今週17日から盛岡開催。11月7日までの約2ヵ月間、ノンストップで突っ走る。さっそく開催替わりから2日連続で重賞を実施。南部杯を頂点に、ビッグレースが目白押しですので楽しみにしてください。
開催替わりは毎回のことだが、手探り状態。先行有利か差し有利か。内が有利か外が有利かは正直、実際に走ってみないと分からない。調教での印象では全体的に馬場が軽く、高速決着になる可能性が高い。これを頭の片隅に入れてほしい。
初日17日メインは3歳重賞「第4回イーハトーブマイル」(M3 盛岡ダート1600m)。10月23日に3歳伝統の不来方賞を控え、昨年の2歳チャンピオン・メジャーリーガー、春の重賞3連勝でトップの座に君臨するエンパイアペガサスが出走。また上がり馬も多く、臨戦過程を含めて興味深い一戦となった。
主軸選びに迷ったが、最終決断はエンパイアペガサス◎。昨年10月にデビューし、2戦2着後、3連勝をマークしてシーズンを終了。
今季初戦・スプリングカップが重賞初挑戦だったが、6馬身差で圧勝。続いてやまびこ賞、岩手ダービー・ダイヤモンドカップと重賞3連勝を決め、遅れてきた大物が素質を開花させた。
その後、一度北海道へ放牧に出て1ヵ月後に帰郷。黒潮盃挑戦を考えていたが、態勢が整わず自重。満を持してイーハトーブマイルから始動する。
今回は3ヵ月半ぶりの実戦だけではなく、58キロのトップハンデも背負うが、絶対能力でカバー。ここもパワーで押し切ると踏んだ。
逆転筆頭はチャイヨー。昨年デビューから4戦2勝2着2回。ビギナーズカップでも3着確保したが、以降は精彩を欠いて着外の連続。もまれ弱さを露呈していた。
しかしひと冬を越してたくましく成長。シーズン5戦目のウイナーカップを制し、待望の重賞を手にした。また岩手版オークス・ひまわり賞は2000mの距離が不安視されたが、差し競馬に戦法を変えて3着。収穫多い一戦となった。
古馬編入初戦の前走は2着にとどまったが、体重も重かった印象。ひと叩きされて盛岡輸送も入れば、ベスト体重で臨めること必至。マイルも合う。
メジャーリーガーの評価に迷うところ。若駒賞、南部駒賞と2冠を制し、2歳最優秀馬にも選ばれたが、今季は順調さを欠いてやまびこ賞2着後リタイア。
4ヵ月の休養を余儀なくされたが、古馬A級戦でようやく復帰。結果7着だが、叩かれた変わり身と入れ込まない盛岡ならアッサリのシーンまで。
マッサンゴールドは北海道2着1回から転入して3勝2着3回。初芝のオパールカップ8着以外はすべて連対を果たしている。相手強化でも成長力で突破の可能性がある。
以下、一連の重賞で入着を確保ノーノーイエース、堅実な差し脚が武器ラブジェネラルが3着押さえ。
◎⑨エンパイアペガサス
〇⑤チャイヨー
▲③メジャーリーガー
△①マッサンゴールド
△⑥ノーノーイエース
△⑧ラブジェネラル
<お奨めの1頭>
6R ブライティアベガ
中央未勝利ながら、ここ2戦とも0秒4差。この実績があればC2はフリーパス。芝1600mも味方にする。
★重賞・ヴィーナススプリント/スマートアレンジが重賞初制覇
牝馬のスプリント重賞『ヴィーナススプリント』。少頭数ながら実力拮抗かと思われた戦いでしたが、結果は6馬身もの大きな差を付けてスマートアレンジが勝利を手にしました。
これが岩手転入後3戦目だった同馬は芝のマイル戦なども使いつつ調子を上げ、3戦目、適距離の1300m戦で本来の能力を発揮した形。自身キャリア初の重賞制覇であり、同馬を管理する及川良春調教師も嬉しい初重賞タイトルとなりました。
★重賞・青藍賞は伏兵シークロムがV
晩夏の水沢開催の締めくくり、また南部杯のトライアルでもある『青藍賞』。断然の人気を集めたのはラブバレットでしたが、そのハナを叩いたシークロムが最後まで先頭を譲らずゴール。5番人気の同馬が勝利の凱歌を挙げました。
シークロムは昨年9月のイーハトーブマイル以来ちょうど1年ぶりとなる重賞勝ちで通算9勝目、重賞タイトルは3つめ。また鞍上の阿部騎手は落馬負傷による1年余のブランクから復帰してからの初のタイトル獲得ともなっています。
●10Rの買い目
馬単(4)=(2)、(4)=(9)、(4)=(3)、(4)→(5)、(4)→(10)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/9月12日(対象7R~11R)
7R/評価A: 8番 評価B: 1番 穴:7番
8R/評価A: 8番 評価B: 3番 穴:9番
9R/評価A: 2番 評価B: 9番 穴:5番、6番
10R/評価A: 4番 評価B: 2番 穴:9番、3番
