4月21日、土曜日の第6レースで菅原勲調教師がデビューしました。そのレースは惜しくも3着、当日のもうひとつのレースも3着。さて初勝利は・・・と思っていた所、22日の第11レースで見事優勝。デビュー3戦目にして早くも・・・の美酒となりました。
その勝ち馬マイネヴィントはJRA時代には3歳オープン特別で入着、東海地区に転じてもA級で勝ち負けをしていた馬ですから岩手のB2級なら普通に好走するはず。
それが逆にプレッシャーのようなものになっていたのか、レース前の菅原勲調教師は口で冗談を言いながらも表情にはどことなく堅さが感じられただけに、狙い通りに勝ち抜いた時の笑顔は本当に嬉しそうなものでした。
その辺の細かい話は岩手競馬の公式ページとかで見ていただくとして、自分が「あっ」と思ったのがこの話。
菅原勲調教師いわく「自分は騎手のデビューの時も最初のレースが3着で初勝利が3戦目。昨日の結果を見ると"初出走・初勝利"というのも決して不可能な話じゃなかったけれど、こうしてみると騎手の時と同じ歩みになったのは縁起が良いスタートなのかなと思う」。
初戦3着、3戦目で初勝利というだけでも新人調教師としてはなかなかないスタートなんですけども、自分の騎手デビューの戦績とも重ね合わせるとは!
とすれば、調教師としても4000勝・・・??その問にはさすがに笑って首を振られましたが、まあ4000と言わずとも500勝、いや1000勝を目指してほしいものです。この勝利が、「調教師・菅原勲」がこれから作って行くであろう足跡の、記念すべき第一歩である事を祈ると共に期待しております。
対抗格はやはり(5)リーガルファルコンでしょう。JRA時代は結局1年半で9戦、新馬戦2着が最高というキャリアでしたが岩手に移って一変。底力のある所を見せました。今回は距離短縮のうえハンデも前走比2kg増し、やや不利な材料になった感がありますが、そこはまだまだ変わり身が期待できる若さでクリア。
三番手は(6)アースグラヴィティを。前走はまだデキひと息かな、という仕上がりから2着に食い込んでいます。この馬にとっては距離短縮はプラスでしょうし、当然叩いた上積みも計算したい所。
以下ヒモには(8)リュウノツバサと(9)ウェイアウトバジー。前者は本来それほど合うとは言えない距離で負けた前走で過小評価をしたくない。後者は転入初戦をきっちり勝った点を高く評価して格下と決めつけずピックアップ。ここに来て外目の差しが決まりやすくなっている事もあり、混戦ムードという事なら外を採ろう、という姿勢でもあります。
●10Rの買い目
馬単(3)=(5)、(3)=(6)、(5)=(6)、(3)=(8)、(3)=(9)
新年度の岩手競馬が始まって早くも2週間が過ぎた。昨年は同時期の開催がなく、データ面で予想陣も手探り状態だったが、ようやく傾向が読めてきた。
詳しくはテシオ特集をご覧になってほしい。
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何点からピックアップすると
・1300m戦(全23レース)
脚質別連対数
逃げ=11回
先行=25回
差し=10回
・1400m戦(全27レース)
逃げ=11回
先行=27回
差し=14回
追込=2回
・1600m戦(全14レース)
逃げ=3回
先行=11回
差し=12回
追込=2回
先行有利が水沢コースの特徴だが、差しタイプの活躍が目立つ。仮に雨が降った場合はその限りではないが、差し脚質でも十分届く。あと1枠が鬼門となっているので頭の片隅にインプットしてください。
22日メインはB1級馬による特別「新緑賞」(水沢1400m)。前走・岩手日報杯へ出走した組が12頭中8頭。ほぼ再戦ムードが強くトーホクキング、リュウノケンシロウのラインは堅そう。
ただ若干条件が変わっている。まず距離がマイルから1400mへ短縮され、優勝したトーホクキングの負担重量が1キロ増えている。前走の着差がクビ差、0秒1。リュウノケンシロウの逆転するファンクターがそろった印象で、軸はこちらの方が妥当かもしれない。
それでもトーホクキングを本命視したのは、物凄い速度で成長を続けているから。勝ち味の遅さがずっとつきまとっていたが、それが嘘だったかのように豪脚が冴え渡っている。岩手日報杯も完全にリュウノケンシロウの逃げ切りパターンだったが、それを力でねじ伏せる勝ちっぷりで周囲の度肝を抜いた。
本質的にはマイル以上がベストだろうが、今の充実度なら距離など問題にしない。ここも勝ちあがってオープン戦線に殴り込みをかけてほしい。
