今シーズンの岩手競馬は8日、9日の2日間を残すのみ。3.11東日本大震災で大きなダメージを受け、再開のメドが立たなかったが、5月14日に盛岡競馬が開幕。
そしてシーズン当初、被害甚大だった水沢開催を見送ったが、12月10日にようやく再開。年明け9日まで開催できることは奇跡的。これはすべて皆さんの支援があったからこそ。心から感謝いたします。
8日メインはC1級「はまゆり賞」(水沢1600m)、主軸はブライティアアネル。岩手転入後、連対を外したのは3走前、錦秋湖賞10着一度のみ。このとき1番人気に支持され、2番手を追走したが、直線で失速。1400mからいきなり1800mへ距離延長されたのがこたえたのに加え、先行馬には厳しい流れとなった。
それで勢い止まる可能性もあったが、続く一戦で2着確保。大器シャインリーオウ相手に向正面からまくって一旦先頭。乱ペースを作りながらも善戦。そして前走は2戦のうっ憤を晴らすかのように6馬身差をつけて圧勝した。
タイム平凡だったのは馬場のせいなので、あまり気にしなくていい。同じ水沢1600m戦なら逃げ、もしくは2番手キープから主導権を握ること必至。特別をキッチリ勝って来シーズンに弾みをつけたい。
逆転筆頭はルクールロゼ。秋に足踏みをした時期もあったが、反撃に転じて目下4連勝中。C1昇級も難なくクリアーした。しかも近2走は2頭のマッチレースに持ち込んだ末の勝利。根性あるところも披露した。
ネックは1600m延長だが、中央時代にダート1700m戦を3度使われてむしろ望むところ。ブライティアアネルの出鼻を叩いて一気押し切るシーンまで考えられる。
ユキマツリは前走・かまくら賞で2番人気に支持されたが7着。後方から差を詰めただけに終わったが、明らかに1400mの忙しい競馬が合わなかった。ベストは前々走を快勝したように水沢マイル戦。反撃に転じて当然だろう。
ライクキャロットの前走は強いの一語。後方じっくり待機策から2コーナー過ぎにスパート。外からスルスルと進出し、4コーナーでは先陣に取りつくと逃げるローテスイートピーをアッサリ交わした。今回、メンバーが強化されて同じ芸当ができるかどうかだが、いずれにせよ追い出してからの反応はB級以上と見て間違いない。
あとは堅実な差し脚が武器コスモクルトゥーラ、大外でも前走逃げ切りの再現を狙うマイネルフューラーも押さえたいところだ。
◎(5)ブライティアアネル
○(9)ルクールロゼ
▲(8)ユキマツリ
△(2)ライクキャロット
△(7)コスモクルトゥーラ
△(11)マイネルフューラー
3連単は5、9の2頭軸から2着2、8。3着に7、11の24点フォーメーション
馬複は 5-9、5-8、2-5、5-7、5-11
<お奨めの1頭>
11R コアレスランナー
水沢巧者ぶりを存分に発揮して桐花賞2着。強豪がトウケイニセイ記念に回り、ここは役者の違い明らか
本日の担当は松尾康司です。みなさん、新年明けましておめでとうございます。今年も岩手競馬をよろしくお願いします。
3日メインはB1級「ダイヤモンドダストカップ」(水沢2000m)だが、正直、頭を悩ます一戦だ。オウシュウサンクスの評価に最後の最後まで迷ったからだ。
結論から先に言うと本命とした。今シーズン14戦6勝2着5回3着1回。着外に沈んだのは7月、JRA条件交流・アンタレス賞8着一度のみ。それ以外はすべて3着以上にまとめ、馬券的にお世話になった方も多いはず。抜群の安定感を誇っている。
ただオウシュウサンクスは今年こそ、オープン戦線に殴り込みをかけて欲しかった1頭。B1で止まっていること自体、不思議でならない。個人的にはB1からでも長距離重賞・北上川大賞典へ挑戦して欲しかった。追ってバテない脚は2500m戦に打ってつけだった。
しかし現在もB1条件。実際にはすでにA級入りしているが、格付け変動の関係で今回もB1据え置きで走れる。
9月の1800m戦で白星をあげて以降、勝ち星から見放され2、3着止まり。運のなさもあったが、なかなか突き抜けることができなかった。
そして迎えた水沢戦。初戦は○、2戦目▲としたのは攻め馬担当の話。「右回りになったら掛かるところがなくなって、動きがぎこちなくなった」と不安をこぼした。先にも記したようにオウシュウサンクスの評価は高い。しかし取りこぼしを続けた上で水沢に替わるのは心配だった。
