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3/20ばんえい記念回顧

オレノココロが頂点に君臨!

 20日(祝・月)は重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のオレノココロが優勝。ばんえい記念初出走で、見事に大仕事を成し遂げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.フジダイビクトリー 3.1
 2.コウシュハウンカイ 9.5
 3.ニュータカラコマ 4.3
 4.カイシンゲキ 80.7
 5.フクドリ 86.6
 6.キタノタイショウ 8.4
 7.ホクショウユウキ 46.0
 8.オレノココロ 2.4
 9.サクラリュウ 38.6

 ばんえい記念初挑戦ながら、帯広記念制覇など、高重量戦でも結果を残しているオレノココロが1番人気。昨年の覇者フジダイビクトリーも、チャンピオンカップで勝利するなど上昇気配を見せており、差のない2番人気に支持されました。崩れ知らずのニュータカラコマが続き、これが引退レースとなるキタノタイショウ、昨年3着のコウシュハウンカイまでが単勝ひと桁台。馬場水分は0.6%と乾き切り、文字通りのパワー勝負となりました。

 砂煙を上げながら、9頭が第1障害へ。フクドリが多少詰まったものの、まずはひとつ目を突破。各馬とも刻みながら、一歩ずつゴールを目指します。キタノタイショウ、オレノココロ、コウシュハウンカイあたりが先行し、ニュータカラコマもこの一角。フジダイビクトリーも離れず追走し、続々と第2障害下へたどり着きました。
 じっくりと、ためにためて、フジダイビクトリーとオレノココロが登坂を開始。遅れてコウシュハウンカイ、障害巧者ニュータカラコマも動きます。この間にオレノココロがヒザを折りますが、すぐに立て直しに成功。ここでホクショウユウキ、キタノタイショウ、サクラリュウも仕掛け、カイシンゲキも馬体をのぞかせます。さすがに1トン戦だけにヒザ折り続出で、各馬とも大苦戦。膠着状態となりましたが、前肢を踏ん張り、ニュータカラコマが懸命に荷物を曳き上げます。障害巧者の面目躍如、ようやく難関を突破し、先頭で最後の平坦路に入りました。しかし、差なく追ってきたのはフジダイビクトリー。絶好の位置でクリアし、末脚に望みをつなぎます。やや遅れての3番手はカイシンゲキで、半馬身ほどの差でコウシュハウンカイ。オレノココロは5番手から追う展開となりました。
 ただ、先頭の2頭は障害後の脚が今ひとつ。ここで外から飛んできたのがオレノココロで、残り30メートル付近であっさりと先頭に立ちます。コウシュハウンカイ、ニュータカラコマ、フジダイビクトリーも懸命に食い下がろうとしますが、脚いろの差は歴然。オレノココロは残り20メートル付近でピタッと脚を止めますが、鈴木恵介騎手がうながすと、また同じような脚で歩き始めます。そこからは完全に独壇場。ゴール寸前で再度脚を止めましたが、リードは十分。余裕をもって立て直し、4分7秒6のタイムで1トンの荷物を運び切りました。
 2着争いが激しくなり、残り20メートルで2番手に上がっていたフジダイビクトリーが、10メートルを切ったあたりでストップ。そこへ6番手から伸びてきたキタノタイショウが、帯広記念の再現とばかりに強襲。フジダイビクトリーも立て直し、コウシュハウンカイ、ニュータカラコマが差なく追走。各馬が入り乱れる大混戦となりました。しかし、その中では脚いろが優っていたキタノタイショウが、力強くゴール線を切って2着。僅差でゴールしたかと思われたフジダイビクトリーはゴール線上で止まっており、その間にゴールしたニュータカラコマが3着。結局フジダイビクトリーは4着となり、連覇はなりませんでした。

