日曜日に行われた重賞・岩手県知事杯OROカップは川崎所属コスモヴァシュランが制して終わりました。同馬は7月のせきれい賞も勝っており、これで今季行われる古馬芝重賞の2つを両方とも制した事になります。
さて、振り返ってみると今年は3歳のオパールカップを船橋リュウノボーイ、2歳のジュニアGPを北海道スクランブルエッグに勝たれており、各世代の芝重賞計4戦すべてを他地区勢に持っていかれた事になりました。
実は昨年も同様の結果になっていて(せきれい賞:コスモヴァシュラン、オパールC:エイブルインレース、ジュニアGP:ボヘミアン、OROカップ:コスモバルク)、なんと丸2年間、盛岡の芝重賞で岩手の馬が勝っていない、という事になっております。
かつては「盛岡の芝は走り慣れた岩手の馬が強い」といわれ、独特のコース形態に戸惑うのか、他地区からの遠征馬がなかなか力を発揮できない事も多かったのですが、最近は他地区勢の活躍の報が目立ちますねえ・・・。
岩手としては「ポスト・ボスアミーゴ」を早く育てないとなりません。今回5着と健闘したボスアミーゴ(実績を考えると"健闘"なんて言っちゃいけませんが、状態を考えると・・・)ですが来季は7歳。そろそろキャリアも終盤です。
その期待をかけていたリュウノボーイは移籍してしまったし、マルブツコンバットあたりが成長してくれればいいのですが。ゲンパチオブラヴではまだちょっと小粒かな・・・。
さしあたりの問題は今季の「最優秀ターフホース」がどうなるか。昨季は「来季の活躍を期待する」ってな理由をつけつつボスアミーゴに与えられましたが、今年の現状ではそういう理由をつけられる馬すらいない。
オープンの芝戦はまだもう一つ残ってはおり、それをゲンパチオブラヴ、マルブツコンバットの世代オープン級の芝特別を勝った馬が制してくれればともかく、もしそうでなければ・・・。いよいよ「該当馬無し」も念頭に置かなくてはならないのでしょう。
月曜の盛岡メインレースはJRA交流「東京カップけやき賞」です。OROパーク開場を記念して設定されたレースで1999年からJRAとの交流競走になり、以来11回中10回をJRA勢が優勝。フレンドリー競走のように掲示板を独占される事は少ないとは言え、1・2着をJRA勢が占めるのはごく珍しくなく、基本JRA勢中心に考えなくてはならないレースです。
そして今年もJRA勢が強そうです。本命はJRA(7)ダンサーズブロンドを推しましょう。7月以降の3戦を2着-5着-1着、ローカル開催とはいえ手堅くまとめています。先行してうまく流れ込む走りが板について、前走などは逃げ馬を捉えて押し通すという悪くない勝ち方。ダート中距離・左回りにも苦手感無し、鞍上はウチパクこと内田博幸騎手。本命の期待をかけて良さそうです。
対抗は(10)シャーペンエッジでどうでしょうか。好結果が出ず苦しんでいるとはいえ舞台は中央場所の特別戦、それで大きく崩れているわけではないのですからそれなりの評価は必要。うまく流れを掴めれば先行・差しどちらの展開にも対応できるでしょう。課題があるとすれば直線に坂のあるコースとの相性か。そこがちょっと未知数かも。
(6)クリストフォルスも特別戦で逃げて粘っているのだから好調感は明らか。すんなり逃がしてしまえばうるさい存在になるのは間違いありません。
ただ、ちょっと脆い。逃げても競られたら止まる、ハナ奪えなかったらどこにもいない。典型的過ぎるほどの逃げ馬。あくまでも「すんなり単騎逃げ出来た時」の単穴まででしょう。
なんとか岩手勢の活躍も・・・という事で、レントゲンとか気になる馬はいますが以下は敢えて岩手勢から。
まず(8)マルブツワイルド。マイルもこなしつつありますが基本は1800m以上が合う馬。実際、今季一番強い勝ち方をしているのは盛岡の1800mです。
そして(11)アドマイヤサムライ。嵌った時の末脚のキレは自他共に認めるもの。ここのところコース状態等に恵まれずなかなかそんな脚を使えずにいますが、◎や▲のような先行馬がいるここはこの馬向きの流れを期待出来るのでは?
