黒川京介が完全優勝を決めてくる!
飯塚オートで行われているGI開設記念レースの準決では大きな波乱があった。最終12Rで圧倒的一番人気の青山周平がスタート後にまさかの落車。11Rでも地元のエース・有吉辰也が追い込み決まらず優出を逃した。
ここまで負けなしの4連勝で優出は黒川京介。準決では荒尾聡の外枠から先行し、一気に先頭に立つと上がり376の好タイムを叩き出した。スタート巧者の荒尾の外から先行したのも凄いし、4連勝で優出は驚異。準決の上がりタイムだけ見れば鈴木圭一郎の方が上だが、準決の中で走路温度が一番高かった9Rで出した黒川の数字も負けてはいない。エンジンはかなり仕上がっている。優勝戦でも鋭いスタートを決めて早めに先頭を奪い、ハイペースの逃げに持ち込むとみた。2019年以来のGI制覇を完全優勝で達成しそうだ。
全国ランク1位の鈴木圭も優勝可能な状態。今節は初日に2着を取ったが、そこからは破竹の3連勝で優勝戦入りを決めてみせた。準決は10Rで走っており、その後のレースの1着選手よりも良い上がりタイムをマークしている。エンジンの仕上がりは万全だ。スタートの切れも上々で、黒川より先に出るようなら寄せ付けない走りで先着ゴールも十分ある。中村杏亮は3日目までイマイチな状態だったが、準決で動きが一変した。楽ではないハンデ位置から猛ダッシュを見せると、速攻を決めて先頭を奪取。そのまま有吉ら後続を振り切りゴール。スタートが決まらず、追い込むレースになると不安はあるが、準決のようにスタートで好位置を取れれば優勝も見えてくる。
準決で敗れはしたが荒尾聡や中村雅人も優勝のチャンスがなくはない。荒尾には準決以上のスタートが求められる。それが決まり、エンジンの底上げもできれば高いブロック力で後続を封じ込めるか。中村雅は準決で序盤の展開が良くなかったが、怒涛の追い込みを見せ2着入線。記念の優勝戦で8周回になれば、もっと中村雅の威力は増してくるだろう。久門徹と鈴木宏和は準決で最終12Rで走り、展開が良く、タイムも出やすい走路温度だった割に、実際のタイムは物足りなかった。優勝戦へ向けて相当な上積みができないと厳しくなるだろう。
◎黒川京介
○鈴木圭一郎
△中村杏亮
△荒尾聡
▲中村雅人
山田真弘が調子を上げてきた!
開催が続く川口オート。前回は昼間開催だったが、今回はナイトレースになる。出場するのは前回走っていた選手が主で、その時の動きを中心に振り返ってみる。
前回優勝したのは山田真弘。優勝戦では10線に4車並んだ大外から先行してみせた。その後も一気に先頭に踊り出て、押し切りゴール。終わってみればシリーズ中はオール連対だったし、連日スタートも切れていた。乗り手のリズムは絶好調と言える。あとはハンデの変動があるのかどうか。重化するとさすがに展開が厳しくなる。
準優勝だったのは山田徹。1周目で山田真にやられてしまったが、そこからはズルズルと後退することなくしっかりと追走できていた。スタートは安定しない面あるが、今はエンジンが仕上がっており、スピードはかなり出ている。特に冬場は山田徹にとって好成績を残しやすい気象状況と言える。3着は鈴木清。レース序盤はそこまで良い展開ではなかったが、密集した中団のインを鋭く突いていくことができた。変わらぬイン走法は健在だし、試走タイムがそこまで出ていなくても狙える点は大きな強み。
4着は森谷隼人。エンジン的には足りていない感じはあるが、スタートはそれなりに切れており上位着に食い込んでいる。更に上の成績を目指すならエンジンの底上げは必要か。永井大介は5着だった。スタートでは20線の大外からカマシを決めていたが、道中の進み方は甘かった。試走タイム自体は出ていたので、これをレースにつながるようにしたいところ。7着は中野憲人。以前は大きな課題としていたスタートが、近況は切れるようになってきた。同ハンから先行するシーンも多く見られるし、最重ハンの10M前の位置をより生かせる状況になっている。阿部剛士は優勝戦で故障。リアタイヤがパンクし、戦線離脱となったが、準決まではオール連対だったのでエンジン面は問題ない。
今回出場する中でランクトップの佐藤摩弥は、前走は準決3着で優出はできなかった。ただ、4走して全て車券に絡めていたのでエンジン自体は上々。今回は優勝戦まで進むか。中山光も準決3着で惜しくも優勝戦には進めなかったが、初日から連勝を決めるなど迫力ある捲りが決まっていた。平田雅崇、掛川和人もエンジンはまずまずで戦える状態にある。
前々回の川口オートは今回と同じナイトレースだったが、そこで優勝していたのは佐藤励。3日間の開催でオール1着。優勝戦は試走27の上がり346が出ていた。今回と同じ時間帯で結果を出せており、ナイトレースで連続優勝もあるか。
外来S級は木村武之のみの予定。その木村武は前走の浜松で完全優勝を決めてきた。優勝戦では外枠の佐藤貴也にスタート行かれたが、道中で差すと、その後も激しい競り合いを制していた。佐藤貴の差しを封じることができるのは木村武の状態が良い証拠。今回の地元・川口に割って入れるだけの機力がある。
※11月21日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐藤 摩弥〔川口 S-6(31期)〕
永井 大介〔川口 S-12(25期)〕
木村 武之〔浜松 S-21(26期)〕
鈴木 清〔川口 A-1(23期)〕
中野 憲人〔川口 A-35(24期)〕
山田 徹〔川口 A-46(24期)〕
山田 真弘〔川口 A-65(24期)〕
佐藤 励〔川口 A-100(35期)〕
オート界の現ツートップが参戦する!
