
早川清太郎がシルクカップ連覇を狙う!
第41回GIシルクカップは連日好天のもと行なわれ、ついにファイナルの日を迎えた。準決で永井大介と浦田信輔が敗れる波乱はあったが、優勝戦は記念開催に相応しい顔ぶれ。0オープンで8周戦となる。
0オープンの枠順は、まず準決で1着だった4人の内、予選中の得点が高い選手から選択となった。その後、準決2着の4人も予選中の得点順に選択となった。選択順1番は早川清太郎。早川は最内となる1枠を選択。その後は、2番の木村武之が2枠。3番の佐藤裕二が3枠、4番の荒尾聡が4枠、5番の青山周平が5枠と内から順番に埋まっていったが、6番目に選択順だった松尾啓史は8枠を選択。岩見貴史が6枠、佐藤貴也が7枠におさまった。
早川が1枠を選んだのはおそらく、準決でよいスタートが切れたのと、この優勝戦にかける意気込みの2点からだと思われる。早川は今年行なわれた前回の大会を制している。今回も順当に優勝戦まで進み、シルク連覇に王手がかかっている状態。無難に中枠を選ぶより最内からスタートを決め、そのまま押し切り態勢を築く算段だ。4日目の上がり一番時計は早川。この早川が先頭に立てば、追って行く他の選手は厳しい展開になる。そこで、当ブログでの本命には早川を推す。
早川がトップスタートならそのままゴールしそうだが、仮に他の選手が行った場合は展開が変わってくる。その可能性があるのは荒尾と青山。どちらも今節は良いタイムをマークしており、スタートで好位を奪えれば優勝を狙えるエンジン状態にある。スタートが安定してるのは荒尾の方か。そして、独走力が高いのは青山。どちらが行ってもハイペースのレース展開になるのは間違いない。
他で怖いのは木村。今節は2日目まで凡走が続いていたが、3日目から動きが急上昇した。タイムもしっかりした数字が出ており、序盤の位置取り次第では優勝争いに参加できる。木村は伊勢崎走路との相性がいいのも大きな利点。
準決で青山を抑え込んだように、佐藤裕が先頭に立つとレースは面白くなる。後続が大混戦になり、誰にでもチャンスが生まれる状況に。その場合は強引さがある佐藤貴や岩見。捌きがしっかりしてる松尾にも見せ場がやってくる。
◎早川清太郎
○青山周平
△荒尾聡
△木村武之
▲松尾啓史
鈴木圭一郎が完全優勝に王手!
飯塚で行われている第61回GI開設記念レースも優勝戦の日を迎えた。予選3日間は好天の下、競争が行われたが、4日目は朝から降雨。準決も重走路でのレースとなった。その影響もあってか永井大介、浦田信輔、木村武之、青山周平らの実力者は準決で敗退。優勝戦には進めなかった。優勝戦の日は雨の予報はなく、レースは良走路で行われそう。
4日間の成績が最も良いのは鈴木圭一郎。ここまで負けなしの4連勝できている。良走路3走の試走タイムは全て3・26。上がりタイムも初日から強烈な数字をマークしており、エンジンも乗り手も絶好調と言える。準決の重走路も爆裂スタートからあっさりと抜け出しており、気力の面でも最高潮だ。
次に成績が良いのは岩田裕臣で、藤岡一樹と越智尚寿、有吉辰也がそれに続く。岩田はここまで3勝を挙げている。スタートの切れも良く、同ハンからトップスタートを切るケースが目立つ。藤岡と越智、有吉も2勝を挙げており、状態の良さが伝わってくる。ただし、越智の場合は準決前まではハンデが軽かった影響もあるので、その分は割り引きたい。
優勝戦のメンバーは、やや異色と言える。これなら鈴木圭の優勝確率は高そうだ。大外からでもカマシ気味に出て、1周バックストレッチでは好位に潜り込んできそう。今節の攻めの早さからみても、レース前半で先頭に立てる。仮に、序盤の仕掛けが決まらなくても、2周回延びるGI優勝戦なら落ち着いて番手を上げて行ける。つまり、展開を問わず鈴木圭のレースになりそう。
それを阻止する可能性がある一番手は荒尾聡。予選3日間は白星がなかったが、準決で持ち前の勝負強さを遺憾なく発揮した。良走路も2日目に試走3・28をたたき出しており、エンジン面はある程度の位置にある。スタートでどこまで行けるかが大きな焦点で、鈴木圭を張って出たいところ。できればトップスタートを切って、逃げ展開に持ち込みたい。
