今週9日(日)から舞台が水沢競馬場へ替わる。毎回のことだが、コース替わりは馬場の傾向を把握するのが最優先事項。
先行有利か差しが届くか。内有利か外有利か。時計がかかるのか、それとも速いのか。
週末の奥州市天気は金曜日、土曜日が雨。日曜日9日は晴れ時々曇りの予報。おそらく土曜日まで雨なら馬場は水を含んでおり、速い時計勝負になる可能性が高い。これによって先行有利の傾向になる気配だが、実際はどう影響するか。まずは当日の状態を把握してほしい。
9日メインは新設重賞ながら、かつて新潟、上山、岩手の3県持ち回りで行われた名物レース"東北優駿"の伝統を継承。上山競馬場の廃止により2003年、第26回を最後に休止した回数を継承。「第27回東北優駿(岩手ダービー)」(水沢2000m)として復活した。
本命はグレートアラカー。休み明け初戦のスプリングカップはパンプキンズの0秒1差2着に敗れたが、2戦目の東北優駿トライアル・やまびこ賞(水沢1900m)を7馬身差で圧勝。見事雪辱を果たした。
今度は距離が2000mへ延長されるが、1900m圧勝なら問題なし。迷いなしで本命とする。
ただ、やまびこ賞は逃げたパンプキンズ1頭に相手を絞ってレースを進めることができたので展開的には楽だった。しかし今回、エムワンピーコはグレートアラカーより後ろを追走。
グレートアラカーは後ろを意識しながら仕掛ける必要があり、どこから動くか。個人的な想定ではパンプキンズの反応を見ながら追い出しをギリギリ我慢。直線まで余力を残すと踏んだ。
対するエムワンピーコはデビュー2戦目から破竹の6連勝中。留守杯日高賞は馬体が回復せず自重したが、仕切り直しの前走を5馬身差で圧勝。牡馬を軽く一蹴した。
武器はどんな流れにも対応できる自在脚質と直線で確実に伸びる脚。グレートアラカー相手にどんな競馬ができるか。この初対決は見逃せない。
パンプキンズは今季初戦のスプリングカップを逃げ切り、やまびこ賞2着。本質的にはマイルまでがベストだが、水沢なら1900mもこなせることを証明した。
しかもグレートアラカーのマークも厳しく早めに交わされたが、今度はグレートアラカーのマークはエムワンピーコ。マイペースで直線まで逃げれば強じんな粘りを発揮するタイプ。展開を考えると2頭に割って入るシーンも十分考えられる。
リュウノボサノバはやまびこ賞3着。2着パンプキンズとの差7馬身は決定的ともいえるが、初めての水沢。今度はコース2度目に加え、陣営も特性を手のうちに入れたはず。距離延長を味方に上位を狙う。
トーセンロブロイはやまびこ賞4着だったが、続く一戦を快勝。前走はJRA相手で7着に敗れたが、確実に成長を遂げている。
サンエイムサシは一戦ごとに着順をあげて前回圧勝。相手は大幅に強化だが、弾みついたのは間違いない。
◎⑧グレートアラカー
〇⑩エムワンピーコ
▲④パンプキンズ
△③リュウノボサノバ
△⑪トーセンロブロイ
△⑤サンエイムサシ
<お奨めの1頭>
8R エスドリーム
メイン・東北優駿にチャレンジしてもソコソコの結果を出した未完の大器。メンバーが緩和され、首位奪取は確実
★重賞 早池峰スーパースプリント/サインズストームが優勝、デビュー2年目の岩本怜騎手が重賞制覇
6月2日に行われた古馬ダート1000mの重賞『早池峰スーパースプリント』は1番人気に推されたサインズストームが優勝。手綱を取った岩本怜騎手はデビュー2年目で重賞制覇を達成しました。
先行争いを制して積極的にハナに立ったサインズストームは道中からそしてゴールまで脚色が衰える事なく後続を寄せ付ける事もなく、2着馬に付けた差は8馬身。そのうえ走破タイムは58秒4、ダート1000mのレコードというおまけ付きの圧勝を演じて見せました。
2着には4番人気メイショウオセアン、3着は9番人気シャドウパーティーでした。
★準重賞 かきつばた賞/コスモリョウゲツが制してデビュー5年目の小林凌騎手が準重賞制覇
6月3日の芝2400mの準重賞『かきつばた賞』こちらは5番人気のコスモリョウゲツがゴール前の接戦を制してV。鞍上の小林凌騎手はデビュー5年目での準重賞制覇となりました。
