ミッドナイトのチャンピオンを決める戦い!
年度を締めくくるミッドナイトレースは、GIIミッドナイトチャンピオンカップ。5日間の日程で行われる。ミッドナイト巧者が集結し、その頂点が決定される。いい形で来年度を迎えるべく、各選手は初日から全力疾走を見せてくれる。
開催地区の山陽ではS級が5人参戦予定。その中でランクトップは佐々木啓。一時期は安定感に欠ける時もあったが、基本的にはエンジンは大崩れしていない。今回は後方から追うレースがメインになるが、レース道中はしっかりと一車ずつ捌いて行くだろう。調子が良いのは丹村飛竜。近況は優出する機会が多く、エンジンは高い位置で推移している。スタート力も攻めの決め手もあるので、車券に絡んでくるシーンは多い。丸山智史も捌きの腕を上げている。エンジンさえ並以上になれば、同格相手でもキッチリと交わして車を押し上げる事ができる。
外来では飯塚勢が強力。その中でランクトップは篠原睦。前走は中止になったプレミアムカップだが、初日は白星を挙げていた。武器の速攻力は健在で、今回も同ハンからトップスタートを決め、レース序盤でケリを付けてくる。同期の田中茂、久門徹も近況は悪くない。久門は今年、伊勢崎でGIIを獲っている。同ハンに数車並んでいても、枠ナリ発進は死守できるし、レース序盤の攻めも鋭い。田中茂も近況はスタートが安定している。道中の攻めの厳しさも変わらずで、前を走る車がインを抑えていても、更にインに車をねじ込んで行く。滝下隼平はスピードが豊富。スタートで多少後手を踏んでも、巻き返して行ける車速がある。特にミッドナイトでは好結果を残す事が多いので、試走タイムが出ている時は積極的に狙いたい一人。
浜松勢は渡辺篤が状態良さそう。前走のプレミアムカップでは初日に1着。その後は開催が中止になったが、本人としては2日目以降も競走をしたかっただろう。その思いを今回に全てぶつけてくる。藤波直也はエンジンが良い時は好走が多い。試走タイムには特に注意しておきたい。高橋義弘はスピード派。ミッドナイトの時間帯なら持ち味のスピードを披露できる。新井恵匠は攻めの果敢さがウリ。スピード戦でも対応できるが、特に混戦になった時は存在感が増すだろう。
A級では前田淳に注目。前回のこの大会を制している。近況の動きは悪くないので今回も楽しみ。他にもA級では地元勢に有力者が多い。捌きが的確な岡部聡。好ダッシュからのイン速攻が冴える西村龍太郎。成長著しい長田恭徳。未だ闘志衰えていない穴見和正、岡松忠あたりに注目だ。
※3月23日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐々木 啓〔山陽 S-13(23期)〕
丸山 智史〔山陽 S-23(31期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-29(29期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-24(28期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-32(31期)〕
高橋 義弘〔川口 S-47(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-46(30期)〕
高位安定は福村唯倫、外来勢では桜木公和が好調!
