ラブバレットが1000万レース2連覇をやってくれた。24日、笠松1400mで行われた地方競馬全国交流「第12回笠松グランプリ」へ出走。1番人気は北海道オヤコダカに譲ったが、見事な逃げ切りを決めた。
ラブバレットは内3枠に入り、先手を主張。オヤコダカが2番手をキープし、早々とマッチ―レース模様を呈していたが、直線を向いてラブバレットが突き放して0秒3差。従来のレコードも0秒2更新。1分23秒6のタイムで逃げ切った。
今シーズンは3月の黒船賞から始動。赤松杯2着後も積極的に遠征。かきつばた記念、さきたま杯と挑戦し、帰郷後、栗駒賞、岩鷲賞と連勝。
JpnIII・クラスターカップでは後にJBCスプリントを制したダノンレジェンドに果敢に攻めてプレッシャーをかけ続けた。さすがに直線で突き放されたが、見せ場を十分作って3着を確保。ダノンレジェンドが60キロを背負っていたとはいえ、ラブバレットの健闘に場内は盛り上がった。
続く青藍賞はシークロムに逃げ切りを許して2着。直後にテンコートレセンに移動して再調整。今回マイナス12キロと大幅に体重が減っていたが、青藍賞が太かっただけ。ほぼベスト体重で臨めたのも勝因だった。
今回の勝利で年度代表馬の最有力候補に浮上した。ラブバレット、2連覇おめでとう!
27日メインは「ひいらぎ賞」(B1 水沢1900m)。好枠を引き当てたトーホウパルサーの逃げ切りに期待する。
中央ダート1800m1勝、金沢2着1回から転入。初戦こそ11着に大敗したが、一戦ごとに粘り強化。前走タイム差なし2着にまとめた。
先週までの馬場は明らかに先行有利。ひとまず今週の馬場傾向を見なければならないが、先週どおりならトーホウパルサーには絶好。ゆったりとした流れになる1900mも合い、待望の岩手初勝利は目前に迫った。
相手はスパンコールとした。前走4着は出遅れに加え、先行2頭の競馬で決着。完全に流れが合わなかった。今週も先行有利の可能性が高いが、少なくとも1900m延長は歓迎。早めスパートから外強襲を決める。
馬場を考えるとコパノアルディーの方が上位かもしれない。前回は出遅れを喫し、後方追走。本来は先行馬ゆえ、これでは大敗も仕方なしだった。スンナリの流れで最大能力を発揮し、1900mは打ってつけの条件。
タフガイは大崩れしないのが身上。JRA条件交流10着をはさんで毎回入着を果たしている。パンチ力に欠けるきらいがあるが、2000m1勝が不気味。
コスモジョイジョイは前走、2番手からトーホウパルサーをキッチリ交わして快勝。水沢初勝利を飾った。1900mが不安だが、好調度でカバーするか。
メイショウテンロウは着順安定しないが、岩手2勝。ムラな面が逆に怖い。
◎④トーホウパルサー
〇⑦スパンコール
▲⑤コパノアルディー
△⑩タフガイ
△⑪コスモジョイジョイ
△⑥メイショウテンロウ
<お奨めの1頭>
5R ヴィグラスムーヴ
転入後、いずれもワンサイドで3連勝。距離延長だが、逃げにこだわるタイプではないので問題なし。連勝を伸ばすのみ。
先週20日、「第29回ダービーグランプリ」は南関東トロヴァオの圧勝劇で幕が閉じた。逃げたベルゼブブをぴったりマークから直線アッサリ抜け出して6馬身差。完ぺきの内容だった。
東京ダービー4着以来、5ヵ月半ぶりの実戦。元々、神経質なタイプで輸送がネック。今回、プラス17キロの465キロの馬体重を維持できて陣営はホッとしたと言う。
確かに装鞍所で見て大幅体重増でも太くは映らなかったし、落ち着いて歩いていたが、パドックに出た瞬間、いきなりスイッチが入った。
アッ、これだなと思った。悪い意味ではない。戦闘モードに変わるからこそレースで頑張れる。しかし、入れ込み過ぎると消耗が激しく結果がなかなか出なかったに違いない。