しかし、そんな杞憂をあざ笑うかのように2戦とも圧勝。特に前走・銀嶺賞では大外、58キロの酷量を背負っての逃げ切り勝ちには、ただただ脱帽するしかなかった。今回も58キロを背負い、2000m延長に不安が残らない訳ではないが、2戦の圧勝劇を見せつけられたら主軸視するしかないだろう。
逆転筆頭はマイネルリファイン。昨年、不来方賞でロックハンドスターの2着。今季初戦も2着にまとめ、前途洋々かと思わせたが、その後は凡走の連続。吉田司調教師は思い切って夏場に休養を決断し、2ヵ月後に戦列復帰。
休み明けを3着にまとめ、ようやく本調子を取り戻したかと期待を集めたが、その後も連続3着。消化不良のレースを続けている。
しかし今回はベストとも言える2000m戦。昨年のダイヤモンドカップではコアレスランナーの2着確保。そのコアレスランナーは12月31日の桐花賞で2着に健闘したことを考えればアッサリあって不思議なし。悲願のシーズン初勝利を飾りたいところだろう。
シュクモモコは目立たないが、確実に成長し続けている。JRA交流(芝)を快勝し、ス来方賞4着、前々走・ゴールデンステッキ賞2着。前走は追い込み届かず3着に終わったが、これは流れが合わなかっただけ。距離を味方に一気に主役に躍り出るシーンまで。
あとはダービーグランプリ以来の実戦だが、乗り込み量に不足なしガッテンモントレー、ジリ脚タイプで2000mは歓迎ケイジートレジャー、決め手上位アースグラヴィティにもマークが必要だろう。
◎(4)オウシュウサンクス
○(2)マイネルリファイン
▲(9)シュクモモコ
△(8)ガッテンモントレー
△(11)ケイジートレジャー
△(1)アースグラヴィティ
3連単は2、4の2頭軸から8、9。3着に1、11の24点フォーメーション
馬複は 2-4、4-9、2-9、4-8、4-11
<お奨めの1頭>
4R トウカイアタッカー
前走は1枠が災い。スタート直後につまづいて馬群に包まれてしまった。今度は二のテツを踏まず反撃首位
年が明けて2012年となりました。
昨年は本当にいろいろなことがあって、忘れることができないような出来事も多々ありました。
あの3.11以前と以後、同じ「岩手県」でもまったく別なものになってしまった。そんな感覚がしてなりません。
また、震災直後の被災地で感じた、呼吸をするだけでも身体の中がざらざらするような緊張感。あの感触は一生忘れる事ができないだろう、とも思います。
とはいえ、こうして暦が変わり、歴史のページがまたひとつ新たになった事で、何かが変わってくれるのではないか?そんな事を願ってみたりもします。
この新しい年が、皆さんにとっていい一年でありますように。
まずは「第37回桐花賞」ファン投票の結果から。応募総数は9639票で堂々、1位で選出されたのがゴールドマイン(1040票)。2位がわずか33票差の1007票でカミノヌヴォーとなった。
これが今年の桐花賞最大のテーマ。昨年のロックハンドスターに続き、カミノヌヴォーが3歳馬優勝を果たし、世代交代を完了させるか。それとも古馬が意地を見せるか。非常に興味深い一戦となった。
シーズン当初、桐花賞は盛岡開催の最終日12月5日(月)を予定していた。しかし関係各位の支援、ファンの応援によって奇跡的に水沢開催が12月10日から再開。それに伴って桐花賞は例年と同じく12月31日(金)へ移行。大晦日の恒例行事を実現できる運びとなった。これを心から祝福したい。
主軸はカミノヌヴォー。桐花賞史上9頭目の3歳制覇を果たすと見た。岩手デビューで7戦5勝2着1回(JRAで一戦も含む)の成績を引っ下げて南関東へトレード。当初は南関東の速い流れにとまどいっ放しで凡走の連続だったが、今年8月に2勝マーク。B3戦で10着に敗れた直後に再転入した。
初戦は大敗直後だったため4番人気の評価だったが、古馬A級馬を相手に1・8秒の大差をつけて圧勝。ハイレベル地区で揉まれてきた経験を如何なく発揮した。
その破壊力から3歳重賞・不来方賞は圧倒的な1番人気に支持されて出走。ベストマイヒーローが不在の中、4角先頭の横綱相撲で完勝。待望の重賞タイトルを手にした。
続いて地元の期待を集めて全国交流・ダービーグランプリに駒を進め、南関東の実績上位馬を相手に、これまた完勝。地の利もあったが、それ以上に自身の成長力が確かだったことを証明した。