11R/評価A: 1番 評価B: 3番、8番 穴:4番
11日メインは南部杯トライアル「第24回青藍賞」。1着馬に優先出走権が与えられ、優勝馬主に種牡馬エスポワールシチーの配合権利が提供される。
エスポワールシチーの種付け権を青藍賞につけたのはさすが。南部杯へ5年連続!で出走して3勝。4度は佐藤哲三元騎手とのコンビで臨み、3度目の優勝(2013年)は故・後藤浩輝騎手だった。
当時、ダートグレード5連勝中のホッコータルマエが1番人気に支持されたが、逃げたエスポワールシチーは3コーナーからスパートをかけ、追撃を封殺。ゴール後、後藤騎手は右手を水平にかざすガッツポーズを披露した。
これは佐藤哲三騎手が南部杯2度目の制覇したガッツポーズとまったく同じ。「佐藤哲三さんのイメージで騎乗した」と勝利騎手コメントを語ったが、この瞬間、エスポワールシチーは3連覇の偉業とともに南部杯の伝説となった。
今年、エスポワールシチーの初年度産駒が生まれた。サンデーサイレンス→ゴールドアリュール→エスポワールシチーと続くサイアーラインを築き上げてほしいと切に願っている。
同期のライバル・ラブバレット、ライズラインがそろって登場する。両馬の対決は今年春の赤松杯以来。
ラブバレットは短距離路線で目覚ましい成長力で活躍中。クラスターカップでは数々の敗戦を糧にダノンレジェンドに真っ向対決を挑んだ。
60キロを背負ったダノンレジェンドが逃げたが、ラブバレットはその外をピッタリと追走。楽に逃がさないとばかりプレッシャーをかけ、3~4コーナーではクビほどリードした。
しかしダノンレジェンド鞍上・デムーロ騎手はまったく慌てず直線入り口からスパート。アッと言う間に後続を突き放し、周囲の度肝を抜いた。
ラブバレットは力尽き、ブルドッグボスに交わされて3着に敗れたが、名勝負を作った立役者。負けはしたが、ファンに一瞬でも夢を見させてくれた。
オーバルスプリントの選択肢もあった。実際登録したが、歴戦の疲れを考えて最終的に青藍賞を選んだ。ベストは1400m以下だが、地元同士ならマイルでも勝てると踏んだ。秋の交流戦に向けて好発進を決めたい。
ライズラインはマイルが主戦場。昨年はラブバレットのテリトリー・短距離に殴り込みをかけたが、以降は歯車が狂ってしまった。
それでも北上川大賞典で見事復活。立て直しに成功した陣営の手腕に感服した。
今年は赤松杯から始動したが、なんとマイナス20キロ。正直とまどってしまったが、レースも精彩なく4着。今後のメドが立つか心配だったが、A級戦、すずらん賞2連勝。またもや不死鳥のようによみがえった。
ラブバレットとの水は開けられてしまったが、得意のマイルで一矢報いるか。陣営の気迫も半端じゃない。
ツクバコガネオーは中央5勝オープンから転入。初戦は7ヵ月ぶりの実戦で張りもひと息。2着に終わったが、ひと叩きされてすずらん賞2着。そして前回快勝で本来の動きを取り戻した。武蔵野ステークス7着の地力が不気味。
シークロムは再転入2戦目を逃げ切り勝ち。まだ格的に見劣るものの、着実に成長中。マイルも望むところ。
コミュニティは2ヵ月ぶりの休養から復帰して3着止まりだったが、ひと叩きされて良化は確実。マイルは短いが、一昨年覇者の意地が見たい。
◎⑦ラブバレット
〇①ライズライン
▲②ツクバコガネオー
△⑨シークロム
△④コミュニティ
<お奨めの1頭>
3R ノアシャトル
転入2連勝の強さがけた違い。期待馬がそろったが、実力一枚上。難なく3連勝を飾る
今週3日間で1ヵ月の水沢開催が終了。次週から盛岡に移り、ビッグレースが目白押しだが、今週の水沢競馬は楽しみな重賞2つがある。10日、ヴィーナススプリント、11日の青藍賞だ。
それと関連するが、もう一つ見逃せないのがリーディングジョッキー争い。先々週まで村上忍騎手111勝、山本聡哉騎手91勝。この時点で村上忍騎手の100勝をアッサリ突破したのは驚異的な勝ち星。まだ後半戦に突入したばかりだったが、恐ろしいペースで白星を重ねて20勝の大差をつけていた。
しかし昨年のリーディングジョッキー・山本聡哉騎手も引き下がらなかった。先週3日から5日の3日間でなんと12勝。一方の村上忍騎手は3勝。
結果、5日時点で村上忍騎手114勝、山本聡哉騎手も100の大台をアッサリ突破して103勝。11勝差まで詰め寄った。
10日のヴィーナススプリントで村上忍騎手はミラクルフラワー、山本聡哉騎手はスマートアレンジに騎乗。両馬が人気を分け合う。
そして11日の青藍賞では村上忍騎手がライズライン、山本聡哉騎手はラブバレットに騎乗する。重賞2連発ともども両騎手の動向に注目したい。
