
記念開催の準決だけに最重ハン以外の選手はハンデが重化した。これがレースにどのような影響を与えるのか。
9R...0ハン両者は好調だが、ハンデが重くなっておりかなり厳しくなる。10線のスタート争いは山本翔が先行か。そこに西原と有吉が続いていきそう。8枠の有吉は同ハンから3番手発進なら十分で、レース道中は冷静に追い上げる。逆転あれば山本翔の速攻や西原の飛び出し。10線勢が競り合うと0ハンの残り目も。
◎ 8 有吉辰也
○ 4 山本翔
△ 6 西原智昭
△ 1 西村義正
▲ 2 山崎進
おすすめの買い目
8=4-126
穴なら 西村義の粘り込み
1-2468
10R...今節中にもエンジン上昇している木村武が永井に先手の攻めで抜け出す。その永井はカマシが決まるようなら先頭争いに加わる。笠木が3日目に白星を挙げ、上昇ムード。吉松憲と満村も一杯の走りを見せそうだ。
◎ 7 木村武之
○ 8 永井大介
△ 5 笠木美孝
△ 1 吉松憲治
▲ 2 満村陽司
おすすめの買い目
7=8-125
穴なら インコースを抑える吉松憲
1-2578
11R...10線大外からでもカマシ先行が決まりそうな荒尾が速攻で抜け出す。松尾啓はエンジン良くなっており、序盤の位置取り次第では優出圏内にまで浮上してきそうだ。0ハンのスタート争いは難解だが、誰が先行してもそこそこペースが上がりそう。
◎ 8 荒尾聡
○ 7 松尾啓史
△ 1 重富英雄
△ 2 渋沢憲司
▲ 3 角翔太郎
おすすめの買い目
8-1237-1237
穴なら 0ハン3車の残り目
123ボックス車券
12R...ここ2走は勝ち切れていない鈴木圭だが、ここはカマシ気味に出て0ハン両者を一気攻め。存在感を示しそうだ。相手は好枠の長田恭。10線から先行できれば鈴木圭に先着もありそう。レース運びの巧さある佐々木が連下の狙い。0ハン両者も仕上がりは良く、必死の粘りを見せそう。
◎ 8 鈴木圭一郎
○ 4 長田恭徳
△ 5 佐々木啓
△ 1 青木隆浩
▲ 2 牧野貴博
おすすめの買い目
8-1245-1245
穴なら ペースを上げる青木隆
1-2458
長田稚也がデイ&ミッド連続V狙う!
37期2車を交えてのオーバーミッド優勝戦。50mに5車並んでおり、スタートが大事になる。おそらく枠ナリに出て行くと思われるが、ここ一番の岩見貴史はダッシュ力を発揮するので要注意。それに篠原睦が乗って行ければ道中で捌くケース十分。直線では長田稚也がいい状態なので離れずマークできれば突っ込みありそう。最インの木山優輝は展開が向けば...の評価。マフラー換えて準決突破した久門徹はもう少し上積みがないと苦しいか。大穴を狙うなら50線勢が激しく競り合った際の前々。両者ともに初優勝がかかる。
深夜のバトルは思いのほかヒートアップしそうだ。
◎ 5 長田稚也
○ 7 篠原 睦
× 6 岩見貴史
△ 3 木山優輝
▲ 4 久門 徹
穴 2 石橋啓士
《おすすめの買い目》
5=7-6 5=6-7 5=7-3
穴 石橋啓士がチギる
2から流し
『G2小林啓二杯』の展望
2016年に創設されてから第10回を迎えた今年、大会史上初めて消音マフラーを使用してのナイター開催として実施されることになった。
ちなみに過去9回のうち鈴木圭一郎に2度のV歴があるものの他7回すべて優勝者が異なり、連覇もなし。新設から第4回大会までは年ごとに開催時期が変動していたが、2020年の第5回以降は6月下旬~7月の実施で定着している。
2022年と昨年の2度、本大会を制している鈴木圭は6月は14走して、2連対を外したのは雨の2度のみ、5月までと比べて1着率が上昇傾向にある。
山陽の夜開催は2022年6月のナイター(優出3着)以来とかなり久しぶりになるが、山陽デイレースは昨年3月~8月に出場した4節すべて無敗で優勝。今年4月の『G1令和グランドチャンピオンカップ』も5戦5勝の完全Vを果たしている。
雨中決戦となった2020年大会を制した有吉辰也は昨年2月と今年4月に山陽ナイター2節へ出走して、合計7戦6勝・優勝2度。そして今大会までの近1か月は各地のデイレース・ナイター・ミッドナイト3節に出場して3節とも優出。どんな条件にもエンジンを仕上げてくる適応力の高さはさすがだと改めて評価したい。
木村武之が夜の山陽を直近に走ったのは昨年10月のナイター3日制で、初日2着、2日目2着から3日目V。その決勝戦は内枠の浜野淳や外枠の松尾啓史・金子大輔を置いて飛び出すと、前団の前田淳や永島潤太郎に対しては自在の捌きを放って快勝した。
直近に消音マフラーで走ったレースは今年5月、朝~お昼に走る浜松アーリーながら、4日制の初日と2日目に2連勝している。
伊藤信夫は2022年の9月、山陽ミッドナイトに2連続で優出して1度優勝。翌2023年の6月にも山陽ミッドナイトで準優勝している。
今月上旬の浜松デイレースは決勝戦で反則妨害を犯してしまったが、準決勝戦を走り終えた直後のコメントからエンジンに好感触を掴めている様子だった。
上和田拓海は川口の消音ナイトレースでおととしと昨年に1度ずつ優勝。今年4月に消音ナイターでおこなわれた『SGオールスター』では3着が4度。キャリアのごく初期から消音マフラーとの相性の良さに定評がある。
過去3年間における山陽の夜開催は3節・11走して、4着1度の他は1着7度・2着3度と完璧に近い成績を挙げている。
