
6月第2土曜日はチャグチャグ馬コの日。今回はばんえい十勝からリッキーとミルキーの2頭が参加、全行程を歩き通したとの事で、まことにお疲れさまでした。
私も土曜日の朝、出発地点である滝沢村・蒼前神社に行っていたのですが、たくさんの馬コの中でリッキー&ミルキーをはっきりと捉える事ができずじまい(後で確認すると、遠くの方に写っているコマがありましたが・・・)。
チャグチャグ馬コに出てくる馬は農耕用在来種ばかりでなく元ばん馬という経歴の馬も少なくなく、さしものリッキー&ミルキーといえどその大きさで見つける事ができません。
という事で、ここに掲載したのは10日の金曜日に行われた撮影会での一コマ。前の芦毛がミルキーですね。装束を普通に着こなして実に立派です。
そして。12日の日曜日、盛岡競馬場に鈴木邦哉調教師がいらっしゃったのですが、そこで師のお顔を拝見した後、改めて10日の画像を見ると・・・鈴木調教師がミルキーを引いているじゃないですか!11日の本番の写真は・・・当然ここにも鈴木調教師・・・!
というかリッキー&ミルキーは今回いらっしゃったばんえい関係者の皆さんで引いていた様ですね。はっぴ姿に姉コ姿・・・皆さん似合いすぎで分からなかったですよ!いやはや本当にお疲れさまでした。
前走は彼なりにいろいろな課題があったのですがそれも全てクリア。加えて世代のライバル・シーグランディが芝路線に向かったため、めぼしい強敵も見あたらなくなりました。中間はあくまで順調、陣営も自信を持って送り出せるとの事。「競馬に絶対はない」といいますが、よほどの事がない限りこの馬がここで敗れるシーンは想像できません。
では対抗は?これが悩みどころ。前哨戦や2歳戦の結果を見る限り(4)ヤマトスバル(9)トーホクスピリットが優勢なのでしょうが、いずれも展開に注文がつくタイプゆえ過信はできません。スローと読むなら(4)、ある程度速めの流れになると読むなら(9)か。血統的には2000mはこなせる背景を持ち、その点はある程度信頼できそう。
それ以外となると、過去ベストマイヒーローやシーグランディに数秒の単位で負けている馬がほとんどで何とも手掛かりがありません。比較的"負け具合"が小さいのは(2)スパルタンや(7)ドキドキなのですが、どちらも1800mすら未経験では強気になれる材料が無く・・・。
やはり◎鉄板、2着もある程度実績のある馬で・・・というのが、結局ベターなのではないでしょうか。
●10Rの買い目
馬単 (10)→(4)、(10)→(9)、(10)→(2)、(10)→(7)
12日メインは"震災に負けないいわて牛"協賛「ねむの木賞」。盛岡ダート1600mを舞台に争われ、A級入り目前の好メンバーが顔をそろえた。
主軸はオウシュウサンクス。協賛どおり、ここは負けられない一戦となった。昨年は3歳トップグループの一角を形成し、今季スタートがB1。オープン入りへノンストップだと誰もが疑わなかったが、2戦連続で2着。初戦はバラディーのイン強襲に屈してハナ差。2戦目はマイネルサウダージの粘り腰に屈してクビ差と悔しい連敗スタートとなった。
その悔しさを誰よりも思っているのはオウシュウサンクス陣営。中間の追い切りで併せ馬を敢行したのは、僅差負けへの対策。競り合いに持ち込んでもキッチリ勝てるよう万全の態勢で臨んできた。今度こそスッキリ勝ちたい。
ただ包囲網もなかなか強力だ。オンワードアコールは転入後、ダート戦で馬券対象から外れたのはわずか2度のみ。4走前の銀嶺賞は出遅れがこたえて7着、前々走・岩手日報杯は2000mの距離に戸惑って6着と敗因がはっきり。
それを含めて岩手ダート<9.6.1.2>と驚異の連対率を誇り、前走も2着できっちりお返しをした。
オンワードアコールの最大特長は追い出してからの反応のすばらしさ。特に今回と同じマイル戦での信頼度は非常に高く、盛岡・水沢含めて5勝2着4回。連対パーフェクトと絶対の自信を持っている。