この2頭、近走は着順ほどには状態は悪くないはず。そこに希望を繋ぎます。
★買い目
馬複 (7)=(10)、(6)=(7)、(6)=(10)、(7)=(8)、(7)=(11)
26日メインはシーズン最後の芝重賞「第12回岩手県知事杯OROカップ」(3歳以上・地方競馬全国交流 盛岡芝1700m)。
昨年、3年前とコスモバルクが優勝。ゴールの瞬間、ファンから拍手と歓声が沸きあがったのが今でも印象に残っている。特に3年前は全国に馬インフルエンザがまん延。交流自粛が相次ぎ、ダービーグランプリ(当時:JpnⅠ)も地元重賞での実施を余儀なくされた。そのような厳しい状況下にあって交流再開後、いの一番に名乗りを上げてくれたのが他でもない、コスモバルクだった。
コスモバルクは昨年優勝後、天皇賞、ジャパンカップ、有馬記念を使った後に引退。先日、札幌競馬場でお披露目会が行われ、600名のファンが集まったと聞いた。国内GⅠにこそ手が届かなかったが、シンガポールで待望のGⅠタイトルを獲得。
ラッキーにもその場に立ち会うことができたが、日本から訪れた関係者、ファンが大興奮。小生もその一人だったが、これも忘れられない思い出となった。
OROカップにコスモバルクの名前があること。それ自体が最高の誇りと言ってもいいだろう。
さて本題。本来なら3年連続で2着に敗れたボスアミーゴが主役を演じるはずだった。特に一昨年はクルセイズのハナ差負け。OROカップを制すると2歳・ジュニアグランプリ、3歳・オパールカップ、3歳以上・せきれい賞、きんもくせい賞(当時は重賞で実施)と盛岡芝を舞台に行われる芝重賞をすべて制覇。
前人未到のグランドスラム達成の夢がかかっているが、如何せん今シーズンは順調さを欠いて春の2戦後、3ヵ月半の休養を余儀なくされてしまった。そのため上半期の芝はすべて見送りし、前走・すずらん賞で復帰したが、苦手のダートでもあったため7着。この一戦を叩かれて変わり身は見込めるだろうが、臨戦過程を考えると大望は難しく△評価に落ち着く。
主軸はリュウノボーイ。岩手でデビューして2勝。若駒賞2着、ジュニアグランプリ3着、金杯3着などの成績を引っさげて南関東へ移籍。船橋で1勝をあげ、クラウンC3着、北海優駿3着。追い込み一辺倒の脚質のため、なかなか白星を積み重ねることができなかったが、盛岡3歳芝重賞・オパールカップを7馬身差で圧勝。重賞ウィナーの仲間入りを果たした。
リュウノボーイは父がサッカーボーイ。盛岡芝の適性に定評があり、リュウノボーイ自身もデビュー戦の芝1000mを快勝。オパールCでコンビを組んだ菅原勲騎手も「ダートもソコソコこなすが、芝でこそ持ち味が生きる」と適性を評価。走破タイム1分45秒2もレコードに0・7秒。持ちタイムはボスアミーゴに次ぐ2番目だが、先に記したようにボスアミーゴが順調さを欠く今回、重賞2勝目を飾る絶好のチャンス。55キロのハンデも勝利を後押しする。
逆転筆頭はキングスゾーン。昨年もOROカップへ参戦し、サウンドサンデーにクビ差先着を許して4着。この結果だけを考えると対抗は無理があるかもしれないが、あの時は大外12番枠から逃げの手。何が何でもハナに立とうとして脚を使ったため、末をなくしたとも解釈できた。しかし今回は絶好の1番枠。今年も健在であるのは今季成績が示すとおりだし、楽に先手を取って脅威の粘りを発揮する。
コスモヴァシュランは芝2400m重賞・せきれい賞を2連覇。前年が極端な不良馬場、今年は良馬場だったが、レースパターンはまったく同じ。3角マクリを決め、そのまま押し切って圧勝した。
OROカップにも2年連続で出走して7、5着。1700mの忙しい競馬はちょっと合わないかの印象だが、今年は一味違う。3走前の福島テレビ杯(オープン 芝1800m)で3角マクリに出て7着。JRAオープン馬相手にこの内容は収穫が大きかった。ベストはゆったりと流れる長距離戦だろうが、今なら1700mも十分克服できる。
昨年、コスモヴァシュランに先着3着サウンドサンデー、トライアル・桂樹杯を快勝し、奥手がついに本格化したサッカーボーイ産駒マルブツコンバットも争覇圏内に位置。様々なファクターが入り混じり、非常におもしろい一戦となった。