前回はナイトレースだった川口オートだが、今回は通常の昼間開催。直前まで行われる予定だったプレミアムカップとの兼ね合いで、今回の川口に出場するのはA級中堅~B級選手のみ。ただし、好調な選手や若手で勢いのある選手がいるので、シリーズは自然と盛り上がる。
前回の川口ナイトレースで優勝したのは福村唯倫。予選準決も成績が安定しオール連対での優勝だった。福村はこのところ上位着が多く、特に2着のレース結果が目立っていた。そして、前回は優勝。エンジンは高いレベルで安定している。優勝戦は重走路だったが、走路状況に走力が左右されない強みがある。今回もメンバーは手薄なので、連続優出、そして連続優勝まであるか。
その優勝戦に乗っていたのは君和田裕二と田辺誠。君和田はスタート力があり、同ハンの大外に置かれていても先行できるケースが多々ある。また、重走路も苦にしないので、突然の降雨にも対応できる。田辺はハンデ位置が魅力。同ハンに数車並んでいても内枠になる事が多い。そこからスタートをしっかりと決めての速攻が最大の武器。今のエンジンの仕上がりなら、それが可能な状態だ。
山陽で行われていたミッドナイトで優勝していたのが桜木公和。スタートにやや不安定な面はあるが、差しの鋭さは健在。前団が多少混み合っていてもインから交わして行ける技量がある。今回のメンバーだと最後方から追い込むレースがメインになるが、1車ずつじっくりと番手を上げて行くだろう。同じ開催で準優勝だったのは木山優輝。シリーズ中はオール2着で成績は安定していた。若手らしくスピード面はかなりのモノがある。捌きの方も着実に身に付いている様子。その優勝戦で3着だったのは掛川和人。シリーズ中はオール車券絡み。エンジン状態はいい。特に掛川は試走タイムが出なくてもレースでは力走できるタイプ。試走タイムに関わらず狙ってみたい。
前々回の川口昼間開催で優出していたのは石本圭耶。初日から3連勝を決め、優勝戦でも初Vがありそうな走りだったが、最終的には3着入線。初Vは次回に持ち越しになった。石本はケガのためデビューが遅れたが、デビューしてからは目覚ましい成長を見せている。だいぶスピードが身に付いており、後方から追ってくる選手を苦しませている。今回も前回と同じ川口走路なので、アドバンテージはある。
伊勢崎勢では山中充智が前走の地元で優出3着。予選準決は1着で通過しており、エンジン状態は急上昇している。ハンデ的に抜け出しやすい位置に置かれれば、早めに独走に入るケースも少なくない。その優勝戦で準優勝だったのは高橋絵莉子。武器はスタート。同ハンに数車いても先行する事が多い。試走タイムは出ない方だが、レースではコースを外さず粘り強い走りを見せている。
※3月21日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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福村 唯倫〔川口 A-91(25期)〕
掛川 和人〔川口 A-79(22期)〕
君和田 裕二〔川口 A-140(30期)〕
田辺 誠〔川口 A-186(27期)〕
桜木 公和〔飯塚 A-66(24期)〕
木山 優輝〔飯塚 A-72(33期)〕
山中 充智〔伊勢崎 A-169(28期)〕
石本 圭耶〔飯塚 A-182(34期)〕
走路温度次第では再び松村真の活躍もある!
山陽オートで昼間に行われているプレミアムカップの4日目から、伊勢崎オートではアフター5ナイターが5日間の日程で始まる。昼間のレースの興奮をそのままに、夜の時間帯でも楽しめる。
前回の伊勢崎昼間開催で優勝したのはB級の松村真。3日間の開催でオール1着の完全優勝だった。優勝戦は0ハン単騎からの逃げ。上がりタイムは3・443と、決して良い数字ではないが、走路温度の上昇に助けられた。後続車はなかなか番手を上げることができず、結果的に一番前からスタートした松村がそのまま残る形。走路温度が上がりつつある今、軽ハン勢が絶好の狙い目だ。
その優勝戦には他に栗原俊介、伊藤正真、伊藤正司、湯浅浩も乗っていた。栗原俊は4着。前を走る車が重なり、抜きづらい状態で進めなかったが、エンジン的には多少余裕がありそうだった。エンジンの仕上がりは良い。伊藤正真は最後方からのレースで奮闘していたが、結果的には5着。ただし、近況は追い上げるレースでの内容が良い。捌きの方に上達が見られる。その実父、伊藤正司は優勝戦7着。予選準決は1着で通過していた。前を走る車を抜く態勢を作れれば、必ずインから突っ込んで行く。湯浅は優勝戦8着。今年は2回の優出があるし、近況はよく車券に絡めている。
また、優勝戦には進めなかったが、岩沼靖郎は軽快な動きを見せていた。3走して全て車券絡み。今回もメンバーは手薄なので、連対する機会は増えるだろう。鈴木清市も元気一杯。前走のGIIでは5走中4回車券に貢献できていた。69歳とは思えないアグレッシブな走りを見せていた。年齢と言えば、オート界最高齢の鈴木章夫が来場。2月25日には自身が持つ最高齢勝利記録をまた更新した。今節中にも更に記録を更新させるかもしれない。篠崎実は現在73歳。前走では浜松のGIに出場していたように、走りの方のキレは衰えていない。今回は高齢選手が多いので、特に闘志を燃やしてくるかも。70歳の岩佐常義、68歳の鈴木辰己なども、まだまだレースで見せ場を作れている。
