
S級はオール地元勢、その中で大将格は鈴木圭一郎!
今回の浜松オートは3日間の短期決戦。出場するS級は地元のみで、外来はA級とB級のみ。地元が優勢の状況だが、外来の中かは伏兵となる選手は現れるのか。シリーズを展望していく。
主力S級の中でも最も有力なのは鈴木圭一郎。前走の山陽GIは準優勝だった。優勝戦では先頭を走る平田雅崇を必死に追い詰めたが、捕えるまでには至らなかった。しかし、初日から準決まではオール1着。優勝戦も展開が楽ではなかっただけで、エンジン面は全く問題ない。今回も初日から快走を見せてくれるだろう。
浜松S級29期コンビはどちらも前走が山陽GIだった。佐藤貴也は予選道中でポイントをまとめて準決に進出。そこでは5着で優出はならなかった。シリーズ中は5走して3回は連絡みができていたので、エンジンはそこそこで悪くはない。スタートの切れもまずまずだった。金子大輔は準決3着で惜しくも優出を逃した。それでも初日と最終日は1着を取っていたし、シリーズを通してみれば安定していた。
木村武之は前走が地元一般開催。ここでは準決3着で優勝戦には進めなかった。シリーズ中に白星もなかったが、走りを見る限り、エンジン的にはそこまで悪くなさそうだった。鈴木宏和も前走は地元一般開催。スタートはよく切れていたものの、道中の進み方がイマイチで、成績も中間着ばかりだった。しっかりと勝ち切るにはエンジン面での上積みが必要。捌き自体は以前より良くなっている。
渡辺篤は前走が川口だった。そこでは初日に6着と出遅れたが、その後は2走して共に連対。軌道修正はできている様子だ。今期からS級に復帰した仲口武志は前走の山陽GIでは見せ場がなかったが、A級に陥落していた時期を乗り越え、再び積極果敢な走りが戻りつつある。青島正樹も前走の山陽GIではいい所がなかったが、今回は地元の一般開催。上位争いに参加してくるシーンが見られるだろう。
A級では伊勢崎の新井裕貴が前走の地元で優出。優勝戦は6着だったが、予選準決の3走はオール連対。早めに先頭に立てるような展開になれば持ち味を最大限に発揮できる。飯塚の田中正樹は前走の山陽GIで優出。優勝戦では序盤で好位を奪えず、後退してしまったが、スタートの切れ自体は悪くなかった。このシリーズでは準決からハンデが重くなったが、それにもよく対応していた。
地元A級では、前回の浜松開催で柴田健治が優勝していた。柴田はその後、山陽GIで走っていたが、ここでは最重ハンからの競争になり、よい結果は残せなかった。今回は再び最重ハンの10M前に戻るのか、最重ハンのままなのか。初日の番組を注意して見ておきたい。柴田健が優勝したレースで準優勝だったのは花田一輝。まだスタートには改善の余地が大いにあるが、道中回り出してからのスピードはそれなりに魅力。鈴木一馬は、前走の山陽GIでは初日こそ8着だったが、そこからの4走は1着2本を含む、オール車券絡み。調子を上げている。
※4月21日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
佐藤貴也〔浜松 S-8(29期)〕
金子大輔〔浜松 S-9(29期)〕
木村武之〔浜松 S-10(26期)〕
渡辺篤〔浜松 S-23(31期)〕
鈴木宏和〔浜松 S-25(32期)〕
仲口武志〔浜松 S-26(24期)〕
青島正樹〔浜松 S-37(22期)〕
中村雅人の存在感が際立っている!