飯塚オートで第67回GI開設記念レースが始まる。最近は気温が急激に低下し、それに伴い走路温度も下がってきている。走路へのタイヤの食い付きが良くなり、スピードあるレースが展開されている。
前年度の優勝者は加賀谷建明。その時は長期療養明け1節目でいきなり優勝を決めてみせた。それからも加賀谷は連続で優勝を決めていたが、今年の夏場は調子を欠いていた。それでも前走の川口では準優勝。加賀谷の持ち味であるスピードが生かせる気象状況になりつつあり、昨年の同大会のような活躍を見せるか。
前年度の準優勝は中村杏亮。自身GI初優勝とはならなかったが、今年に入ってからGIを2つ制している。記念レースで勝つだけの力量を身に付けており、前年になしえなかった今大会の優勝をもぎ取るか。前年度の優勝戦3着は浦田信輔。この大会は過去に4度優勝している相性のいい大会。一時期は調子を落としていたが、前走の飯塚開催で久々に優勝していた。今大会5度目の優勝へ向け、良い状態で初日を迎えられる。
今回出場する中で実力ワンツーは鈴木圭一郎と青山周平。どちらもSG日本選手権以来の出場で青山が優勝、鈴木圭が準優勝だった。特に青山は6日間のシリーズでオール連対。抜群の安定感で今節も初日から白星を重ねてきそうだ。前年度のこの大会は優勝戦まで進んだものの5着だった。前回の分は今回でリベンジを果たしたい。鈴木圭はSGで準優勝だったが、シリーズ中には4回の白星があった。エンジン状態はもちろん良い。
開催地区・飯塚の現トップは有吉辰也。SG日本選手権では優出し6着だった。その後の地元でもまずまずの動きだったし今回も楽しみ。今大会は過去に3度制覇している。相性は良いと言える。荒尾聡はSG以来の競争。準決ではスタートで珍しく空回りし、いきなり最後方になってしまった。そこからの追い上げも決まらなかったが、最終日は白星で締めていた。エンジンはもちろん良い部類。SGで悔しかった分まで今回に思いをぶつけてくるか。近況、力を付けているのは長田稚也。SG日本選手権では優出4着だったし、その後の飯塚開催でも準優勝していた。今年はGIダイヤモンドレースを制しており、地元GIで連続優勝も十分ある。
外来S級で他に有力なのは中村雅人、金子大輔、松尾啓史、鈴木宏和など。中村雅は前々走の伊勢崎で優勝。その後の川口はイマイチだったが、エンジンが折り合えば優勝争いに参加できる。金子は前走の浜松で優出4着。ここ数節は自分の走りができている。松尾啓は前走の浜松で優出3着。そこでは最後方からのレースになったが、試走27の一番時計を叩き出したエンジンを駆り、強烈な追い上げを見せていた。ちなみに前年度の今大会は優出6着だった。鈴木宏は未だに記念タイトルを獲得していないが、それが可能な技量は身に付いている。ちなみに前年度の今大会は優出8着。
※11月日20時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-8(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-10(27期)〕
中村 雅人〔川口 S-5(28期)〕
中村 杏亮〔飯塚 S-14(33期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-16(26期)〕
前回優出組は今回も活躍しそう!