仲口武志は前走も今回と同じ伊勢崎オート。GII開催で、シリーズ中に白星はなかったが、まずまずの走りを見せていた。落合巧は前走の地元で優出し3着。予選準決は共に1着と、エンジン状態は良さそうだった。
※3月16日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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伊藤 正真〔伊勢崎 A-87(33期)〕
湯浅 浩〔伊勢崎 A-115(19期)〕
岩沼 靖郎〔伊勢崎 A-121(25期)〕
伊藤 正司〔伊勢崎 A-142(20期)〕
栗原 俊介〔伊勢崎 A-230(31期)〕
仲口 武志〔浜松 A-65(24期)〕
落合 巧〔浜松 A-68(33期)〕
松村 真〔伊勢崎 B-23(28期)〕
鈴木圭一郎を擁する浜松勢に好調者が多い印象!
山陽オートで特別GIプレミアムカップが始まる。全国ランク上位者から96人が選出されて出場メンバーが決まる。ハンデ構成は10Mオープンか、0オープンのみ。トップ選手達によるガチンコ対決が見られる。
今回出場する中で最上位ランクは鈴木圭一郎。前々走の地元GIでは優勝戦まで進んだが、被害があって落車。しかし、その後の川口GIでは悪影響を感じさせず、初日からオール連対で優出。そこでは6着だったが、試走タイムはしっかりと出ていたのでエンジン面は悪くない。今回は全国ランク1位の青山周平が欠場なので、優勝のチャンスはぐっと高まる。
浜松地区は他にも有力者が多い。伊藤信夫は前走の伊勢崎GIIで優出。優勝戦は4着だったが試走は27の一番時計が出ており、エンジン状態は良好。スタートの切れも悪くなかった。佐藤貴也は前走の地元で優出し4着。機力は上々だ。鈴木宏和は絶好調。前走の地元で優勝していたし、その前の伊勢崎でも優勝していた。この流れのまま今回に臨めるのは大きな強み。金子大輔、木村武之といったSGタイトルホルダーも、エンジン的にはそこそこの状態にある。
開催地区である山陽のトップは松尾啓史。前走の伊勢崎GIIではシリーズ中に白星こそなかったが、全てのレースで車券には絡めていた。エンジン状態はもちろん良いし、道中のレース運びも冷静そのものだった。好調度合いで言えば丹村飛竜の方が上。前走の川口では準優勝。その前の地元ミッドナイトでは優出し3着。このところほとんどのレースで車券に絡めている。丸山智史もエンジンはまずまず。佐々木啓と岩崎亮一はもう少し上積みが必要といった近況か。
川口から来場する中でランクトップは若井友和。前走の地元ではシリーズ中オール連対で優勝していた。優勝戦では軽快な逃げを見せていた石本圭耶をしっかり捕えての優勝。追い込みに力強さが感じられた。その前の伊勢崎GIIでも優出しており、エンジンはかなり高いレベルで保てている。同期の永井大介は前走の伊勢崎GIIでは優出できなかった。エンジンはもうちょっとの状態だが、今回のプレミアムカップは過去に9回の優勝がある。プレミアム男が再び存在感を示すか。山田達也、黒川京介、平田雅崇といったあたりも近況は動きが活発。
伊勢崎は高橋貢、早川清太郎が実力者。高橋貢は前走の地元GIIでしっかりと優出。優勝戦は3着だったが、試走は2番時計の28が出ていたし、前の2車が激しく競り合わなければ割って行けそうな気配はあった。ここ一番での調整力は経験の積み重ねがあってこそ。今回もきっちりとエンジンを仕上げてくるだろう。早川は前々走の川口GIで落車したが、その後の川口一般開催では悪くない動きを見せていた。田村治郎は前走の浜松で準優勝。ただ、最近は最重ハンの10M前で走る事が多いので、最重ハン勢と並んでの競争になるとどうか。多少の不安は残る。
飯塚地区は荒尾聡が長らくエースの座に君臨。前走の伊勢崎GIIでは、予選準決を順当に突破し優出。優勝戦は7車並んだ10Mの大外からの競争で、スタートが決まらず5着の結果だった。展開的に苦しかったが、道中で3車を交わしていた。エンジンは悪い部類ではないだろう。その伊勢崎GIIには久門徹、篠原睦、田中茂の飯塚26期三羽烏も乗っていた。そこでは久門が優勝、篠原が準優勝だった。3人はその後の川口一般開催でもまずまず動いていたので、今回も楽しみな存在。
※3月15日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-8(24期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕
永井 大介〔川口 S-15(25期)〕
若井 友和〔川口 S-9(25期)〕
エンジン好調なのは川原剛、捌きでは中野憲人が上位だ!
