土曜日のメインレースはスタリオンシリーズ「ソングオブウインド賞」です。
このソングオブウインド、わずか1年ほどの競走生活の間にあっという間にG1を制しそして去っていた、まさに風のような馬でした。
実はソングオブウインドは、昨年のダービーグランプリに登録があってギリギリまで出否を悩んでいました。
その頃の彼はまだ2勝しかしておらず、目立つ実績といえばラジオNIKKEI賞2着くらい。ですが、知り合いを通じて感触を尋ねてもらったところ「能力には自信がある。ただ、芝の方がより合うと思うので芝路線で出走できるならそちらを選びたい」という答えが返ってきました。
ふうん、そうか。とその時は思っただけでしたが、その後の菊花賞、並み居る強豪を押しのけて優勝してしまったのだからびっくり!『能力には自信がある』とはこういう事だったのか、と納得したものでした。
買い目は3連単フォーメーションで2番・9番を1着2着ボックスで、3着に1,4,5,6。混戦前提で手広く。
◇お奨めこの一頭
7R:ロマンボーイ
前走カソクに負けた組は皆10Rに回っており、やや格下のこちらに入ったロマンボーイは恵まれた。相手は5番マイネルソルダネラ
う〜む、困った事態になってしまいました。私の愛用レンズ、キヤノンEF300mmF2.8が故障してしまいました。
このレンズは通称『サンニッパ』といわれ、各メーカーがその性能でしのぎを削る望遠レンズの看板的存在。一般人にはバズーカと呼ばれるその巨体は否が応でも目立ちます。私も素人時代は憧れの存在でしたが、ところが競馬界に入ってみるとみんなが持ってる基本の“標準レンズ”であり、スポーツ界全体をみれば500mm、600mmという超望遠が必要とされる機会は山ほどあるのでした。(因みに野球場ではバックスクリーンからバッターボックスを撮影するために1200mmというモンスター級が使われています)
私も競馬を始めた当初は200mmまでのズームレンズしか持っていませんでしたが、すぐに必要性を感じ思い切って300mmを購入。それ以来の9年間、ほぼノートラブルで働いてくれました。外観上、塗装もハゲて本当にボロボロのこのレンズは、よく言えば歴戦の戦友、悪く言えばみずぼらしいということにもなりますが、馬はもちろん風景や人物など何を撮っても描写の美しい、信用のおけるパートナーでした。
それが先日プライベートで撮影していたときに、遠くの景色にピントが合わないことが判明! いわゆる「無限が出ない」という状況で、2〜30m先にはピントを合わせられるので、もしかしたら競馬場では気が付かないまましばらく使っていたのかもしれません… とはいえこのままという訳にもいかないので修理に出さねば、と思ったらなんとメーカーの返答は「レンズのタイプが古すぎて部品がなく、修理不能です」とのこと。調整のみでも受け付けられないそうです。 が〜ん!どーすんのよ!?
キヤノンでは修理が出来ない代わりとして、新品のレンズを格安で出してくれるとのことなのですが、格安と言っても二十数万円ですよ!? う〜、貧乏人には痛いなぁぁぁ〜。しかし今やこれ無しに仕事は考えられないので選択の余地はありません。まぁ新型があり得ないほど安く手に入ると思えば、ラッキーなのかも知れませんけどね。
考えてみればもう一つ、こちらもポンコツ状態で騙し騙し21万kmも走った愛車も、来年の車検を期に買い換えを計画していたところでした。大きな出費って重なるのは何故なんでしょうねぇ?? そういえば今の車を買ったときも、ちょうど同時期にアパートの引っ越しを迫られ(一応断っておきますが追い出されたんじゃないですよ!学生向けのワンルームに建て替えることを大家さんが決めたので余所に移ったんです!)大変だったなぁ…
ま、何を言っても頑張って稼ぐしか術はありません。どなたか私に撮影の仕事をくれませんかっっっ!
