今週25日から舞台は盛岡から水沢へ移る。開催替わりは馬場傾向が把握できず、荒れ模様。
これだけでも頭を悩ませるが、先週3日間の盛岡が超高速決着。しかも前に行ったが止まらず、高配当の連続。その前の週が本命サイド決着が多かっただけに、なおさら強烈だった。
果たして今回の水沢はどんな傾向になるのか。23日(木)は終日、雨。24日(金)は曇り模様だが、開催初日25日は曇りのち雨。
おそらく当日は重馬場。良くて稍重。雨が尾を引いていれば不良の可能性も十分あり得る。それによって先行有利になるか、差し有利になるか。内が有利か外が有利か。
いずれにせよジョッキーたちも最初は手探り状態で臨むが、参考となるのは1、2Rの内容と結果。
第1Rは⑥ナイトディグニティの逃げ予想。第2Rはひとまず④マルケイアクセルが逃げると踏んだが、③ヤマニンジゼル、外⑨シャープオネストもハナを主張するかもしれない。そうなればハイペース必至。この2Rである程度の傾向がつかめるはず。馬券検討には、まずレース傾向を重視してほしい。
25日メインは3歳重賞「第40回ウイナーカップ」(M3)。水沢1400mへ舞台が替わって今度で4回目。コウギョウデジタル、ジャイアントスター、スペクトルと過去3回とも世代屈指の快速馬が制している。
主軸にトドイワガーデンを指名する。ハイレベル北海道で6戦3勝3着1回の成績を残して転入。初戦の盛岡ダート1000m戦を余裕たっぷりで完勝した。
気になるのは北海道時代の2度大敗。両レースとも外から被せられて失速している。北斗盃は休み明けでプラス18キロの太目も影響したと思うが、それにしても負けすぎ。自分の競馬ができないともろい面がある。
その意味で9頭立て8番枠は願ってもない枠順。距離1400mは未経験だが、逃げタイプではないので問題ないはず。順当に初重賞を手にする。
相手筆頭はチャイヨー。牝馬ながら500キロを優に超す馬格でデビュー4戦2勝2着2回。ビギナーズカップでも3着を確保した。
その後は低迷期に入り、精彩を欠くレースの連続だったが、冬休みで心身ともリフレッシュ。シーズン当初は体が重かったが、叩かれながら上昇。留守杯日高賞タイム差なし2着、続く一戦では大物転入ノーノーイエースを完全マークから競り落として快勝した。
岩手ダービー・ダイヤモンドカップでは果敢に逃げたが、直線一杯10着。明らかに距離の壁があった。
今回は守備範囲の1400m戦。成長力も加味すれば上位争いは疑いのないところ。
ノーノーイエースは北海道1勝から南関東2勝。浦和・桜花賞にも駒を進めた。岩手初戦はチャイヨーに力負けしたが、ダイヤモンドカップ4着。好位から渋太く粘った内容は評価に値する。
カントリーサインは一回り大きくなって今シーズンを迎え、スプリングカップでエンパイアペガサスの2着に健闘した。
以降、やまびこ賞7着、JRA交流8着、ダイヤモンドカップ6着に終わったが、盛岡坂が合わなかった印象。平坦の水沢に替われば反撃に転じて不思議はない。
あとはスンナリ先行できれば粘り発揮スクリーンハッピー、ダイヤモンドC以外は重賞で上位確保リュウノファンタジが押さえ候補。
◎⑧トドイワガーデン
〇⑤チャイヨー
▲⑨ノーノーイエース
△④カントリーサイン
△⑥スクリーンハッピー
△①リュウノファンタジ
<お奨めの1頭>
3R アイティワイルド
中央1戦から長期休養を経て転入したが、2戦とも圧勝。能力の違いを見せつけている。ここもフリーパス
★重賞・かきつばた賞/ブレークビーツが逃げ切り勝ち
18日に行われた芝2400mの重賞『かきつばた賞』は3番人気のブレークビーツが逃げ切り勝ち。転入後2戦目で重賞制覇を達成しました。
この距離のレースらしいと言うべきか、超スローの流れに持ち込んだブレークビーツ。その脚色は最後僅かに鈍ったものの、そこまでのアドバンテージも活かしてブレイズアトレイルの追撃を凌ぎ切りました。反対に1番人気のブレイズアトレイルにとってはペースが遅すぎて折り合いに苦心した分が最後の伸びに影響したか。
