30日(日)メインはオーロパーク自慢の芝1700mが舞台「岩手県知事杯 第9回OROカップ」、12頭立て。このレースはJRA・マイルチャンピオンシップのステップ競走代表選定競走でもあるのだが、昨日もお伝えしたとおり今年は超目玉コスモバルクが参戦する。
まずは最新情報から。昨日お伝えしたとおり、コスモバルクは28日早朝、ビッグレッドファームを出発。函館から高速フェリーで津軽海峡をわたって本州入り、夕方6時半に盛岡競馬場へ無事到着した。これまで牧場から直接、他の競馬場に入ったことがなかったせいか、若干環境の変化に戸惑っていたようでちょっとイラついている感じかな、と担当の成田幸一調教厩務員。
翌朝8時20分、入念なウォーミングアップからパドックをゆっくり回して芝コースへ。向正面から軽いキャンターに入ると首をグイッと下げ、早くも戦闘モード。20秒ペースで周回していたが、直線に入ると抑えきれないほど行きたがったため、そこから流して調教を終わらせた。
そして念入りにクーリングダウンを消化して、洗い場に繋がれると少しうるさい面を見せていたが、コスモバルクはいい感じの汗をかいていた。「馬体重を測ったら鞍をつけて517キロでしたから、おそらく512キロぐらい。イメージどおりの体重ですね」と成田調教厩務員。
その後はお待ち兼ねの食事時間。紙に書かれていたレシピどおりに飼い葉をつけていたが、何とメニューの多いこと。コスモバルク特製だそうだが、こんなおかずの多さは正直、見たことがない。これもコスモバルクの強さの秘密なのだろう。
あとはレース当日を待つばかりだが、岩手はコスモバルク来盛の話題で非常に盛り上がっている。パドックは久々にファンで埋め尽くされ、熱い視線でコスモバルクの勇姿追いかけるに違いない。
さて本題。もちろんコスモバルクで単不動だ。これまで戦ってきたメンバーのほとんどがG?クラス。今回はあまりにも恵まれた組み合わせであり、前走ダートから本領発揮の芝コースが舞台。いかに1周1400mの小回り芝とは言え、コスモバルクの実力を持ってすれば不安要素にならない。まず死角は見当たらないと断言して差し支えないだろう。
次走予定は天皇賞・秋。何度も記したが、コスモバルクは日本を飛び越えて海外G?を昨年制しているが、世界でもトップレベルを誇るJRAのG?では皐月賞、ジャパンカップの2着が最高。何度も厚い壁に阻まれてきているが、もしOROカップをステップに、天皇賞を制することがあったら我々にとっても最高の名誉。生の勇姿をオーロパークで見たいのは言うまでもなく、今後の活躍に“激”を送らずにはいられない。
これは余談だが、盛岡競馬場の文字が入ったコスモバルクの単勝馬券を買おうと思っている。多分、100円元返しだろうが、個人的な記念馬券。おそらくオーロパークでコスモバルクが走るのは今回が最初で最後だから、人に自慢できる一生の宝物にしよ〜っと。なんちゃって。
そうなると馬券的妙味はヒモ捜し、できれば3連単を一点で仕留めたいところ。まず大方の予想どおり逃げるのはコスモバルク。スピードが違いすぎるからだが、もしかすると次走を考えて陣営は控える競馬をする可能性があるが、やはり逃げの手になると思っている。
では2番手以下がどのような隊列になるかだが、笠松のオグリホット、ナイキアヘッドがコスモバルクに続きそうだ。おそらく深追いは避けるはずで、スンナリの流れになると思う。そうなると岩手期待のボスアミーゴにはちょっときついかもしれないが、桂樹杯と同様に早め追走に心がけて仕掛けも早くなると思う。その桂樹杯ではナイキアヘッドが内にササって不利を受けたために0・1秒差2着。敗れて尚強しの印象を与えており、今度は主客が逆転すると見てボスアミーゴを相手筆頭に推したい。