モエレハナオーは昨年までA級へ在籍して勝ち負けの実績。今季はB1へ降格してメンバーが楽。初戦1番人気も当然だったが、直線で粘りを欠いて3着。物足りない結果に終わったが、門別・コスモバルク記念遠征の疲れが残っていたのが敗因か。オンワードアコールと同様、ベストのマイルで反撃に転じる。
バラディーの△は評価が低すぎるかもしれない。中央4戦0勝から一昨年8月に転入して<3.4.1.0>の成績を残して再度中央入り。2戦着外に沈み、岩手へ戻ってきたが、そこから7戦連続で連対を継続。初戦でオウシュウサンクスを破った1勝を含めて目下4連勝をマークしている。
実は前走、不安が大きかった。9月のC1特別を快勝後、脚部不安が発生して無念のリタイア。今年5月に復帰を果たしたが、C1からいきなりB1へジャンプアップ。常識的には苦しい戦いとなったが、様々なハンデをはね返して1着。しかも破ったのがオウシュウサンクスだったから、評価は上がる一方だ。ここも突破するようならばオープンでも間違いなく通用する。
キャニオンルナの初戦劇走には驚かされた。中央未勝利ながら2着1回3着2回の成績は悪くなかったが、南関東での成績が振るわず4戦とも着外。それで5番人気の低評価となったが、勝負どころの3コーナーからスルスル進出して完勝。自分もその強さに唖然とした。
牝馬ながら510キロ以上と馬格に恵まれ、おそらく時計のかかる馬場が歓迎のクチ。スタートダッシュがそれほど鋭くなく、内で包まれると厳しいが、4歳の若さを前面に2連勝を飾るシーンまで考えたい。
◎(10)オウシュウサンクス
○(4)オンワードアコール
▲(5)モエレハナオー
△(9)バラディー
△(3)キャニオンルナ
3連単は10を1着固定で勝負。2、3着に4、5、9,3と手広く流したい
馬複は 4-10、5-10、9-10、3-10
<お奨めの1頭>
3レース アクセルファイヤー
転入初戦を逃げ切り圧勝。さすが中央4勝馬と大向こうをうならせた。ここも迷わず中心
個人的に大好きなのが短距離レース。しかも1000m戦はスピード感がたまらなくいい。一般レースの最短は1200m。ほとんどC2クラスで実施され鮮度がないが、ダート(芝も)1000m戦は2歳戦で、古馬は希少価値を増す。
最近で最も成功したケースはウメノレイメイだろう。芝ダートを問わず1000mのスペシャリストで名を馳せ、ついには新設の芝重賞・OROターフスプリントまで創設させてしまった。
11日メインはB2級・盛岡ダート1000mが舞台「ジューンカップ」。このクラスは普段、1600mか1800mで行われており、一気に距離が短縮されて各馬とも戸惑うこと必至。逆に沈黙していた隠れた適性馬が、いきなり浮上するの可能性がある。
最も優勝に近い距離にいるのはゲイリークインだろう。岩手通算16戦9勝2着2回。特にJRAから再転入後が圧巻で昨年、C2から6連勝をマーク。一度3着に敗れたが、最終戦を1着にまとめてシーズンを終了した。
今季初戦は伸びを欠いて3着だったが、これは初の1800mがこたえたから。マイル短縮された前回快勝でキッチリお返しをした上、2着に退けたのがキタサンアイドルなら強さ一目。
気になる1000m適性だが、JRA4戦中3度までが芝1000m(新潟)。いずれも着外だったが、タイム差1秒前後にまとめ、短距離適性は証明済み。あとは超ハイペース必至で1枠がマイナスに作用しないかどうかだけが不安点だ。
相手筆頭はバルパライソトート。前走は4角先頭の横綱相撲で完勝し、幸先のいいスタートを切り、その後はジューンカップ1本に絞って調整。1000m戦は生涯初めてだが、父アジュディケーティング、母父スプラッシュオブカラーはスピード血統。陣営も意欲満々で臨んできた。
続く有力馬は初戦の岩手日報杯(2000m)で2着に粘り、前走1800m戦を逃げ切ったマイネルサウダージ、今季3戦3勝と絶好調を誇るバルク。ただ、先にも記したが、1000m戦は超ハイペース必至。1本調子のタイプが1000m戦をしのぎ切るのは至難の業、が過去のデータだ。