前回はナイトレースだった川口オートだが、今回は昼間の4日間開催。最近は気温上昇と共に走路温度も上がっており、昼間開催だとその影響が特に大きい。前回の昼間開催の時もそうだったが、軽ハン勢の活躍が大いにありそう。
今回出場する中でランク上位は中村雅人。前走の伊勢崎では準決4着で優勝戦には進めなかった。シリーズ中は大崩れしていなかったが、中村雅の実力を考えると今ひとつピリッとしなかった。今回は地元での競走。更にこの次には同じ地元走路でSGオールスターが控えているので、そこで戦えるだけのエンジンに仕上げたい。
地元S級は他に黒川京介、小林瑞季、上和田拓海、山田達也。黒川は前走の地元ナイトレースでは準決5着だった。重走路で思うように進めなかった。晴れの競走なら3節前に優勝しているように、しっかりと結果を出せるだろう。小林瑞は準決3着で惜しくも優出はならなかった。シリーズ中は3走して全て車券に絡めていたので、乗り手のリズムはそこまで悪くないか。上和田も準決3着だったが、初日の良走路では1着を取っていた。4月に入ってからは復調の兆しが出ている。山田達は前走の初日に欠車でその後は早退。その前の伊勢崎では優勝戦まで進んで3着だったので、エンジン自体は悪くない。
外来S級は伊勢崎から3者の予定。その中でランクトップは松本やすし。前走の地元ではシリーズ序盤こそまずまずだったが、後半2日は失速。序盤の動きを取り戻したい。吉原恭佑も同様に、初日1着で2日目は3着。その後は車券に絡む事ができなかったのでエンジンの立て直しが必要。岩田行雄も初日1着の後は凡走が続いた。それでも現在64歳でありながら、S級として競走しているのだから大したもの。
A級では前走の川口ナイトレースで優出していた選手に注目。その中で最も良い成績だったのは間中大輔で、見事に優勝を決めていた。優勝戦は重走路だったが、直近4走の重走路は全て1着。今節もシリーズ中に雨が降る日があるかもしれないが、そういった場合でも柔軟に対応してくるだろう。もちろん良走路でも動きは悪くない。
準優勝だったのは篠崎実。シリーズ中は3走して全て車券に貢献できていた。篠崎は現在73歳。まだまだ走りは果敢で、攻めの方も血気盛んだ。今年に入ってから重走路では全て車券に絡めている。優勝戦で3着だったのは青木治親。最近は優出する機会が少なくなっているが、この優出を機に上昇気流に乗りたいところ。
外来A級では栗原俊介が前走の地元で準優勝。そのシリーズは5日間開催だったが、オール連対の好成績を残した。3月中旬にも優出しており、ここ数節は良い状態でエンジンを保てている。同じ優勝戦には伊藤正司も乗っていた。優勝戦は6着だったが、ここ3節は連続して優勝戦まで進めている。
※4月16日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
黒川 京介〔川口 S-18(33期)〕
小林 瑞季〔川口 S-34(32期)〕
上和田 拓海〔川口 S-38(34期)〕
山田 達也〔川口 S-39(28期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-20(32期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-33(32期)〕
間中 大輔〔川口 A-113(28期)〕
A級勢の活躍がありそうなシリーズ!
今回の伊勢崎オートはアフター5ナイター。S級の参加は地元の新井恵匠のみの予定で、メインの選手層はA級となる。地元勢の参加は多いが、川口から好調な選手が多く参戦する。果たして優勝争いの行方は...。
唯一のS級・新井恵匠は近況ピリッとしない。前走の地元戦でも白星がなかった。試走タイム自体はソコソコ出ているが、レースでは追い込めないケースが多い。ただし、今回はメンバーが大幅に軽くなっている。これを機になんとか調子を取り戻したいところだ。
前回の伊勢崎で優出していたのは木村享平、笠原三義、猿谷敦史など。木村は優勝戦こそ8着だったが、予選中は良い走りを見せていた。持ち味のスピードが戻っており、レース道中は捲りで進出するシーンが多く見られた。その前の節までも大きな着を取る事は少なく、ほとんどのレースで車券に貢献できている。今回も捲りを主体にした攻めで、上位進出を図ってくる。笠原は優勝戦で7着だったが、シリーズ中は5走して3回の連対があった。特に0ハン単騎での競争となると、レース序盤でリードを作って粘り込む事ができている。早めに先頭を走れる展開になりそうなら積極的に車券を狙ってみたい。猿谷は優勝戦で4着。それ以外の3走は全て車券に絡めていた。猿谷も笠原と同様に、一人で走れる展開になると渋太さを発揮できる。