(文/写真・佐藤 到)
9日(日)メインはB2級「第6回シクラメン賞」、10頭立て。予想を難解にしているのは2500mの距離。メンバーではメイショウアピールがただ1頭だけ前回・北上川大賞典で経験済みだが、1着テンショウボスから7・5秒差の大差しんがり負け。いかに相手が強すぎたにせよ、これではあまり参考にならないデータ。
主軸にケージールドルフを指名。今季2勝のみだが、その勝ち星がここ2戦でマークしたもので上昇一途は間違いなし。シーズン途中まではB3で頭打ちのレースを繰り返していたが、前回はB2でもアッサリ勝ってしまった。さらに魅力なのは父シンボリルドルフ、母父ニチドウタローの血統背景。シンボリルドルフは現役時代に七冠を制して史上最強馬の称号をほしいままにし、またニチドウタローは天皇賞を制したステイヤーで、2500mの距離は大歓迎と見ていいだろう。
相手にトーホウカムカムを抜擢する。3歳重賞・ダイヤモンドカップ5着をきっかけに、地力アップ。9月以降に3勝を荒稼ぎした。しかも前回は4着が最高だった水沢戦で初勝利をマークするなど、勢いを最も感じるのはこの馬だ。
長距離戦を大歓迎するのがセンリオー。その名前のとおり前々走・盛岡ダート3000mで行われたB1級以下・オクトーバーカップを快勝。距離適性ぶりを存分に発揮した。若干気になるのは前走・水沢1600m戦の8着。コース適性で他のメンバーに比べて見劣るのは否定できないところだが、ここは実際に3000m戦を勝っていることを素直に評価するべきかもしれない。
ロックレジェンドは今季精彩を欠いていたが、ようやく立ち直り気配をうかがわせ、前回待望のシーズン初勝利をマーク。果たして2500mに対応できるか不安な点もあるが、弾みがついたのは確かだ。
他にも昨シーズン、A2で2勝あげたサンエムブレイヴ、前回8着だったが、水沢1800m戦で2勝2着1回のワールドジャーニーも侮れず、混戦必至の一戦となった。
◎ ?ケージールドルフ
○ ?トーホウカムカム
▲ ?センリオー
△ ?ロックレジェンド
△ ?サンエムブレイヴ
△ ?ワールドジャーニー
3連単は5、9、6のボックス本線だが、長距離戦実績で6からの流しも一考
馬複は5−9、5−6、6−9、3−5、1−5
<お奨めの1頭>
4レース ハシルペンチャン
一息入れた前走の強さが際立っていた。これで軌道に乗って2連勝はもらった
8日(土)メインは社台スタリオンステーション協賛によるオンファイア賞・A1級エクセレント競走。中心はサンシャインヘイロで動かないだろう。
(サンシャインヘイロ 写真・佐藤到)
前走・北上川大賞典では初の重賞挑戦(オープン特別も未経験)、初の2500mなど不安要素が多かったが、好スタートからひとまず先行。1周目1コーナー過ぎにハルサンヒコがハナに立ったため、一旦5番手インに控えて3コーナーからスパート。直線は内ハルサンヒコ、外テンショウボスの叩き合いとなったが、サンシャインヘイロは大外を強襲。ゴール前では2着に粘ったハルサンヒコを交わす勢いだった。
正直、陣営も通用するか半信半疑で北上川大賞典へ送り込んだのだが、この内容には十分満足。12月31日、大晦日のグランプリレース・桐花賞を大目標に、ステップレースとしてここを使ってきた。
サンシャインヘイロは昨年もそうだったが、この時期が大好き。相手も大幅に楽になったのに加え、他のメンバーとは勢いが違いすぎる。順当に勝利を飾ってくれるに違いない。
相手筆頭はブラーボウッズ。追い込み一辺倒の脚質、元々がムラなタイプのため着順安定しないが、ツボにはまれば豪快なマクリを披露する。前回・北上川大賞典は後方から差を詰めただけの6着に終わったが、距離が長かった上、相手も強すぎた。好走条件はマイルから1800mに集中しており、今回はベストとも言える。
ドントコイタカトモは依然好調をキープ。A1復帰初戦の前走は自らハイペースを形成して逃げの手に出て直線で一杯になったが、見せ場をたっぷり作って3着に入った。同型イサムドリームとの兼ね合いがネックだが、逃げ一辺倒ではないのでその点は心配なし。スンナリ流れに乗って自慢の粘りを披露する。
軸はサンシャインヘイロ、相手もブラーボウッズ、ドントコイタカトモの2頭にほぼ絞られるが、得意のマイル戦で巻き返しを狙うインターサウンド、前走は控える競馬で5着入線したイサムドリーム、そしてトウカイボナンザを若干押さえたい。
◎ ?サンシャインヘイロ
○ ?ブラーボウッズ
▲ ?ドントコイタカトモ
