
山本翔が一気の攻めで先頭へ!
いつになく難解な優勝戦となった。0ハン両者は元気一杯。先行しそうなのは満村で、現在はエンジンが好調。軽快な逃げを見せ、かなりのタイムを出せそう。そのまま押し切りも十分ある。その満村をマークするのは山崎。道中で満村に隙が生まれれば、インを突いて先頭浮上も可能。
10線3車のスタート争いは大外の五所が先行か。準決では素晴らしい走りを見せており、0ハン両者が態勢を作る前に交わして行く可能性もある。最内の林がスタートで突っ張って行くようなら、0ハン両者への挑戦権が与えられる。高木は今回、同ハンの中でスタート争い劣勢と見るが、時折りドカンと決めることもあるので注意は必要。
誰にでも優勝のチャンスはありそうだが、当ブログでは山本翔を推す。単独最後方からのレースで楽ではないが、元々持っていたスピードに、近況は速攻力がプラスされている。逃げてペース上がる選手が出てくる前に先頭に踊り出るかも。0ハン両者と五所の速攻が連下の狙いとなる。
◎ 6 山本翔
○ 1 満村陽司
△ 2 山崎進
△ 5 五所淳
▲ 3 林弘明
おすすめの買い目
6-1235-1235
穴なら 満村をマーク差しで山崎
2-1356
栗原俊介が雨中の決戦を制した
夕方に開始したアフター5ナイター最終日は強い雨に見舞われ、最終8Rの頃には小雨に弱まったものの走路は乾かないまま決勝戦の発走時間を迎えた。
レースがスタートすると0ハンの雨巧者・高橋義徳が大きく先行。雨の実績に乏しい山中充智は1周回1コーナーへの進入時に車速が乗らず、その山中に単独10線の竹内正浩も加速を鈍らされたように見えて、20線3車並びの内枠から先行した栗原俊介が竹内と山中を叩いていきなり2番手までジャンプアップした。
ただ、逃げる高橋義徳の直線はかなり鋭く伸びていて、追いついた栗原俊は何度もイン攻めを狙いながら手こずらされたが、5周回3~4コーナーで捲り勝負に出たのが効果てきめん。6周回1コーナーでようやく、完全に先頭へ立てた。
栗原俊は2023年11月ぶり、通算7度目の優勝。試走29秒を出した前節のアフター5初日から「エンジンずっと良い状態で乗りやすい」と今節の準決勝戦後に語っていたとおり、思いきった捲りを放てたのは機力に自信を持てていたからだろう。
20~30メートル離れた後方では25期2名による3着争い。20線の中野光公が30線の谷津圭治を3周回あまり抑え込んで先着。谷津は前節の浜松デイレースからの2節連続Vはできなかった。
文/鈴木
高橋義徳が上向いてきた
2走して未勝利と、今節の高橋義徳は目立つ存在ではないが、3月下旬の伊勢崎デイレース初日にそれまでの動きとは一変して圧勝した時と今節の雰囲気がとても似ていて、しかも2日目に凡走した3月とは異なり今節は2走とも良い内容の走りをできている。
今節の初日はスタート巧者の北爪勝義の外枠から飛び出しを決めており、この決勝戦は山中充智の外枠から先行していきなり逃げる展開へ持ち込もう。
栗原俊介が準決勝戦を好タイムで圧勝して逆転首位まで考えられるが、捌きの決め手に欠ける場面が時おりあることは注意したい。その点でいえば中野光公の捌きは的確にして鋭い。谷津圭治も準決勝で示した攻撃力を発揮できれば浜松デイレースからの連続Vも十分あろう。
山中充智が先行した場合は独走に警戒したい。3月のアフター5で濡れ走路3着、4月上旬のアフター5では濡れ走路1着と、最近は雨走路をこなすケースが見られる。
◎ 2 高橋義徳
○ 4 栗原俊介
△ 6 中野光公
▲ 7 谷津圭治
穴 1 山中充智
おすすめの買い目
2-4=671
穴なら
1=2-467
文/鈴木
ゴール間際の大逆転劇
前年2024年にSG初制覇した黒川京介に続いて、またも川口からニューヒーローが出現! 佐藤励がSG初制覇を成し遂げた。
青山周平が2枠から好スタートを放って逃げ態勢。4枠の黒川京介はその外に付けるが青山周はブロックを駆使して抜かせない。1枠の青山周が2枠の黒川を完封して8周回を逃げ切った今年3月の特別G1プレミアムカップ決勝戦を再現するようにレースは始まった。ただプレミアムカップと異なっていたのは、今回の決勝戦には佐藤励も出走していたことだ。
2周目、黒川に詰まってスピードの下がった鈴木圭一郎を捲って佐藤励が3番手へ上がると、3周回ホームストレッチで黒川の内へ入って2番手へ。そして4周回バックストレッチで青山周へイン差しを仕掛けて入れず、黒川と鈴木圭に捲り返されて4番手まで後退したが、そこまでの一連の走りから、まだチャンスはあると手応えを掴めたのではないか。
8周回2コーナー立ち上がりで佐藤励は今度はインから鈴木圭を攻めて再び3番手に上がり、依然として先頭集団を形成していた青山周と黒川へ車間を詰めると、クライマックスは10周回のラストに待っていた。最終周回3コーナー、乾坤一擲の捲りを打ってきた黒川に、青山周は渾身の突っ張りで抵抗。両者はゴール寸前コースを大きく外へ取る形になった。そのガラリと空いたインを1本の白い矢が風のように駆け抜けた。佐藤励がSG初優勝を決めた瞬間だった。
準決勝戦を追えて今節無敗の5連勝。レース後に『10周戦向きのエンジンです』と語った佐藤励は、枠番選択でみずから選び取った1枠からスタート先行できなくても、道中いったん黒川や鈴木圭に抜き返されても、決して諦めなかった。デビュー3年あまりでSG初制覇した鈴木圭の最短記録を抜くことはかなわなかったが、デビュー5年目での戴冠は、6日制を完全優勝したことと合わせて素晴らしい記録だ。
今後の川口レース場、未来のオートレースを支えるスターが、また1人誕生した。
文/鈴木
筒井健太が4年半ぶりに優勝
スタート後1コーナー少しもつれる場面があり、このことが筒井健太にとっては有利に作用した。
0ハン2車並び外枠の小林頼介が発走直後に内線寄りへ降りてきて、10線に4車いたうち浅野浩幸と鈴木健吾はややコースをふさがれる形になり、直後の1コーナーでは稲川聖也が小林頼に外へ振られてスピードに乗りきれなかった。そのとき、10線最内枠の筒井健太だけがスムーズに1周目を乗りきり、同ハン3名に10メートルほどのリードを作れた。そして2周回ホームストレッチで下平佳輝を捌いて先頭を奪うと、あとはペースを上げるのみ。速攻抜け出しから逃げに持ち込むのが得意なレーススタイルである筒井にとって願ってもない絶好展開となった。
後続は3周回で浅野浩が2番手、少し離れて稲川が3番手へ。5周回1コーナーで稲川が浅野浩を差して2番手まで進んだが、単独20線から追ってきた中野憲人が浅野浩を捲り、5周回4コーナーからの立ち上がりで稲川を切り返して2着に浮上した。
筒井は2020年10月以来の通算7V。次節の地元浜松G1『開場記念ゴールデンレース』へ良い形で挑めそうだ。
文/鈴木