両馬ともそのイメージが強く、それならばセンリグランピーに白羽の矢を立ててみたい。スキャターザゴールド×リアルシャダイは長い距離向きと見ていいし、実際、近走は長い距離を中心に使われきた。また3歳時に優勝したサファイア賞も芝2400mが舞台だった。
それでも狙ってみたい理由は2歳時に北海道遠征した「岩手山特別」での2着。門別1200mを舞台に、ポツンと最後方を進みながら直線だけで一気に突っ込んできた。このときの勝ち馬クラフィンライデンは後に重賞を制し、現在は南関東B1に在籍し、実力はお墨付き。
先週のオープン1200m・早池峰賞を制したのはスキャターザゴールド産駒リュウノキングダム。しかもコンビは菅原俊吏騎手で今回のセンリグランピーとまったく同じ。強気に攻めてみたい。
◎(1)ゲイリークイン
○(2)バルパライソトート
▲(6)センリグランピー
△(10)マイネルサウダージ
△(5)バルク
△(3)エスユーシルバー
3連単は1を1着固定に2、6、10、5へ2、3着流し
馬複は 1-2、1-6、1-10、1-5
<お奨めの1頭>
11レース アースグラヴィティ
移籍2戦とも2着だが、前走はJRA相手と中身が濃い。地元同士の戦いなら待望の岩手初勝利
6月4日の土曜日、宮古市内にあるテレトラック宮古の営業が再開されました。
皆さんもご存じの通り、宮古市は東日本大震災の津波の被害を受けた街のひとつです。テレトラック宮古もおよそ腰の高さくらいの浸水があり、1階にある発売機等の設備に被害を受けました。
地震直後は非常に情報が入りづらくなっていたもので、宮古も釜石同様水没したと言われていましたが、テレトラック宮古のある宮古駅周辺は市街地でもわりと高台になっている場所だったこともあって、比較的軽めの被害で済んだようです。
また、地震の当時は場外発売の営業中でしたから、お客様や従業員への被害が無かったのも幸いでした。
とはいえテレトラック宮古からほんの2,300m港の方に行くと全・半壊した建物がありますし、1本隣の通りも大きな被害を受けています。本当にほんのちょっとだけ運が良かった。ただそれだけだったのでしょう。
地震から約3ヶ月。宮古もだいぶ落ち着きを取り戻し、駅前の有名店・蛇の目寿司は営業中ですし、名物いかせんべいの販売も再開されています。今はまだ観光においでください・・・とは言いづらいですけれども、もう少ししたら、皆さんもぜひ宮古に行って、テレトラック宮古で競馬を楽しんで、そして三陸の産品をお土産に買ってくださいね。
また、同じく震災被害を受けたテレトラック三本木は6月中の再開を目指して修復中だそうです。再開したら久しぶりに行ってみようかな。
対抗も(10)マルブツワイルドで絞ってしまいたいところ。昨季終盤、一息後を叩いて勝って昇り調子・・・という勢いをそのまま持ち越したかのようなシーズンイン。A級上位は既に突破済み、転入間もない馬たちとの力関係が課題ですが、前走の内容から見ても大きな心配はしなくて良さそうです。
三番手は(3)サトノスローンで。転入後は3着が最高、まだこの馬の「勝ちパターン」が計りかねる現状ですが、一連の戦いぶりからすればA級上位で通用するのは明白。もうひと押しが効けば勝ち負けまで加わってきておかしくないでしょう。
以下は少し捻って(2)ベルモントノエルと(6)ブラストクロノスの変身に期待。どちらも前走は休み明けのわりに馬体が減り気味。輸送があるのが影響しているのかもしれませんが、ある程度馬体重が戻ってくるようならソコソコには。
●10Rの買い目
馬単 (5)=(10)、(5)=(3)、(3)=(10)、(5)→(2)、(5)→(6)
