今日は重賞・青藍賞が行われます。という事で、今回は「今年の重賞では盛岡所属の馬ががんばっている」というお話。
今シーズンこれまで、すでに10の重賞レースが行われました。そのうちJRAなど遠征馬に持っていかれたのが6個。・・・今年も既に多いですね。えーっと、それはさておくとして、残る4つの地元馬が制したレースのうち、3つを盛岡所属の馬が勝っているのです。
みちのく大賞典のコアレスレーサー、岩鷲賞のマイネルプロートス、そしてひまわり賞のアンダースポット。
例えば昨年は2歳・3歳世代とも水沢所属の馬が強かったせいもあってか盛岡所属の馬は重賞3勝にとどまりました。
一昨年はマヨノエンゼルが活躍したおかげで6勝、しかしその前年・08年は1勝のみ。07年は2勝、オウシュウクラウンとパラダイスフラワーがいた06年は、それでも5勝に留まっています。
近年のイメージは"水高・盛低"で、特に古馬オープン級の重賞になると水沢勢が強いという印象が定まった感があったのですが、今年は盛岡勢が活躍・好走が目につきます。
ではその要因は?明確な「これ」というのはない感じ。強いて言えば、ここまでは盛岡所属の有力馬が比較的順調に戦えて来られた、という点でしょうか。
今季はマイネルプロートスやマイネルアラバンサらの有力馬が盛岡に転入してきましたが、開幕時点の手駒自体は水沢の方も負けず劣らず厚かったと思います。しかしロックハンドスターやサクラマジェスティ、マヨノエンゼルといった有力どころが順調さを欠いて好走できなかったり出走すらできなかったりした。もちろん、水沢開催が無く盛岡開催が続き、水沢勢としてはイレギュラーな状態が続いている影響もあるでしょう。
それがみちのく大賞典のように、それこそ14年ぶりの盛岡所属馬の勝利&盛岡所属馬がワン・ツーするという状況につながったのではないでしょうか。
青藍賞でも盛岡勢が人気を集めそうですが、ロックハンドスターの再始動など水沢の有力どころにも注目点が多いですよね。「盛岡対水沢」の視点で見てみても面白いと思いますよ。
(2)マイネルプロートスはマイルはちょっと戦いづらいかもしれませんが重賞勝馬に敬意を表して。転入2戦目の(3)マイネルビスタも前走の感じなら足りて良いでしょう。
盛岡対水沢の戦い、今回もどちらかと言えば盛岡勢優勢と判断しましたが、果たして?
●10Rの買い目
馬単(5)=(1)、(5)=(8)、(1)=(8)、(5)→(2)、(5)→(3)
11日メインはC1級馬によるダート1400m戦「夏油賞」。有力各馬がそれぞれ別路線から駒を進め、個性あふれる面々がズラリそろった。しかも生きのいい4歳馬が12頭中、半分の6頭。これもレースをおもしろくした。
しかし本命はラブルビーで動かない。中央未勝利から昨年9月に転入。2勝2着2回の成績を収めて再び中央入りしたが、壁が厚く今年7月、岩手へ再転入。C2下級条件にも恵まれて快進撃。圧勝に次ぐ圧勝で6連勝をマークした。
今回からC1へ昇格してメンバーは骨っぽくなったが、それでも一連の走破タイムがケタ違い。C1でもトップクラスが相手でもアッサリ突破するに違いない。
相手筆頭は今の勢いを買ってハイブリッジオール。2歳時に北海道から転入して2勝2着1回。この結果から3歳重特路線を賑わすかと期待されたが、順調さも欠いて3着1回が最高。1年間を棒に振ってしまった。
しかし一冬を越して馬が一回り大きくなって成長。480キロ台まで体重が増え、成績も上がる一方。シーズン2戦目に久々の白星を飾り、その後の2戦は2着に敗れたが、現在2連勝中。勝ち味が遅かったのが嘘かのように自在脚が冴え渡っている。
これが4歳馬のおもしろいところ。実戦を叩かれながら地力アップし、C1で2連勝。今回は大幅にメンバー強化だが、十分勝ち負けに持ち込める。今後にもつながるレースを期待したい。
