23日メインはB1級馬による水沢2000m戦「第8回ディセンバーカップ」、10頭立て。水沢2000mは水沢2コーナー過ぎ直後がスタート地点で枠順の有利不利はほとんどなく、勝敗のカギは距離適性が握る。
(ラビットジーズニ 写真・佐藤到)
主軸にラビットジーズニを指名。今年11月、岩手に転入3戦2勝2着1回。前回は小林騎手に地方競馬通算3000勝をプレゼントした。身上とするのは軽快な先行力。岩手では3戦とも逃げの手に出て好結果を収めている。しかも中央時代の2着1回3着1回は芝だが、2000m戦でマークしたもの。おそらくマイルよりも2000mで本領発揮のタイプと見ていいだろう。
逆転筆頭はプラジュニヤワン。今シーズンは9歳の衰えが隠せず14戦0勝だが、前回は最後方待機策から直線鋭く追い込んでラビットジーズニのタイム差なし2着と気を吐いた。毎年、寒い時期に好走が集中しているが、前回改めてそれを証明した。また昨年1月、一つ上のクラスの2000m戦・六華賞で2着に入り、今年10月の3000m戦でも逃げて3着と長距離適性はメンバー中一番だ。
エーシンマリポーサはJRA2歳新馬戦を勝ち上がり、今年9月に当地へ転籍。これまで5戦1勝のみだが、その1勝はラビットジーズニの逃げを2番手でマークし、直線でアッサリ交わしたもの。その他でもすべて入着を果たしており、勝ち馬との差は僅差で当然だが、走破圏内に位置する。
サンエムブレイヴは前走、水沢2500mで行われたシクラメン賞をあれよあれよと逃げ切り。上がり3ハロン38秒7を使われてしまったら他陣営はひとたまりもなかった。今回は同型との折り合いがネックだが、長距離適性は侮れない。
以下も2000m歓迎ウエストサンオペラ、スピードパンチをピックアップし、距離適性を重視する予想となった。
◎ ?ラビットジーズニ
○ ?プラジュニヤワン
▲ ?エーシンマリポーサ
△ ?サンエムブレイヴ
△ ?ウエストサンオペラ
△ ?スピードパンチ
3連単は8、6の1、2着折り返しから4、10へ。あとは3、2を押さえ
馬複は6−8、4−8、8−10、4−6、3−8
<お奨めの1頭>
8レース テンショウベスト
一連の重賞特別で勝ち負けを演じている実力馬。今回はメンバーが大幅に楽になり、キッチリ勝ちたい
22日(土)メインはC2級馬による「第8回錦秋湖賞」(水沢1800m)、9頭立て。例年、この時期のC級馬はレベルが非常に高い傾向があるが、まさに今回もその典型的なレースとなった。毎年、多くの中央未勝利組が岩手へ移籍してくるが、とりわけ秋以降が顕著。しかも持ち賞金がほとんどなく、下級条件に格付けされるため必然的に相手に恵まれた上、白星が最大の妙薬となって素質開花するケースは枚挙にいとまがない。
主軸にネイチャーマインドを指名する。この馬は転入時期が早く、今年7月のJRA条件交流(3歳未勝利)で4着に入り、そのまま岩手へトレード。これまで9戦5勝2着1回という好成績を残してきた。
(ネイチャーマインド 写真・佐藤到)
3走前3着、前々走2着と足踏み状態が続いていたが、これは運がなかっただけ。前回はそのうっ憤を晴らすかのように2着に5馬身の圧勝劇を演じ、持てる能力を存分に発揮した。1800m戦は岩手では初めてだが、どこからでも動けるタイプだし、中央ダートで2度経験済みなのでまったく不安はないはず。ここを制する馬はB級でも勝ち負け、いやA級にも上り詰めることができるに違いない。
相手筆頭はオンワードオウガ。冒頭に記した典型で今年6戦0勝(中央4戦、船橋2戦)から11月に転入してアッサリ3連勝をマーク。レース内容も文句なく、前回の田瀬湖特別でも強豪アイスカービングとのマッチレースを制し、ハイタイムもマークした。ダート1800mも中央時代に走って7、5着とマズマズの結果を残している。