芝2400m戦らしいスローペースになった道中を中団やや後方で過ごしたコスモリョウゲツは、2周目の2コーナー過ぎから上昇を開始すると3コーナー過ぎにはもう先頭に躍り出る勢い。直線は好位から抜け出したマイネルスカイとの叩き合いになりましたが、ひと足先にリードしていたコスモリョウゲツが最後まで譲らずゴール。コスモリョウゲツそして小林凌騎手ともに待望の初タイトルを獲得しました。
2着は3番人気マイネルスカイ。やや離れた3着は6番人気リュイールスターが食い込み、前日の早池峰SSに続いて3連単万馬券の決着。1番人気に推されたグランアルマダは5着に終わっています。
6月4日のメインレースは11Rになります。A級一組のダート1800m『初夏特別』です。
盛岡はここのところ「初夏」と言うには暑いくらいの日差しが降り注ぐ好天が続きました。とはいえ朝晩はまだ寒いくらいなのですからまだ「夏」ではなく初夏、春の終わりではありましたね。
来週からは水沢開催ですが、今度は最高気温が20度くらいの肌寒い天候になるという予報。もしかしたら本当は「初夏」というにもまだ少し早いのかもしれません。
当初の本命は(8)ダイワエクシードだったのですが、同馬が馬体故障のため競走除外となってしまったので予想を変更します。
改めての本命は(4)キングジャガーを採りましょう。
一時は短距離に活路を求めたりして、実際に昨年は早池峰スーパースプリントに出走したりもしましたが、やはりマイル前後から中距離が良いという事で今季はこの路線を中心に。この春はまだ勝ち星こそ無いものの使われつつの上昇感が出てきていますし、距離に関しても3歳時には2000mの不来方賞を制したりしているわけですから当然問題はなし。強力同型が不在となった今回はそろそろ面白いレースができそう。
対抗は(1)コミュニティ。前走は8ヶ月ぶりの復帰戦にしては好内容だったと感じました。ただ、ダイワエクシードが勝ったレースの3着なのですが、少頭数での2着争いまでだったのも確か。その前走は休養前から+16kg。10kgほど絞れてきているか?が復調具合の指標になるでしょう。そこが順調であれば盛岡1800mは過去3勝の好相性な条件、良い走りを見せてくれるはず。
(2)ヒドゥンブレイドが3番手。高齢馬にありがちなのですが、派手な勝ち方をしなくなる代わりに常に上位に堅実に食い込むようになるというパターンがあって、最近のこの馬もそうなりつつあるように見えます。以前のように展開に左右されなくなった点は馬券に組み込むには実に手頃。どちらかといえば水沢の方がより合うのでしょうが、だからといって軽視はできません。
ヒモは条件微妙でも好調さに目を向けてみたい(3)ワキノヒビキ、徐々に計算できるようになってきた(6)スターギア。大本命が急きょ不在という事で混戦になりそうな予感です。
●11Rの買い目
馬単(4)=(1)、(4)=(2)、(4)→(3)、(4)→(6)
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今週4日(火)で盛岡開催が終了。次開催から舞台は水沢へ移る。
約1ヵ月間だったが、いろいろなことがあった。桜満開と連動して暖かくなると思ったが、逆に寒さが停滞して底冷えする日々が続いた。
ところが先週は一気に気温が上がり、30度オーバー。馬も人も体調維持が大変だった。折からの豪雨で芝3レースが取り止めにもなった。ダート芝ともに管理が大変だったと思う。
3日メインは盛岡芝2400mを舞台に行われる準重賞「第22回かきつばた賞」。1、2着馬に地方交流・せきれい賞の優先出走権を与えられるが、今年は絶対的王者サンエイゴールドが不在。オヤッと思う方も多いはず。
前開催の芝1700m・OROターフ特別に登録があったが、出走を見送り。結果的に取り止めとなったが、すでに退厩し休養に入った。
かきつばた賞、せきれい賞2連覇を飾り、盛岡芝2400mに絶対の自信を持っていたが、無念のリタイア。今年は主役不在のかきつばた賞となった。
今年、JRAは降級制度を廃止。芝馬の受け皿として岩手が最有力かと踏んでいたが、思ったほど動きがない中、芝5勝のオープン馬・グランアルマダが転入。目玉の1頭になるはずだったが、生涯2度目のダートだったにせよ、6頭立て6着に大敗。評価に迷うところだが、芝2400mはベストの条件。アッサリか、大敗かの△評価にとどまる。