△ ?インターサウンド
△ ?イサムドリーム
△ ?トウカイボナンザ
3連単は10を1着固定に6、8の折り返し本線。1、4、3は3着押さえ少々
馬複は6−10、8−10、1−10
<お奨めの1頭>
8レース ヒドゥンアジェンダ
前回は早め先頭に立ったダンストンリアルに押し切られたが、2着死守が底力。ここはメンバー的にキッチリ勝ちたい
最近でこそあまり大きな(お金のかかる)イベントは出来なくなってしまいましたが、少し前まで岩手競馬では有名人を招いたイベントがしばしば行われていました。主にグレードレース開催日のトークショーなどで、佐々木竹見氏や、野平祐二氏、吉岡牧子さん細江純子さんのような元騎手・調教師の方や、井崎脩五郎氏、さとう珠緒さん、そしてもう常連と言ってもいい原良馬氏、鈴木淑子さんらTV番組でおなじみの方々などなど、多数の方が岩手競馬を盛り上げるために足を運んで下さいました。グラビアタレント界からは、競馬レポーターも努める藤川京子さんや岡部玲子さん(岡部幸雄元騎手の遠縁だそうで)も来盛していますし、また直接競馬のイメージがないお笑い芸人も呼ばれてネタを披露してくれています。
わたくしこう見えてもお笑い芸人好きな人間なので、こっち系の人たちがゲスト出演するのは大変楽しみ。現在は90年代末あたりからの所謂『お笑い第五世代』がテレビを席巻していますが、岩手の競馬場に絶頂期の芸人さんがやってきたのはその少し前、「つぶやきシロー」が最初だったと記憶しています。
水沢競馬場内馬場のステージに登場したつぶやき氏は、十八番の『掃除機のコードを巻き取るときって最初はやる気あんのかなぁ〜みたいな感じだけど、途中からいきなりびゅるっるっ!ときてビックリするよね』などのネタを栃木訛りで披露し、会場を沸かせました。余談ながら注目すべきはその前座2組。当時無名だった「アリtoキリギリス」は、勢いのあるコントでメインのつぶやきシローを喰ってしまうほど爆笑を誘いましたが、彼らはその後にブレイクし多数の番組に出演。さらにカタワレの石井正則氏は、今や立派な役者さんになりました。もう一組の「江戸むらさき」も、水沢当日はあまりウケなかったものの後にめきめきと実力をつけ、『ショートコント職人』とまで呼ばれるようになっています。今思えばホリプロセットだった3組ですが、なかなかのメンバーだったのではないでしょうか。
その後も「山崎邦正」「カラテカ」などがステージを盛り上げました。いちばん観客が多かったのは「安田大サーカス」でしょうか(馬券を買えない小学生が中心でしたけれども)。中でも印象的だったのは「ダンディ坂野」。ダンディ氏は世間では『面白くない』という評価が一般的ですが、私はかなり好きな芸人のひとりです。数多くの“サムい芸人”の中にあって、彼のステージ上で見せる一生懸命さ(本来の“ダンディ”なはずのキャラクターとは真逆な)がむしろ彼の真面目さと人間的な暖かみを感じさせます。オーロのステージに出演した際も、控え室に使ったテントの中で真剣に競馬新聞を読みふける姿が忘れられません。
いま学校でモテる男子は、バンドでもサッカー選手でもなく“お笑い”をやっている奴だ、という時代。そんな中、高視聴率で突っ走っている番組は土曜夜の民放エンターテイメント番組ですが、私が注目しているのは国営某局が深夜に放送している30分番組。これは10組のネタを収録しながら観客の投票で上位になった5組分しかオンエアしないという非常に厳しいシステムになっていて、出演する芸人たちも真剣そのもの。この番組には「タカトシ」や「アンジャッシュ」、「陣内智則」などなど、そうそうたる面子があまり世に知られていない時代に出演し、勝ち抜いて現在のトップランナーに巣立っていっています。受信料を徴収する国営局とはいえ、“お笑い”を“視聴率を稼げる流行りモノ”ではなく、文化として芸人を育てていこうという姿勢は価値が高いと思います。
さてそこで思いついたのですが、その国営某局に、地方競馬という文化を守るために一肌脱いでいただくことはできないでしょうか?レース中継だけではなく、『グリー○チャンネル』や『○豊TV』のような番組をBSか、出来ることなら地上波で見れたら… 加えてもっと敷居の低い初心者でも楽しめるような番組や『プロジェクトXメイセイオペラ編』のようなドラマチックな物を編成・放送してくれるチャンネルがあったなら、もう少し地方競馬というものが世間一般に認知されるのではないか…と、そう考えるのであります。
…な〜んて無理かなぁ(^^)
(文/写真・佐藤 到)