次に怖いのは藤岡と岩田。どちらもスタート巧者で、独走力もそれなりにある。藤岡は前走のSGでも優出しており、このところ動きが急上昇。良い時の走りが戻ってきており、先頭を走る展開になれば他の選手にとって脅威の存在になり得るだろう。岩田も今節は気合が違う。先日亡くなった元オートレーサー釜本憲司さんに成長した姿を見せる絶好の機会。
もちろん最内に入った浅香潤も先行できれば面白い存在になる。有吉もスタートさえ行ければ、抜かれづらい走りで見せ場を作れる。展開的にゴチャ付くようなら大木光の出番も出てくる。
◎鈴木圭一郎
○荒尾聡
△藤岡一樹
△岩田裕臣
▲有吉辰也
鈴木圭一郎が選手権連覇へ万全の仕上がり!
第49回SG日本選手権も優勝戦の日を迎えた。ここまで4日間、好天の下レースが行われ、準決でも激しいバトルが繰り広げられた。そんな厳しい勝ち上がりを抜けていった8人はそうそうたるメンバー。走りに特徴のある選手も優出しており、優勝戦は一筋縄ではいかないか。
準決で最も動きが目立ったのは鈴木圭一郎。7枠と不利な位置からのレースながら、好スタートを決めてしまった。その後もバイクの影を踏ませることなく独走で逃げ切った。最終レースでタイムが出やすい条件とは言え、上がり3.339は驚異的数字。3日目も同じ上がりタイムをマークしており、エンジンは完調の仕上がり。
次に、準決の動きが気になったのは木村武之。こちらも鈴木と同じ7枠からの発進だったが、スタートは5~6番手といった所。しかし、そこから怒涛の攻めを見せる。わずか1周で中団に割り込み2番手を奪取。そこからは、独走態勢を築いていた有吉辰也のインに軽々と入ってしまう。そのまま逃げ切りゴール。上がりタイム3.373は鈴木圭に遠く及ばないが、第9レースでの結果なので、それを考慮すれば立派な数字。最終の12レースだったらもっとタイムが出ていただろう。そして、タイム以上に走りに気迫を感じさせた。
そして、藤岡一樹。ここ数節、というより近年は以前のようなスピードで走れていなかった藤岡だが、この準決では完全復活。爆発的スタートからの圧倒的激走。これが今回の準決で戻ってきた。同期の金子大輔が2番手でピタリとマークしていたが、付け入る隙を与えなかった。通常の金子なら冷静に状況判断をして、捌くタイミングを逃さないものだが、そのタイミングが全くなかった。それだけ藤岡の走りがキレていた証拠。優勝戦でも同じスタート、そしてスピードで走れれば...。
最後に佐藤貴也。準決は5枠からトップスタートを決めた佐藤。よくあるSGの準決なら、先行した選手は大きなコースを走り、ペースを上げて後続を引き離しにかかるもの。しかし、今回の佐藤は1周目から小さいコースを通り、インを締め上げる走法を選んだ。もちろんペースは上がらなかったが、直後に付けていた山田達也は仕掛け所がなく追走一杯。その後ろにいた選手達も行き場を失い、番手を上げることはできなかった。結果的に佐藤はそのまま押し切りゴール。準決を1着で通過してみせた。上がり3.393は、他の準決の1着タイムから大きく数字を落としているが、レース内容は優勝戦を想定するときに簡単にはいかせない走りだった。
当ブログでの本命には鈴木圭を推す。準決では7枠からスタートを決めたように、今の鈴木は枠不問で猛ダッシュを炸裂させることができる。トップスタートを決めれば、日本一のスピードでそのまま逃げ切り。仮に2~4番手のスタートになっても10周戦を落ち着いて乗り切り、首位に浮上してきそうだ。スタート、スピード、捌き、乗り手のリズム、全てを取っても鈴木圭がナンバー1だ。
相手には木村を挙げる。木村はこれまで3回制したSGの中で、選手権は実に2回。他のSGよりも相性のいい大会と言える。更に今回は地元で気合の方もパンパンに高まっている。レース序盤で鈴木圭を抑え込める展開を作れれば、同大会3度目の制覇も見えてくる。それだけエンジン状態は良い。3番手は金子大輔。準決では藤岡に仕掛ける態勢を作れなかったが、こういう時の金子は必ずエンジンに上積みを図ってくる。整備巧者の金子は準決よりも良いエンジンを作ってくるだろう。次に中村雅人。準決は鈴木圭を追い詰めることができなかったが、その内訳には伊藤信夫の抵抗にあっていた点も上げられる。仮に、誰にも抵抗されず鈴木圭を追えていたら、ここまで差は広がらなかっただろう。舞台が大きくなるほど、力を出せるのが中村だ。最後に藤岡一樹。準決同様、一気のスタートを決めるようならSG初Vのチャンスはグッと近づく。