川口から来場する選手で、前走の地元で優出していたのは稲川聖也と田辺誠。稲川は優勝戦で3着だった。前を走る2人が良いペースで走っていて捕まえる事はできなかったが、4人いた同ハンの争いではしっかりと勝ち切っていた。その前の節でも優出しており、走力は着実にアップしている。田辺は地元ナイター戦で優出4着。ここ3節は連続で優出できている。試走タイムは出ない傾向あるが、レースでは好スタートからの粘り込みを発揮している。走路温度が高いほど好結果を残している。
他では福田裕二、増田伸一、佐々木敏夫なども近況は動きが活発。元々、実力者であった福田は今、ハンデ的に魅力たっぷりの位置に置かれている。確かに以前ほどのキレは薄れているが、序盤の展開を生かしての力走が目立っている。増田は以前と変わらず雨巧者っぷりを見せているが、近況は良走路でも車券に絡めるだけの機力がある。佐々木は成績が散発傾向だが、得意の速攻が決まりやすい状況だと好走する事が多い。
B級では独走力ある山脇孝志、インを抑えての粘り込みが魅力の松村真や縫田雅一、スタートは不安定だがレース道中の運びが巧い宍戸幸雄などに注目したい。
※4月14日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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新井 恵匠〔伊勢崎 S-41(30期)〕
稲川 聖也〔川口 A-44(33期)〕
田辺 誠〔川口 A-108(27期)〕
福田 裕二〔川口 A-145(20期)〕
増田 伸一〔川口 A-179(23期)〕
木村 享平〔伊勢崎 A-118(31期)〕
笠原 三義〔伊勢崎 A-198(24期)〕
猿谷 敦史〔伊勢崎 A-226(25期)〕
S級は地元若手がメイン!
今回の川口オートはナイトレース。直前まで昼間開催が行われているが、その時から連続で参戦する選手は多い。レースの時間帯が変わるとはいえ、その時の動きが参考になる。
出場する予定のS級選手は4人。その中でランクトップは黒川京介。前走の地元では準決7着で優勝戦には進めなかった。ただ、予選中の動きを見る限りは悪くなさそうだった。今回は昼間に山陽でGIが行われている関係で、出場メンバーはやや手薄。今年3度目の優勝へ向けて突き進む。
山田達也は前走の伊勢崎で優出3着。シリーズ中は大崩する事なく上位着でまとめられていた。今回はレース場が変わるが、同じナイターの時間帯での競走なので調整での合わせやすさは多少あるか。スタートに頼らないレーススタイルは、序盤の展開に左右されにくい強みがある。小林瑞季と上和田拓海も前走は伊勢崎だった。小林瑞は初日こそ1着だったが、3日目の8着が響き、準決に進めなかった。ただし、試走タイム自体は安定して出ていた。上和田は準決3着で惜しくも優出はならなかった。それでもエンジン自体はある程度の位置にあり、十分戦えるだけの機力はありそう。
前回の川口昼間開催で優出していたのは吉田幸司、川原剛、梅内幹雄、中村友和、深谷俊太、西川頼臣と多い。吉田幸は初日から3連勝で優出。試走タイムは出る方ではないが、スタートダッシュから序盤で好位置を奪うと、その後はコースを守る走りで後続を封じ込む。最近では走路温度が高くなっているので、イン粘りが特に決まりやすい状況にある。川原はエンジンが長らく高位で安定。課題であるスタートは克服されていないが、同ハンで外枠の選手にスタートで行かれても、道中で巻き返すシーンが増えた。捌きの面には自信さえ窺える。梅内もエンジンを良い状態で保てている。川原と同じくレース序盤で好位置を取れない事は多いが、確かな捌きとレース運びの巧さで上位進出を図れている。
中村友は予選準決をオール車券絡みで優出。一時期は軽いスランプに入っていたが、ようやく抜け出してこれたか。調子の波が穏やかな方なので、しばらくは好調モードが続くかもしれない。深谷俊は近況、走力を増している。スピード面ならA級上位と変わらないものを持っている。あとは捌きが上達してくると成績が大幅に上向くはず。西川は独走に入るとペースが上がるタイプ。単独0ハンとか、レース序盤で先頭に立てるような展開になりそうなら積極的に狙っていける。
※4月12日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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黒川 京介〔川口 S-18(33期)〕
小林 瑞季〔川口 S-34(32期)〕
上和田 拓海〔川口 S-38(34期)〕
山田 達也〔川口 S-39(28期)〕
中村 友和〔浜松 A-10(32期)〕
梅内 幹雄〔川口 A-115(19期)〕
吉田 幸司〔川口 A-164(21期)〕
川原 剛〔川口 A-188(26期)〕
第3回令和グランドチャンピオンカップが開幕!