山陽で行われているプレミアムカップと日程が重なる関係で、今回の川口ナイトレースはS級やA級上位は不在。A級中堅以下による戦いになる。気温が上がりつつある昨今だが、ナイトレースの時間帯は走路温度が下がってくるので、スピードあるレースが展開される。
出場する中でランク最上位は中野憲人。通常ならプレミアムカップに出場していてもおかしくない実力者だが、最近では最重ハンの10M前で走る事が多い。スタートさえ叩かれなければ、自分のリズムで走れるので展開的には楽になっている。更に今回は最重ハン勢は不在なので、最後方からのレースがメインになる。スタートの心配なくレースに臨めるのは精神的に楽。レース道中の捌きは問題ないので、力強い追い上げを見せてくれそう。
前回の川口で優勝戦まで進んでいたのは高塚義明。結果は6着だったが、準決までの3走はオール2着。ハンデ位置を生かしての好走が目立っていた。優出後なので本人のリズムは悪くない。川原剛は前々走の地元で準優勝すると、その後の浜松でも優出していた。課題のスタートにも一定の改善が見られ、レース道中はスピードに乗れていた。エンジン状態は良い。
その浜松優勝戦には平塚雅樹と深谷俊太も乗っていた。平塚は優勝戦で0ハンに6車並んだ内から4番目の枠だったが、ここでは見事にトップスタートを決めていた。そのまま押し切るかに見えたが、道中で渋沢憲司と田村治郎に交わされて3着入線。それでも試走は29出ていたのでエンジン面は良好。深谷は2番手スタートを決めたが、そこから後退して5着の結果。ただし、近況は成長が著しいので初優勝を迎える日も近そう。今回はメンバーが手薄なので、その絶好のチャンスと言える。
福村唯倫はエンジン堅調。ここ10走中7回の連対。その内訳は1着が1回、2着が6回。圧倒的に2着の方が多く、連下の狙いが妙味となるか。広瀬勝光も着取りが偏っている。近10走中8回の車券絡みがあるが、1着と2着が1回ずつ。3着が6回と、3着になる結果が多くなっている。
軽ハン勢では丸山浩信と吉田幸司の伸びが良さそう。丸山は直線での進み方が良く、コーナーで多少スピードが落ちても直線でグンと車を押し進める事ができる。吉田幸は変わらぬスタート速攻からの粘り込みが光っている。
※3月14日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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中野 憲人〔川口 A-61(24期)〕
福村 唯倫〔川口 A-91(25期)〕
広瀬 勝光〔川口 A-104(30期)〕
丸山 浩信〔川口 A-162(20期)〕
川原 剛〔川口 A-178(26期)〕
高塚 義明〔川口 A-192(29期)〕
平塚 雅樹〔浜松 A-100(31期)〕
深谷 俊太〔浜松 A-141(34期)〕