伊勢崎オートはリレー開催。前回の最終日が今回の前検となり、最終日の次の日が今回の初日となる。出場するのは前回走っていた選手がほとんど。レースの時間帯も、そう変わらないので前回の動きは大いに参考になる。
前回優出していた中からは5人が連続参戦予定。その中でS級は内山高秀と田村治郎。内山高は長らくエンジンがまずまずの状態を保てている。スタートでも外枠の選手に行かれることは少なく、枠ナリ発進は死守できている。前回よりはメンバーが薄くなるので、連続しての優出も十分ありそうだ。田村は初日から連勝で優出を決めていた。田村もここ数節はエンジンが高い位置で安定。レース道中の攻めに強引さだとか、派手さはないが、落ち着いた走りで番手を上げていけている。この流れはしばらく続きそう。今回も期待できる。
A級で優出していたのは新井日和、伊藤正真、落合淳。新井日はスタートの切れが良く、同ハンの外枠に置かれていても先行するケースが多い。捌きの面ではまだまだ改善の余地はあるが、スピード面ではかなりのモノを持っている。レース序盤で抜け出せる展開なら積極的に狙っていける。伊藤正真はエンジンが良いのはもちろんのこと、レースを重ねるごとにスタートが巧くなってきている。以前は外枠の選手に出て行かれるシーンも多かったが、今は最低枠ナリには出ることができている。レース序盤の展開作りがだいぶ楽になり、それが好成績につながっている。攻めの方も捲りだけではなく、インも使うようになってきた。選手としての総合力が増していると言っていいだろう。落合淳は昔から雨巧者。重走路なら自信を持って走ることができている。今はエンジンが良いので良走路でも結果を出せている。スピードはそこそこある。課題としているスタートさえこなせば上位着を取れる状態にある。
吉原恭佑は前走で結果を出せなかったが、整備で立て直してS級としての存在感を示したい。数節前から好成績が続いているのは三浦康平。ハンデが軽くなったのも一因ではあるが、走りの方にも自信が戻ってきた様子。その証拠に前走からハンデが10M重くなっても、以前のような着を取ることはなく車券に絡めていた。冬場になってきて持ち前のスピードを発揮しているのは桜井晴光。重走路では苦戦するシーンもあるが、良走路では大外を回ってかなりのスピードが出ている。他で近況の動きがまずまずなのは鈴木聡太、栗原俊介、伊藤正司、佐久間健光あたり。
B級では伊藤弘幸が好調。スタートが切れているし、直線の伸びも良い。今は重ハン勢に楽に追い込ませないだけの機力がある。渋太い走りで奮闘しているのは芝崎茂信、松本渉。好スタートからのイン粘りができているのは米里信秀。猛ダッシュからの速攻が決まっているのは矢内昌木だ。
※11月19日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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内山 高秀〔伊勢崎 S-30(26期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-31(30期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-40(32期)〕
新井 日和〔伊勢崎 A-10(35期)〕
伊藤 正真〔伊勢崎 A-18(33期)〕
桜井 晴光〔伊勢崎 A-90(26期)〕
落合 淳〔伊勢崎 A-152(29期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 A-154(28期)〕
永井大介がシリーズの核になりそう!
16日までナイトレースが行われていた川口オートだが、今度は18日から4日間の日程で昼間のレースが行われる。S級選手の参戦予定は4人と少なく、A級やB級にも優勝のチャンスが広がるシリーズとなる。
直前のナイトレースで優出していたのは平田雅崇と押田幸夫。そこでは押田幸が3着だった。0ハン単騎からの逃げで粘っていたが、佐藤励と加賀谷建明に交わされてしまった。それでもメンバーが揃った中で3着なら十分な結果。平田はスタートしてから好位置につけたが、なかなか番手を上げられなかった。ただ、試走は一番時計タイ。エンジンの仕上がりは悪くなかった。
今回出場する中で実力ナンバー1は永井大介。前々走のSG日本選手権ではしっかりと優出し3着の結果だった。その後の伊勢崎一般開催では思うような結果が出なかった。今回は地元での開催なので、良いと言えるところまでエンジンを仕上げてくるか。掛川和人はSG日本選手権以来のレースとなる。そこでは初日こそ白星だったものの、2日目以降は失速。ただ、前々走までの一般開催では十分通用する動きを見せていたので、今回もおそらく上位争いに加わってこれるだろう。中山光はスピードが十分出ている。前走の準決ではスタートが決まらず苦しい展開になったが、そこから佐藤摩弥を差し返すなどパワーある走りを見せていた。
大木光も準決では車の進みが悪く6着の結果になったが、その前の伊勢崎では優勝戦まで進出していた。エンジン自体は悪くないので、あとはレースアシが出てくると番手を上げていける。同じ伊勢崎優勝戦には山田徹も乗っていた。山田徹は長らくスタートに難を抱えているが、道中回り出してからはスピードに乗って走れている。走路温度が下がってくるこの時期は、持ち味を出しやすい条件となる。
森且行は11月8日の川口優勝戦に乗っていた。外枠の佐藤励にスタート行かれて展開が厳しくなり、追い上げ決まらず5着だった。復帰後の初優勝はまたも持ち越しになったが、いつでもそれが可能なぐらいの機力は保てている。池田政和は前々走で復帰後初優勝を決めた。前走の準決は試走から動きが良くなく8着。ただ、その前後の日は普通に動いていたので、エンジンは問題ない。
外来は浜松勢に注目。平塚雅樹は好スタートからの速攻で着をまとめている。中村友和と関口隆広はレース序盤こそ動きが鈍いが、中盤から後半にかけての追いアシは強烈。成績にムラある和田健吾は、前走の伊勢崎では上位着で収められていた。独走に入ると力を出せるのは赤堀翼と広瀬豪彦。上昇ムードは野上史豪。木村直幸はB級のハンデの恩恵を受け健闘中だ。
※11月17日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-12(25期)〕
平田 雅崇〔川口 S-27(29期)〕
中山 光〔川口 S-44(32期)〕
掛川 和人〔川口 S-45(22期)〕
森 且行〔川口 A-16(25期)〕
山田 徹〔川口 A-46(24期)〕
押田 幸夫〔川口 A-85(32期)〕
池田 政和〔川口 B-112(23期)〕