セイントネイティブも杯ブリッジオールと同様、4歳を迎えてひと皮むけたか。馬体の良さは同世代でも目立つ1頭だったが、勝ち味に遅く3歳春の1勝のみ。早めに仕掛けると末が甘くなり、じっくり待機策に転じると脚を余して負けるケースの繰り返し。
今年も2着1回のみのとどまっていたが、転機はチーム対抗戦「JRAvs岩手競馬」第1戦。JRA・吉田豊騎手とのコンビで臨み、4番人気だったが、直線で競り合いの中から抜け出して快勝。
デビュー39戦目にしてようやく両目を明けた。これで弾みがついたのだろう。1000mの距離不足が心配された田瀬湖賞でもナイトストーカーズの2着を確保。メンバー最速の上がりを駆使した。1400m延長は望むところ。
モエレアンドロメダは元B1級の格を前面に今季3勝2着2回。5割の連対率を誇っている。前走は8着に沈んだが、適性の低い芝なので納得の結果。ダートに戻り、得意の1400m戦なら反撃に転じて当然だろう。
ラビットサプライズも1400m戦になって侮れなくなった。ここ4戦は凡走しているが、盛岡ダ1400mは6戦6勝とパーフェクト勝率。距離適性だけで上位に食い込む可能性は十分にある。あとは涼しくなって本調子を取り戻しつつあるエーシンスローインを連下少々。
◎(8)ラブルビー
○(4)ハイブリッジオール
▲(5)セイントネイティブ
△(11)モエレアンドロメダ
△(1)ラビットサプライズ
△(12)エーシンスローイン
3連単は8を1着固定に4、5、11、1へ流し。あとは12を3着押さえ少々
馬複は 4-8、5-8、8-11、1-8
<お奨めの1頭>
11R サクラマジェスティ
前走はマイネベリンダ、ブラストクロノスの行った切りで決まり、スローに泣いた。今度は二のテツを踏まない
まずは遠征情報から。9月11日(日)、JRA札幌競馬場で行われる2歳500万下(ダート1000m)へアスペクト、エスプレッソ(両馬とも牡2歳 櫻田浩三厩舎所属)が遠征する。
アスペクトは6戦3勝。勝ち星すべてダート戦でマークし、直前のビギナーズカップを2秒3差で圧勝。中6日の強行ローテーションとなるが、ビギナーズCはほぼ追ったところなし。表現は悪いが、ちょうどいい追い切り代わりとなった。
一方、エスプレッソはデビューから3連勝。前走・若鮎賞は芝適性の差が出てワタリドラゴンの2着に敗れたが、主戦場はこちらもダート。追えば追うほど伸びるのが最大の持ち味だ。アスペクトはJRA・柴山雄一騎手、エスプレッソは岩手の斎藤雄一騎手とのコンビで臨む。
北海道からも大挙参戦し、JRAの壁も厚いが、この2頭も相当レベル。朗報に期待したい。
10日メインはA級二組「たねいちウニの里レース」、盛岡ダート1600m。主軸をクリスティラビットにするか、アドマイヤサムライにするか迷ったが、アドマイヤサムライを主軸視した。
アドマイヤサムライは開幕前から快調教をこなし、仕上がり絶好。今年は一味違うかなと思ったが、気性難が災いして4着2回が最高。前途に暗雲が立ち込めたが、それを吹き飛ばすかのように前回完勝。2着ツルマルヤマトに2馬身半差をつけ、これまでのうっ憤を一気に晴らした。
前半で折り合いを欠きながらも逃げたクリスティラビットの直後をピッタリ追走。息の抜けない展開に持ち込み、直線を向いても気力の衰えが全くなし。久々に強いアドマイヤサムライを披露した。
これで岩手通算5勝とし、うち4勝が盛岡ダート1600m戦。負担重量が据え置きに加え、当面の相手クリスティラビットは逃げ馬2頭がいるため展開も有利。2連勝のお膳立てはほぼ整った。
しかし、これでポカがあるのがアドマイヤサムライ。クリスティラビットの逆転も十分にある。クリスティラビットは自分の型に持ち込むと抜群の破壊力を発揮。昨年暮、銀嶺賞から前々走まで逃げ切り3連勝を飾った。
ただ自分の型に持ち込めなかった場合、例えば前走のように3、4コーナーでもたついているとき、後ろから突付かれると直線で伸び一息になってしまう。あとは1枠ベルモントダイヤ、6枠アルマダの間に入って揉まれた際にどうなるか。
