ばんえい競馬でも3連単、3連複が導入されました。競馬ファンの多くは高配当を期待しているので、特に3連単の導入は願ってもないことなのではないでしょうか。
しかし3連単は高配当が期待できる半面で、手広く買って外し続けると早々と軍資金が尽きて、「競馬は楽しい」から「競馬は苦しい」という感情に変化するリスクもあります。一度、「競馬は苦しい」と感じ始めると、本当に息もできなくなるような結果ばかり引き込みますから、常に「競馬は楽しい」という感情を持ち続けるためにも3連単を有効的に活用しなければなりません。
そこで今回は3連単の導入により、みなさんが更に競馬を楽しめるお手伝いをさせて頂こうと、私なりの視点で3連単の狙い方を綴らせて頂きます。
まず、3連単馬券が有効なのはカネサブラックのような絶対的な人気馬がコケると判断した場合でしょう。絶対的な人気馬がコケるということは高配当になる可能性が高いので、網漁業のようにカネサブラック以外の組み合わせを手広く打ちまわして万馬券をゲットするというのもひとつの手段です。
しかし私のこれまでの経験からすれば、絶対的な人気馬がコケると判断した場合でも、狙いたい馬や消したい馬が漠然としていると、絶対的な人気馬がコケたにもかかわらず、馬券が外れてしまうケースも少なくありません。3連単馬券を1頭軸マルチで4頭流し買いしても、軸馬が4着に負けてしまったり、5頭ボックスで購入しても6番目に買いたかった馬が馬券に絡んでエネルギーとお金の無駄使いに終わってしまいがちなのです。狙いたい馬や消したい馬が漠然としているという時は、展開すらも読めていない状況なので、何でもありの結果を引き込みやすいのでしょう。
ですから、カネサブラックのような絶対的な人気馬がコケると判断した場合でも、3連単で馬券を買うのは狙いたい馬や消したい馬がそれなりにしっかりしている場合に限定したほうがよいと思います。狙いたい馬がはっきりしていればその馬を軸馬にして、絶対的な人気馬以外に消したい馬がはっきりしていれば、消したくない馬をボックスにして3連単で購入すると、思わぬ高配当にありつけることもあります。
しかし前記した手段は3連単の有効な手段のひとつではありますが、外れた時のリスクも視野に入れると、どうしても買い目が多くなる分、最善の策だとは言えません。当った時の配当はド派手でも、トータルで見ていくとそれほどプラスになっていないのが現実だったりします。3連単の威力がもっとも発揮できるのは、馬券が絞り込めるレースでしょう。
例えば今年1月の帯広記念は1着◎ニシキダイジン、2着か3着に○カネサブラック、▲フクイズミ、△1ナリタボブサップ、捻りに捻って△2ホッカイヒカル、△3エンジュオウカンというようにかなり限定できるレースでした。私は◎から馬複を押さえに、◎の馬単で勝負しましたが、もし3連単が発売されていたら馬単ではなく、馬複押さえの3連単で◎→○▲△1→○▲△1△2△3(12点)で勝負していたでしょう(△1△2が2着に来た場合は馬複で補填)。この場合は断然人気のカネサブラックが3着に敗れたので、おそらく配当は1万円前後だったことが想像つきます。12点で1万円前後の配当をゲットならおいしいですよね。
ちなみに私は勝ち馬が限定できる場合でも、必ず馬複を買います。そこから配当が付けば1着固定の馬単や3連単というようにアレンジを効かせます。馬券が読めているにもかかわらず、ちょっとしたずれで馬券が外れるともったいないし、もし1着固定で馬単や3連単も当たれば一気に配当が跳ね上がるし、少ない軍資金でも買い目に強弱がつけられるというのがメリットです。
また、今年のばんえい記念のようなカネサブラック、ニシキダイジンの3着探しのようなレースでも3連単は有効です。カネサブラックとニシキダイジンの馬複配当260円ではあまり勝負したくありませんが、それを押さえに3着探しの3連単で勝負すれば2~4点くらいで600円前後の配当をゲットすることができます。馬複1点買いで260円と3連単2~4点買いで600円前後の配当ゲットなら、勝負する意味もそれなりに出てきます。
3連単の狙い方をまとめると下記のとおりとなります。
●絶対的な人気馬がコケると思われるレースで狙いたい馬や絶対的な人気馬以外に消したい馬がはっきりしていれば3連単で手広く買ってみる価値はある。
●3連単は手広く網を張り巡らせるよりも、どちらかというと的中を絞り取りに行く馬券。買い目が絞り込めるレースでより威力を発揮する。
●馬複の配当が堅すぎてこれまで勝負できなかったようなレースでも、3着探しのレースなら馬複と3連単の併用買いならリスクを極限まで減らして、3連単勝負することができる。