岩手競馬の名物レースの一つだったのが、この早池峰賞。創設は昭和50年。真夏の旧盛岡競馬場1100mを舞台に、数々の個性派を生んできた。この早池峰賞の発展形態となったのがJpnⅢ・クラスターカップ。お盆の季節固定で実施しているのも早池峰賞の思想を受け継いでいるからだ。
ただ、そのアオリを受けて早池峰賞の位置づけは変わった。クラスターカップ創設と同時にトライアルレースとなったり、水沢1400mに舞台を移し、冬の短距離重賞に衣替えした時期もあった。
現在は元々の趣旨どおりクラスターカップへの道。早池峰賞を皮切りに、岩手のスプリント戦線が始まる。
さて本題。今年は例年以上に混戦模様となった。理由は強力な1200mのスペシャリストが不在だからだ。
距離適性から入ればディスパーロだろう。中央3勝の内訳は東京ダ1400m、福島ダ1150m、中山ダ1200m。名古屋移籍初戦で1400m重賞・新春盃を快勝し、北海道へ転籍後もオープン1200m戦で1着。
この時のレースは強いの一語。内に包まれて厳しい競馬を強いられたが、それをはねのけて2着ポートジェネラルに3馬身差をつけて完勝。他ではちょっと太刀打ちできないような内容だった。
ところが続く一戦で10着に大敗。メンバーが強化させたにせよ、あまりにも不甲斐なかった。成績を調べてみると好、凡走の落差が激しすぎて信頼度がもう一つ。よって単穴評価が妥当となる。
同じく短距離適性が高いのがウメノレイメイ。岩手転入が大成功し、芝ダートを問わず1000m戦で7勝マーク。昨年はオープン特別・きんもくせい賞まで制し、1000mのスペシャリストぶりを存分に発揮した。
今年、岩手競馬は芝1000m重賞・OROターフスプリントを新設したが、これがまさにウメノレイメイ効果。彼の出現によって1000m戦にスポットが当たり、重賞設立にまで到ったのだから表彰状ものだ。
しかしわずか1ハロンとは言え、距離延長が微妙。1000mなら絶対の自信を持っているが、盛岡ダ1200mで行われた新緑賞3着。このレースはB1条件戦で、今回のメンバーで歯が立つかどうか微妙なところ。適性は認めても連下止まりとなる。
主軸はやはりリュウノキングダム。船橋時代に岩手重賞・シアンモア記念(水沢1600m)、北上川大賞典(盛岡ダ2500m)、そして転入後、トウケイニセイ記念(水沢1600m)と重賞3勝。ここでは断然の実績を誇る。
ネックは距離に尽きる。折り合いがまったく問題ないとは言え、2500mを優勝した馬が1200mでも好走可能だろうか。
これが常識的な見解となるが、デビューからさかのぼって短距離成績を調べてみると1400m以下5戦3勝2着2回と連対パーフェクト。いかに条件が甘かったにせよ、これは距離克服できると見る重要な材料となった。
ゴールドマインはリュウノキングダムには劣るが、過去実績で№2の存在。一昨年は桐花賞、昨年は岩鷲賞と重賞2勝をあげ、好調時にはコンスタントな結果を出してきた。
北海道遠征・コスモバルク記念は7着に凡走したが、これはマイナス30キロ!と大幅に体重が減っていたのが大きな敗因。輸送が相当こたえたようでレース以前の問題だった。
これで今後に暗雲が立ち込めたが、帰郷後には徐々に体調も回復。馬体の張りも取り戻し、本来のシャープさも出てきた。1200m戦は昨年の早池峰賞3着だったように短距離適性はあまりないが、そこは菅原勲騎手の腕と総合力でカバーできる。
プレミアムストーンは2歳新馬・札幌ダート1000mを勝ちあがり、ラベンダー賞(札幌芝1200m)3着。その後は泣かず飛ばずに終わっていたが、岩手で大変身する可能性を秘めている。
◎(6)リュウノキングダム
○(3)ゴールドマイン
▲(5)ディスパーロ
△(9)ウメノレイメイ
△(7)プレミアムストーン
3連単は6、3、5を中心に9、7を3着押さえ
馬複は 3-6、5-6、6-9、6-7
<お奨めの1頭>
2レース マイネルフランク
岩手初戦を豪快な直線抜け出しを決めて圧勝。馬格も雄大で3歳上級までノンストップでいけそう