季は一気にC2へ降格。4勝2着2回。馬券対象から外れたのは4走前5着のみ。スピードの違いを見せつけている。
中央1勝2着2回はいずれも芝1200m戦。また盛岡芝1000m戦へ2度挑戦。ハーベストカップは12頭立て12着だったが、交流・OROターフスプリントは14頭立て8着。シャドウパーティーの1秒差に健闘した。
走破タイムも59秒3はオープンでは厳しいが、C1ならフリーパス。冒頭に記したデータから主軸視が妥当だろう。
逆転筆頭はフリームーヴメント。ユトリチャンと同じく芝1200m1勝2着2回だが、500万下でも入着5回。京王杯2歳Sにも出走経験があり、実績上位。
最大ネックは盛岡芝対応。シャープな切れを身上とし、小回り芝をこなせるかどうか。その点が不安で対抗としたが、芝1000m3度使われており、主力視も十分。
アモーレジョディーは2歳新馬(阪神芝1400m)でインディチャンプのタイム差なし2着。その後、インディチャンプは朝日杯FSで3着、京新聞杯1着。1000mが短い印象もあるが、地力で克服できるとみる。
イシマツは北海道2勝から中央入り。昨年9月に岩手入りし初戦のB1芝1000m・FM岩手杯で3着。続く盛岡ダート1400m(B1)・白神賞を快勝した。以降は精彩を欠いているが、芝1000mで反撃に転じる可能性も十分ある。
ナルノステファニーは芝未経験だが、短距離適性は前走で証明済み。血統的にも問題ない。
◎④ユトリチャン
〇②フリームーヴメント
▲①アモーレジョディー
△⑪イシマツ
△⑧ナルノステファニー
<お奨めの1頭>
2R ガッサンベリー
転入初戦を逃げ切って完勝。左回りも東京ダート1300mで経験済みなら盛岡替わりも問題ない
先週12日から始まった盛岡競馬。報告したとおり手探り状態なら"先行馬有利"と仮定。最初のうちは成功したが、レース回数が増えていくたびに差しが届くようになった。
特に開催3日目(5月14日)はその傾向がはっきり。直線で外に進路を選んだ差し馬が台頭。4R以降はさらに顕著。ジョッキーも馬場の中どころから大外に進路を取るようになった。
9Rは1着マイアイザック、2着バニラオーキッドは結果的に3番人気→1番人気で決着したが、勝ったマイアイザックは馬場の五分どころ、2着バニラオーキッドは大外8分どころを通ってゴールした。
続く10Rも逃げたノットオンリーは4着。中団5番手をキープしたケルヴィンサイド、3番手外を回ったプラトンイミシャンが1、2着。
ただ最終11Rはペースがガクンと落ちて逃げたヤマニンボアソルチが2着に粘り、3番手キープのハグラーが1着。それまでの傾向とは一変したが、2頭とも直線は馬場のなか分どころに進路を取っていた。
果たして今週も内が深く外差しが届く馬場になるのか、早いレースのうちに馬場傾向をしっかりつかんでほしいと思います。
19日メインは6月16日に行われる古馬伝統の一條記念みちのく大賞典・トライアル準重賞「第20回あすなろ賞」(盛岡ダート1800m)。
ハドソンホーネットはデビュー戦(2016年8月8日)・船橋1着時が462キロで、現在が518キロ。これが自身の成長を裏付け、南関東B1でも勝ち負けを演じるまで出世した。
3歳時には岩手ダービー・ダイヤモンドカップでキングジャガーの2着に入った実績があり、今度で3度目の転入。今回は岩手の重賞を狙ったのは明らか。あすなろ賞から満を持して始動する。
赤松杯はロジストームが優勝したが、同等レベルで好走してきたハドソンホーネットで間に合うのは誰に目にも明白だろう。
しかもパワーの先行力が武器。先週の馬場はともかく、岩手の馬場は間違いなく合う。みちのく大賞典へ向けてまずはトライアル勝ちを手にする。
チェリーピッカーは3年前、中央未勝利から転入後、破竹の進撃を続けて一昨年の青藍賞を優勝。最下級条件から一気に重賞を獲得するまで成長した。
ただ昨年は1勝に終わり、得意だったマイルでも伸びがひと息。その代わり一條記念みちのく大賞典(2000m)、北上川大賞典(2500m)で2着。ズブい面が出てきて中距離以上が好走の舞台となった。
その意味で赤松杯(1600m)3着は仕方なし。しかも逃げ切りを決めたロジストームを捕えにいったため末が甘くなった。
昨年のあすなろ賞はグランウブロの2着。これを境にして中距離以上で活躍するようになった。かつての荒々しい破壊力は影を潜めたが、逆に安定感を増し、流れ次第では単まで十分。
グランユニヴェールは昨年10月、転入初戦を快勝。以降は絆カップ4着、白嶺賞5着。今季はB1降格して順当勝ちし、続く赤松杯5着から前走で首位を奪回。重賞では入着止まりだが、弾みついた今なら突破可能か。
スカイロックゲートは昨年、白嶺賞で出遅れながらも3着。今年は差し競馬に徹して初戦快勝。前走2着。北海道とは違った戦法で頭角を現した。
今度はどんな手に出るかだが、門別1800m4勝2着4回。距離延長も問題なく、レースのカギを握る。
イーグルカザンは名古屋から再転入。赤松杯、シアンモア記念で連続2着を確保。レース巧者ぶりは健在だった。1800mも過去に勝った実績もあり、マーク欠かせない。
キングジャガーは前走2着後、あすなろ賞1本に合わせて調整。得意の盛岡で一発をもくろむ。
◎④ハドソンホーネット
〇⑩チェリーピッカー
▲⑤グランユニヴェール
△⑧スカイロックゲート
△⑦イーグルカザン
△③キングジャガー
<お奨めの1頭>
4R ストーリーズ
転入初戦が初ダートだったが、能力の違いを見せつけて圧勝。芝替わりでさらに本領発揮。2連勝へ王手をかけた