ハイドパークはウオッカを始め、数々の強豪を送り込んでいる種牡馬タニノギムレットの全兄弟。9月、JRA札幌未勝利で2着入線後、11月に岩手入りした。ただスタートがひと息で2戦とも出遅れ。前回も案の定、出遅れを喫したが、豪快なマクリを披露して待望の初勝利を飾った。超良血馬が弾みついたらこちらのもの。このタイプは勝ち味さえ覚えれば、一気に秘める能力を開花させる可能性が高い。
以上の三つ巴模様が濃厚と見るが、ハイレベル北海道からの転入で初戦を好タイムで逃げ切ったレディストーン、目下2連勝と波に乗るコスモノーティー、堅実さを身上として前回ついに両目を開けたミヤノセリカも連下に押さえたい。
◎ ?ネイチャーマインド
○ ?オンワードオウガ
▲ ?ハイドパーク
△ ?レディストーン
△ ?コスモノーティー
△ ?ミヤノセリカ
3連単は8、3、7のボックスが本線。あとは8を1着固定に3、7の折り返し。4、5、2を3着押さえ
馬複は3−8、7−8、3−7、4−8、3−4
<お奨めの1頭>
6レース エイプリルボーイ
前走・寒菊賞では自ら超ハイペースを形成しながら、最後まで粘って2着。このメンバーなら自慢のスピードで圧倒する
どーも、閑話休題担当の佐藤到です。またまた個人的な話で申し訳ないのですが、前回の記事について訂正があります。
先週、私の愛用レンズが故障してしまい修理が不能。代わりに新品が格安で提供されると書いたのですが、よくよく聞いてみたら、そのような対応は既に終了していました。詳しく書きますと、問題のレンズはキヤノンEF300mmF2.8の初期型。カメラの修理部品は、発売元が販売終了後10年間は保有しておくこと、というきまりがありますが(法律で決まっているわけではないのでしょうが、業界の内規なんですかね?)、この製品に関しては10年を待たずして部品を切らしてしまったらしく、その代わりの対応として新型の格安斡旋ということをしていたようです。以上は行きつけの写真店で聞いた話で、確かに今年の初めごろには市内のカメラマンがこの対応を受けて新品を購入したということなのですが、どうやら今年の春か夏あたりで10年が経過してしまったみたいですね。
というわけですので、EFサンニッパのI型をご愛用の方は、くれぐれも「早く壊してやろう」などど思わず、末永く大切にお使い下さい。
私の場合も“もっと早く壊れてくれれば…”などと考え始めるとやりきれませんが、どうやら無限遠にピントが合わないという症状は部品交換なしの調整で直るみたいなので、とりあえず今回は使い続けることが出来そうです。
でもなぁ〜、今度ホントに壊れたら…新品は定価69万円ですよ…… どーしましょ。
(文/写真・佐藤 到)
12月16日 社台SS協賛・デュランダル賞「第17回白嶺賞」(3歳以上オープン 水沢1600m)
(白嶺賞ゴール 写真・佐藤到)
1着 ダイワフォーチュン
外枠からジュリアが先手を奪ってスローペースに落とす。ダイワフォーチュンは例によってポツンと最後方でジックリ待機策を採る。さすがにペースが遅く1周目スタンド前ではやや掛かり気味となったが、それをうまくなだめて向正面から満を持してスパート。しかし4コーナーを回っても先頭から10馬身ほどの差が開いていたため、とても届かない感じだったが、大外からグイグイ伸びて直線ごぼう抜き。先に抜け出したサイレントエクセル、タイキリオンをアッサリ交わしてゴール。脅威の上がり35秒8の脚を駆使して初の岩手オープンタイトルを手に入れた。
「腰が悪い馬なので、スタートに気をつけて道中は折り合いをつけることに専念した。距離は短い方が合うタイプなので今回はチャンスがあるかもと思っていた」と草地騎手。
3走前のA1級戦(盛岡ダート1600m)でもポツンと最後方から直線一気を決めて周囲の度肝を抜いたが、赤松杯7着、オッズパークグランプリ9着と凡走。そのため今回は7番人気と低評価だったが、メンバーが甘くなったことと草地騎手の思い切った最後方待機策がズバリはまった。
2着 タイキリオン