印は回らなかったが、佐藤貴の動きにも注意を払いたい。スタートの切れはよく、先頭に立ってしまうようだとレース展開が大きく変わってくる。準決のようにインをビッシリ抑えそうなので、後続は大渋滞ムード。悪い意味でツボにハマらず、冷静に対処できる選手に栄冠が待っている。逆に、誰も冷静に走れなくなってしまうと佐藤貴が、あれよあれよと、逃げ切ってしまうかもしれない。
◎鈴木圭一郎
○木村武之
△金子大輔
△中村雅人
▲藤岡一樹
イン走法の魔術師・青木治親を指名!
浜松オートで行われているウィナーズカップはGII にしては、と言うかGII らしいと言うか、優勝戦はなかなか異色の顔ぶれとなった。
まず9Rでは準決からハンデが重化した広瀬豪彦が、先行した岩沼靖郎を逆転して2着を確保。木村武之は奮闘及ばず、岡部聡もいい所がなかった。浦田信輔は重走路では厳しいレースに。
10Rでは、中村友和が速攻を決める。金子大輔も好位に付けていたが大外回りでペース上がらず、新井恵匠がインから抜き返して行く。更に、大木光、松本やすしに競り勝ち優出確定。
11Rは、西村龍太郎がイン速攻決め、五所淳も続いて行く。篠原睦が五所のインを狙うが仕掛けるまでは行かず、高橋貢もその後ろで行き場がない形。
12Rは、スタート決めた浅田真吾が逃げる。これに青木治親が続いたが、インを締める浅田を攻略するまでには行かない。鈴木圭一郎が5番手で全く動けないまま終了。
台風21号が近づいており、優勝戦の日も雨予報で重走路でのレースになりそう。今回は、重走路を想定しての展望にしていく。
まず現在の浜松の重走路は、アウトコースが効きづらい状態。準決10Rの金子がそうだったように、大きなコースを回ってもスピードが乗らず、走る距離的にロスが生じるだけ。このような状態では、レース序盤でインコースを取りきった者が、主導権を握ることができる。スタートに加えて、序盤の位置取りや積極的な姿勢がレース結果に大きく影響を与えてくる。これは記念の優勝戦で8周戦になっても同じこと。
そうなると、ハンデ構成的に0ハン両者が圧倒的に有利になる。広瀬は準決で健闘が目立ったが、ここは浅田にスタート行かれそうで好展開を作れないか。序盤のレース展開としては浅田がリードを作る形。
10線はほぼ枠ナリスタートになりそうなので、浅田を追って行く一番手は青木治親。大きなカギは浅田がリズムを掴む前に交わせるかどうか。青木に続いて西村や五所も続いて出て行きそう。もちろん中村、若井、新井も離されずに出て行く。
当ブログでの本命には青木を推す。浅田が逃げ態勢に入りインを締めそうだが、早い段階で青木がインに突っ込んで行きそう。1回先頭を奪取してしまえば、インコースを外さずに後続を抑えきる技術がある。青木は、今回に限らずどこのレース場でも重走路はイン一本と決めている。そのスタイルが、今回の浜松走路にピタリとマッチする。普段走っているコースを通るだけなので、本人にとってはやりやすいだろう。
相手には浅田。展開的には最も良く、10線勢が仕掛けてくる前に大きなリードを作れれば逃げ切りも十分。今回の条件を味方に記念初優勝もありそう。次に西村。10線から2番手発進できそうで、青木や浅田が態勢を作る前に交わすことができれば、今度は自分にチャンスが回ってくる。ポイントはしっかりスタート切る事と、序盤で積極的に仕掛けて行く事。この2点ができれば久々の記念制覇が見えてくる。ほぼ同じような理由で五所にもチャンスはある。最後に推すのは新井。インしか効かないコースではあるが、意外性がある新井なのであえて自在のコースで攻め上げてくる可能性も。
◎青木治親
○浅田真吾
△西村龍太郎
△五所淳
▲新井恵匠
鈴木圭一郎が山陽でのGI初制覇を狙う!