本命はナリタゴールド。デビュー戦2着、4戦目に初勝利を飾り、順風満帆だったが、6戦目に競走中止。その後、去勢手術を受けてせん馬へ。その後は好、凡走を繰り返していたが、今年1月の京都芝2000mを快勝。1000万下へ昇格した。
7歳馬ながらキャリア26戦。昇級後は3戦とも着外だが、前走以外はひと桁着順なら主力視が妥当だろう。
リュイールスターは中央ダート1勝から南関東を経て転入。移籍2戦目でかきつばた賞へ挑戦してサンエイゴールドの2着に善戦した。
その一戦を含めて盛岡芝<0.1.2.3>。前走の芝を叩いてかきつばた賞は当初の予定どおり。太かった体も絞れてくるのは確実。昨年より上を目指し、岩手初勝利を飾れるか。
マイネルスカイは芝ダート兼用のタイプ。前走、JRA条件交流(B1)でも3着確保して好調をアピールした。また東京芝2400mで2着1回の実績があり、距離延長は大歓迎。格下でも一発の可能性を秘めている。
コスモロングソードは昨年、芝1000m・ハーベストカップを快勝し、本番・OROターフスプリントでも2着に健闘。盛岡芝7勝と適性No.1。今回は2400mが最大ネックだが、スローの流れで折り合いさえつけばこなせるはず。自分の競馬に徹するのみ。
コスモリョウゲツは休み明けをひと叩きして再転入。2400mは微妙な距離だが、盛岡芝4戦4勝とパーフェクト成績を誇る。
◎③ナリタゴールド
〇⑦リュイールスター
▲⑨グランアルマダ
△④マイネルスカイ
△⑧コスモロングソード
△⑥コスモリョウゲツ
<お奨めの1頭>
4R アナザフォー
転入初戦を圧勝。左回り4勝がダテではないことを証明した。メンバーは多少骨っぽくなったが、地力の違い明白。まだまだいける
2日メイン「第4回早池峰スーパースプリント」の原型は1975年(昭和50年)に創設された特別・早池峰賞。旧盛岡競馬場1100mを舞台に、毎年お盆の季節に実施。
当時、ダートは2000mがビッグレースの主流だったが、年に1回のスプリント決戦で数々の個性派が優勝。早池峰賞は"真夏の風物詩"と言われた名物レースだった。
しかし新盛岡競馬場(OROパーク)の完成年にグレード競走・クラスターカップ(盛岡ダート1200m)の創設により、翌年から水沢1400mで実施。また開催が冬に動いたりしたが、2016年から全国の"スーパースプリントシリーズ(SSS)"へ組み込まれ、条件もダート1000mへ変更。早池峰スーパースプリントが誕生した。
今回で4回目を迎えるが、昨年はナムラバイオレットが最後方一気を決めて優勝。上がり34秒9の鬼脚を駆使し、周囲の度肝を抜いた。またこの一戦を評価され、最優秀牝馬にも選出された。果たして今年はどんな個性派が誕生するか。
サインズストームは中央未勝利から3歳10月に転入。下級条件から時に敗戦を喫しながら着実に成長。A級でも勝ち負けするまで出世した。
覚醒したのは昨年10月、盛岡ダート1000m(B1)戦。2番手キープからアッサリ抜け出して完勝。コースレコードを更新した。
この一戦を機に年をまたいで目下4連勝中。大事に使われてきた好素材がついに開花。前走、水沢1600mレコードタイで圧勝したことでも証明している。
気になるのは10頭立ての大外10番枠を引き当てたこと。ポジション取りで苦労する不安があるが、今の勢いを重視する。
フォルスは南関東から再転入2戦目の水沢850m戦を快勝。激戦区で揉まれてきた経験を生かした。昨年は8番枠から逃げてナムラバイオレット、メイショウオセアンのクビ、ハナ差3着。
今年は願ってもない1番枠を引き当て、自慢のスピードを発揮できる格好の枠順。同型いても攻めの一手で初重賞を手にするか。
ミスティカルは赤松杯10着後、短距離1本のローテーションを組んで前々走・水沢1300m戦を快勝。体重が絞れてきたのも好走要因となった。
前走はツララの逃げ切りに屈したが、大外もこたえたか。今回は一転して内2番枠。道中インの経済コースを進み、直線抜け出しをもくろむ。