ダイメイジュエリーは表現は悪いが、淡白なタイプ。自分の型に持ち込むと強さを発揮するが、逆になればアッサリとレースを投げてしまう。成績が安定しないのはそれが最大の理由だ。
その中で昨年の新設重賞・OROターフスプリント(芝1000m)で3着に粘って高配当を演出。一昨年の白嶺賞(水沢1600m)でも逃げ切り勝ちを決め、超万馬券の主役を演じた。
前走・岩手日報杯は2番人気に支持され、2番手を追走したが、直線で失速7着。踏ん張りがきかなかった。しかし今回は1400mが舞台。1ハロンでも距離が短縮されれば粘り切る可能性も十分。人気2頭に一泡をふかすか。
シュクモモコは岩手日報杯で0秒2差3着。トーホクキング動いたのを見てスパートをかけたが、そこでモタモタして馬券圏内から一度外れたが、直線で盛り返して3着。根性のあるところを披露した。展開向けば連対突入まで。
あとは岩手初戦を快勝ヴィッテリア、ひと叩きされたケイジーウィザードを連下押さえ。
◎(12)トーホクキング
○(7)リュウノケンシロウ
▲(6)ダイメイジュエリー
△(2)シュクモモコ
△(5)ヴィッテリア
△(3)ケイジーウィザード
3連単は12、7の1、2着折り返しから3着6、2本線。あとは5、3を3着押さえ
馬複は 7-12、6-12、2-12
<お奨めの1頭>
11R マイネヴィント
菅原勲厩舎が自信を持って送り込んできた1頭。中央1勝、名古屋A・B1級で1勝した馬がB2編入は恵まれた
いよいよ菅原勲厩舎が始動する。記念すべき出走第1号は4月21日、第6R・ウインベルフラワー。前走は板垣厩舎所属で0秒4差2着だったが、勝ったのが格上エスユーシルバー。果敢に逃げて2着を死守した。
そのとき、ウインベルフラワーをパドックでじっくり見たが、まだ冬毛が残って仕上がり途上。今回は叩かれた上積みを見込め、好勝負に持ち込むこと必至。今回、コスモサンドリヨン、エンゼルスナイパーが強敵だが、初出走初勝利の快挙をやってのける可能性がある。菅原勲新調教師はどんな気持ちでレースに臨むのか、興味深い。
続く出走第2号がメイン10レース「コマクサレース」(B1二組 水沢1600m)のディテール。岩手転入後、ほぼ菅原勲騎手が騎乗。教養センターで講習を受けているときだけ阿部騎手に乗り替わったが、いわゆるお手馬で9勝を荒稼ぎした。
昨年の水沢戦で2連勝を飾り、シーズン終了後は神奈川でずっと乗り込んでいたという。B2からB1へ昇級し、メンバーは骨っぽくなったが、年をまたいで3連勝の可能性も十分にある。
そのディテールに立ちはだかるのがソノマンマ、新参ヴァンエボン。ソノマンマは盛岡芝を得意としてオープン特別・桂樹杯でも3着入線した実績を誇る。しかし芝オンリーではなく、水沢3勝、盛岡ダート1勝。昨年最終戦の水沢も快勝してシーズンを終えた。
今季初戦・岩手日報杯はトーホクキング、リュウノケンシロウなど強豪が集まり、流れに乗れず9着。ちょっと精彩を欠いた印象だが、それでも0秒6差と大負けはしていない。走破タイム1分43秒8をマークしており、このメンバーなら勝ちタイムに匹敵する。
ヴァンエボンは中央0勝、南関東0勝といまだ未勝利を脱出していない。ただ中身は決して悪くはなく中央ダート1700、1800mで2着2回3着2回。南関東でも2着1回3着3回とソコソコの結果を残してきた。これならB1は通用しておかしくない。
モエレアンドロメダは初戦のB1戦で9着。4番人気に支持されたが、早々と失速してしまった。しかし、この一戦で見限るのは早計。スンナリの流れになれば決め手は決してヒケを採らない。1枠が微妙だが、うまく馬群をさばけば巻き返しに転じて当然。
あとジャンドゥーヤは昨シーズン終盤に息切れ。この冬休みがちょうどいいリフレッシュ期間となったはず。実力はB1で3勝マークで証明済み。今季初戦のハンデはあるが、アッサリのシーンまで。
◎(8)ソノマンマ
○(2)ヴァンエボン
▲(10)ディテール
△(1)モエレアンドロメダ
△(5)ジャンドゥーヤ
3連単は2、8、10の3頭ボックスが本線。あとは1、5を3着押さえ
馬複は 2-8、8-10、1-8、5-8
<お奨めの1頭>
11R ブライトベイ
昨年は開幕から3連勝を飾ったが、その後は脚部不安のためにリタイア。前走が10ヶ月ぶりの実戦だったが、タイム差なし2着。久々を叩かれて今度は首位を譲れない
南の方では桜満開というニュースを見ますが、水沢競馬場もここ数日の急激な気温上昇に、そろそろ桜が咲き始める気配が漂ってきました。
水沢競馬場は向こう正面の桜並木が有名ですが、1コーナーの所にも何本か桜があって、例年そこの木が競馬場の中でいちばん早く咲いています。1コーナーの桜が咲いて、だいたい1週間で向こう正面が咲く・・・というのが例年のパターン。