永井大介・荒尾聡・早川清太郎は過去3年以内に山陽の夜開催を走っていないが、永井は昨年6月から今年4月にかけて川口の夜開催に『G1キューポラ杯』を含む7連続優出。早川は今春の川口ナイター『SGオールスター』で6戦2勝。荒尾は過去1年間に飯塚ミッドナイトとナイターを1度ずつ優勝し、飯塚ナイターG1(2度)や川口ナイター『SGオールスター』にも優出している。
本大会の初代覇者である丹村飛竜は今期のランキングはA級ながらS級の総合力を備えていることは周知のとおり。今年3月の山陽G2『ミッドナイトチャンピオンカップ』はフライングにより勝ち上がり権利を喪失したが5日間に3勝を挙げてエンジンは相当に良かった。1か月後の川口ナイター『SGオールスター』でも初日から破竹の3連勝と活躍している。
いま山陽の若手で最も伸びざかりなのが山本翔。今期はまず3月末の山陽G2『ミッドナイトチャンピオンカップ』5日制をオール3着以内にまとめて、直後の山陽ナイター3日制は2着・2着・1着で優勝、2週間後の山陽ナイター4日制も2着・1着・1着・2着で準優勝。そして6月下旬に出場した山陽ミッドナイト2節とも優出して決勝戦3着と1着。通算7Vのうち山陽の夜では6度目となる優勝を決めた。
あとは伏兵として注意を払いたい数名をピックアップ。
筒井健太は昨年に山陽ミッドナイトへ2度優出。先月は浜松デイレース『G2曳馬野賞』5日制に出場して3勝、2着1度。そのうち1勝は近況の連対率が高くない雨走路で鈴木圭や佐藤貴也を相手に逃げきってのもので、目下の仕上がり度の高さをうかがわせた。
赤堀翼は過去1年間に山陽の夜開催で16走して、優出こそないものの1着5度・2着6度と高確率で車券に絡んでいる。先月は浜松デイレース一般開催5日制を3連勝で優出したあと『G2曳馬野賞』でも高いスピードを連日披露して優出。準決勝戦は森且行・高橋貢・金子大輔を寄せ付けない独走勝利だった。
吉松憲治は6月に山陽ミッドナイト4節へ出走して2度の優出。特筆したいのは3日間とも濡れ走路となった2節目。それまで連対率の低かった雨を乗りこなして1着・2着・2着の準優勝。梅雨空が戻ってきたとしても軽視できない1車だ。直近節の浜松デイレースで落車した影響が懸念されるが、連勝した初日・2日目も、他落をこうむった決勝戦5周目までの動きも、エンジン気配はかなり良かった。
今年5月~6月に開催された山陽G2『ミッドナイトチャンピオンカップ』で大活躍した村田光希と松尾彩も、経験の浅さを補ってあまりある可能性と爆発力を内に秘めている。
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主な出場予定選手
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松尾 啓史〔山陽 S-26(26期)〕
丸山 智史〔山陽 S-31(31期)〕
丹村 飛竜〔山陽 A-10(29期)〕
松尾 彩〔山陽 A-33(34期)〕
山本 翔〔山陽 A-89(34期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-7(25期)〕
永井 大介〔川口 S-12(25期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-20(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-23(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-27(24期)〕
上和田 拓海〔川口 S-30(34期)〕
文/鈴木
中村雅人が流石のレース運びでVゲット!
0ハンから先行したのは最内の増田。川原がやや遅れて、大外の梅内が続く形になった。20線は最内の内山高が先行すると伊藤正真も続いていく。その外の森がへこみ、中村雅、佐藤励の順で出て行った。
0ハン3車はしばらくスタート後の隊形のまま周回を重ねていたが、2番手に付けていた梅内が増田を交わして先頭に立った。20線勢は中村雅が佐藤励の攻めを上手に抑えながら車を進めていた。そして、0ハン勢を冷静に交わして先頭に踊り出た。その時、佐藤励は中団で苦しんでいた。川原をなんとか攻略できたが3着入線が一杯だった。準優勝は梅内。
中村雅は3節前の優勝を含めて5節連続で優出中だったが、今回も見事に優勝を決めてみせた。試走一番時計タイの機力が味方したこともあったが、レース道中で佐藤励の攻めをうまく封じたことが優勝できた大きな要因ではないか。技巧派として知られる中村雅。捌きの的確さだけではなく、レース運びの巧さを見せつけた一戦だったと言える。
長田稚也が12度目の優勝
前日の準決勝戦で気迫の走りを見せた北原岳哲が堂々の一番人気。レースが発走すると10メートル前の関口隆広をスタート叩いて1周目で2番手へ上がる絶好の展開。40線は5車並びの最内枠に置かれて対抗人気となった平田雅崇が先行したが、2周で長田稚也が差して3番手へ浮上。
北原は4周目に0ハン桝崎星名を交わして遂に先頭へ立てたが、長田稚も続いて桝崎星を捌いて2番手に上がると、5周回1コーナーで北原の内を突いて首位を奪った。残る2周は北原との車間を拡げて反撃する余地を与えず1着ゴール。昨年6月ぶり、通算12度目のVとなった。
3番人気だった佐藤摩弥はスタート速攻が決まらず、1周回1コーナーで内どなりの篠原睦に伸び返されると、その後は篠原の前へ1度も出られなかった。
文/鈴木