
早川清太郎が記念3個目のV!
伊勢崎のGII稲妻賞は、地元の早川清太郎が速攻を決め快勝。これまでGIとGIIをひとつずつ制していたが、これで記念レース3個目の制覇となった。
レースはスタート後、10線最内の佐藤貴也が0ハン単騎の白次義孝を叩き気味に仕掛けて行く。しかし、10線から2番手スタートを決めた篠原睦が1周3コーナーで佐藤のインに切れ込む。篠原が独走に入るかに見えたが、10線からスタート3番手に出た早川が、早い段階で篠原をパス。そこからは快速を発揮して、独走態勢を築き上げる。中村雅人が2番手に立ったときには遥か前方にいた。3着には篠原が残った。
当ブログ本命の高橋貢は序盤で好位を奪えることができず、中盤までは中村や青山周平らと競り合う展開。試走タイムもそれほど良くはなかったため、厳しいレースを強いられてしまった。早川の独走の後ろでは、篠原、佐藤、荒尾が粘り、番手を上げて行けたのは中村だけだった。
一人で走ったときの早川は速かった。これまでスタートが課題とされていたが、このところはだいぶ良くなってきていた。更に、今回の優勝戦は10線に7車が並ぶハンデ構成。角度がある10線にこれだけ並ぶと内枠が有利ということを証明してくれた。今回のVは、スタートを3番手までに残せたことが大きな勝因だろう。記念タイトル奪取にはスピードは必要不可欠。そこへきてスタート力も大事になってくる。スタートが良化してきた早川は、これから記念タイトルを量産する可能性が高くなってきた。
丹村飛竜が記念レース初制覇!
GII山陽王座防衛戦の初代王者には、地元山陽の29期・丹村飛竜が輝いた。丹村にとってこれが記念で初めての優勝。丹村の実力を考えればちょっと意外ではある。
前日の天気予報どおり、優勝戦は雨走路で行なわれた。優勝戦までの11個レースの傾向として、レース序盤で先頭に立った選手がそのまま押し切るパターンが多かったが、優勝戦でも丹村が早々と先頭に立ち、後続の攻めを抑え切ってのゴール。自分のコースをしっかり守りきり、栄光の1着ゴールをもぎ取った。
すぐ後ろでは師匠の岡部聡がぴったりと追走していた。岡部は何度も丹村攻略にとりかかったが、丹村は1度のミスもせず、最後まで隙を見せなかった。春本綾斗はペース上がらず、早々に丹村にかわされてしまった。10線からは丹村の次に、佐々木啓が好スタートを決めていたが、道中の動きはイマイチで、むしろ浦田信輔に捲られてしまう展開。浦田にしてみれば健闘した方だろう。松尾啓史、人見剛志、浜野淳らは見せ場を作ることができなかった。
丹村はこれまでにも記念の優勝戦に進出することはあった。しかし、優勝したのは今回が初めて。スピードはあるし、雨走路も得意だし、いつ記念を取ってもおかしくはなかった。1つだけ不安要素を挙げるとすればスタート。記念の優勝戦では同ハンに並ぶ車が多く、外枠勢にスタートで行かれてしまうと、その後の展開は絶望的である。近況の丹村はスタートが良くなっており、枠ナリに切れることが多くなってきた。このスタートが切れる限り、これからも記念タイトルを積み重ねていくことができるだろう。
佐藤摩弥が歴史的快挙達成!
今年の川口初ナイター・GII川口記念を制したのは川口31期の佐藤摩弥。これまでにない走りを見せ、見事に記念初制覇。これが女性レーサー初めての記念レース制覇となり、新たなるオートレースの歴史を塗り替えた。
0ハンからスタート行ったのは掛川和人。しかし、1周1コーナーで佐藤摩弥が掛川を早々と捲る。そこからは一人旅。自分のペースで最後まで走りきった。後続は黒岩明と中村雅人がやってきていた。掛川が2番手で粘っていたが、黒岩と中村が攻略にかかる。掛川を突破してからは、佐藤摩弥との差が一気に詰まった。それでも、佐藤摩弥がリードを使い切り、先頭でチェッカーフラッグを受けた。
青山周平や池田政和、佐藤貴也らは見せ場を作ることができなかった。それだけ前団のペースは速かった。小原望も頑張っていたが後退してしまった。
佐藤摩弥はエンジンがこのところずっと安定していた。それに伴い、乗り手の方の走りも良くなっていた。スタート力には元々、定評があった。そこへきて、走りの方も良化してきていた。以前の佐藤摩弥はスタートで先行しても、インコースを抑える走りでペースが上がらないことが多かったが、近況はペースを上げて走ることができるようになってきた。佐藤摩弥の特徴はオープン戦などで、更に真価を発揮できる。今回はGIIであったが、これからはGI、もしくはSGで大きな結果を残すかもしれない。
鈴木圭一郎がGIV2を達成!