荒山勝徳調教師「北海道からミッドウェーファームに移動したら20キロも減ってしまった。だから今回も長距離輸送だけが心配だったが、それをクリアーできたのも収穫。今後の選択肢はゴールドカップ、東京大賞典などいろいろあるだろうが、まずは今回のダービーグランプリに全力投球だった。きゅう舎に戻って馬の状態と相談の上で決めたい」
父カネヒキリは今年5月、種付け中の事故で亡くなった。個人的にも数々の感動をもらい、彼のファンの一人として残念な限りだが、不思議と遺児が走ることが多い。間違いなく後継トップはトロヴァオ。今後の活躍を祈ってやまない。
26日メインは「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」(B1 水沢1600m)。有力各馬が死角を抱え、波乱の可能性もあり得る。
主軸はレイズアスマイルとした。大井1勝、岩手2勝はすべて1200m戦。芝・はまなす賞で3着あるが、折り合いを気にしなくていい速い流れが合うから。
それでも近2走は1600m戦で3、2着。前走は村上忍騎手はうまく内に入れ、砂をかぶらせて折り合いをつけた。その結果、直線でもしっかりと伸びて0秒1差2着を確保した。
今回も外枠に入り、掛かるのをどうなだめるかだが、徐々に落ち着いてきているのは確か。コーナー4つの小回り水沢も合っているのかもしれない。
フジノピューマも7勝のうち6勝が1200m戦。こちらは折り合いは問題ないが、距離が長いと最後の粘りがきかない。前々走の盛岡1600m戦2秒7差4着にも象徴されている。
ただ、前走・水沢1400mは2着でも相手が悪すぎた。ケイジースワローはオープン入り目前の実力馬。逆に2着に粘った点を評価したい。
1ハロン延長は好枠と水沢でカバー。メンバーを見渡して先手を主張したいのはトウカイチャームのみだし、無理に競りかけるタイプでもない。2番枠から一気逃げ切りまで。
トウカイチャームは前走4着。絶好の2番手をキープし、直線入り口で先頭。そのまま押し切るかと思ったが、ゴール前で交わされた。わずか0秒1差なら流れ次第で挽回十分。今度こそ連対を確保する。
レディアントデイズは足踏みを続けているが、得意の寒い季節を迎えて緩やかに上昇。集中力さえ持続できれば、まとめての局面まで。
ダイシノキボウは南関東B3から転入したが、3着1回が最高。近走も着外の連続だが、前走タイムは悪くなかった。ここなら一発あっても不思議はない。
ホープフルデイズは置かれる脚質で展開に注文つくが、コース適性は水沢。前が速くなれば台頭の可能性がある。
◎⑨レイズアスマイル
〇②フジノピューマ
▲⑪トウカイチャーム
△⑦レディアントデイズ
△⑥ダイシノキボウ
△①ホープフルデイズ
<お奨めの1頭>
5R パレード
前走は出遅れながらも逃げ切り圧勝。走破タイムも文句なしだった。同じ1300mなら再現濃厚だろう
★重賞・ダービーグランプリ/"ラスト一冠"を手にしたのはトロヴァオ
地方の3歳馬達の"最後の一冠"を競い合ったダービーグランプリ。各地のダービー馬3頭を筆頭とする好メンバーの激突となり、その中から大井・トロヴァオが抜け出して最後のダービー馬の称号を手にしました。
6月の東京ダービー以来の実戦となった同馬でしたがレースでは終始絶好の手応えをキープ。逃げたベルゼブブを捉えて交わすと後続をあっという間に突き放し、2着以下に6馬身もの差をつける圧勝。昨年のハイセイコー記念以来の重賞タイトルともなりました。
2着には地元の雄・エンパイアペガサスが食い込み、東京ダービー馬で1番人気にも推されたバルダッサーレは3着に終わりました。
●10Rの買い目