オグリホットは昨年、3歳芝重賞・ウイナーカップへ参戦して2着テンショウボスに0・4秒差の完勝劇を演じ、さすが桜花賞馬オグリローマンの子供と大向こうを唸らせた。またJRAへも積極的に挑戦を試み、これまで3着が最高だが、今年に入ってテレビ愛知オープン0・3秒差8着、福島テレビ杯は10着ながらタイム差は0・7秒。その着差を考えれば2着食い込みの可能性も十分にある。
以下は中央5勝1600万下からの転入で初戦を3着にまとめたダイワフォーチュン、トライアル・桂樹杯を逃げ切ったナイキアヘッド、盛岡芝の鬼サイレントグリーンまで目が離せない。
◎ ?コスモバルク
○ ?ボスアミーゴ
▲ ?オグリホット
△ ?ダイワフォーチュン
△ ?ナイキアヘッド
△ ?サイレントグリーン
3連単は6を1着固定に3、2の折り返し本線。あと4、11、1は3着押さえ少々
馬複は3−6、2−6
<お奨めの1頭>
11レース ケイアイフォーユー
再転入後は一度3着あるが、他はオール白星。今回はC2からB3級へジャンプアップだが、アッサリ通過する
田部和則調教師インタビュー
――9月13日、瑞穂賞は北海優駿以来、3年ぶりに地元・北海道でした
「久々に地元で走るということでバルクファンが大挙、旭川に駆けつけてくれました。普段の4倍以上だったと聞きましたが、改めて人気の凄さに驚きました。結果は苦手のダートに加えて、急仕上げで臨んだので3着でしたが、これは仕方なし。ただ、馬インフルエンザの関係でレースを使ってすぐ競馬場を出なければならなかった。レーススタートが午後7時55分、競馬場を出たのが9時半。そのまま4時間以上かけて真歌に戻る強行軍でしたから疲れを心配しましたが、その後も非常に順調。タイムもファクスで送られましたが、非常にいいタイムでした」
――OROカップを使った経緯を教えてください
「産経オールカマーにも行きたかったが、賞金ではじかれてしまいましたし、馬インフルエンザで移動もできない。それで瑞穂賞からOROカップを使って天皇賞へ向かうステップを選択しました。今度は芝ですし、別定戦の57キロにも恵まれました」
――28日夕方、盛岡に到着しました
「本当なら自分も行きたかったが、こちら(北海道)に予定があったので29日の昼便で盛岡競馬場へ入ります。29日朝、スクーリングを兼ねて芝へ入れようと思っています。ただ気のいいタイプですからね。掛かってしまうことが心配といえば心配ですが、成田君(調教厩務員)がうまく乗ってくれるでしょう」
――岩手のファンもコスモバルクの来盛を非常の楽しみにしています
「バルクはどこへ行っても凄い人気があるし、岩手のファンにも勇姿を見せられるのは調教師冥利に尽きます。今回はオーナーのご理解があって出走できることになりました。バルクの実力からすれば断然だと思っていますが、競馬は何があるか分からない。ですが絶対に恥ずかしくない競馬をして期待に応えたいと思っています」
*取材日:9月28日 明日はスクーリングの様子を報告します
30日(日)、芝1700mを舞台に重賞「第9回OROカップ」が行われるが、ついに“地方競馬の星”コスモバルクがオーロパークで走る。今年、馬インフルエンザが全国へ蔓延し、その影響でコスモバルク陣営はローテーション組み直しを余儀なくされ、瑞穂賞(3着)からこのOROカップをステップに、天皇賞・秋へ臨む。
岩手競馬も馬インフルエンザ渦に巻き込まれ、ダービーグランプリはJpn I を返上。地元重賞で実施せざるを得なかったが、コスモバルク参戦は岩手競馬へ最高のプレゼントとなった。
さっそくテシオ編集部ではビッグレッドファーム真歌へ連絡し、26日(水)最終おい切りを終えたコスモバルクの調教厩務員・成田幸一さんへ話を聞いてみた。なお、タイムは坂路で62秒1―49秒3―37秒1―25秒2―13秒6 一杯だった。
「坂路の砂を補充したためタイムは若干かかりましたが、動きも手応えも上々。瑞穂賞を叩かれた変わり身を十分うかがえました。その追い切りを終えた体重が517キロでしたから、輸送分を考えれば510キロ前半でレースに臨めるのではないかと思います。移動はこちら(静内真歌)を朝5時半に出発、盛岡競馬場到着は午後5時半ぐらいになるでしょう。そのあと天皇賞へ直行しますから、いいレースを期待しています」