 名実ともにばんえいの頂点に立ったオレノココロ。持ち前のスピードに加え、着実にパワーアップを果たし、高重量戦でも結果を残せるようになりました。多少障害で手間取る面はありますが、障害後に見せた次元の違う脚は王者にふさわしいもの。来季の活躍も十分に期待できそうです。
 キタノタイショウは引退レースで2着。イレネー記念、ばんえいダービーを制し、常に一線級で戦い続けてきた古豪が、最後の最後まで威厳を示しました。221戦の疲れを、ゆっくり癒してほしいと思います。
 これまで、最後の根性比べでは分が悪かったニュータカラコマが、粘りを発揮して3着。持ち前の障害力はもちろんのこと、この馬のパフォーマンスが今まで以上に発揮された一戦と言えるでしょう。来季はタイトルの量産を期待したいところです。

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鈴木恵介騎手「重い馬場で行われるばんえい記念は久々だったので未知の世界でした。オレノココロは平らな場所では強いけど障害は苦手なので、障害をいかにうまく越えられるかを意識しました。最初の一腰目が思ったより上がらなくて苦労しましたね。オレノココロはこれからばんえいを代表する馬になると思います。連覇を目指して来年度も頑張ります」

槻舘重人調教師「普段よりも重量を積んで長い時間をかけ調教をつけてきました。第2障害でヒザをつくことは想定していました。しかし、持ち直してから持久力はあるのはわかっていましたが、思った以上にしっかり走ってくれました。開業17年で初めてのばんえい記念優勝です。このレースをこれからも1勝、2勝できるような調教師を目指していきます」

3/20ばんえい記念予想 山崎エリカ

2017年3月20日(月)

ニュータカラコマの安定感に期待

 重量1tのばんえい記念は、他の重賞とは異なるレース。1月の帯広記念から重量約100㎏増になりますが、この時期は馬場も重いためにさらに負担が掛かります。そのためもっとも高重量適性が高い馬が勝つ傾向が強いレース。これまで連覇または複数回の優勝馬が多いのはそのせいでしょう。

 そうなると昨年の覇者フジダイビクトリーや、一昨年の覇者キタノタイショウが優勢のようにも感じますが、◎には地味に過去2年とも2着のニュータカラコマを推したいです。

 この馬は今シーズン初戦のばんえい十勝オッズパーク杯こそ4着に敗れたものの、それ以降は特別戦、重賞問わず全て3着以内。高重量戦でも勢いに乗せて障害を登って行くため、降りてからわりとすぐに止まってしまうことが実力以上に人気がない理由かと思われますが、そこから地味に伸びて来ます。

 当初は私もそういうレースぶりがあまり好きではなかったのですが、結果を出している以上、それもスタイルのひとつとして認識することにしました。これは自分の固定観念からの脱却でもあります(笑)。

 ○は、昨年のばんえい記念の3着馬コウシュハウンカイ。この馬はテンが遅いところがあるために、自分のペースで走れないと前々走のチャンピオンC・3着時のように、取りこぼしてしまうこともあります。ただ、障害で崩れることは滅多にないので、大崩れしません。さすがにペースが落ち着く超高重量戦ともなると、他馬にペースを乱されることは少ないし、最後までしっかりと走り抜く強さがあるので対抗評価としました。

 ▲は、昨年のばんえい記念の覇者フジダイビクトリー。この馬は今シーズン重賞3勝とオレノココロと同等の勝ち星。9歳馬ということもあり、最近はテンのスブさを見せ出していますが、超高重量戦ならば得意の障害力でカバーできるはず。ただ、昨年シーズンよりもスピード不足になっていることは、けっしてプラス材料ではないので、評価を下げてみました。

 △は、夏のグランプリや帯広記念2連覇を含めて、今シーズンの重賞3勝のオレノココロ。この馬はばんえい記念が初挑戦となりますが、主要重賞をことごとく勝利している実績上の最強馬。障害で膝が甘くなることが玉に瑕ですが、騎手もそれを理解しているのですぐに立て直してきます。ばんえい記念初挑戦はけっして有利な材料ではありませんが、これまで2007年のトモエパワーや2014年のインフィニティーなどが快挙を成し遂げています。この馬にもチャンスがあるでしょう。

 ◎ (3)ニュータカラコマ
 ○ (2)コウシュハウンカイ
 ▲ (1)フジダイビクトリー
 △ (8)オレノココロ

 馬複
 2-3 3000円
 3-1,8 1500円 計3000円

3/20ばんえい記念予想 荘司典子

2017年3月19日(日)

