オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。 佐藤貴也がプレミアムカップを制した!
山陽で行われていた特別GIプレミアムカップは、佐藤貴也が制した。これで年末のスーパースター王座決定戦出場へ道が開けた。
試走は3人が一番時計タイ。永井大介、人見剛志、新井恵匠が27。次いで池田政和、浦田信輔、佐藤貴也、若井友和が29。木村武之が30で一番悪い数字だった。スタート争いで大きな波乱があった。
人気の永井がスタート空回りし大きく出遅れた。トップスタート切ったのは佐藤だったが、1コーナーへの飛び込みでは浦田が内枠の利で先行。そこからは浦田の逃走劇。けっして大きいコース取りではないが、ペースは遅くない。インを抑えながらもハイペースの逃げに持ち込んでいた。追走するのは佐藤、その後ろで人見、更に新井。佐藤は道中で1回インに入るそぶりを見せたが、入りきれず引いてしまう。レース後半は浦田の軌道がやや乱れてきた。そして、7周3コーナーで佐藤が浦田のインに突っ込む。これが綺麗に決まり首位を奪取。残りの周回をキッチリ走り切り優勝を勝ち取った。2着には浦田、3着には人見が入線した。
初日に死闘を演じた佐藤と浦田。その時は1着同着だったが、優勝戦ではシッカリと白黒がついた。佐藤は持ち味の果敢さを、大事な場面で見せることができた。本人の実力を考えれば、タイトルの数はけっして多くはない。しかし、これを機に量産態勢に入る可能性は大きい。底力はS級上位。スタートも早く、雨走路も得意。これからの活躍に期待したい。
丹村飛竜が悲願のGI初制覇!
4日間、天気に恵まれたGI開設記念グランプリレースは、優勝戦の日も快晴。レースも良走路のもとで行われた。試走一番時計は鈴木圭一郎と丹村飛竜の26。次いで、高橋義弘と木村武之の28。山田達也、浜野淳、永井大介が29。古木賢は31と、やや数字を落とした。
レース展開のカギを握るスタート争いだが、まずは2枠から高橋が飛び出す。そこに古木と浜野が乗って出た。一番人気の鈴木は6番手発進となった。しかし、1周3コーナーでいきなり大きな波乱が待っていた。
3番手以下の混戦の中で、浜野が前を走る永井に追突しそうになり車のコントロールを失って落車。その後ろに付けていた鈴木も被害があり落車。木村も大きな不利を受け、ほぼ戦線離脱状態。
トップスタートを切った高橋に、古木がやや離れて追走していたが、その後ろから超抜マシンを駆って追い込んでくる選手が一人。丹村だった。丹村は1周バックストレッチでは最後方に付けていたが、山田のひと滑りで番手を上げ、更に先述の事故のインコースを回り、一気に3番手まで浮上していた。前を走る選手は古木と高橋。試走タイムが表すとおりエンジン差をバックに、落ち着いて攻めていった。古木をパスすると、高橋とマッチレースに。後ろに付けて2周ぐらいは直線で高橋に離されていたが、冷静に抜く態勢を整えると、綺麗に捌いていった。2着には高橋が残り、古木は健闘し3着。試走イマイチだった永井は凡走に終わった。
丹村は、これが嬉しいGI初制覇。記念レースは昨年にGIIを制している。今期は初めて山陽でランク1位になるなど、このところ躍進が目立っている。元々あったスピードに捌きが着実に身についてきた形。雨走路でも実績を残している。あとはスタート。この優勝戦でも8番手からのレースになったように、スタートに課題を残している。それさえ完全に克服されれば、SG戦線でも十分通用するポテンシャルを秘めている。スタートが良化した時、それは丹村にとってSGを初制覇する時である。
浦田信輔がレジェンドの頂点に立つ! 伊勢崎のGⅡレジェンドカップは、飯塚の浦田信輔が制した。試走は伊藤信夫が最高時計の25。次いで岩崎亮一が26、浅香潤と高橋貢が27、岡松忠と池田政和が29、浦田信輔が30、伊藤正司が31だった。 レース展開は、まず岡松が0ハン両者を叩いて行く。その岡松に、スタートで叩かれた伊藤正が必死に食らい付いていく。そこに割り込んできたのは浦田信輔。浦田は1周バックストレッチで好位に付けていた。逃げ粘っていた岡松だったが、浦田が容赦なく突っ込んでくる。1回目はハラんでしまい、岡松に逆転を許したが、その後はしっかりと態勢を整え、キッチリと捌いて行った。2着には、試走で好タイムをマークした岩崎を終始牽制しながら、後方から冷静に追い上げてきた高橋貢が入る。岩崎は3着入線となった。 それにしても浦田は、さすがの走りを見せてくれた。近年は、そんなに長い期間ではないが戦線を離脱している時期があった。しかし、復帰直後からいつもの捌きを発揮していた。その後も変わらぬ攻撃的な走りで常に上位争いに参加している。それはレースのグレードに関わらず、一般開催の一般戦でも全力投球だ。そういった姿はファンの心に強烈に焼き付いて残る。その結果、オールスターのファン投票でも、常に上位の方にランクされている。今のオートレース界に必要不可欠な存在。これからも変わらぬ走りに期待したい。
阿部剛士が悲願の記念レース初制覇!