岩手のファンもコスモバルクの勇姿、そして好レースを心待ちにしている。
29日(土)メインは「盛岡愛馬の会会長杯 第33回姫神賞」、10頭立て。昨年まで姫神賞はオープン馬による短距離特別で行われていたが、今年はC1級ダート1600m戦へと様変わりした。
本命はユーセイキャロル。シーズン当初はなかなか軌道に乗れなかったが、ここ2戦連勝で完全復活。前回も同条件・盛岡ダート1600m戦で1分40秒3の好タイムをマークし、同距離は7戦4勝2着1回と最も得意としている。
相手筆頭はエムアイナオキヒメ。今年7月、園田3勝C4から転入し、岩手C3最下級からスタート。クラスにも恵まれていきなり4連勝を飾った。続く一戦はC1へ昇格したため6着に敗れたが、以降は巻き返して2、1着。C1のペースにも慣れてきたのが心強い。しかも盛岡戦は3戦3勝とパーフェクト成績を誇り、前記ユーセイキャロルに逆転のシーンまで考えたい。
ハートウォーマーもC1級の安定株として定評がある。今季着外はC1から挑戦した緑風賞(B2)11着、ジュライカップ(B1下)8着の2回のみ。自己の条件C1級では着外一度もなしと常に勝ち負けに参加している。カギは1600mへ距離延長だが、このメンバーなら克服できると見ていいだろう。
他では前回(盛岡ダート1200m)5着ながら、タイムが出色ぺルターブレス、詰め甘いが当条件が合うレイメイロバリー、アイシーテーストにも注意が必要。
◎ ?ユーセイキャロル
○ ?エムアイナオキヒメ
▲ ?ハートウォーマー
△ ?ぺルターブレス
△ ?レイメイロバリー
△ ?アイシーテースト
3連単は5、6の1、2着折り返しから7、9を厚めに。あとは3、1押さえ少々
馬複は5−6、5−7、5−9、3−5
<お奨めの1頭>
11レース ニシネダイヤ
前回・猿ヶ石特別は4着に沈んだが、敗因は距離2000mがすべて。守備範囲の1400m戦なら巻き返しに転じて当然
今週は9月も最終週ということで平成19年度も上半期が終了ですね。1月までで冬休みに入る岩手競馬にとっては、既にシーズン後半の山場に差し掛かったといったところでしょうか?
4月から盛岡を舞台に放送されてきましたNHK朝の連続テレビ小説『どんど晴れ』も今週で最終回を迎えます。盛岡が舞台と言っても、4月のスタート時にここで予想したとおりそのほとんどがスタジオセットでの撮影。肝心の旅館外観も東京にある某歴史保存建築物を使用ということで、岩手でのロケはごく限られたシーンに終わりましたが、それでも市内の有名どころと遠野市などが何度か画面に登場し、岩手山や小岩井の一本桜は物語の中で登場人物たちの心のバックボーンとなる重要な存在となっていました。
話の方は、いつも明るく前向きな主人公が挫折し、そして立ち直り、また敵対する意地悪な登場人物たちの心を解かして信頼の絆を結び力を合わせてゆくという、ベタな……といったら悪いですが、“王道的”ストーリーとして良く出来ていたのではないでしょうか。スタート時に朝ドラ史上最低と言われた視聴率も回が進むにつれ徐々に上昇し、最近はTV雑誌のランキングを見ても常に上位にランクされるようになっています。
さてこの放送が岩手にとってどんな効果をもたらしたでしょうか?月〜土の朝という放送時間のせいもあってか私のまわりでは意外と見ているという人は少ないのですが、逆に県外で「盛岡といえば今ドラマやってますよね?」と言われることが何度かありました。あとは、小岩井の一本桜のとこに観光客増を見込んで駐車帯を設けたけど今年は桜の花芽が鳥に食べられてダメだったとか、主人公がイジメられていた期間には「盛岡の人は意地悪だ」と思われるのでは?と心配する市民の声が上がったりとか、「おもてなしのこころ」という言葉が静かなブームになっていることとか、、、、あれ?これは『効果』じゃないですね。でも経済効果がいくらだとか、観光客が何%増えたとかは商工会さんにおまかせして、私にとってはこんなふうに朝ドラ関連の話題が出てくるのが楽しかったです。