俺の心を理解できるか?!男心は難しい

 昨年、初めて生観戦したばんえい記念。その日は朝からソワソワ。レースが迫り、パドックに登場した出走馬たちの迫力ある馬体を目の前にすると気持ちはますます高揚。そして恒例の陸上自衛隊第五音楽隊による生演奏にのせて馬場入場する各馬。「ついにこの時が来た!」と早くも涙腺は崩壊寸前。何とも言えない熱いムードに包まれた場内。ファンも関係者もこのレースを本当に大切にしていることが伝わってきます。
 ファンファーレが鳴りいよいよスタート。私はスタート地点から一緒に進んで応援することに。1000kgはやはり酷量で、各馬とも第一障害から苦戦。いつものレースとは勝手が違います。最大の難関、第二障害。目の前の馬たちの筋肉の動きや表情、息づかいから、彼らが必死で重いそりをひき一所懸命に戦っていることがわかり、胸が一杯に。パワーとスタミナがないとこのレースを制することが出来ないんだと実感。最初に第二障害を越えたニュータカラコマ。2番目に下りたコウシュハウンカイ。途中何度も止まりながらゴールへ向かう各馬。そこへフジダイビクトリーが猛追し、ゴール手前でニュータカラコマをとらえてゴール!見事1番人気に応えました。
 フジダイビクトリーはその後も今季重賞3勝と連覇に向けて視界良好。去年の感動を再び...と書きたいところではありますが、そう簡単に連覇できないのがばんえい記念。今回私はオレノココロからいきたいと思います。3歳から毎年重賞を勝ち続け、ここまで重賞12勝。7歳になって初参戦。満を持しての登場、この時を待ってました。初めての1000kgに不安はあるけれど帯広記念を連覇し、高重量戦でも負けないところを見せてくれました。初挑戦で世代交代を演出して欲しい。
 2年連続2着で今度こそタイトルが欲しいニュータカラコマ。そしてもちろんフジダイビクトリー。6歳で初挑戦だった去年、3着に頑張ったコウシュハウンカイ。一昨年の覇者でこれが引退レースのキタノタイショウ。馬も騎手も初参戦のサクラリュウ。
 と、この狙いでは私の今季の膨大な負けを取り戻すことが出来ないのは明白。そこで印とは関係なく馬券は7歳のトップホース2頭、オレノココロとコウシュハウンカイの馬複1点勝負にします。この原稿を書いている時点で20倍程ついているので、的中すれば負けはチャラになります。フジダイビクトリーやニュータカラコマが勝った場合は「そうだよね」とあきらめます(汗)。

 ◎8オレノココロ
 ○3ニュータカラコマ
 ▲1フジダイビクトリー
 △2コウシュハウンカイ
 △6キタノタイショウ
 △9サクラリュウ

 馬複
 2-8 6000円

 一年間重賞予想をさせていただきましたが、惨憺たるマイナスで申し訳ありませんでした。それでも年間を通してばんえい競馬を楽しみ、馬券はダメダメでしたが、この経験を通じて"ばんえい競馬力"はアップしたのでは(?!)と、思っています。修行の道はまだまだ続きますが、これからも今まで以上に楽しんでいきたいです。
 当日、今年は現地に行くことができませんが、大井のふるさとコーナーで観戦予定です。感動のばんえい記念、楽しみましょう!

3/20ばんえい記念予想 矢野吉彦

フジダイビクトリーの連覇に期待

 今年も、この季節がやってまいりました。ばんえい競馬の大一番、ばんえい記念です。
 なんと今年は中山競馬の中継と重なったため、私はナマ観戦ができません。オーマイゴッドなのであります。なんだかこういう時に限って、史上に残る名勝負が繰り広げられるんかじゃないと思っちゃうんですけど・・・。
 まぁとにかく、馬券を当てることに徹しなきゃいけない、ってことのようですから、頑張って予想してみました。

