ブッチ切りの独走で青山周平が快勝!
SG第35回オールスターオートレースの優勝戦は伊勢崎の青山周平が制した。2枠からトップスタートを決め、後続を全く寄せ付けず逃げ切り勝ち。昨年末のSGスーパースター王座決定戦に続き、2度目のSG制覇となった。
試走タイムから青山は他を圧倒していた。タイムは一番時計の30。次に良かったのが永井大介と若井友和の33なので、数字的には大きな差を付けていた。
スタートは青山が先行。そして、逃げ切り。2番手には永井が出て、3番手に高橋貢、4番手に金子大輔が出た。高橋が素早く永井を差したが、その直後に金子が、永井と高橋をまとめ差し。金子は前を走る青山を追う態勢を作ったが、すでにこの時、青山は遥か前方を走っていた。金子はこのまま2番手でゴール。永井は高橋に競り勝ち3番手入線。スタートが良くなかった中村雅人は、高橋を交わし4番手に上がるのが一杯だった。木村武之、若井、森且行は序盤から見せ場を作ることなく後方のままだった。
ここ半年、青山は好調を保っている。デビュー当初から、そのスピードには高い評価を受けてきた。前評判に違わぬ活躍を見せていたが、SGではなかなか優勝できないでいた。それは、SG未冠ゆえの焦りからくるモノもいくらかあったハズ。。しかし、昨年末のスーパースターを制してからは、記念の優勝戦でも落ち着いて走れるようになってきていた。独走力は申し分ないし、スタートに関しても全国1位と言っても過言ではないかもしれない。これから青山時代を築いていくのは間違いない。
青山周平が黒岩明との死闘を制す!
GI第22回平成チャンピオンカップの優勝戦は青山周平が制した。スタート決めての逃げ切り勝ちではなく、レース道中では激しい競り合いが見られた見ごたえのあるレースだった。
トップスタートを切ったのは最内の前田淳。地元開催の記念だけに、スタートで見せ場を作った。しかし、ペースは上がらず、2番手スタートを切った青山が交わして行く。3番手スタートを切ったのは大外の荒尾聡。こちらは伸びを欠き、黒岩明に交わされてしまう。黒岩は2番手で走っていた前田を捲ると、青山を追いかける態勢を作る。逃げる青山と追う黒岩。直線の伸びは明らかに黒岩が勝っていた。
黒岩は落ち着いて青山を差すと、今度は自分が逃げる形に。しかし、ここで走るコースが小さくなってしまう。それを見た青山は捲りを仕掛けていく。これが功を奏し先頭を奪い返す。黒岩は再び2番手で追走。機を窺う。そして、最終3コーナーで黒岩が青山のインに突っ込む。しかし、これは態勢不十分。半端な突っ込みになって黒岩は落車してしまう。青山が見事に逃げ切って栄冠のゴールを切った。
黒岩の落車により、3着入線の前田と4着入線の荒尾が繰り上がり。2-1-8で決まった。他の、田中茂、新井恵匠、人見剛志らは見せ場を作ることができなかった。中村友和もスタートで遅れて8番手発進。ここから巻き返しに行くには厳しかった。
青山はこれで記念タイトルが12個目(GIに関しては8個目)。4月から伊勢崎所属となったが、これまでと変わらぬ快進撃を見せてくれそうだ。また、落車した黒岩も、エンジンさえ仕上がれば記念の優勝戦でも戦えることを証明した。
池田政和がGIIレジェンドカップを制す!
伊勢崎で行われたGIIレジェンドカップは、船橋の池田政和が制した。早い仕掛けから強豪2車を振り切っての見事な優勝。その独走っぷりは全盛時を彷彿とさせるモノだった。
試走一番時計は池田と浦田信輔の3・30。高橋貢が31。4番手以降は35以上の大きな数字になった。
0ハンのスタートは最内の清水卓が先行。塚越浩之が乗って行き、影山伸はやや後手を踏む形。10線は穴見和正と青島正樹が飛び出すも、影山の失速に引っかかり、車を引かされる感じになった。清水の逃げを0ハンの他の車は追えず、10線勢がやって来る。真っ先に捕らえたのは池田だった。
早い段階で先頭に立った池田は、軽快な走りを見せる。2番手に上がった高橋に隙を与えるどころか引き離して行く。2番手の高橋は池田を追うどころか、3番手に立った浦田を抑えるのが一杯。結果的に、池田がブッチ切りの1着ゴールを決めた。
池田は約3年ぶりの記念優勝。近況の池田は絶頂時の走りがなかなかできないでいるが、それでも時折り凄みのある走りを見せてくれることがある。4月からは川口所属の選手になる。川口は池田にとって最も相性のいい走路。絶頂時までとは言わないが、それに近い走りを何回も見せてもらいたい。
やはり永井大介がフィナーレを飾った!
船橋で行われたプレミアムカップの優勝戦は地元の永井大介が制した。上がりタイム3.361と、圧巻の走りを見せた。
スタートは最内の青山周平が先行。すぐさま永井が青山のインに入ったが、立ち上がりでやや軌道を乱し青山に再びイン入られてしまう。しかし、その後は青山にマーク追走からチャンスを窺う。そして、態勢をしっかり整え綺麗に捌いて行く。逃げに入った永井は大きなコースを走れず、インを抑えて走る厳しい展開だったが、最後まで青山に隙を与えず1番にゴールに飛び込んだ。
試走タイムこそ各車それほど差はなかったが、最後は永井のレーサーとしての経験が優った形。船橋への思い入れは、優出した選手の中で一番だったと思われる。2着には青山が入り、3着は木村武之との競り合いに勝った中村雅人が入った。試走タイム一番時計の25をマークした鈴木圭一郎は、スタートで好位を奪えず車群に揉まれてしまった。これからは大舞台でのスタートが課題になってくる。西原智昭、東小野正道、荒尾聡の外枠勢は見せ場を作れなかった。
このレースをもって、船橋での開催は全て終わった。船橋所属の選手は各地のレース場に戦いの場を移すが、船橋で培った技術を思い存分見せ付けてもらいたい。
鈴木圭一郎が嬉しい記念初優勝!
川口の第64回GI開設記念グランプリレースの優勝戦は、32期実力ナンバー1の鈴木圭一郎が制した。これが鈴木にとって記念初優勝。
試走タイムは永井大介が一番の29。次いで、金子大輔が30。鈴木圭一郎が31。篠原睦と荒尾聡が32。岩崎亮一が33。佐藤摩弥と青島正樹が36と大きく数字を落とした。
まずは佐藤がしっかりスタートを残して逃げ態勢に入る。10線からスタート決めたのは鈴木だった。その鈴木は早々と佐藤を交わし独走態勢。永井も1周バックストレッチで車群のインに潜り込み、好位置に付けた。永井も佐藤をパスし、鈴木を追う展開。残り周回が多くあったので、永井が鈴木を捕らえるのは時間の問題かと思われた。しかし、鈴木は永井との差を保ち、そのままゴール。素晴らしい上がりタイムで勝ち切った。3着には荒尾や金子の攻めを抑え切った篠原が食い込んだ。
デビュー前から評価の高かった鈴木。その期待を裏切らず、デビューしてからも1級車に乗り替わってからも着実に力を付けていった。ただし、大きな舞台でも1着を重ねるようになっていたが、記念タイトルには一歩届かない状況が続いていた。それが今回は優勝という結果を残せた。大きなレースの勝ち方を体得した。これからも快進撃を続けていくのは間違いない。