◎(7)リュウノボーイ
○(1)キングスゾーン
▲(3)コスモヴァシュラン
△(4)サウンドサンデー
△(11)マルブツコンバット
△(9)ボスアミーゴ
3連単は7を1着固定に1、3、4の折り返しが本線。あとは11、9も3着に押さえたい
馬複 1-7、3-7、4-7、7-11
<お奨めの1頭>
2レース ミルクマン
父は史上初めてブリーダーズカップ・クラシック連覇を果たしたティズナウ。そして母父ストームキャットと世界の名血でデビュー戦圧勝も当然の結果
先週19日(日)、テシオ杯ジュニアグランプリは北海道代表・スクランブルエッグが優勝。岩手期待のベストマイヒーローは2着、シーグランディは3着に敗れた。これで北海道=社台ファームは3年連続で優勝。テシオ杯ジュニアグランプリは社台ファームのデータが完全に出来上がった。
当日、テシオ杯を記念して優勝馬当てクイズを実施。おかげさまで応募が200通を突破。応募用紙を追加コピーをしなければならなくなった。参加下さった皆さんに改めて感謝する次第です。
ちなみにスクランブルエッグを指名した方は計22名(ベストマイヒーローは百名)。抽選でドリームチケット5000円分を2名、妖怪セミナーin遠野の通し券ペア5組をプレゼント。そして隠し玉は優勝した村上忍騎手のサイン入りゴーグル。村上忍騎手には事前にではなく、その場で書いてもらいファンに直接手渡しをした。
同時に応募用紙には今後実施してほしいイベント、レース等の記入もお願いしたが、いずれ皆さんに公表したいと思っている。
25日(土)メイン10レースはC1級「十和田湖賞」(盛岡ダート1800m)。バラディー、ツルマルツイモツイのどちらを主軸視するか迷ったが、岩手では依然、底を見せていないバラディーを軸に採った。
バラディーは中央未勝利から昨年8月、岩手へ転籍し3勝2着4回3着1回。最下級C2へ編入し、メンバーにも恵まれて好成績を残して再び中央入り。しかし2戦9、13着に終わり、今年6月、再度岩手入りした。
初戦は2着に止まったが、2戦目を快勝。続く一戦は2着だったが、目下2連勝中。前走はラビットジーズニの逃げ切りにしてやられたと思ったが、驚異の根性を発揮して1着同着に持ち込んだ。
これまで岩手ではマイルが最高だが、脚質的に距離延長は苦にならないだろうし、何よりも勢いに乗っているのが最大の強み。前走より負担重量が1キロ増加も難なく克服する。
逆転筆頭はツルマルツイモツイ。名古屋で中央時代の交流2勝を含めて通算8勝。名古屋A級からC2へ格付けされ、5戦3勝2着1回。夏油賞でもオウシュウサンクスに続いて2番人気に支持されたが、伸びを欠いて4着。
この敗因は水沢と不良馬場。転入初戦で2着に敗れたのは、小回りコースに戸惑ったからだったし、重馬場は過去13回の経験があったが、3着すらなし。明らかに馬場に泣いた印象だった。
中間、雨がパラパラと降り、当日の馬場状態が気になるところだが、コース広い盛岡ならおそらく大丈夫。一気に突き抜けるシーンまで考えたい。
以下のグループも好調馬ぞろい。序列が難しいが、盛岡3戦3勝を素直に評価してベルローランが▲。4走前の盛岡ダ1400m1分26秒1は並みの馬が出せるタイムではなく、盛岡適性は非常に高い。
キングレオはひと頃、伸び悩んだ時期もあったが、夏を境にひと皮むけて前回快勝。弾みついたのが何よりも心強い。あとはレース巧者ぶりを発揮し、前回快勝タケデンエイブルも押さえが必要。
◎(5)バラディー
○(6)ツルマルツイモツイ
▲(2)ベルローラン
△(7)キングレオ
△(1)タケデンエイブル
3連単は5、6の1、2着折り返しから2、7、1へ3着流し
馬複は 5-6、2-5、5-7、1-5
<お奨めの1頭>
7レース カリズマトウショウ
転入2戦目からワンサイドで3連勝マーク。距離が1400mへ延長されたが、能力の違いでカバーする
今日は細かいネタを3点。