ナムラヒューマンは中央ダート1200m3勝・1000万下へ在籍。その後、高知1勝からこのレースを狙って岩手入りした。1000m戦は初めてだが、ダート単距離で切れる末脚を披露。超ハイペースの流れで前が崩れれば一気台頭まで。
メイショウオセアンは昨年クビ差2着。直線半ばで先頭に立ったが、ナムラバイオレットのイン強襲に遭った。その後、1200m重賞・岩鷲賞を制し、雪辱を見事果たした。格、実績比較では明らかに上位だが、今季は3戦未勝利。最後の粘り強さ不足が目に付くが、格の復活なるか。
サクセスストーリーは盛岡が活躍の舞台。前走はマイルが長く3着で距離短縮は基本歓迎。デビュー戦の門別1000m1着以来、久々の1000m戦だが、直線長い盛岡なら届く可能性がある。
◎⑩サインズストーム
〇①フォルス
▲②ミスティカル
△④ナムラヒューマン
△⑥メイショウオセアン
△⑦サクセスストーリー
<お奨めの1頭>
1R コッコリーノ
休み明け2戦目を2着にまとめ、復調をアピール。今度はメンバーに恵まれて久々の美酒を味わう
★準重賞 サファイア賞/マツリダレーベンが準重賞を連勝
5月26日に行われた3歳芝2400mの準重賞『サファイア賞』は1番人気のマツリダレーベンが優勝。前走のはまなす賞に続いて盛岡の芝準重賞を連勝しました。
どの馬にとっても未知の2400mという距離。まずは克服するのが課題という馬も少なくなかったのでしょうが、マツリダレーベンにとっては問題なかったようです。スローペースの流れの中、1周目に早々と外目の好位を確保しながら折り合いをつけるとあとは先行勢の動きを見るだけ。直線は粘るマイネルオリエンスもあっさり退けて3馬身の差を付ける勝利。自身の芝での3勝目を挙げました。次走はオパールカップかせきれい賞か。いよいよ「準」が付かない重賞獲りに挑みます。
5月28日のメインレースは11RのB1級短距離戦『復興祈念 夢あふれる未来へ』。先週の火曜日は雨による馬場状態悪化のために芝レースが取り止めになってしまいました。今回も、午後から雨になるという予報。今日のメインはダートですから取り止めになるという心配はないものの、今週は全体的に時計が速い決着が多い盛岡のダートコースが雨でさらに高速化しないかどうか?が気になるところです。
本命は(7)カリスマサンスカイです。この春は今のところ3着が最高という状況ですが、本来は1400m以下がベストと言える馬ですから前走のマイルでの3着はむしろ健闘と言っていいもの。今回は1200mに替わりますし、雨が降っての高速馬場にも対応できる馬のはずです。条件が大きく好転する今回は強気で狙ってみたいですね。
相手は(6)ヒライズミナンバー。この春のこの馬はなんといっても好調。良い状態を保ちレースでも予想以上の粘りを発揮する好サイクルに乗っています。前走なども、本来はどちらかといえば1400mか、水沢ならマイルで、先行しながら粘り込むのが戦法の馬が、忙しい流れの1200mで先行差しの競馬で勝ちきりました。
今回は前走よりは流れが落ち着く形になるでしょうしこの距離でこそというタイプも増えます。前走ほど簡単に流れには乗れないかもしれませんが、今の好調さなら乗り切ってしまうかも。
3番手は(4)ピンギット。南関から再転入になりますが、昨年の今頃は岩手のB1級で上位に入っていました。この馬も距離は短い方が良く1200mなら舞台としては上々。ただ、どちかといえば少し時計が掛かるくらいの方がいい馬かもしれません。コース状態次第の面がある事には注意を。
少し悩んだのが(10)ハルズハッピー。この馬も9歳の年齢を感じさせない良い走りを続ける近況なのですが、1200mよりはもう少し長い方が良い印象だし雨馬場の高速決着はあまり?とも思います。頑張りは評価しつつも評価は控えめに。(5)ダイヤモンドベガは短距離の実績が高いとは言いかねるものの経験はそれなり。血統的な適性がうまく活きれば面白い存在になるのでは。
●11Rの買い目
馬単(7)=(6)、(7)=(4)、(7)=(10)、(6)=(4)、(7)→(5)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