★重賞・南部駒賞/岩手のベンテンコゾウ馬V
岩手の2歳馬の頂点を競う戦い・南部駒賞。今年も北海道からの遠征馬4頭を交えての9頭が王座を争いましたが、1番人気に推された岩手のベンテンコゾウが2着以下に6馬身差をつける圧勝を飾りました。
2着には北海道・ヘイジュード、3着には岩手メモリーダンス、4着北海道・スカイロックゲート、5着岩手のサンエイリシャールと上位は北海道勢・岩手勢がちょうど交互に並ぶ形。それだけにこの6馬身差は大きな勝利という事ができるでしょう。
11月14日のメインレースはB2級の『ノベンバーカップ』。ダート1400m戦にフルゲートの12頭、それだけでも"激戦必至"という印象ですが、果たしてどんな結末になるのでしょうか?
本命は(10)イチフジキングでいかがでしょうか。転入後8戦して崩れたのは初戦のみ。それも8着とはいえ勝馬とのタイム差は僅かに0.7秒だったのですから崩れたうちに入らないでしょう。盛岡のマイルで3連勝して勢いに乗りましたが、岩手に来るまでは右回りの大井のみの経験。距離も1400mの方がマイルより得意という戦績でした。ならば水沢の1400mはむしろ狙い目の条件になるのでは。力量面も当然通用以上のものを持っているはず。
対抗は(5)ロザムンデ。芝の1000mはさすがに短すぎ。1400mであっさり巻き返したのに不思議はありません。当初B2では苦戦しましたが何度か上下するうちに流れにも慣れた様子。先行有利の傾向が強い今の水沢の馬場も味方に付いてくれそうです。
(9)モズフウジンは三番手に止めます。B2級の特別戦を既に2勝、それも余裕綽々の勝ち方をしているのだから現級で力上位は明白でしょう。ただ今回は8月以来の一息後に加え58kgを背負います。その点はさすがに不利と見てここまでの印で。
ヒモ一番手は(3)タイセイオーシャン。岩手ではマイルしか経験がないですが、旧地では1400mに良績があった馬です。内枠ゆえ上手く捌けるかどうか?がカギかもしれませんが、本来の距離適性が活きれば一発あるかも。
(8)ギンザジャンヌも同様です。東海時代は時計が速い短距離がめっぽう得意。まさに今の水沢にぴったりかも。やはり混戦前提、穴目もしっかり拾って組み立てておきたいですね。
●10Rの買い目
馬単(10)=(5)、(10)=(9)、(10)=(3)、(10)=(8)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/11月14日(対象7R~11R)
7R/評価A: 6番 評価B: 1番
8R/評価A: 4番、 3番 評価B: 9番 穴:2番
9R/評価A: 5番 評価B: 8番 穴:1番
10R/評価A:10番、 5番 評価B: 9番 穴: 3番、8番
11R/評価A: 3番 評価B:12番、11番 穴:6番
13日メインは今年で44回目を数える伝統の2歳重賞「南部駒賞」。舞台は水沢1600m。
創設は1973年。案外、知られていないが、2歳重賞はずっと南部駒賞1レースのみ。あとは水沢固定で東北サラブレッド3歳(現2歳)チャンピオンが1987年から始まったが、2000年に南部駒賞へ吸収された経緯がある。
ほかでは芝・ジュニアグランプリが創設されたのが1999年。若駒賞が重賞へ格上げされたのは2000年。そして2歳三冠目・金杯は1998年までアラブ2歳重賞。いくつかの変遷を経て2歳(実際は明け3歳)重賞となったのは2004年から。南部駒賞、44回の歴史を改めて踏みしめている次第だ。
そして東北3件交流から地方競馬全国交流へ昇格したのは2004年。その年スマートシェーブ、翌年モエレスターダムと北海道所属馬が優勝したが、2012年のオグリタイムをはさんで岩手勢に凱歌。意外とは失礼だが、岩手が8勝している。今年勝てば4年連続。果たして優勝するのは岩手か、それとも北海道か。
主軸はサンエイリシャール。当初から素質の片りんをうかがわせていたが、距離不足がたたって1勝のみ。