浜松のGIスピード王決定戦の優勝戦は好天の下、行なわれた。岩沼靖郎以外は試走で30を切るタイムをたたき出し、レースでもハイスピードの展開になることを予感させた。
試走一番時計は高橋貢の25。次いで阿部剛士、渡辺篤、荒尾聡が27、若井友和と田中茂が28、田村治郎が29、岩沼が31だった。大事なスタート争いは、0ハンは岩沼が先行し阿部が10線にたたかれる事なく続く。10線は最内の渡辺が先行し若井や荒尾が続いて行く。
岩沼はソコソコのペースで逃げ、阿部は序盤こそ追走一杯気味。そこへ車群を縫ってきた高橋がやってくる。3番手に立った高橋が阿部のインを狙うところで、逆に阿部が先頭を走る岩沼のインに突っ込んで行く。これが綺麗に決まり、今度は阿部が逃げ態勢に入った。阿部に抜かれた岩沼だったが、2番手をしっかりとキープし、3番手に付けていた高橋は攻略の機会を掴めない。最終周の4コーナーでは、ほぼ3車が並ぶ形だったが、阿部がなんとか先頭を保って1着ゴール。これが嬉しい記念初優勝となった。
近況は安定した成績を残していた阿部。それが、記念の大舞台でも落ち着いて走れた要因の一つだったのではないだろうか。結果は乗り手に自信を付けさせる。自信が更なる好結果を生む。この好調ループで、今後の記念レースでも存在感を示していくに違いない。
加賀谷建明が3つ目のGII制覇!
飯塚のGIIオーバルチャンピオンカップは、川口の27期・加賀谷建明が制した。加賀谷はこれまで地元のGIIを2つ制している。これでGIIは3つ目のタイトル。レースでは加賀谷らしい走りを見せていた。
前日の予報にもあったとおり、優勝戦の日は雨で重走路となった。試走は加賀谷と桝崎陽介が一番時計の51。その次が松尾啓史の54、他は55以上のタイムだった。
レース展開は、センターから浦田信輔が飛び出して行くが、1コーナーでは2枠の桝崎が突っ張って入っていく。そのまま桝崎が逃げ態勢に入った。しかし、3番手スタートを切った加賀谷がアウトコースで追い上げてくる。インコースをマイペースに走っていた桝崎だが、加賀谷がアウトから伸びてくる。割と早い段階で加賀谷が桝崎を捲り独走態勢に入る。結果的に加賀谷がそのまま押し切った。2着には桝崎が残り、3着には浦田を交わした松尾が渡辺篤の攻撃を抑えて入線した。黒岩明や早川清太郎は見せ場を作ることができず、当ブログ本命の篠原睦はスタートで大きく後手を踏み終始、後方のままだった。
この優勝戦は加賀谷のいいところが全て出ていた。スタートは全国クラスで、走るコースは大きめ。スピードもそれなりにあり、一人で走る展開になればペースが上がるタイプ。スタートとスピードが重要視される近年のオートレースに大切な要素を備えている。これまでの記念タイトルはGIIが2つ。GIの制覇がないのは不思議なくらいだ。中堅の域に達しつつある27期において、能力の衰えは全く感じていない。今後も大きな舞台で活躍する可能性は大だ。それには一つだけある不安要素のフライング。これを頻発させないことが、記念で安定して活躍する大きなポイントとなるだろう。