なお、注目を集めていたダイワマッジョーレは左後肢挫跖により出走取消、5番人気に推されたエスペリアは競走中止となっています。
★重賞・一條記念みちのく大賞典はミラクルフラワーが牝馬初V
19日に行われたダート2000mの重賞、岩手伝統の一戦『一條記念みちのく大賞典』。ナムラタイタンが不在となりコミュニティが人気を集めましたが、なんとコミュニティは4着に終わるという結果。勝ったのは3番人気のミラクルフラワーで、このレース史上初の牝馬による制覇となりました。
ミラクルフラワーは北海道デビューから南関東-岩手を移動。2歳時の知床賞・プリンセスカップに続いての重賞3勝目です。
対抗は(11)イマジンジョン。前走が今季初勝利でしたが、前走時、時計が速くなると一変したことから分かる通り調子面と言うよりは力がいる馬場傾向に苦戦していたのでしょう。現状時計が速い馬場傾向は続いており、であれば格上の力発揮可能と判断。
三番手は(12)パープルキングを狙ってみます。この馬の場合、マイルだとあまり時計が速いのは?かもしれません。この馬にとって適度なタイムになるのなら。ただ、転入後3戦でどんどん進境を見せているように、今回あたりがやはり狙い目のはずです。
以下は(7)カグニザント、(2)シーザーバローズの2頭を。いずれも前走は芝でなかなかの内容。芝の方が良さそうな印象だけにダートでどうか?なのですが、雨の影響が続く馬場なら好走パターンに持ち込めるかも。
●11Rの買い目
馬単(1)=(11)、(1)=(12)、(1)=(7)、(1)=(2)
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先週13日(月)、盛岡競馬場を舞台に「スーパージョッキーズトライアル2016」第1ステージ(2戦)が行われた。
1位通過は大井・矢野貴之騎手(26ポイント)、2位が地元岩手・山本聡哉騎手(22P)、3位は大井・真島大輔騎手(18P)。兄弟初出場で話題を集めた山本政聡騎手も5位(17P)にまとめ、第2ステージ・名古屋の出場を決めた。
第1戦(ダート1600m)は1番人気モズフウジン=山本聡哉騎手が完勝した。前走、足を滑らせたのが致命傷。砂をかぶって最後方まで下がり、直線で盛り返したが6着。自身の連勝が8でストップした。
かねてから不安視されていたモロさを露呈したモズフウジン。一瞬、暗雲が立ち込めたが、主戦の山本聡哉騎手を引き当てたのは幸運だった。
レースを改めて注視して観たが、無理にハナに立つ気はなかったようだ。どうやら2、3番手でも大丈夫と踏んだが、結果的にスピードの違いで先頭に立った。こうなったらモズフウジンの独壇場。外からイルポスティーノ(真島大輔騎手)が猛追したが、2馬身差まで。モズフウジンが堂々の逃げ切りを決めた。
2戦目(芝1700m)は前走で同条件を快勝したマイネルテンクウ(五十嵐冬樹騎手)が人気を集め、中団をキープ。
しかし、勝ったのは今季初出走のマリノエトワール(矢野貴之騎手)だった。終始4番手インの経済コースでレースを進め、直線でぽっかりと空いた外に持ち出して早め先頭。外マイネルテンクウ、内を突いたドリームカトラスの追撃を見事封じた。
矢野貴之騎手は昨年、ロゾヴァドリナでオパールカップ(3歳)、OROカップと芝交流戦を連勝。オパールC時点で盛岡芝は未経験だったが、あまりにもうまいレース運びに感服した。
そして今回も快勝。ノーマークは悔しかったが、マリノエトワールを1着に導いたプレーに惚れ惚れ。また盛岡芝で矢野騎手を見たいと切に思った。
19日メインは「第44回一條記念 みちのく大賞典」(盛岡ダート2000m)。ナムラタイタンは態勢が整わず出走を見送り。美浦近くの牧場で休養に入った。秋の再会を待ちたい。
主軸はコミュニティ。昨年、水沢2000mで行われたみちのく大賞典を10馬身差で圧勝。桐花賞に続くビッグタイトルを手に入れた。