しかし陣営は焦りはなかった。「距離延びれば間違いなく頭角を現す」と。そのとおり1400mへ延長されたビギナーズカップを勝ち、マイル重賞・若駒賞と重賞連勝。1番人気ベンテンコゾウをアッサリ交わした。
今度は水沢に替わったが、ビギナーズカップをすでに勝っているので問題なし。ロングスパートを決め、重賞3連勝に王手をかけた。
ベンテンコゾウは若駒賞2着。0秒3差は完敗だったが、ゲート内で暴れるアクシデントがあった。出遅れこそなかったが、動揺を隠せずレースに集中できなかった。
菅原勲調教師は以前からゲートが心配と語っていたが、不安が当たってしまった。しかしケガがなかったのが不幸中の幸い。最終追い切りで4ハロン49秒台をマークして絶好の動きを披露した。
ミルグラシアスは強豪そろったブリーダーズゴールドジュニアカップでストーンリバー、ヒガシウイルウィンに次ぐ3着。しかも0秒2差にまとめた。
ストーンリバーはその後、鎌倉記念(川崎)を快勝。ヒガシウイルウィンはサンライズカップを制し、北海道2歳優駿でも2着確保。
ジュニアグランプリ7着は初芝。サンライズカップ11着がその影響が残っていたと解釈。じっくり間隔を開けて巻き返しに意欲満々。
メモリーダンスも好勝負必至。知床賞はタイム差なし2着に敗れたが、1400m戦の決め手勝負に負けた。1600mは前々走の圧勝からも大歓迎。マイルなら反撃必至。
ヘイジュードはデビュー4戦は短距離が合わず2着最高だったが、距離延長を味方に3連勝。前走も直線でいい脚を使って3着。小回りさえこなせれば勝ち負けに持ち込める。
カゲカツは逆に小回り水沢が合いそうな印象。ノーマークにはできない。
◎⑧サンエイリシャール
〇③ベンテンコゾウ
▲①ミルグラシアス
△⑤メモリーダンス
△⑥ヘイジュード
△⑨カゲカツ
<お奨めの1頭>
2R ヴィグラスムーヴ
転入2戦とも驚異的なタイムで圧勝。C2ではモノが違うことを証明した。ここも追いかける一手
盛岡開催最終日7日(月)、「レディスヴィクトリーラウンド(LVR)」第1ラウンド盛岡が行われ、名古屋所属の木乃前葵騎手が首位に立った。
当日はコース内側の砂が深く、各騎手とも進路を外に取っていたが、第1戦(10R)がその象徴だった。レースは行った切り。逃げたラブレジェンド=千田洋の2番手キープのチョーハッピー=鈴木祐が交わして快勝したが、大外からケセラストーン=菅原辰徳が強襲。馬場の真ん中をクインズトロブラボ=木村直輝との写真判定に持ち込まれたが、スローVTRに菅原辰徳が映っていなかった。
外方逸走、空馬は例外として、おそらく盛岡で最も外ラチ沿いを走ったレースとなった。それほど外が有利の馬場だった。
当然のように第2戦(11R)も馬場の外目をめぐる争いに持ち込まれた。逃げたカタオモイ=菅原辰徳をコスモタウルス=鈴木麻優が交わし、圧倒的1番人気に応えたかと思ったのもつかの間、内をすくってプレミアムフレンチ=木乃前葵が進出。
鈴木麻優「まさか内から交わされるとは思わなかった。度肝を抜かされました。外は意識していたので、まさかという気持ちです」
木乃前葵は深い馬場を承知の上、あえて内に進路を取った。これが最大の勝因となった。経済コースを優先するか、砂の軽い外を進路に選ぶか。一か八かの勝負に出た木乃前葵の勝利だった。「内が深いのは分かっていましたが、馬の行きたい気持ちを優先させたら2戦目を勝つことができました」
LVR盛岡ラウンドは見応え十分だった。第2戦以降も楽しみにしている。
12日メインは「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」(B1 水沢1400m)。主役はケイジースワローで疑いないだろう。
昨年9月、中央未勝利から転入後、9戦8勝でシーズンを終了。数少ないトウカイワイルド産駒が岩手で素質を開花させた。
冬休み明け当初はC1からB1へジャンプアップ。仕上がりも本物ではなく入着止まりだったが、叩かれながら上昇。
