
岩手競馬が冬休みの間、昨年話題の人・これから話題になるだろう人・遠征中の騎手達のお話しをうかがう『この人に聞く』を掲載します。
第3回は笠松競馬で短期所属中の陶文峰騎手です。
東海地区に短期所属で来るのは初めて、遠征でもデンゲキヒーローで来て以来(2004年名古屋グランプリ・3着)なんですが、「前に来たことあるよね」って覚えてくれている人がいて、こちらがびっくりしました。
亮(※名古屋で短期所属中の高松亮騎手)が頑張っていて勝ち星で先行されているけど、自分は3月までいるし、とりあえず1勝くらいはね、勝って帰りたいです。
正直どれだけ乗せてもらえるか・・・と思っていた名古屋開催でも結構騎乗依頼をしてもらえましたし、笠松での所属厩舎もこれから馬が増える予定。なのでこの後は楽しみにしています。【談】
この時は「笠松に戻ったら勝ち星を挙げたいよね」と話していたのですが、残念ながら今時点で勝ち星無し。人気薄で上位に突っ込んで穴を開ける・・・というのは何回かあるのですがねぇ・・・。まだ1ヶ月以上期間が残っているし、そろそろ、ね・・・。【横川典視】
岩手競馬が冬休みの間、昨年話題の人・これから話題になるだろう人・遠征中の騎手達のお話しをうかがう『この人に聞く』。第2回は今季調教師となった高橋純調教師です。
いや、冗談抜きにして本当に大変な1年だったな、という印象でした。何もかも勉強・勉強の1年でしたね。
馬が集まらないのは半ば覚悟していたけれど、ここまで大変とは。ただ、1年目はあくまでやってみてどうなるか?の年だと考えていましたし、管理馬達も苦しい中でよく頑張ってくれたと思います。
同期(※板垣調教師)が勝ちまくっているんでプレッシャーがなきにしもあらずですが、この経験を活かして2年目に少しでもいいところを見せたいと思っていますよ。【談】
岩手競馬が冬休みの間、昨年話題の人・これから話題になるだろう人・遠征中の騎手達のお話しをうかがう『この人に聞く』を掲載します。第1回は騎手から調教師に転身した板垣吉則調教師です。
騎手から調教師になって、半年間があっという間でしたね。
「調教師」という仕事や立場は、今までずっと横から見ていたけれども、自分でやってみるとそれはもう大違い。全くの未知の世界、何事も初めての経験でした。
もともとスタートの時点から時間が無かったですからね。昨日まで騎手で今日から調教師、みたいになって慌ただしく開業。準備に取れる時間がほとんど無かったからいろいろ同時進行で。
ここまで勝てたのはオーナーの皆さんのおかげで馬が集まった事と、厩務員さんも一生懸命がんばってくれたおかげです。オーナーのおかげで馬房にはほとんど空きが出なかったですし、厩務員もよく頑張ってくれるから任せる事ができた。今年の勝ち星はちょっとデキ過ぎだと思うけれど、周りの皆さんのおかげですね。
うん、どっちが楽かと言えばやっぱり騎手だね。勝ち負けのプレッシャーはあるけれどレースの時だけだからね。調教師は調教からレース、レース後の管理、その後は次戦へ向けた調整とずっと考えなければならないし、それ以外にも獣医さん、鉄屋さんの手配、飼い葉をどうするか、預託料、給料、税金・・・。他に頭を使う事が一杯で。大変でしたよ・・・。
今年はうまく勝ち星を増やせましたが、この先2年目、3年目とうまく土台を作っていく事が大事だと思っています。5年くらいかけて、しっかりした「板垣厩舎の形」を作っていきたいですね。(談)
村上昌幸調教師みたいに調教師でも1000勝突破、どうですか?と振ってみると「無理無理!俺なんかじゃ100年かかるよ!」と笑い飛ばされてしまいましたが、こちらもぜひ・・・と期待したいですよね。1300勝を挙げた騎手が40歳を前に転身したのですから、計算くらいはしてみても、いいんじゃないでしょうかね・・・。【横川典視】
先週予告いたしましたので、鞍掛山をご紹介いたします。
岩手競馬では、昨シーズンより一部の一般競走にもレース名を付けて実施しています。4月26日の9レースは、「岩手の山」シリーズのひとつとして『鞍掛山レース』がおこなわれました。
レース名になった鞍掛山は、盛岡側からは岩手山の手前に見えるこんもりとした山。岩手山に比べると小さな丘のように思えますが、標高897mと低めながらも立派な峰で、気軽な登山コースとして、小学校の団体登山からシニアクライマーまで高い人気があります。