今年の舞台・盛岡に若干不安あるが、トライアル・あすなろ賞(盛岡1800m)を完勝。こなせない訳ではないし、2000mはベストの条件。メンバーも甘く連覇の可能性は相当高い。
相手筆頭はオメガスパーキング。中央ダート3勝・1000万下から転入。初戦は太目もこたえて3着だったが、ひと叩きされてシェイプアップ。ほぼ理想体重で臨み、あすなろ賞で2着を確保した。2000mは未経験だが、ロングスパートが持ち味ならむしろ歓迎のはず。次位は譲れない。
メテオライトは中央ダート1800m3勝2着4回。これほど好成績が集中しているのも珍しい。初戦はミラクルフラワーを捕え切れなかったが、わずかクビ差2着。コース2度目と距離延長を味方に好勝負必至。
ミラクルフラワーは南関東2戦を経て再転入。アッサリ2連勝を飾った。流れ落ち着く展開で最大能力を発揮するタイプ。2000mは長いが、逃げマイペースを打てること確実。強じんな粘りが不気味。あとは相手なりに駆ける堅実派ハイフロンティアを押さえ少々。
◎(4)コミュニティ
〇(3)オメガスパーキング
▲(6)メテオライト
△(1)ミラクルフラワー
△(2)ハイフロンティア
<お奨めの1頭>
6R ゼンノコンゴウ
1200m1勝だが、忙しい競馬向きではなく1400m戦で連続2着。メンバーが手頃になって今度こそ首位を奪取
いよいよ激突の日がやってきた。今年の大物転入馬ダイワマッジョーレ、ブレイズアトレイル。しかも舞台は盛岡芝2400m。6月18日、「第19回かきつばた賞」は今シーズン一番の見せ場になるかもしれない。
最初に転入してきたのはダイワマッジョーレだった。知っている方も多いと思うが、ネットオークションで落札された。値段は1700万円。直後にいろんな人から問い合わせが来た。
当初はあすなろ賞(盛岡ダート1800m)から始動予定だったが、追い切りの反応がひと息だったため出走見送り。このかきつばた賞に照準を合わせて調整を進めてきた。
不安点は二つ。芝2400mと小回り盛岡芝の対応。ダイワマッジョーレはマイル前後をメインに使われ、重賞2勝(京王杯スプリングカップ、阪急杯)はいずれも1400m。そしてマイルチャンピオンシップ2着。ひとまず2000mでも2着2回があり、中山・金杯5着なら大丈夫と踏んでいいか。
もう一点は1周1400mの小回りコース。2400mは向う正面スタートで馬場を1周半するが、1周目3コーナーで掛かるケースを多く見てきた。加えて前半は超スロー。つまり折り合いが最大の課題となるが、絶対能力でカバーできるか否か。
ブレイズアトレイルは転入初戦に芝1700mを選び、貫禄の違いを見せつけた。前半は中団で待機し、3コーナー手前から馬なりで進出。4角で先頭に立ち、あとは持ったままで後続を突き放して5馬身差。強さが際立っていた。
ただ向う正面で流れが遅く掛かるシーンがあった。こちらも超スローの流れに耐えれるかだが、一度でも盛岡芝を使ったのは強み。実績では劣っているが、順調度と芝を経験済みを評価するのが妥当だろう。
ブレークビーツは中央芝3勝。1800m2勝、2000m1勝。準オープンに在籍した。初戦の早池峰スーパースプリントは1000mの流れにとまどって10着に終わったが、追い切り代わりと解釈。2400mは望むところ。
マイネルコランダムは前々走、ブレイズアトレイルに完敗だったが、2着を確保した。芝2400mは上がり勝負が確実。終いの脚がしっかりしたタイプが好走する。
ロケットボールの挑戦も楽しみ。前々走が生涯初めての芝だったが、抜群の反応を見せて快勝。前走はイン強襲マイネルテンクウに敗れたが、タイム差なし2着。まだB2条件馬だが、秘めた適性は侮れない。
あとは芝2400m1勝、芝2600m1勝のステイヤー・エスペリアを押さえ少々。
◎⑧ブレイズアトレイル
〇⑥ダイワマッジョーレ
▲⑪ブレークビーツ
△③マイネルコランダム
△⑨ロケットボール
<お奨めの1頭>
8R ニンキモノ
転入初戦を10馬身差で圧勝。けた違いの強さを披露した。距離延長も問題なく、2連勝もらった