馬単(4)=(1)、(4)=(5)、(1)=(5)、(4)→(7)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/11月21日(対象7R~11R)
7R/評価A: 5番 評価B: 4番、 9番 穴:3番
8R/評価A: 3番 評価B: 1番、 2番 穴:8番
9R/評価A: 4番、 1番 評価B: 2番、 5番 穴:10番
10R/評価A: 4番、 1番 評価B: 5番 7番
11R/評価A: 4番、 3番 評価B: 9番 穴:2番
いよいよダービーグランプリ決戦の日が近づいてきた。『ダービー馬によるダービー』を夢見て全国に先駆けて1986年に3歳交流レースを創設。
"ダービー"と"グランプリ"を合体させたレース名称は失礼極まりない―と物議を醸し出した創設当時のことを思い出す。
実際、発表されたときに驚いた。反響が大きいだろうなと思ったが、案の定だった。自分自身も正直、違和感があったし、とある方には怒りを込めて問いただされた。しかし、回数を重ねるごとにしっくりくるのだから面白い。年輪とはそんなものだろうなとも思った。
事あるごとにダービーグランプリは岩手競馬の歴史そのものと書き続けてきた。詳細は省くが、2007年、岩手競馬は存廃問題に揺れ、3月にいったん廃止が決定。4日後に奇跡的に存続が決定したが、ひん死の状態で2007年度の競馬がスタートした。
ところが、追い打ちをかけるかのように夏を境に馬インフルエンザが全国にまん延。競走馬の移動が許されず、ダービーグランプリは地元3歳重賞で実施。翌年には周辺事情を鑑みて休止の措置が取られた。
まさに一寸先は闇状態だったが、何とか競馬を継続。まだ光は見えなかったが、ダービーグランプリ休止を惜しむ声が高まり、2010年に復活。ロックハンドスターが見事優勝し、3冠を達成。救世主のような存在となった。
あれから7年が過ぎ、今年で29回目。昨年も豪華だったが、今年も強豪がそろった。東海以西の参戦がなかったのは残念だが、ダービーグランプリが成長続ける当時とオーバーラップできる。
もしかすると岩手競馬再生の切り札になるかもしれない。勝手にそう思っている。
本題に入る。主役はやはりバルダッサーレだろう。中央ダート2勝から東京ダービーを獲るためにトレード。そのとおり7馬身差で圧勝し、周囲を沈黙させた。
その後は足踏みが続くが、一貫して王道を歩んできた。前走・マイルグランプリも4着だったが、3コーナーでごちゃごちゃして大外を回る羽目になったのも痛かった。
おそらく我々が思っている以上に乗り難しいタイプの感じだが、今回は相手が大幅に弱化。ダービーGPをきっかけにさらに羽ばたいてほしい。
トロヴァオはわずか7戦のキャリアだが、中身がすばらしい。北海道から移籍初戦のハイセイコー記念を優勝。全日本2歳優駿4着、羽田盃クビ差2着、東京ダービー4着。
最大ネックはそれ以来の実戦だが、天栄トレセンで乗り込んでおり、久々は問題ないはず。いずれのレースでも終い確実に伸びており、いきなり重賞制覇まで十分。
スティールキングは道営記念6着をどう評価するかだが、馬群に包まれて自分の競馬ができなかった。瑞穂賞でオヤコダカの2着で実力は折り紙付き。
気になるのは跳びの大きいタイプで小回り水沢が合うかどうか。連闘よりその点が不安だが、絶対能力でカバーするか。
それならばジャストフォファンの方が計算できるか。初芝の盛岡3歳交流・オパールカップで2着確保。黒潮盃ではスティールキングに先着4着に入った。器用なタイプなら小回りはむしろ歓迎だろう。
ベルゼブブは戸塚記念の逃げ切りが光る。バルダッサーレは尻も舐められず3馬身差で逃げ切った。埼玉新聞杯栄冠賞の失速振りから典型的な逃げ馬。モロさも同居だが、絶好枠を引き当てたのは運が強いという他はない。