 今週の週刊競馬ブックやnetkeiba.comのコラム、さらには17日に行われた新橋GateJ.でのイベント、そして18日に放送されたラジオNIKKEIの特番で、これでもかというくらいに予想をご披露してきましたので、ここではカンタンにしておきます。
 本命は端枠でもフジダイビクトリー。去年のこのレースと先月末のチャンピオンCの勝ち方が良かったので、これに決めました。相手はニュータカラコマ。2年連続で2着に泣いた馬で、末の粘りが今ひとつですが、このレースの乗り方、つまり1トンをひいての坂の上がり方を知っている藤野騎手に期待します。去年まで7年連続で3着以内に来ている"同年度の北斗賞優勝馬"というのも心強い要素ですからね。
 で、印は2頭以外に、キタノタイショウ、コウシュハウンカイ、オレノココロに付けましたが、馬券は◎〇の馬複1点に絞ります。ホントは◎→〇の馬単1点にしたかったんですが、フジダイビクトリーが1コースに入っちゃったのでひよっちゃいました。
 これが当たれば、年間黒字収支になるかも。さぁ、どうなりますか。みなさん今季も私の"いい加減予想"におつきあいいただきましてありがとうございました。では、感動のばんえい記念を、存分にお楽しみください!!! 今季はこれにて失礼いたします。

 ◎フジダイビクトリー
 〇ニュータカラコマ
 ▲キタノタイショウ
 △コウシュハウンカイ
 △オレノココロ

 馬複
 1-3 6000円

3/20ばんえい記念予想 目黒貴子

手の届くところに...ニュータカラコマ

 いよいよ大一番のばんえい記念。はじめは調子が良かったこの1年の予想もあと1Rを残した段階で大きくマイナス。この額からプラスに持っていくのはよほど荒れてもらわないといけません。なので、考え方を「終わりよければ全て良し!」に変えて確実に当てることを目標にしたいと思います。

 ◎はニュータカラコマ。昨年、一昨年と連続2着の悔しさは今年晴らします! 今季の安定感はこれまでに何度も書いてきた通り、馬券圏外となったのはたった1回、4月のばんえい十勝オッズパーク杯のみ。結果4着も、勝ち馬とは6.9秒差とわずかな差、それ以外は全て3着以内を確保するのはさすがです。前哨戦といえるチャンピオンカップはフジダイビクトリーの2着、しかし直前のとかちえぞまつ特別で勝って、いい勢いで本番に臨めます。この時コウシュハウンカイを2着、フジダイビクトリーを4着に退ける強さを発揮、もうすぐそこ、手の届くところにばんえい記念馬の称号が待っています。
 ◯にはオレノココロ。900kg以上の重量をひく帯広記念を2連覇、強いと言われる現7歳世代のトップホースの一頭です。今回はこのばんえい記念を初めての挑戦となるので◯としましたが、一発ドン!みたいなところもあり、安定感には疑問符がついてもここぞのタイミングで発揮する力はなかなかのもの。いきなりでも怖い存在ですね。
 ▲はフジダイビクトリー。枠順が決まるまでは本命にしようかと思ってました。なんといっても昨年の優勝馬、前哨戦のチャンピオンカップもしっかり勝ち、その時点で本命と...が、しかし1番枠。そのため少し評価を下げました。
 そしてこれがラストランとなるキタノタイショウを△に。この馬も一昨年のばんえい記念を勝ち、近走も充実のレース内容、帯広記念も2着とまだまだ存在感を示す成績で。他にはコウシュハウンカイ、ホクショウユウキまで。

 ◎3ニュータカラコマ
 ◯8オレノココロ
 ▲1フジダイビクトリー
 △2コウシュハウンカイ
 △6キタノタイショウ
 △7ホクショウユウキ

 3連単
 3→1,8→1,2,6,7,8 700円 5600円
 8→3→1 400円

 一年間、予想をさせていただいて、まずは当たること。続いて当てるなら高め配当で。そしてやっぱりまずは当たることに戻った感じがします。
 ばんえい記念当日は現地で、そしてばんえい記念に関しては、第2障害あたりで大声を出しながら、もしくはうるうるしながら応援していると思います。お気軽にお声かけいただければ嬉しいです。

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