その後は桐花賞1本に照準を絞って調整。右回りに替わって掛かるところを見せなくなった(千葉幸喜調教師)のが不安といえば不安だが、2歳時に水沢3戦3勝だからおそらくコース替わりも問題なし。先輩馬を一蹴し、世代交代を完了させる。
逆転筆頭はもちろんゴールドマイン。シーズン初戦の北海道遠征・コスモバルク記念以降、岩手の看板レースにフル出場。マーキュリーC、クラスターCで6着に善戦し、マイル重賞・青藍賞を優勝。また東京競馬場で行われた南部杯にも参戦した。
帰郷後、北上川大賞典3着、栗駒賞2着、そして白嶺賞5着と足踏みを続けているが、白嶺賞は馬場と展開が合わず仕方なしの結果。一昨年の桐花賞では斎藤雄一騎手と初コンビを組んで優勝。今や斎藤騎手は主戦ジョッキーになるまで成長を遂げた。
白嶺賞を叩いて桐花賞は当初の予定どおり。元々、白嶺賞は過去3、4着と振るわず陣営のショックも少なかったのは事実。桐花賞2度目の優勝に意欲満々で出走する。
ツルマルヤマトは相手なりに駆ける堅実さを身上とするタイプ。ただ決め手勝負になると劣る面は否定できず2、3着が多いのはそれが理由。1600m戦で2勝マークだが、おそらくベストは長距離戦。北上川大賞典(盛岡ダ2500m)で2番手追走から4角で早め先頭。ゴール前でマイネルビスタに交わされたが、見せ場を十分作ったことからも長距離向きを裏付けている。
コアレスランナーは抜群の水沢巧者。前走は待ちに待った一戦で、好位からアッサリ抜け出して4馬身差。水沢2000mも2戦2勝と自信の舞台。B1条件下でも適性を前面に上位争いをもくろむ。
北上大賞典馬マイネルビスタにも敬意を表さなければならない。大跳びの馬で小回り水沢対応に若干不安あるが、ツルマルヤマトと同様、長い距離が向く。
あとは格を度外視でトーホクキングも狙ってみたい。目下2連勝の強さがケタ違い。特に前走は追い込みタイプが一変、掛かり気味に追走しながら直線で力強く抜け出して完勝。今が充実期と言っても過言ではなく、果敢な挑戦が楽しみだ。
◎(4)カミノヌヴォー
○(2)ゴールドマイン
▲(12)ツルマルヤマト
△(8)コアレスランナー
△(5)マイネルビスタ
△(10)トーホクキング
3連単は2、4の2頭軸から2着12、8。3着押さえで5、10の24点フォーメーション
馬複は 2-4、4-12、4-8、4-5、4-10
<お奨めの1頭>
1R ファントムクォーツ
目下3連勝と波に乗り、すべて圧勝。C2ではモノの違いが明白で連勝を伸ばすのみ
年末・年始は実質連続開催とあって、非常に慌ただしい時期です。今年はそれでも2日・2日という並びが続くので楽ですけども、何年か前にあった年末5日連続・正月をおいて3日連続とかはさすがにしんどかったですね~。今年は南関東とか東海地区が実質2週間くらい連続での開催ですね。まことにお疲れさまです。
馬券を買う方もたいへんだろうと想像しますが、意外と年末は年末、年始は年始で気持ちの区切りがつきますよね。やっぱり新しい年となるとそれなりに切り替わるもので。
おいしい馬券をたくさん獲れた方も、そうでなかった方も、この年の瀬の開催でいったんシメていただいて、新年の開催を気持ちよく迎えていただければ・・・と思います。
今回の相手に勝ち負けできるようなら本物だし、そうあってほしいと期待をこめつつの◎です。
対抗は(12)ユキマツリ。今季は人気で来ないかと思えば人気薄で飛んできたり、いろいろ驚かされることが多かったように思いますが、ここに来てどちらかといえば勝ち星先行、崩れ方も小さくなっているように好調サイクルに入っている模様。距離も合うはずで非常に怖い存在です。唯一のハンデ対象となっていて+1kg、それが大きな影響を及ぼさなければ。
(8)パチャールマニスもかなりの力の持ち主だと思います。2走前の特別はかなりのハイレベルで、3着とはいえ上々の内容でした。前走であっさり巻き返したこともなんの不思議もありません。ただ、この馬は距離が長めの方が力を出せそう。それゆえ少し控えめの評価に留めました。
以下は(11)コスモクルトゥーラと(6)ココロノマドを押さえに。どちらも前走は人気薄での勝利でしたが、元々の力量・水沢コースとの相性を考えればあながちフロックとはいいがたい・・・と見るべきです。
●10Rの買い目
馬単三連単フォーメーション (3)・(12)→(3)・(12)→(6)(8)(11)
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