エンパイアペガサスは無敵の進撃8連勝、重賞5連勝。まだ地元3歳同士の戦いしか経験がなく、いきなり全国区は厳しいが、まだ底を見せていない。加えて一戦ごとに凄みを増しているのも確実。どんな戦いができるのか。熱い視線を送りたい。
◎⑪バルダッサーレ
〇②トロヴァオ
▲⑦スティールキング
△③ジャストフォファン
△①ベルゼブブ
△⑤エンパイアペガサス
<お奨めの1頭>
7R シャイニーエルフ
岩手転入後、6戦5勝2着1回。唯一の3走前2着はブラックスナイパーが強く仕方なし。追いかける一手だ。
今週は復活して7年目を迎えるダービーグランプリ。西日本ダービー組の出走はなかったが、昨年にも劣らず豪華なメンバーがそろった。今から激突が待ち遠しい。
今開催からレース番組に変更があったので報告したい。C2クラスの2回使い(基本的に毎週出走できる)の後半(19日~21日)に一般戦、選抜戦、優秀戦が組まれている。
具体的に言うと19日の2Rから7RがC2一般戦。20日の第2Rから5Rが選抜戦で、第6RはC2優秀戦。21日の第3Rから6Rが優秀戦となっている。
大事なのは一般戦、選抜戦、優秀戦の見分け方だが、一般戦は前走着外(6着以下)、選抜戦は前走4、5着馬、優秀戦は1、2、3着馬。以上の3パターンがある。
そして実際に予想検討を始めたら、一般戦はとても難解だった。俗にいう負け鞍戦だが、どの馬が勝っても(負けても)不思議ないメンバー構成となったからだ。
とは言え、どんなレースからでも勝ち馬、2着、3着馬が当然だが、出る。果たして結果は如何。波乱も十分に考えて臨みたい。
19日メインは「小雪特別」(A級二組 水沢1600m)。実力伯仲のメンバー構成なら、展開と距離適性重視シャークを主軸に推す。
シーズン半ばまで本来の粘りが影を潜めていたが、徐々に良化を示して8月以降になって上昇ムード。
3走前に待望のシーズン初勝利を飾り、その後の2戦も連続2着。持ち味の先行力と強じんな粘りがよみがえってきた。
しかも今回は楽に先手が取れるメンバー構成に加え、距離短縮。2勝目を飾る条件がそろったと見ていいだろう。
逆転筆頭はニーマルキング。中山芝1600m、盛岡条件交流(芝)でそれぞれ1勝。1000万下にも在籍した実績があり、初戦を快勝。ダートも問題ないことを証明した。
2戦目・寒露特別は濃霧のため競走取り止め。続く菊花特別はその影響があってプラス11キロ。太目残りで2着に敗れた。
前走は短距離が仇。1200mの忙しい競馬が合わず追走に手こずって7着と2戦の敗因がはっきりしている。
今度はコースが替わるが、ベストの1600m戦。先に行ける脚があるのも強み。2番手キープから抜け出しを狙う。
タイセイメテオは岩手の水が合い、マイル重賞・すずらん賞3着。芝でも活躍し、交流・OROカップ4着、OROターフスプリントでは2着確保した。
前走・絆カップでダートに戻ったが、岩手一線級相手に4着なら上々。どんな条件でも自己能力を発揮してきた。今度はA級でも二組。メンバーが楽になり、首位奪取のシーンまで十分。
リトルキングはA級で頭打ちの時期もあったが、見事克服。すでに4勝を稼いだ。ここ2戦4、5着に勢い止まった印象もあるが、水沢で反撃に転じる。
スフィンクスも水沢コース歓迎。昨年11月、見事な直線一気を決め、栗駒賞(水沢1400m)を優勝した。流れは落ち着きそうだが、切れ味は脅威の的。
ミトノレオは岩手未勝利だが、堅実な差し脚で入着確保。展開構わず台頭あるかも。
◎④シャーク
〇⑤ニーマルキング
▲⑨タイセイメテオ
△⑥リトルキング
△①スフィンクス
△⑦ミトノレオ
<お奨めの1頭>
9R ヴァーサス
再転入後、あっさり3連勝。勝つたびにすごさを増している。C1昇級だが、むしろメンバーは楽。連勝をどこまで伸ばすか注目