新年度最初のグレードレースは、山陽オートで行われるGI令和グランドチャンピオンカップ。今回で3回目の開催となる。前回の優勝者は31期の丸山智史、その前の初代覇者は32期の長田恭徳。記念レース名に相応しく、若手の活躍が目立っている。果たして今回はどうなるのか。
開催地区である山陽のエースは松尾啓史。前走の川口では優勝戦まで進んでいた。その優勝戦では5着だったが、試走は29で出ていたし予選準決の動きも良さそうだった。エンジンが良い時の松尾は、捌きの切れ味が何倍にも増す。後方から追い上げて行く、というオートレースの醍醐味を味わわせてくれる事だろう。近況の充実度で言えば丹村飛竜の方が上。最近では走るレースでほぼ1着しか取っていない。エンジンはかなりの高位で安定しているし、乗り手のリズムも最高潮。良い形で今回に臨める。この大会、前回覇者の丸山智史も近況は悪くない。前走のミッドナイトでは準決こそ4着だったが、5走中3回は1着が取れていた。大会連覇の可能性も十分ある。
外来勢で層が厚いのは川口と浜松。川口のランクトップは永井大介で、前走は山陽のプレミアムカップ。初日しか競走は行われなかったが、そこではしっかりと1着。その前の伊勢崎GIIでもまずまずの動きを見せていた。同期の若井友和は安定感抜群。前走の地元では優出3着。シリーズ中は全て車券に絡めていた。レース展開が厳しくなっても、後方からしっかりと追い込みが決まっている。平田雅崇も近況はエンジン状態が良い。前走の地元では準優勝。ここ数節は好成績を残せている。加賀谷建明は前走のプレミアムカップ初日に1着。その前は地元のGIで準優勝していた。大舞台でも好走できる状態だ。
浜松のトップは鈴木圭一郎。前走の地元では優出3着。その優勝戦以外の競走は全て1着。エンジンを良い状態で保てている。鈴木圭にとって現在のライバルは青山周平だが、今回はその青山は不在。当然の優勝候補筆頭に挙げられる。金子大輔は前走の地元で優出5着。予選道中はオール連対を決めていたように、好調モードに入っている。攻めが強引な方ではないが、冷静に、着実に番手を上げて行くタイプ。その同期の佐藤貴也も状態はまずまず。前走の地元では準決4着で優出できなかったが、それ以外のレースはオール連対。エンジン自体は悪くない。A級ではあるが、柴田健治は前走の地元で優勝。今回から最重ハンに引っ張られる可能性はあるが、優勝してきた勢いは軽視できない。
伊勢崎勢では高橋貢が有力。前走のプレミアムカップは初日4着。その前の地元GIIでは、準決1着で優出3着だったが、エンジン自体はそこまで悪くなさそうだった。飯塚勢は、今回来場する中では岩見貴史がランクトップ。以前は長らく好調が続いていたためS級7位にランクされているが、近況はなかなか調子が上がらないでいる。どこかで立て直しのキッカケを掴みたいところ。実績としては有吉辰也、浦田信輔の方が上。ただ、どちらもエンジンは中堅程度。GIで戦うとなるともう少し上積みが必要か。
※4月12日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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松尾 啓史〔山陽 S-15(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-21(29期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
永井 大介〔川口 S-4(25期)〕
若井 友和〔川口 S-13(25期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-11(22期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-7(29期)〕