今季ばんえい重賞の見直しが行われ、古馬では実施時期や格付の変更、カーネーションカップの復活などがありました。2歳はチャンピオン決定戦のイレネー記念など従来の4レースに加え、牡馬限定戦(1月31日)が新設。牡馬にとっては重賞勝ちのチャンスが増えたかたちとなります。10月18日(日)のメインは、2歳馬にとって最初の重賞となるナナカマド賞。重賞として復活した2008年以降、牝馬の勝利は17年のミスタカシマのみと牡馬が優勢となっています。
【第14回開催1日目】
10月17日(土)のメイン第10レースには、ペルセウス特別(B1級-1組・20:10発走予定)が行われます。前開催の1組・桔梗特別、2組・寒露特別の出走馬に、3歳オープン・秋桜賞を使われB1級の特別戦初参戦の2頭が加わっての一戦です。
◎ブラックサファイアは、秋桜賞が1番人気で2着。逃げたダイナマイトを一旦は交わしたものの、差し返されコンマ2秒差の惜敗でした。B1級の特別戦を2連勝したカイセドクターがA2へ昇級後の桔梗特別が3連単で23万円台の大波乱だったように、B1級は目下、各馬の力量が接近。今回がB1初戦でも3歳20キロ減を生かせばチャンスが見込めます。
○ホクトシンバは、桔梗特別が7番人気で2着も、今季それまでB1級の特別戦(混合戦含む)で10戦して2着2回、3着5回と実績上位の存在。軽視されすぎた印象でした。
▲コマサンエースは、同じ前走では1番人気で4着。障害を2番手で越えながら伸びを欠きましたが、初のB1特別戦でした。2度目なら変わり身があるかもしれません。
4番人気で7着だった△ヤマトテンリュウは、昇級初戦の白露特別(9月7日)でカイセドクターの2着に健闘しています。2戦続けての凡走は避けたいところ。
【第14回開催2日目】
10月18日(日)のメイン第11レースは、BG3・第43回ナナカマド賞(2歳・20:15発走予定)。牡馬570キロ(牝馬550キロ)から本年度の収得賞金100万円につき10キロが課される別定重量戦で、青雲賞を制したアルジャンノオーが10キロ増。フルゲート10頭の争いになります。
◎アルジャンノオーは、ここまでこの世代で最多の5勝を挙げており、青雲賞では障害先頭から押し切っています。続く前走のA級1組では、障害を先頭で越えるも勝ち馬アバシリサクラに一気に交わされましたが、3秒0差の3着と力は示しました。今回は出走馬で唯一、賞金ハンデ10キロが課されますが、先行できて障害で崩れていないのは魅力。一冠目奪取に期待です。
○ネオキングダムは、連勝で臨んだ前走の青雲賞では2着に敗れましたが、障害2番手から差を詰めて1秒5差と勝ちに等しい内容。勝ったアルジャンノオーから10キロ軽い重量での出走なら逆転も可能でしょう。
牝馬▲アバシリサクラは、アルジャンノオーなど6頭が出走した前走で障害5番手から鋭く差し切って勝利。重賞の舞台でも前走のような決め手が生きる展開ならチャンスはあります。
△キタノダンディは、青雲賞6着後の前走A級1組は4着でしたが、障害3番手から粘りを見せて勝ち馬とは3秒7差と見せ場はありました。重量増がカギですが、復調がうかがえる内容だったことから押さえておく手はありそうです。
【第14回開催3日目】
10月19日(月)のメイン第11レースは、狩勝賞(オープン-1組・20:10発走予定)。
◎ゴールデンフウジンは、メンバー8頭中5頭が出走していた9月6日のマロニエ賞(オープン-1組)で最先着の2着。続く前走の神無月特別(オープン)は3着でしたが障害を4番手で越え、一瞬の切れ味を発揮しています。今回強敵になりそうなミスタカシマにはその2走ともに先着。前走から据え置きの735キロで差し切りを狙います。
その○ミスタカシマは、マロニエ賞、神無月特別とも障害をひと腰でクリアし5着。しかしその2走(馬場水分2.0%)と違い今回は力の要る馬場が予想されます。ゴールデンフウジンが追走で脚を使わされ終いの伸びを欠くようなら、逃げ残りもあります。
▲オレノココロは、7月の旭川記念2着以来3カ月ぶりの実戦。次開催の北見記念に向けての叩き台といえそうですが、実力を考えれば、賞金ハンデ10キロ増なら万全の態勢でなくても好勝負になるかもしれません。
△アオノブラックは、マロニエ賞が見せ場に乏しい6着。しかし逃げ切り圧勝したメムロボブサップが今回不在のため、若馬の減量があるのはこの馬だけ。前走疾風賞から一気に増える重量に戸惑わなければ、上位争いに加わってきそうです。