そうそう、最終話のあたりには再び盛岡ロケで撮影されたさんさ踊りのシーンがあるようですよ。前回さんさが登場したシーンは、県公会堂前の駐車場を使って盛岡さんさ踊りパレードを“再現”したものでしたが(撮影は晩秋に行われたそうで、浴衣を着て踊った出演者やエキストラさんたちは寒くて大変だったでしょうね)、今度のは8月の本番の中でロケを敢行したホンモノ。あの祭りがどんなふうに画面に映っているのか、皆様お見逃しなく。
(写真はJR東日本の「どんど晴れ」ラッピング車両。快速はまゆり号として、盛岡から遠野経由で釜石・宮古へと一日3往復走っています)
先の日曜日、23日には2歳ダートふたつめの特別戦、「りんどう賞」が行われ、我らがテシオPOG馬からピンクゴールド、バトルアイ、フジプライドの3頭が出走しました。人気はデビュー戦を好タイムで勝ったエイプリルボーイに集まっていましたが、ゴール前、大外を飛ぶように駆け上がってきたのは、前半最後方に控えていたフジプライド!ほとんどの馬を直線の残り半分で交わし、まさに一刀両断の切れ味で最後は2馬身半の差を築いて優勝しました。人気馬が形成したハイペースのおかげとはいえ、本当に見事な末脚。大胆な騎乗で定評のある鞍上・草地保隆騎手も驚くほどでした。ペーパーオーナーの皆さんは現地でご覧になったでしょうか?私は残念ながら、後からオッズパークで見て興奮していました。生で見たかったなぁ〜。
そのほかの出走馬は、ピンクゴールド3着、バトルアイ5着と全馬、掲示板に載りました。そしてこのレースの優勝馬は、11月の重賞・南部駒賞にノミネート。水沢1600mでもあの末脚が生きるのか、とても楽しみになってきましたね。
(文/写真・佐藤 到)
先週は大雨が降ってみたり30度を超える暑さになってみたりと、なんだか変な天気でしたねえ。そのおかげで私の予想もうまくいかず(天気のせいにしておきます。誰に何と言われようともっ)、消化不良な一週間でした。
いやね、ここにも「マツノメガミが逃げる」ってしつこく書いていたじゃないですか。レースの前にコロッと忘れて・・・ねぇ。ここに書いたとおりの5頭で3連複BOXを買っておけば10点で89倍だったのになあ。グス。
対抗はちょっとひねりました。カネショウエリートです。今季の芝3戦、常にボスアミーゴもしくはサイレントステージの後塵を拝している状況ですが、末が切れるタイプではないだけに、距離延長がプラスに働く可能性が大。不来方賞はレースになりませんでしたが、それ以前のレースぶりや血統から考えるとこの距離への対応力「有り」。ハナ奪えれば押し切ってしまうシーンも十分あり得るのでは。
そしてマツリダワルツを3番手に。芝はこなすし距離もOK、盛岡でも小回りの芝は走りやすいタイプ。実績的にはこの馬が最上位といっていいのですが、ただ前走から連闘になる点と57kgの斤量が不安です。今までは最高でも54kgなんですよね。400kgそこそこしかない馬に57kgは・・・。底力を認めても3番手までに留めておきましょう。
だいたいこの3頭だと思うのですが、ヒモとして加えるならサクラアリエルとトーセンサンクスでしょう。サクラアリエルは春先ほどの勢いがない印象ですが、牝馬の上位で活躍してきた実績をかって。トーセンサンクスは転入初戦は全くでしたが、JRA時代には芝しか使っていない馬だし、芝に変わっての変身期待で。
買い目は8枠9番サイレントステージと7枠7番カネショウエリートの連複が大本線。単ならカネショウの頭も考えて裏表で狙いたい。3連単はこの2頭を1・2着にして他は3着付けで勝負。
◇お奨めこの一頭
4R:ウィンエブリー
父の産駒は芝適性高く芝に替わるのは歓迎。であればデビュー戦の内容から中心間違いなし。相手は1と3。