6月13日の盛岡競馬場では『スーパージョッキーズトライアル2016』第1ステージの2つのレースが行われます。
8月の札幌で行われる「ワールドオールスタージョッキーズ」への出場権を懸けたSJT。今年は今回の盛岡と、7月7日の名古屋の2カ所で開催されます。昨年は僅かの差で札幌進出を逃した岩手勢。今年はぜひとも札幌まで辿り着いてほしいのですが、そのためにはまずは今回の盛岡・第1ステージでの成績が重要になりますね。
■第9R シルバーサドル賞(盛岡ダート1600m)
今週の盛岡ダートは前週までより1秒ほど速いタイムでの決着が続いています。これまでの、時計がかかりパワーを要求される傾向のコースで好走してきたタイプの馬が苦戦するシーンも見られるようになっており、加えて月曜日に予想される雨で一層の高速化の可能性も。馬場傾向には注意して下さい。
本命は(14)マイネルガネーシャを狙います。高知A級から転入後、勝ち星こそ無いものの安定した戦いぶりを見せています。盛岡の方が走りがよい印象を受けるのは、JRA時代も左回りと相性が良かったことからうなずけますね。今回は雨馬場予想ですが三走前の騎手交流戦の際にも雨馬場で好走。そして騎手交流戦の激しい流れにも対応した点も評価できるポイントでしょう。こういう舞台でこそ面白くなる存在。
対抗は(6)イルポスティーノ。やや気難しい所があるのか二走前のような凡走もある馬ですが、能力の高さは折り紙付き。直線長い盛岡ならマイルも苦にならないと思いますし、今回のようなレースで一変・激変するとすればこういう馬では。
三番手は(13)モズフウジン。前走は内枠で出遅れて砂を被って・・・の敗戦と敗因ははっきりしており、それで評価を下げる必要はない馬。今回は外枠にもなり、すんなり流れに乗れれば前走のようなことはないはず。あとは多頭数でなおかつ同型多数というレースをどう乗りきるか?がカギに。
ヒモはまず(1)マンボプリンス。勝ち切れないタイプだけに狙いづらさもありますが、「盛岡・雨馬場・マイル」はこの馬の好走条件が揃うパターン。軽視禁物。(9)ワールドブルー、(11)キトラは意外性があるタイプ。穴ならこのあたりが面白いでしょう。
●9Rの買い目
馬単(14)=(6)、(14)=(13)、(14)→(1)、(14)→(9)、(14)→(11) |
■第10R シルバーブライドル賞(盛岡芝1700m)
先週までは好天が続いた盛岡でしたが月曜は雨。シーズンが始まって間もない時期ですから月曜だけ少々強く降ったところで極端な悪化はないでしょうが、このレースの頃には影響が出てくるでしょう。「雨の影響で若干ノメる感じ」という馬場になった場合、本当の芝馬、芝適性が高い馬の方がこなす傾向が強いと思います。
本命は(9)イグゼキュティヴ。芝で連勝の近走がいかにも芝馬のイメージを高めます。今回はC2級からの挑戦の形ですが昨年は芝の重賞でも好走しており、格下視するのは危険。鞍上も元岩手所属の吉井騎手ですから芝コースに不安は無し。
対抗は(13)マイネルテンクウ。JRA時代は芝専門だっただけに盛岡の芝での変身ぶりは不思議ではありません。距離に問題はなく、雨の影響が出た馬場もむしろ得意なのでは。
三番手は(8)デサフィナードを狙ってみます。この馬もJRA時代の良績は芝。岩手でも芝で好走経験多数です。好凡走は気持ちひとつのタイプでもあって、今回のような騎手対抗戦の独特の展開がやる気に繋がれば。
以下は(3)チョーハッピー。前走は崩れましたがB2で格下感はないですし芝もこなせるはず。(10)エイシンアルファーは二走前のように逃げる形になると面白いでしょうね。馬場が予想以上に悪化していたりすれば意外に誰も追ってこないかも・・・。(7)ドリームカトラスはもう少しやれて良いと思うんですが。年齢的にもそうそう連続でバリバリ走る感じではないし、前走がもうひとつだったとしたら今回変わってくるかも。
●10Rの買い目 馬単(9)=(13)、(9)=(8)、(13)=(8)、(9)→(3)、(9)→(10)、(9)→(7) |