人気がある一番の理由は、やはり山頂からの眺望でしょうね。木々の間を抜けて頂上の広場に出たとたん、これです。
目の前にどーん!と聳える岩手山。まさに「どーん!」としか言いようがありません。この景色を見れば登りの疲れなど吹っ飛んでしまうというものです。
このピークに至るには2つのルートがありますが、なだらかな尾根道を歩きながら樹間にちらちらと岩手山が望める西側コースの方がオススメ。キツイところはあまり無く、登山に慣れていない人にも難しくない山だと思います。ただし、そこには落とし穴が・・・・ やや急な上りを過ぎて尾根に出ると、ゆるやかな上りとほとんど平らな散歩道のようなルートが続きます。所々で視界が開け、牛や馬のいる放牧場や遠くに北上山地が望め気持ちの良い道なのですが、林間を登っていて前方に空が開けてくるとピークが近いように感じるもの。「よ〜し、もうすぐ頂上だ!」と思ってしまいます。しかし広場に出ると目の前にはまた上りが。これが3回ほど繰り返され精神的に疲れるルートでもあるのです(笑)
出発点は東西どちらのコースも村営の「相の沢キャンプ場」で、このキャンプ場は小岩井農場の奥にあります。山頂までの所要時間はゆっくり歩いても2時間ほどなので、早朝から登ってお昼は小岩井の牛乳とジンギスカンというのもアリかもしれませんね。
盛岡からほど近く高さも手頃なこの山は、冬でも登山客が絶えません。天候さえ安定していれば、テレマークスキーやスノーシュー(洋かんじき)で冬山を楽しみながら山頂へ達することができます。あるいはそれらを装備した人がある程度登山道を踏み固めれば、長靴でも十分。そして山頂はこの光景。
上の写真にある立て看板がすっかり雪に埋もれています。長靴でも登頂可能と書きましたが、踏み固められた1本のラインを踏み外すと膝上まで雪に埋まってしまいますよ。
このように岩手山の絶景スポットとしても人気の高い鞍掛山。位置関係から岩手山の寄生火山と思われがちですが、しかし地質的には岩手山よりも古いのだとか。それを発見したのはかの宮沢賢治といわれています。童話作家として有名な賢治ですが、地質学者としてこの周辺は何度も調査をしており、作品中にも『くらかけの雪』『小岩井農場パート1』などに描かれています。
晴れた日にはOROパークからも岩手山の傍らに見える鞍掛山。登山なんてという方もいちど散歩気分で登ってみてはいかがでしょうか。
(文/写真・佐藤到)
岩手競馬には、岩手の山から名をとったレースがあります。なかでも岩手三山と呼ばれる名峰は伝統の重特競走名に使われており、早池峰山は早池峰賞、姫神山は姫神賞(※近年は下級条件で行われている)、そして岩手最高峰・岩手山はその二つ名から岩鷲賞として施行されていますよね。
その他でも例えば七時雨山は3歳路線の重要なレースとなっていますし、南昌山、五葉山の名も見られます。また今年度は平場に県内各地の名所等がネーミングされているので、いっそうの山名を番組表に見ることができるようになりました。いづれもレースの条件や内容とは特に関連は無いようですが、これほどの面積を山池に占められ、“日本のチベット”とまで言われる岩手ですから、山のイメージを競馬に結びつけるのも良いのでは、というか、使わないのは勿体ないですよね。
当ブログ閑話休題担当のわたくし、たま〜に趣味で山に登ったりしています。なので、岩手競馬のレース名になっている山岳に行ったときには、読者のみなさまにもそんな山々をご紹介していきたいと思います。
・・・と言いながら、最近さっぱり登ってないんですよね。仕事がそれほど忙しいわけでもなく、むしろ仕事が少なくて困っていることのほうが多いのですが。どうも時間の使い方が下手なようですね。ちょっとした買い物や私用で一日がほぼ潰れてしまったりすることがよくあります。もっと効率的に動かないと、人生の貴重な時間を何割か無駄にしてしまいますよねぇ。時間を上手に使える方に、コツを教えて欲しいです。
さてそんな状態ですが、先日は撮影仕事で鞍掛山に登る機会を頂きましたので、来週は岩手山のお隣・鞍掛山の案内をしたいと思います。お楽しみに。
(文/写真・佐藤到)