長田稚也の気配が一変した
初日を再試走31秒で3着に敗れた長田稚也はレース後「車が全く行っていない」とこぼしていたのが、2日目の準決勝戦は試走27秒へと大幅にタイム上昇。それでもレース前半はハンデが10メートル前の人見剛志が素早くハナに立ったので、レースの流れが速くなると重ハン勢は追いづらくなりそうだと思われたが、長田稚は後半の周回に迫力の追い上げを見せると、人見を捌いて逃げに持ち込んでいた岩崎亮一を捕えて1着ゴール。勝ち時計3.349秒も速かったが、数字や形に表れない速さと強さを感じさせた。
丹村飛竜もレース後半のイン攻め決まったが、複数の車が重なった際に割って進めるアシがあるかどうかは、準決勝戦の内容では不安も残る。
角が準決勝戦で示した直線の威力は、青木隆浩より強めに見えた。準決勝戦と異なり早めに突破できてペースをみずから作る展開になれば、後続を離しての独走もありそう。
◎ 7 長田稚也
○ 2 角翔太郎
△ 1 青木隆浩
▲ 6 丹村飛竜
穴 4 山本翔
おすすめの買い目
7=2-164
穴なら
4=6-7215
文/鈴木
西翔子がSGレーサーたちを翻弄
鈴木圭一郎が人気にはなったが、3連単ひとけたオッズはなく、5番人気には1号車の首位車券が推されるというふうに、『鈴木圭絶対』のムードではなかった。
レースは、今節4日制の2日目から直線の強力なパワーを見せていた西翔子が単騎0ハンから逃げて、20メートル最内から先行した栗原佳祐が10メートル差ほどまで接近して追走する展開。だが3周目を過ぎた辺りから栗原佳が目に見えて滑り始めて車間が開いた。そこへ、前半の周回で同期の金子大輔に競り勝った佐藤貴也が登場し、6周回1コーナーで栗原佳の内を突いて2番手へ。
しかし最後までハイペースを保った西は独走ゴール。過去の自己最高タイム3.364秒には届かなかったが、本走3.371秒でS1鈴木圭をはじめとするSGホルダーたちを相手に見事1着。2023年8月以来となる通算3度目の優勝を決めた。
次節に臨むのは、地元浜松デイレースで今月22日から開催されるG2ウィナーズカップ。ハンデ重化することが想定されるが、最重ハンの10メートル前に置かれても今節に示したエンジンの威力ならグレードレースでも十分に通用しそうだ。
文/鈴木
鈴木2車の追いだが0ハン西に警戒を要する
1月8日の浜松決勝戦は吉林直都の振り切りを許した鈴木圭一郎が、今回は2025年の初笑いへ猛攻撃を披露する。金子大輔のエンジンが初日から仕上がっており、鈴木圭と競り合う形に持ち込めるなら逆転するケースまで考えたい。
そして西翔子もまた2日目から直線のパワーが非常に強力だ。3日目の準決勝戦は追い上げてきた鈴木宏和をレース後半に引き離して圧勝。決勝戦でも、スタート力の高い佐藤貴也や鈴木宏和が鈴木圭の進みを道中で多少でも喰い止めるようだと、単騎0ハンからハイペースの逃走劇を決める可能性が十分ある。
今節の栗原佳祐はスタート先行した同ハン選手へ反撃しての好走が続いており、そうそうたる強豪たちと横並びになった決勝戦でもレースぶりに注目したい。
◎ 7 鈴木圭一郎
○ 5 金子大輔
△ 2 栗原佳祐
▲ 4 佐藤貴也
穴 1 西翔子
おすすめの買い目
7=5-241
穴なら
1-2=754
文/鈴木
井村淳一が小気味良く攻め上がる!
前節準優勝だった浜野翼は今回も優出した。ハンデは0ハン単騎なのでレース序盤から自分のリズムで走れる強みがある。ただ、最近の上がりタイムを見ると逃げ切るまでにはやや心許ない数字。後続が競り合うような展開になればいいが、5車並んだ20線から誰かがやってきそうだ。
その20線のスタート争いは、ラインに角度が付いているので枠ナリ発進か。スタート力は上位の辻が大外からカマシ気味に出ていくか。今節、乗りっぷりが良いのは井村。スタート直後の位置取りにやや不安な面はあるが、同ハン勢を交わして浜野翼を追う態勢を作りそう。一対一に持ち込めばスピードある走りで捕えることができる。30線単騎の久門は、スタートで20線勢を何車か叩ければ、いくらか展開が楽になる。最内の利で町田の大駆けもあるだろう。
◎ 4 井村淳一
○ 1 浜野翼
△ 7 久門徹
△ 2 町田龍駿
▲ 6 辻大樹
おすすめの買い目
4-1267-1267
穴なら 辻の大カマシ
6-1247
シルクカップ男・青山周平が大会5連覇達成!
風が強い優勝戦ながら試走26で他の選手にプレッシャーかけた青山周平。同期の佐藤摩弥が27、昨年は20m前で準優勝の三浦康平も27と同タイム。有吉辰也は29でスタート行ければ...の評価。2連単オッズは8-6、8-4に集中となり、8-7、6-8と続く。3連単は8-6-4、8-6-7、8-4-6が10倍を切っていた。
スタート飛び出したのは三浦。佐藤摩も付いて行き青山周は1コーナーやや流れたに見えたが鈴木聡太と有吉辰也へ切り込み3番手。すかさず佐藤摩も差して三浦を追う。一旦、引いたかに見せて(距離測ってたかも)2度目は三浦を捌いた。抜かれた三浦も離されず喰らい付くが、青山周はコースを外さずに走る。最後は二の足使い突き放してゴール。佐藤摩は後半ペース落ち有吉辰也が接近も抑え込んで3着。3連単は8-4-6 780円で3番人気、2連単8-4は370円の2番人気で幕を閉じた。
これで青山周は令和3年から5年連続のシルクカップ優勝。さらにG1レース29個目のタイトルで、高橋貢・飯塚将光の記録を塗り替えた。『夢のまた夢』は現実のものとなり、力を付けてきたヤングレーサー達のお手本、いや『来るなら来い』と言ったところか。このまま勝利を重ねて行けば今年中に1000勝も見えてくる。