●先週の青藍賞をマイネベリンダで勝った齋藤雄一騎手。ビューチフル・ドリーマーカップと連勝という事になったのですが、実は同騎手、家を新築してBDCの直後に引き渡し、青藍賞の直前に引っ越しだったとの事。新築祝いと引越祝いを自分の手で稼ぎ出したわけで、これはもうお見事としかいいようがありません。
さて、祝勝会はいつやるの?サイトウ騎手・・・。
●9月30日に門別競馬場で行われるホッカイドウ・岩手交流「岩手山特別」(門別ダ1200m)に岩手から3頭出走予定。盛岡のスニーク・ライザー(いずれも櫻田浩三厩舎)は聞きました。水沢からも1頭出るそうです。リュウノフラッシュかな?スニークは10月21日のエーデルワイス賞に転戦するそうです。
一昨年の岩手山特別はセンリグランピーが2着に入ってその後の出世の礎を作りました。スニークらにもがんばってほしいもの。
●3歳の雄・ロックハンドスターですが、予定通り9月27日のA級一般戦を叩いて不来方賞→ダーグラのローテーション。阿部厩務員のお話では夏の疲れも取れてきて順調、遠征で馬がたくましくなったように感じるから、成長していると期待との事。
遠征2戦は確かに残念でしたが、行かなければ経験値を積めなかったわけで、あの2戦が糧になってくれれば良しとするべきでしょう。個人的にはナイターじゃない、昼開催の交流はどうかなあと思います。南関で行われるオープンの地方交流、あの辺が手頃ではないかと。
3連休の盛岡開催、3日目はB1級の1800m戦・セプテンバーカップです。8頭立てといえどの馬が勝ってもおかしくない好メンバーになりました。
なにせ前走優勝馬が8頭中5頭。クラスは違えど連勝中の馬が3頭もいたりします。これは予想も難しい・・・いっそ全部に印をつけたいと思ってしまいます・・・。
カギはどこにあるのでしょうか?距離か?確かに盛・水問わず1800mで勝ち星のない馬が3頭います。これはひとつの材料になるでしょう。
もう一つは、コース状態ではないでしょうか。今週の盛岡ダートは週間の雨でわりに時計速め、加えて先行グループと後方グループとが大きく割れる事が多く、後方グループはなかなか届かない。一方の先行グループにしても、逃げ馬が粘りきるのはなかなか至難・・・という結果が多いように感じます(1着・2着が僅差なのに3着が大きく離れている・もしくは上位数頭が一団で、下位グループがバラバラと散らばっていたり)。
つまるところ、先行+先行、逃げ馬は3着あたりに嵌め込む、という狙い方がセオリーになりそうなのです。ではセプテンバーカップはどうするか・・・。
という事で本命は思い切って(1)ゴールデンクリークを指名します。08年の岩手のダービー馬は不振の09年を経て今年ついに復活。もちろん下級条件ではありますが、今季8勝、ここまで4連勝というのは立派です。
1800mという距離に関しては特に問題なし。ある程度先行しつつ逃げる馬を早めに捕まえに行ける、という脚質は今のコース状態にピッタリという印象ですし、ここまで4連勝していながらクラスの違いのおかげでハンデ無しに留まるのも有利に感じます。
対抗は(4)サクラカムイオー。水沢ではコーナーが多いせいか追走に苦しみますが、盛岡は楽に動けます。早めに動いてソラを使われた前走のことを思えば、今度はギリギリまで我慢して抜け出すパターンを狙ってくるでしょう。カギは何といってもレース前半の追走具合。これがすんなりなら雪辱可能。
三番手は(2)ハルサンヒコを。夏前の不振からは立ち直りましたがまだ完調とはいかない印象。それでも先行して格好をつけるのは地力の高さゆえ、なのでしょう。ここは目標にされかねない面々ですが、今のこの馬は主導権を握ってこそ活路。
連勝中(3)エムアイルシェルはヒモ候補に留めます。この馬の課題は距離ではなくハンデではないか。連勝中はいずれも52~53kgだったのが、今回はそのおかげで前走比+3kgの55kgを背負います。馬格があるわりに斤量に敏感な成績なだけにその点が不安。
(7)マイネルリファインは前走の圧勝ぶりが本当の力なのでしょう。もはや能力に不信感はありませんが、実績的にも血統的にも1800mはどうか?と思う部分有り。克服できるかどうかここが試金石になりそうです。