そのあたりは鞍上・菅原俊吏騎手も十分了解済みだろうから、うまく自分の型に持ち込みたいところだろう。仮に2頭が前に行っても離れた3番手追走なら全能力を発揮できる。
キャニオンルナは一戦置きに好、凡走。トライアル・フェアリーCを快勝し、牝馬交流ビューチフル・ドリーマーカップで地元の期待を集めたが、珍しく折り合いを欠いたのが痛かった。そこで脚を使ってしまって4秒1差の大差10着に敗れたが、消耗度が少なかったのも事実。地元同士の戦いに戻れば反撃に転じて当然だし、今回は順番的に好走パターンとなる。
ベルモントダイヤは中央1勝500万下から転入。1勝はダート1300mでマークだが、1800m戦でも3着入線の実績があり、要は展開次第。気分良く逃げることができれば距離もこなせる。絶好の1枠を引き当てたのが不気味だ。
あとは2ヶ月ぶりの実戦でも重特でも上位入線の底力が怖いジョウテンロマン、徐々に良化示すダークライも連下に押さえたい。
◎(4)アドマイヤサムライ
○(5)クリスティラビット
▲(2)キャニオンルナ
△(1)ベルモントダイヤ
△(7)ジョウテンロマン
△(3)ダークライ
3連単は4、5の2頭軸から2着フォーメーションで2、1。3着7、3
馬複は 4-5、1-4、4-7、3-4
<お奨めの1頭>
2R ウインドフォレスト
一戦ごとに着順を上げ、前走2着確保。走破タイムが他より1丁抜けており、勝機がっちり
日曜のメインレース、2歳のビギナーズカップはアスペクト号が優勝しました。同馬はこの後予定通りにJRA遠征を行う模様で、どんな戦いをしてくれるのか楽しみですね。
えー、今回はちょっと違う視点からのお話を。アスペクトの馬主・山本武司氏はこれまで多数の活躍馬を所有してきた岩手の大馬主なのですが、最近は"二代目馬名"を頻繁に起用する事で一部馬名マニアの間で有名です。
例えばこのアスペクト。先代(?)の「アスペクト」号は06年にデビューしたアントレプレナー産駒に名付けられていました。馬主は山本武司氏、厩舎は櫻田浩三厩舎と現アスペクトと同じ。しかし同馬は4戦して6着が最高で、最後は競走除外でレースのキャリアを終えています。
また、今回アスペクトと共に遠征に向かう予定のエスプレッソの母パラダイスフラワー。同馬自身、エーデルワイス賞GIIIを勝ったり岩手で重賞2勝を挙げたりした活躍馬なのですが、実は彼女も二代目馬名。
先代は97年に、やはり櫻田浩三厩舎からデビューしたミヤシロブルボン産駒。岩手では1勝のみにとどまりましたが、JRA移籍後に500万特別を勝ったほか、芝の中距離で頻繁に掲示板に顔を見せる馬でした。
最近は山本武司さんの2歳馬が登録されると馬名を調べてみるのが習慣になりました。パラダイスフラワーもアスペクトも先代を知っているだけにピンと来ると同時に「おや?」と不思議な感じがしますね。
JRAでも最近は二代目馬名が目立つような気がします。やっぱり9文字しか使えない世界ですから、どうしても制約があるんでしょう。
で、まあやっぱり、パラダイスフラワーの産駒にアスペクトってつけてもらって、「母仔共に二代目馬名でかつ活躍馬」なんてネタを提供して頂ければより楽しめたかな・・・、なんて思ってしまう今日この頃です。
昨年の一番良い頃に比べるとちょっと物足りなさを感じて、それでいつも辛めの評価をしてきたのですが、なんだかんだ言っても地元馬同士なら話は別。今季ここまでの実績はまさにそういう感じです。
JRA交流戦こそ大敗を喫しましたが対地元馬のレースでは常に優勝争い。今回はB1級の最上位、A級からの降級馬もおり手強く見えますが、実質的な与し易さではむしろ前走あたりより楽になっている印象すら受けます。
天候の回復が早めだったおかげでこの馬が苦手とする超高速決着の可能性もほぼ無くなりました。逆にややパワーを要するくらいの馬場状態はこの馬向き。前走の再現濃厚と見るのが妥当でしょう。