終始、不利を受けない中団外めを追走して3コーナーから徐々に先陣に接近。3コーナーで早くも先行2頭ジュリア、セイントセーリングを捉える態勢ができ直線半ばで先頭に立ったが、その外ダイワフォーチュンの勢いには勝てなかった。
「寒い季節になって本来のシャープな動きを取り戻してきた。それと芝に似たような今のコース状態があったのでは」と村松騎手。
道中の位置取り、仕掛けどころも文句なく手応えも抜群だったが、これで負けたのなら仕方なしだろう。1月14日、同じ水沢1600mで行われる重賞・トウケイニセイ記念でも好勝負に持ち込めるに違いない。
3着 サイレントエクセル
オッズパークGPで馬体重が減っていたため、北上川大賞典を自重。その結果、今回はプラス5キロの450キロで出走できたが、5番手インの馬群に入れてレースを進めたが、勝負どころで前走(オッズパークGP)と同様、3、4コーナーでもたついてスムーズなレース運びができない。このロスが大きく直線では底力で盛り返したものの、決着のついた3着に終わった。元々、体が堅いタイプなので、寒い時期になると本来の爆発力が影を潜めてしまうが、敗因はそれに尽きるだろう。
4着 エアウィード
終始3番手インをキープして直線も最内に進路を取る。昨年までならそこから鋭く伸びてくるのだが、今季の成績どおり4着確保がやっとだった。
5着 セイントセーリング
ジュリアが逃げ、2番手外を追走。スローに落とされたため何度も掛かる仕草を見せて鞍上を苦労させたが、4コーナーではジュリアに並びマズマズの粘りを見せる。これで今後のメドが立った模様。
日曜日のメインレースはトウケイニセイ記念トライアル・白嶺賞。ダートマイルのオープン級特別は実に8月のすずらん賞以来、久々のマイル戦にむけ、8歳のベテランから3歳の若駒まで10頭のスピード自慢が揃いました。
土曜メインは悩みましたがここは悩まず決断しました。本命はヤマニンエグザルトです。
前走2着となって久々に連に絡んだ同馬ですが、負けはしたもののこの馬らしい走りを見せていた点に注目。過去成績を振り返ってみると、昨シーズンの11月〜1月は4戦3勝2着1回、一昨年の同時期も4戦3勝5着1回という好成績を挙げているように、ヤマニンエグザルトは明らかに冬に走る馬のようです。夏のクラスターカップでの10着を底に7→5→4→2と着順を上げてきて次はそろそろ「1」という数字が入りそうな予感。欲を言えばもう少し内枠がよかったかも。
サイレントエクセルは対抗に留めました。前走のオッズパークGP、あの相手関係で4着なら悪い結果ではないですが、どことないデキ落ち感があったのが気になるところ。オープンとはいえバリバリのトップクラスというわけではないメンバーだけに、普通に走れば上位を争うとは思うのですが、ちょっと不安がある分を割り引いて対抗まで。
逆にセイントセーリングの前走は明らかな良化感が目につきました。前走比+16kgでしたが馬体のボリューム感が出、非常に好印象でしたね。古馬のマイル戦はペースが厳しくなりがちで1800m戦の様にはいかないと思いますが、あの上昇感を信じてみましょう。
あとは近走の成績や状態からすれば横一線でしょうし、いっそ穴目をお奨めしてみます。まずはタイキリオン。距離・高速タイムが出るコース状態がこの馬にぴったり合ったのがオッズパークGPの波乱の要因。今回も同様の条件が期待でき、一概に軽視できないところ。そしてダイワフォーチュン。ここ2戦不振とはいえ、3走前には現にヤマニンエグザルトやセイントセーリングを破っています。展開ひとつで上位突入有り。
買い目は9番ヤマニンエグザルトを頭に3番・4番を2着3着のBOXに組むのが基本。これに状態を見て5番7番を加えます。ただしタイキリオンは馬体重が大きく増えているようなら切り。
◇お奨めこの一頭
5R:サイレントカイザー
前走は相手が悪かったし、それに今は使われつつ調子を上げている段階。となれば走る度に前走以上を期待するのが普通というもの。