浜松の開場60周年記念ゴールデンレースは、地元の若手・鈴木圭一郎が制した。序盤でハナを奪うと、そのスピードを見せ付ける圧巻の勝利。独走力の高さをあらためて証明した一戦となった。
鈴木圭一郎は試走から仕上がりの良さを誇っていた。タイムも一番時計の29。1回先頭に立てれば、十分逃げ切れるものだった。
レースはまず、0ハン単騎の鈴木一馬がスタートを残し、一人で走る展開。しかし、試走タイムが35と、岩見貴史とタイでワーストだったせいかペースは上がらなかった。リズムを掴む前に、岩見を捲った鈴木圭一郎がやってきた。そして、2周1コーナーで鈴木圭一郎が鈴木一馬のインに突っ込み、早々と先頭を奪取。そこからは持ち味の車速を発揮し、後続を徐々に引き離していった。
2番手には岩見と鈴木一馬を交わした金子大輔がやってきた。金子は試走31と、鈴木圭一郎に対してはやや劣勢。腕で2番手までは上がったものの、鈴木圭一郎を追い詰めるまでは行かなかった。3番手には浦田信輔が浮上。4周目にはこの3車が上位に抜け出し、ゴールまで順位が変わることはなかった。7枠の青山周平、8枠の中村雅人はスタートで好位を奪えず、終始後方のままだった。
鈴木圭一郎は4月から浜松所属の選手になった。それから一ヶ月ちょっと経った。今回の優勝戦では金子と地元ワンツーを決め、タイトルの流出を見事に阻止。名実共に、完全に浜松の看板レーサーの仲間入りを果たした。デビューは船橋。そこで培った経験を浜松で更に花開かせてもらいたい。準優勝だった金子や、今回は優出できなかった木村武之、佐藤貴也らは、この鈴木圭一郎にいい刺激を受け、浜松地区を更に盛り上げていくようになるだろう。
ブッチ切りの独走で青山周平が快勝!
SG第35回オールスターオートレースの優勝戦は伊勢崎の青山周平が制した。2枠からトップスタートを決め、後続を全く寄せ付けず逃げ切り勝ち。昨年末のSGスーパースター王座決定戦に続き、2度目のSG制覇となった。
試走タイムから青山は他を圧倒していた。タイムは一番時計の30。次に良かったのが永井大介と若井友和の33なので、数字的には大きな差を付けていた。
スタートは青山が先行。そして、逃げ切り。2番手には永井が出て、3番手に高橋貢、4番手に金子大輔が出た。高橋が素早く永井を差したが、その直後に金子が、永井と高橋をまとめ差し。金子は前を走る青山を追う態勢を作ったが、すでにこの時、青山は遥か前方を走っていた。金子はこのまま2番手でゴール。永井は高橋に競り勝ち3番手入線。スタートが良くなかった中村雅人は、高橋を交わし4番手に上がるのが一杯だった。木村武之、若井、森且行は序盤から見せ場を作ることなく後方のままだった。
ここ半年、青山は好調を保っている。デビュー当初から、そのスピードには高い評価を受けてきた。前評判に違わぬ活躍を見せていたが、SGではなかなか優勝できないでいた。それは、SG未冠ゆえの焦りからくるモノもいくらかあったハズ。。しかし、昨年末のスーパースターを制してからは、記念の優勝戦でも落ち着いて走れるようになってきていた。独走力は申し分ないし、スタートに関しても全国1位と言っても過言ではないかもしれない。これから青山時代を築いていくのは間違いない。