ということで土曜日に様子を見に行ったところ、ほとんどのつぼみがだいぶ膨らんできていました。まだ「すぐに咲く」って感じではないですが、早ければ来週の週末あたりには咲き始めるのではないでしょうか。となると向こう正面の方は再来週、ちょうどGW開催のあたりか、それとも最近の暖かさにもっと早まるか・・・。
昨年の水沢競馬場の桜は、4月26,7日頃に満開を迎えました。もう少し早く満開になるといわれていたのがその頃になってちょっと気温が低めになって、わずかに遅くなったということでした。
そんな昨年の今頃は、震災の影響で競馬の開催がなく、向こう正面の桜並木もせっかく満開になったのに見に来る方がほとんどいない、という状態でした。
今年は2年ぶりに桜並木を眺めながらの競馬を堪能できそうです。あとは競馬開催日と最盛期が重なって、そして良いお天気に恵まれますように。桜並木もきっと、たくさんの人に見てもらえる時を心待ちにしていることでしょう。
写真は昨年/桜が満開になった水沢競馬場
15日メインはオープン戦線突入をつげる「赤松杯」(水沢1600m)。5月13日、復活したマイル重賞「第37回シアンモア記念」へ向けて各陣営とも意欲満々で出走する。
当初、登録のあった年度代表馬カミノヌヴォー、最優秀古馬ゴールドマイン、みちのく大賞典馬コアレスレーサーは大事を取って自重した。仮に出走すれば人気を背負うであろう実力馬たちだが、シーズンが始まったばかり。万全の態勢で臨んでほしい。
その結果、興味深いことにマイネルビスタ以外、すべてマイルが合うメンバーがずらり。各陣営とも適性十分と踏んで意欲満々で臨んできた。なかでも注目はトウケイニセイ記念でワンツーフィニッシュしたヒカルジョディー、リリーレインボー。
ヒカルジョディーは中央芝の短距離のみを使われて4勝準オープンからの転入。ダート初めてでも初戦から人気の一角を形成したが、4、8、10着と凡走。パワー勝負にとまどっている印象を与え、トウケイニセイ記念では12頭立て10番人気。
白嶺賞では確かに4角で不利があったが、それでも重賞での好走は厳しいだろう―との評価が大勢を占めていた。ところがスタートこそ一息だったが、3角からスパートをかけて4角先頭。そのまま押し切って低評価を見事に覆した。
今季は早い時期から乗り込みを開始して状態万全。時計のかかる馬場になった際に若干の不安を残しているが、トウケイニセイ記念の強さを見せられたら主軸視するのが当然だろう。
逆転首位をもくろんでいるのがリリーレインボー、そしてノーワンエルス。リリーレインボーは中央時代、ダート短距離を専門に3勝2着4回後、笠松を経て転入。相手なりに駆ける堅実さを発揮して着外一度のみ。絆カップ3着、トウケイニセイ記念2着など抜群の安定感を誇った。
ネックは「勝ち味が遅いこと」(瀬戸調教師)に尽きるが、今週末の天気予報によると良馬場での競馬。そうなれば前目で競馬ができるリリーレインボーにも勝機は十分にある。
一方、ノーワンエルスは札幌・2歳新馬(芝1200m)を勝ち、函館2歳S6着、3戦目に両目。早い時期に2勝をマークし、京王杯2歳Sにも駒を進めて0秒4差7着。その後は頭打ちのレースを繰り返し、障害2戦、ダート1200mを使って転入。
ダート戦は未知数のところがあるが、500キロを超す大型馬なら克服して当然。岩手に新しい風を吹き込むか、関本浩司調教師も気合いが入っている。
マイネベリンダは昨年、順調さを欠いて1勝のみ。不本意なシーズンに終わったが、今季はいつになく上々の滑り出し。まだ本来の動きとは言えないが、調子ひと息でも気分良く逃げれれば強じんな粘り腰を披露。水沢マイル通算7勝の実績も不気味さに輪をかける。同型アンダースポットとの折り合い次第ではアッサリのシーンまで十分考えられる。
マイネルビスタは2500m重賞・北上川大賞典を見事優勝。それを含めて盛岡4勝と広いコースを得意とし、小回り水沢は割り引きが必要。しかしコーナーワークさえうまくこなせれば重賞ウィナーの貫禄を見せる可能性も。あとは中央準オープンから転入の古豪スーパーワシントンも若干押さえたいところだ。
◎(8)ヒカルジョディー
○(2)リリーレインボー
▲(9)ノーワンエルス
△(3)マイネベリンダ
△(1)マイネルビスタ
△(5)スーパーワシントン
3連単は 8、2、9の3頭ボックスから3、1、5を3着押さえ
馬複は 2-8、8-9、3-8、1-8
<お奨めの1頭>
4R エスユーシルバー
B2からC2へ降格した初戦、プラス20キロでもアッサリ直線抜け出して完勝。相手はアルマダの2-6一点