
先週23日から始まった水沢競馬。当初、中間の豪雨の影響で高速決着の連続だったが、日曜日から徐々に馬場が乾いていった。
それに伴い、時計がかかるようになり、先行馬とインをキープした馬の好走が目についたが、日曜日5レース以降は徐々に差しタイプも台頭。月曜、25日になるとさらに顕著となった。
激しい雨こそないが、相変わらず岩手はぐずついた天気が続いている。それが競馬にどう影響するか。わずか1週間でもガラリ変わる可能性もあり、いち早く馬場傾向を把握したいところ。
参考までに30日(土)、第1レースは先行できるグッデイを本命。第2レースも転入初戦で逃げて4着に敗れたイエローストーン◎。そして第3レースは先に行きたい馬が多く、控える競馬も問題ないデルマダイマオウ、ビジンノカガミを本線とした。
おそらくこの3レースである程度の傾向が分かるはず。しっかりチェックしてほしい。
メイン10レースはA級二組「新涼特別」(水沢1600m)、12頭立て。先行したいのはダイワマックワン、マイネルアウストロ。その気になればザドライブも先にいける。
ザドライブはナムラタイタンと同一馬主。表舞台はナムラタイタンにまかせ、ザドライブは一貫して平場を使って<0.3.3.1>。馬券対象から外れたのは6走前だったが、それでも0秒2差4着。毎回上位争いを演じている。
その半面、今季は詰めの甘さがネックとなり、いまだ未勝利。ここ2戦も最後もうひと伸びが足りず3着に終わっている。
ただ今回はメンバー弱化は明白。絶好の勝機は間違いないが、馬場に泣く可能性も十分考えられるので連軸としての◎。
マイネルアウストロは中央1000万下から転入。動きの良さから厩舎の期待も大きかったが、初戦は好位から退いて9着。案外の結果に終わったが、叩かれて反応が一変。2戦連続でタイム差なし2着にまとめた。
コース替わりも問題なく、メンバーは強化されたが、岩手初勝利のシーンまで。
トーホクアローは先行有利の馬場では苦戦。典型的な追い込みタイプで届かないケースも多いが、4走前の水沢1600m戦でザドライブをアッサリ交わして快勝。桐花賞3着の実績もあり、差しが届く馬場なら一気突き抜ける。
シグラップロードはただ1頭の3歳馬。開幕戦のスプリングカップを快勝し、初重賞を獲得。以降もやまびこ賞、岩手ダービー・ダイヤモンドカップでライズラインの2着を確保した。その後、モタついているのが気がかりだが、斤量がこたえたとも解釈できる。56キロに戻って古馬を一蹴するか。
ダイワマックワンは先行有利の馬場なら間違いなく買いだ。園田から再転入後、2勝2着1回。前走は雨の影響で芝からダート変更となったが、逃げてシャイニータキオンの2着に粘った。取捨は馬場次第。
トーホクキングはかつての迫力を取り戻していないが、前走5着ながら0秒7差。道中の手応えは悪くない。コース適性はみちのく大賞典を優勝した水沢。ソロソロ一発あるかもしれない。
◎(8)ザドライブ
○(10)マイネルアウストロ
▲(5)トーホクアロー
△(3)シグラップロード
△(4)ダイワマックワン
△(1)トーホクキング
<お奨めの1頭>
8R ランデックハーツ
転入2戦目から破竹の進撃4連勝。叩かれながら迫力が増す一方。いずれ3歳重賞でも好勝負を演じるに違いない
●3歳馬の古馬編入
お盆が明けての水沢競馬がスタートしましたが、今開催から3歳馬が古馬と同じ格付けに編入されるいわゆる「3歳の古馬編入」となって、特に下位クラスで勢力図が変わっております。
この23日土曜・24日日曜、3歳馬対古馬の戦績は3歳馬が9勝、古馬が4勝(※クラスを問わず3歳馬と古馬が対戦したレースの成績。3歳馬のみあるいは古馬のみのレースは除く)。特にC2級では3歳馬が大活躍しています。
近年のデータからも「下位クラスほど3歳馬の独擅場」、それがしばらく続く・・・というのがこの時期の大きく見た傾向。逆に言えばA級やB1級などの上位クラスではそれはまだもうしばらく先になる・・・という事でもあり、そのあたりの強弱をうまく判断できれば馬券の狙い目も絞っていけるのではないかと思います。
●坂口裕一騎手戦線復帰
7月に怪我で離脱した坂口裕一騎手が、23日の第2Rから復帰しました。その初戦は4着でしたが24日の2Rでは早速復帰後初勝利。怪我の方ももう問題ないそうで、以前の活躍を期待しても良さそうです。
坂口騎手が戻ってきたならあの馬も・・・。ナムラタイタンも早ければ青藍賞で始動の予定との事。とすれば青藍賞→南部杯→JBCとほぼ1ヶ月の間隔を採りながら進んでいく可能性が高いという事にもなり、ナムラタイタンの活躍にも期待したいですね。
●10Rの買い目
馬単(7)=(4)、(7)=(6)、(7)→(5)、(7)→(8)(7)→(2)