山陽の第52回GIスピード王決定戦も優勝戦の日を迎えた。予選中は有力どころが苦しみ、軽ハン勢の活躍が目立ったが、準決では10Mハンデが重化。矢野正剛が元々のハンデが最重ハンの20M前だったため、準決では最重ハンの10M前へ。それ以外の選手は最重ハンと並び、10Mオープンのレースが3個、0Mに矢野10Mに7車のハンデ構成のレースが1個の準決戦となった。
準決でも実力者が苦しむシーンが多く見られたが、それでも鈴木圭一郎、高橋貢、早川清太郎といったところは順当に勝ち上がりを決めた。単独0ハンだった矢野も会心の走りを見せ優勝戦進出。復調途上の藤岡一樹、緒方浩一らも近況の波に乗り優出。地元のS級では岩崎亮一が意地を見せ優出となった。優勝戦は0Mに矢野、10線は内から藤岡、緒方、岩崎、新井恵匠、早川、高橋貢、鈴木圭一郎となった。
0ハンの矢野はスタート残すだろう。独走が得意な矢野なので、序盤で10線勢にやられることはないか。レース前半でどこまでペースを上げられるかが大きなポイント。10Mは角度があるだけに外枠勢は不利。内からほぼ枠ナリの発進になるとみた。紛れがあるなら、大外から鈴木がカマシ気味に出て行く可能性がある程度。
矢野の逃げを追って行く一番手は藤岡、緒方といったあたり。復調している両者ではあるが、現状のスピードは矢野と互角で、追走はできても仕掛けるまでは行かないか。準決で矢野を捕えた新井なら8周戦を生かして交わすまである。もちろん、その外3車もスピード的には矢野の逃げを捕まえられるだけの走力がある。縦長の展開になりそうだ。
当ブログでの本命には鈴木を推す。内枠勢を何車か包んで行くスタートを見せ、レース序盤で先頭まで行かないにしても、いい位置に付けることはできる。8周戦でのスタミナに関しても、最も若い鈴木なので問題ない。エンジンの仕上がりも万全。仮にスタート8番手からのレースになっても、怒涛の追い込みで首位を奪取するとみた。
相手には岩崎を挙げる。準決では好ダッシュを見せ、岩崎らしいレース運びを披露した。この優勝戦も位置的には悪くなく、早い段階で先頭に立てれば大きなリードを作れるハズ。次に高橋貢。7枠からのレースで展開的には厳しくなるが、そこは百戦錬磨の猛者。前を走る車の隙を突いて、ジワリジワリと番手を上げて行きそう。エンジンの仕上がりも悪くない。そして藤岡。10線の最内は魅力大。矢野をマーク追走から一発で差し込めれば、自分の展開に持ち込み逃げ切りまである。最後に早川。課題のスタートはだいぶ良化し、ある程度の位置に付けられれば強烈な突っ込みで上位に進出できる。
◎鈴木圭一郎
○岩崎亮一
△高橋貢
△藤岡一樹
▲早川清太郎