シーズン5戦目から快進撃。芝3着をはさんで5勝2着1回と完全に勢いを取り戻した。前走はタフガイの強襲に遭って3着だったが、レース運びは勝ちパターン。巡り合わせが悪かった。
今回から舞台が水沢に移り、3戦3勝の1400m戦。仕切り直しにはベストの条件といっていいだろう。
相手筆頭はフジノピューマ。北海道から移籍して3戦を消化。3、2、4着とあとひと踏ん張りが欲しいところだが、前走は1600mの距離が厳しかったし、馬群に入って苦しい競馬を強いられた一戦。2秒7差も仕方なしだった。レースぶりを見る限り、小回り平坦向き。直線200mの水沢でこそ持ち味が生きる。
ウインミラージュの成長力には驚かされる。B2で頭打ちだったが、戸崎圭太騎手とのコンビで芝1700mを快勝後、芝1000mで快進撃。重賞・ハーベストCで2着確保するまでに至った。前走もオープン相手に3着に健闘。B1ならアッサリまで十分。
エリモサプライズは短距離の追い込み馬。ここにきて調子も上向き、流れは落ち着きそうだが、ソロソロ一発あるか。
ブラックバイキングは強烈な差し脚が武器。前走、ウインミラージュとは0秒2差4着。当然だが、マークが欠かせない。
タイセイマジックは近走精彩を欠いているが、水沢1300mタイム一目。水沢に替わって反撃あるかも。
◎③ケイジースワロー
〇⑥フジノピューマ
▲⑩ウインミラージュ
△②エリモサプライズ
△⑨ブラックバイキング
△⑧タイセイマジック
<お奨めの1頭>
5R イワバシル
転入初戦を0秒7差で圧勝。地力の違いを見せつけた。相手強化感もなく、2連勝に待ったなし
★重賞・絆カップ/ナムラタイタン敗れる!勝ったのはナリタポセイドン
今季の盛岡開催で最後の重賞となった絆カップ。半年ぶりの実戦となったナムラタイタンが、それでも単勝1.4倍の断然の人気に支持されましたが、直線の攻防で競り負ける波乱に。勝ったのはこれが転入2戦目のナリタポセイドンでした。
レース全般にわたって主導権を握ったナムラタイタンだったのですが、中団から徐々に接近してきたナリタポセイドンも直線入り口を前に馬体を並べるような形。二頭の競り合いの結果、ナリタポセイドンがわずかにハナ差先着を果たし、岩手に転入して2戦目にして金星を挙げました。
11月7日の今日月曜は今シーズンの盛岡開催ラストとなる日です。今年はいわて国体開催の影響で例年より盛岡での開催が多く、ここまでのべ11開催にわたって盛岡競馬場での戦いが繰り広げられてきました。それもいよいよ今日がラスト。最後の戦いをごゆっくりお楽しみ下さい。
今日は『レディスヴィクトリーラウンド』の盛岡ラウンド2戦が行われます。今回はその2レースの予想をしましょう。
■10R レディスヴィクトリーラウンド盛岡第1戦/ダート1400m
本命は(9)トーコーキズナを採りました。ここのところは1600mに苦戦が続いていますが春の転入直後は1400mで連続好走していました。南関時代もやはり距離が短いほど健闘していたタイプ。距離短縮はプラス材料でしょうし、マイルで好走して勢いをつけて得意の距離に挑む事になるのも魅力です。
対抗は(6)ラブレジェンド、三番手は(3)ゴールデンボーダー。以下(8)(2)である程度前残りパターンを前提に。
(10)マルケイフロイデは、どちらかというと軽い馬場の時の方が走ると見て今の馬場では軽視。ただし当日の馬場状態次第かも。
●10Rの買い目
馬単(9)=(6)、(9)=(3)、(6)=(3)、(9)→(8)、(9)→(2)
■11R レディスヴィクトリーラウンド盛岡第2戦/ダート1600m
こちらは本命(3)コスモタウルスとしました。下級条件からとはいえ余裕溢れる3連勝は魅力十分。地元鈴木麻優騎手の健闘にも期待しての◎です。
(6)プレミアムフレンチはここのところ着順の数字以上にしっかりした競馬をしている点を評価してみたいですね。枠順も内すぎず外すぎずで手頃なのではないでしょうか。
三番手は(9)ラブミージェームス。前走は確かに嵌った面もあるでしょう。しかし今回も騎手対抗戦にありがちな乱ペースになれば前走の再現も。