10日メインはオープン牝馬重賞「第4回ヴィーナススプリント」(水沢1300m)。主軸選びに迷ったが、最終決断はミラクルフラワーとした。
ミラクルフラワーは南関東から今年5月に再転入。伝統のみちのく大賞典、BドリーマーCトライアル・フェアリーカップを含め、圧巻の4連勝を飾った。
そして当初の最大目標・ビューチフルドリーマーカップへ向かったが、よもやの出遅れを喫して8着。3コーナーで早々と失速し、3秒9差8着に沈んだ。
振り返ればフェアリーカップでもゲートでもたついて3番手からの競馬。ここ2戦のスタートが気になるところだが、地元牝馬同士なら実績が違いすぎる。
加えて距離もこなすようになったが、本質的にはスピード派。1300mは過去の足跡から歓迎のはず。格の巻き返しに期待する。
スマートアレンジは中央ダート1000m2勝、1200m2勝。南関東では4着止まりだったが、A2以下の強豪メンバーだったのも事実。
岩手初戦は桂樹杯。芝実績がなかったが、4角で先頭に立って見せ場。0秒5差6着に粘った。2戦目に水沢1400mを選び、ワールドエンドの逃げ切りに屈したが、0秒4差3着。これで通用のメドが立った。
1300m短縮は望むところ。絶好の1枠を引き当て、山本聡哉騎手はどんな戦法で臨むか注目。
ミトノレオはビューチフルドリーマーカップで見せ場を作った。ミラクルフラワーが出遅れてノーノーイエースが先行。スローの流れに落とされたが、向正面からマクリ戦法。直線は決め手の差が出たが、内容は上々。アッサリ首位まで。
スフィンクスは昨年暮れの水沢1400m重賞・栗駒賞を直線一気を決めて優勝。ハイペースで一気台頭。モリノワカバは前走で1300mを使って3着に善戦。ミタイナはそれに次ぐ4着。いずれも短距離適性が高く、軽視できない。
◎⑤ミラクルフラワー
〇①スマートアレンジ
▲⑦ミトノレオ
△②スフィンクス
△③モリノワカバ
△⑨ミタイナ
<お奨めの1頭>2R ワンドロップ
前走は4ヵ月ぶりの実戦だったが、2着を確保。地力の高さを誇示した。叩かれて順当に白星を手にする
★重賞・ビギナーズカップ/サンエイリシャールが優勝
今季二つ目の2歳馬の重賞『ビギナーズカップ』は、3番人気のサンエイリシャールが優勝しました。
人気を集めたのは前走の認定戦を圧勝して挑んだニードアフレンド。ハナを奪ってレースをリードした同馬は向こう正面では3馬身ほどにリードを拡げ、そのままの勢いで押し切るか...と思われました。
しかし、勝負所に来て思いのほか伸びを欠いた同馬は逆に後続に飲み込まれる形。最後は直線外から伸びたサンエイリシャールが突き抜け、重賞初制覇を達成しました。
9月5日のメインレースは全12Rの第11R、ダート1400mの『震災復興子ども達に夢と笑顔を』。11頭立てとなってなかなか歯ごたえがあるメンバーになりました。
本命は(3)チャイヨーです。ここでは2頭しかいない3歳馬、古馬とは初対決にもなりますが、同じ水沢1400mの重賞を制している力量は不足はないでしょう。ここ2戦はマイル・2000mを戦い、まずまずの結果は出しているものの、やはり今一番いいのは水沢の1400m。この条件なら古馬が相手でも好勝負になるはず。あとは、今の水沢は後方過ぎると戦いづらい馬場。極端におかれないで戦えるかどうか?がカギ。
対抗は(9)ケイジースワローを。以前B1昇級でちょっと苦戦したのでもうちょっと時間が必要かなと思っていたんですが、ここのところクラスの壁を越えそうな走りを見せていますね。前走はA級B級混合戦、そこで2着ならここでも。
(8)チタンクレバーはJRA未勝利で2着が4回あるように能力は高いものを持っているはず。ただ、ダートは初めてでもあり、今回は三番手の評価に止めたいですね。
その他ではまず(4)ゼンザイ。ベストは1300m以下でしょうが春先はA級のマイル戦でも上位に入っており、1400mなら流れ次第でしょう。(10)ホープフルデイズは上下の幅はちょっと大きめですが力はありそう。ここは全体に力量差が少ないかもしれません。
●11Rの買い目
馬単(3)=(9)、(3)=(8)、(3)=(4)、(3)→(10)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/9月5日(対象8R~12R)
8R/評価A: 9番 評価B: 7番 穴:6番
9R/評価A: 4番 評価B:10番 穴:5番、1番
10R/評価A: 7番 評価B: 8番 穴:10番、11番
11R/評価A: 3番 評価B: 9番 穴:8番
12R/評価A: 2番 評価B: 8番 穴:1番、9番