★買い目 馬複 (1)=(4)、(1)=(2)、(2)=(4)、(1)=(3)、(1)=(7)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「週刊テシオ情報局」が「ウマウマ生活ステーション」に衣替えしました
19日(日)メインは2歳・地方競馬全国交流「第12回テシオ杯ジュニアグランプリ」。おかげさまで"テシオ杯"の冠協賛も定着。これまでチャリティーオークション、岩手競馬のあり方を考えるトークショー、ジョッキー交流会など様々なイベントを盛岡競馬場アトリウムで実施してきた。
今年は競馬場を離れて"勝ちそー、テシオ、岩手競馬応援ネットワーク合同企画"で『勝ちそー500回記念&テシオ杯記念』~岩手競馬・ファン交流会~を開催する。スペシャルゲストは菅原勲騎手、内田利雄騎手。
9月27日(月)、盛岡駅前の居酒屋「うま舎」で午後7時から9時まで。会費4000円。菅原勲騎手、内田利雄騎手を囲んでトークバトル、クイズ、ゲームなどで楽しみたいと思っていますので、是非ご参加を。詳しくはウマウマ生活ステーション(tesio.jp)の特設サイトをご覧ください。
さて「第12回テシオ杯ジュニアグランプリ」(盛岡芝1600m)。今年は北海道から2騎が参戦し、迎え撃つ岩手勢7騎の計9頭で覇を競い合う。ここ2年とも北海道勢が優勝し、層の厚さとレベルには定評があるが、今回は岩手勢優位の見解。2戦2勝ベストマイヒーロー、シーグランディが主役を演じる。
2頭ともトレーニングセール(札幌)出身馬。ベストマイヒーローは重馬場で行われたデビュー戦・芝1000mを59秒6のハイタイムで圧勝。2着に9馬身もの差をつけ、評判に違わぬ強さを披露した。
続いて1ヶ月後の水沢1400m戦でもスピードの違いマザマザに、今度は8馬身差で逃げ切り圧勝。ダートもまったく問題ないことを証明した。さすがトレーニングセールで高価格で落札されたのはダテではなかった。3連勝を飾り、JRAへ殴り込みをかけたい。
シーグランディはデビュー戦・芝1000mを余裕の逃げ切りを決めて楽勝。続く若鮎賞では一転、中団に控える競馬だったが、勝負どころから反応良く動いて直線アッサリ抜け出して4馬身差。レースセンスのすばらしさを見せてくれた。
両馬とも甲乙つけ難い中身で2連勝中。非常に楽しみな初対決となったが、最終的にベストマイヒーローのパフォーマンスを重視した。
北海道勢ではスカイキングラブを上位に採った。デビュー戦は骨膜炎(ソエ)で出走回避し、仕切り直しの前走を快勝した。今年、北海道2歳の1200mタイムを調べてみたところ、1分14秒9は水準以上。兄ディーエスジャックは重賞・赤レンガ記念を優勝し、血統背景もしっかりしている。あとはキャリア不足をどう克服するか。
2年連続で優勝しているのが北海道所属馬で社台ファーム生産馬。今年は2戦1勝スクランブルエッグを送り込んできた。母はアネモネSを優勝し、桜花賞5着サニーサイドアップ。良血はメンバー中一番と見ていいだろう。
ただデビュー戦を順当勝ちしたが、2戦目の重賞・イノセントカップでブービー8着。優勝したモエレフウウンジは、続いてブリーダーズゴールドジュニアカップも連勝。現時点での北海道トップ相手なら仕方なしとも言えるが、それでも負けすぎが気になり、△評価に落ち着く。
軽視できないのがリュウノフラッシュ。前走、ビギナーズCで圧倒的な1番人気に支持されたスニークを直線で並ぶ間もなく交わして完勝。レース後、菅原勲騎手は「タイプ的に軽い芝の方が合う」とコメントしたのが不気味だ。
◎(8)ベストマイヒーロー
○(2)シーグランディ
▲(7)スカイキングラブ
△(9)スクランブルエッグ
△(3)リュウノフラッシュ
3連単は8を1着固定に、2、7の折り返しが本線。あとは9、3を3着押さえ
馬複は 2-8、7-8、8-9、3-8
<お奨めの1頭>
11レース ポアントゥブルボン
時に取りこぼしもあるが、マイル戦は盛岡・水沢を問わずベストの条件。勝機ガッチリと掴む