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24日、B1「ムーンライトカップ」(水沢1800m)の主役はテンショウリバイヴ。まずは個性際立つこの馬の紹介をしてみたい。
父プリサイスエンドはミスプロ系エンドスウィープ産駒。2008年が日本での初年度産駒で毎年、ダートでの活躍馬を輩出している。
ただ、気性難を抱える馬が少なくなく好、凡走の落差が激しいのが玉にキズ。テンショウリバイヴも南部駒賞4着、岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、不来方賞3着などビッグレースで好走するが、ポカも多くコンスタントに結果を出すことができなかった。
今回も同じか分からないが、本馬場入場後、二人でゲートまで連れていかなければならないはず。しかも途中で走路脇の草をいきなり食べたりする。つまり、やんちゃ坊主なのだ。
そんなテンショウリバイヴを温かく見守っているのが川島厩務員。普通ならば叱るケースでもテンショウリバイヴのやりたいようにやらせる。何故なら気分をそこねると一気にパニック状態に陥るからだ。
納得がいくまでずっと我慢比べ。そんな川島君に頭が下がるが、テンショウリバイヴはいい環境の中で着実に成長。今シーズン当初2戦こそ仕上がり途上で着外だったが、以降は毎回上位争いを演じ、完全にひと皮むけた。
近3走は連続で3着に終わったが、最初は水沢1800mの大外枠。続く2戦は実績の低い盛岡戦と敗因がはっきり。それでも苦手盛岡でコンスタントな結果を出している方を評価するべきだろう。
そして今回、地元水沢に戻ってベストの1800mが舞台。しかも4走前に快勝したときと同じ2番枠。内で折り合いをつけて脚を貯め、直線で一気に弾かせた。その再現濃厚と見る。
レディアントデイズも目立たないが、4歳を迎えてひと皮むけた。勝ち切れないレースが多いが、1勝2着5回の中身がすばらしい。どんな条件でもコンスタントに結果を出してきた。こちらは1800mの1番枠。逆転の目は十分ある。
ツルマルナルトは中央0勝、高知1勝から転入。当初はB1がきつく流れにも手こずっていたが、実戦を使われるたびにペースに慣れ、前々走で直線一気を決めた。前走は降雨の影響で芝からダート変更で伸びを欠いたが、それでも4着確保。今度の1800mが最大能力を発揮できる。
イマジンジョンは南関東から再転入して<5.2.1.1>と連対率77・7%、複勝率88・8%と驚異的な安定感。ただ、一度馬券対象から外れたのが盛岡ダート1800m・エイプリルカップ5着。距離に若干不安を抱えているが、目下2連勝の勢いで突破するか。
トップチェッカーは典型的な追い込みタイプ。前走3着で復調の兆しがうかがえたが、先行馬不在でスローになる可能性大。自力で抜け出せないだけに、押さえに落ち着く。
◎(2)テンショウリバイヴ
○(1)レディアントデイズ
▲(3)ツルマルナルト
△(4)イマジンジョン
△(5)トップチェッカー
<お奨めの1頭>
5R リトルキング
前走はコスモメロスとのマッチレースを制し、驚異的なタイムで1着。この勢いに乗る一手だ
先週の盛岡開催からずっと雨の日が続いている。その雨が開催日までずれ込むのはほぼ確実。高速決着の可能性が高いと見て間違いない。
まずはこの話題から。8月16日、重馬場の芝1600mを舞台に行われた今シーズン第一弾の2歳重賞「第15回若鮎賞」は3番人気キモンイーグルが快勝した。
芝は未経験だったが、終始4番手インを追走したキモンイーグルは直線でも最内を突いて鋭く進出。兄ハカタドンタクも重馬場の3歳交流・オパールカップ(芝1700m)を逃げ切ったが、まさにその血が騒いだ。
父は今年2月に急逝したコパノフウジン。2日前の14日、門別1000m「第1回フルールカップ」でコパノハートが8馬身差で圧勝したが、こちらも父はコパノフウジン。数少ない産駒が亡き父に重賞2勝をプレゼントした。
キモンイーグルの次走予定は「テシオ杯ジュニアグランプリ」だが、中央挑戦も視界に入れている。500万下で出走できれば福島芝1800mのキンモクセイ特別。またオーバーした場合には福島2歳ステークスへのチャレンジする予定だ。
久しく岩手所属馬の中央挑戦がなかったが、キモンイーグルが名乗りを上げる。彼女の動向に注目してほしい。
23日メインはB1・水沢1300m「JBCイヤー芙蓉レース」。まだ馬場傾向は皆目分からないが、どんな馬場になってもニホンピロララバイの主役は揺るがない。
今季7戦7勝と敵なし。特に短距離1本に絞ってからの強さが桁違い。前々走の水沢1300m戦ではトウホクダンディーが保持していたコースレコードを0秒2更新。1分20秒2の驚異的タイムで圧勝した。