以下、鞍上に魅力を求めて(8)サンギルロイ、前走はハイペースに巻き込まれる形になった(5)カタオモイを。
●11Rの買い目
馬単(3)=(6)、(3)=(9)、(6)=(9)、(3)→(8)、(3)→(5)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/11月7日(対象7R~11R)
7R/評価A: 8番、 5番 評価B: 6番、 4番
8R/評価A: 7番 評価B: 9番、 6番 穴:1番
9R/評価A:10番、 9番 評価B: 5番 穴:1番
10R/評価A: 9番、 6番 評価B: 3番、 8番
11R/評価A: 3番、 6番 評価B: 9番、 8番 穴:5番
3日、川崎競馬場で行われた「第16回JBC」は入場人員2万8717人にも驚いたが、売り上げ48億7402万2850円にさらに驚いた。
昨年暮12月29日、東京大賞典48億5144万4950円の地方競馬売り上げレコードを塗り替えるとは。これぞJpnI3連発の威力だと改めて思った。
今年は画面越しだったが、3レースとも興奮した。ホワイトフーガの2連覇、ダノンレジェンド悲願のG(Jpn)I制覇。クラスターカップでも逃げ切りを決めたとき、村山明調教師はこう語った。「アメリカのトレーニングセール出身馬なので左回りが合う。昨年は大井で2着だったが、今年のJBCは川崎。自信を持って臨める」と。
前走(東京盃)比マイナス11キロ、445キロはデビュー最低の馬体重。究極の仕上げだったに違いない。
そしてダートの頂上決戦・JBCクラシックではアウォーディーがコパノリッキーを徹底マークから競り落とし、前を走っていたホッコータルマエを交わして完勝。ダート転向後、無敗6連勝で頂点を極めた。
武豊騎手の騎乗もさすがだった。コパノリッキーの強さと弱点を知り尽くしていた。田辺騎手が仕掛けると離れず追走。常にプレッシャーをかけ続け、息が入れられないコパノリッキーは直線一杯となってしまった。
この戦法はもろ刃。共倒れの可能性も十分あるが、アウォーディーなら大丈夫だという確信があったに違いない。どうやら先頭に立つとソラを使うタイプ。逆に前に馬がいると気を抜かず走り、理想的な展開に持ち込んだ。感服した。
6日メインは「第6回絆カップ」(盛岡ダート1600m)。ナムラタイタンが半年ぶりに復帰する。
当初、青藍賞の登録もあったが、絆カップまでずれ込んだが、大型馬でも久々を苦にしないのが強み。テッポー駆け7勝は地力の違いでもある。陣営は坂口裕一騎手の復帰に合わせた感。
あとは馬体重、馬体もしっかりチェックしたい。加えてパドックの雰囲気昨年の南部杯で13着大敗したとき、珍しく入れ込んでいた。その場合は割り引きが必要だ。
相手はライズライン、ナリタポセイドン。ライズラインは赤松杯で大きく体重を減らしたが、徐々に回復。すずらん賞を制し、重賞二けた10勝目をマークした。
南部杯でも地方最先着7着。盛岡マイルの自己タイムも更新した。スクリーンヒーローの初年度産駒が打倒ナムラタイタンに燃えている。
ナリタポセイドンの衝撃の岩手デビューを飾った。前半は最後方でじっくり待機して3コーナーからスパート。流れはスローだったが、まったく関係なし。豪快なまくりで中央オープンの底力を見せつけた。本質的にはステイヤーだろうが、マイルでもナムラタイタンを敗れる可能性がある。
ロンギングエースは初戦3着だったが、出遅れながらもメンバー最速の上がりを披露した。しかも2ヵ月半ぶりを叩かれて気配アップ。前がやり合えば台頭十分。
タイセイメテオは岩手の水が合って芝ダートを問わず活躍。ここでも軽視できない。あとは差し脚堅実ミトノレオが3着押さえ。
◎⑩ナムラタイタン
〇③ライズライン
▲⑤ナリタポセイドン
△⑨ロンギングエース
△⑥タイセイメテオ
△④ミトノレオ
<お奨めの1頭>
5R ヤマニンレガリーノ
転入初戦は出遅れて6着だったが、以降は2勝2着1回。前走も余裕の逃げ切りを決めた。距離延長も問題にせず、信頼の主役