という事でここは2着探し。その相手は(3)モエレハナオーが順当に浮上。今季は先行すれば崩れない安定度を見せ、特に1800mでは4戦して3着以下がありません。◎とは同厩、こちらが前にいれば流れが落ち着いてしまう・・・そういう計算もしておくべきです。
もう一頭は(8)ジャンドゥーヤを。好走しているとはいえ人気薄で突っ込んできた感じ、まだ何とも言いがたいですが、今の馬場状態は合いそう。○が3走前の時のように苦しめば一角に割って入る可能性も。
あとはパワータイプという事で(5)マンボパートナー、(7)エスユーペニーを押さえておきますがあくまで3着候補として、ですね。
●10Rの買い目
馬単(1)=(3)、(1)=(8)
前開催の若鮎賞(盛岡芝1600m)からスタートを切った2歳重特戦線。今週4日(日)メインは舞台が盛岡ダート1400mへ替わった「ビギナーズカップ」。出走予定馬が相次いで回避し、若鮎賞と同じく5頭立て。今の時期の2歳馬は予定どおりに事が進まないのが常。ここで無理をすると将来にも支障が生じるケースも多く、少頭数も仕方なしだろう。
ただ、エスプレッソは別格。9月11日、札幌競馬場で行われる2歳500万下(ダート1000m)へ直行するからだ。エスプレッソの母パラダイスフラワーは2歳時、絶大な強さを誇り、エーデルワイス賞(GⅢ)も優勝した強豪牝馬。
エスプレッソはパラダイスフラワーの初仔で、父ディクタット、母から豊かなスピードを受け継いでデビュー3戦3勝。前走・若鮎賞では2着に敗れたが、本質的には母と同様、ダートホース。輸送さえうまくクリアーできれば札幌でも好勝負に持ち込めると確信している。朗報に期待したい。
本題に戻る。エスプレッソが不在で俄然、アスペクトがクローズアップされる存在となった。同じ櫻田浩三厩舎所属だが、陣営もダートならほとんど互角の評価を与えているほど実力拮抗。しかも相当レベルでの互角評価だ。
それを裏付けるように馬場差があるにせよ、盛岡ダ1200mの持ちタイムがエスプレッソが1分14秒4、アスペクトが1分14秒2。今の2歳馬でこのタイムを出せる馬は、おそらくいない。
いずれ両馬が激突するとき(多分、近い時期に)が来ると思うが、どちらに軍配が上がるか楽しみで仕方がない。ビギナーズカップはアスペクトで単不動だ。
相手はアスペクトがどこで仕掛けるかによって一変する。前走・若鮎賞でハルトリーゲルは痛恨の出遅れを喫し、3番手からの競馬だったが、今回はほぼ逃げの手が打てそう。4コーナーまでアスペクトが可愛がればハルトリーゲルの残り目が濃厚となる。
逆にアスペクトが早めに交わしにかかるとハルトリーゲルは苦しくなり、マーライオンパークとエムオーミスターに流れが向く。マーライオンパークは先行して粘り強さを発揮するのが身上だが、前走・若鮎賞では一転して最後方からの競馬。
結果、5頭立て5着だったが、ハルトリーゲルとの差はわずか0秒1。当然だが、逆転の目も十分にある。
エムオーミスターはデビュー芝1000m戦を直線鋭く伸びて快勝。芝は適性あるか不安視されたが、難なく克服した。ダート戦に替わるのは能力検査ダ1000mで1分3秒9のタイムをマークし、大歓迎。
キャリアは一戦のみだが、叩かれた上昇度とダートへ舞台が替わったことを味方に2位戦線に加わる。いずれにせよアスペクトがどこで仕掛けるかによって着順が大きく替わるのは間違いない。
◎(4)アスペクト
○(1)ハルトリーゲル
▲(5)マーライオンパーク
△(2)エムオーミスター
3連単は4を1着固定に1、5、2へ流して計6点で勝負
馬複は 1-4、4-5、2-4
<お奨めの1頭>
7R マイネルフューラー
転入後、ダート芝で2連勝。前走はJRA相手に4着だったが、タイム差0秒2なら健闘した。地元同士に戻れば首位は譲れない