前走、盛岡ダート1200mでも余裕の直線抜け出しを決めて完勝。ここは勝負付けの済んだメンバーだし、仮にオープンでも本命になる実力馬。自身の連勝をどこまで伸ばすか期待がかかる。
相手筆頭はエクセラン。前走はニホンピロララバイに0秒4差の完敗だったが、2着を死守。このラインは相当堅いと見ていいだろう。
仮に割って入るとすれば別路線組コンプリート。ここ2戦9着は実績のない盛岡で度外視。3走前の水沢1400mで果敢に逃げてクロワッサンの2着に粘った。今度はさらに100m短縮されたのは好材料。枠順も良く自慢のスピードをさく裂させるか。
同じくツクバコマチも快速が身上。前走も果敢にハナを主張して5着。こちらは絶好の1枠を引き当てコンプリートの出鼻を叩いて逃げの手に出ればおもしろい。
ドラゴンオサムは現在、590キロを超え、体重を絞るのに苦労している印象。ただ中央時代はダート短距離で2着3回の実績。潜在適性は相当高い。
◎(8)ニホンピロララバイ
○(6)エクセラン
▲(2)コンプリート
△(1)ツクバコマチ
△(4)ドラゴンオサム
<お奨めの1頭>
5R ヤマタケデュック
前走は出負け気味で後方からの競馬だったが、直線で矢のように伸びてクビ差2着。上がり35秒9の末脚には舌を巻いた。今度は首位を譲れない
17日メインはOROカップ・トライアル「第37回桂樹杯」(盛岡芝1600m)。1着~3着馬に優先出走権が与えられる。
すでにせきれい賞を完勝したカリバーンが出走意思を表明。9月28日、OROカップにはまだ気が早いかもしれないが、対決図式はカリバーンvs岩手。もっと突っ込んでいえばコスモセンサーが順当に桂樹杯を迎えてほしいと願っている。
今春、ナムラタイタンが鳴り物入りで転入。赤松杯、シアンモア記念、みちのく大賞典とすべて圧勝。残念ながらマーキュリーカップは夏負けの影響が大きく自重したが、秋のJBCへ向けて順調に調整を進めている。
おそらくナムラタイタンの活躍に刺激を受けたのも理由だと思うが、今年6月、コスモセンサーが転入。3歳時にアーリントンカップ(GⅢ)を優勝し、2012年の安田記念3着。ビッグネームの参戦に競馬サークルは色めき立った。
注目の岩手初戦は6月21日、水沢1300m戦。ダート実績ないのが不安だったが、逃げたマイネヴァイザーの2番手を追走し、3角で早々と先頭。あとは後続を突き放し、コスモフィナンシェに3馬身差で圧勝。1分21秒8の破格タイムに、さすが中央オープンと大向こうを唸らせた。
当然のように岩鷲賞でも圧倒的な1番人気に支持され、果敢にハナに立ったが、3角で一杯となって失速。2秒4差8着に敗れてしまった。
敗因はダートか、速い流れがこたえたのか。それにしても失速ぶりが極端すぎたため、陣営は芝へ路線変更。芝2400m交流・せきれい賞の選択肢もあったが、距離適性を考えて桂樹杯一本に絞って調整を進めてきた。
当然だが、このメンバーでは地力の違いが明白。雨の影響で馬場が渋った場合に若干不安が残るが、それは総合力でカバー。コスモセンサーの真価が問われる一戦となった。
チェリービスティーは中央芝1200m2勝・500万下、北海道一度使って岩手入り。いきなりオープン馬相手に加え、芝1700mが長すぎるのでは...と9番人気だったが、それを見事に覆して2着。
続いて短距離重賞・早池峰賞(盛岡ダート1200m)でも2着に健闘。岩鷲賞は11着に終わったが、前走・芝1000mで大本命エスカーダを徹底マークから競り落として快勝。上昇一途をたどっている。中間の動きも絶好。格不足は勢いでカバーできると踏んだ。
ドリームフォワードは芝1200m3勝、1000万下から転入。中央芝1400mでも好走実績があり、仕上がりも上々。いきなり勝ち負けまで十分。
レオパルドゥスはダート戦3着もあるが、主戦場は芝。かきつばた賞2着、せきれい賞(いずれも芝2400m)4着。直線で鋭い伸びを披露する。マイルが舞台でも自慢の切れを発揮するか。
ハカタドンタクは今季精彩を欠いているが、重馬場で行われた3歳交流・オパールカップを圧勝。雨を含む芝を最も喜ぶのがこの馬だろう。
ターントゥタイドは3歳からの挑戦。いきなり古馬オープンは荷が重い印象もあるが、盛岡芝1600m4戦3勝3着1回と自信の条件。53キロの軽ハンデを活かして善戦を期待したい。
◎(11)コスモセンサー
○(6)チェリービスティー
▲(1)ドリームフォワード
△(4)レオパルドゥス
△(3)ハカタドンタク
△(10)ターントゥタイド
<お奨めの1頭>
6R タケデンイエロー
佐賀C1から転入後、けた違いの破壊力で2戦2勝。走破タイムも文句なしだった。相手はニコットサンキュー