オレノココロが飛躍の足掛かりをつかむ!
2日(土)は重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のオレノココロが優勝。初めての900キロ台を克服し、古馬重賞戦線の主役に名乗り出ました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.インフィニティー 6.1
2.ホリセンショウ 38.4
3.オレノココロ 6.6
4.フクドリ 29.7
5.ニュータカラコマ 2.6
6.コウシュハウンカイ 10.7
7.キタノタイショウ 3.9
8.ホクショウユウキ 21.7
9.トレジャーハンター 22.9
10.フジダイビクトリー 14.2
混迷の古馬戦線を象徴するように、オッズは割れ加減。ただ、全体的には高重量戦での信頼感という観点からニュータカラコマ、キタノタイショウ、インフィニティーなどの実績馬が有利と見られた印象です。これに910キロを課せられたオレノココロが、どう対峙するか。馬場水分1.9%のなか、スタートが切られました。
道中はインフィニティーとホクショウユウキ、ホリセンショウがペースを握りますが、高重量戦だけあって、各馬とも慎重。一進一退の攻防を繰り広げながら、ゆったりと歩を進めます。ほぼ横一線のまま推移しましたが、わずかにインフィニティーとホリセンショウが第2障害に到達。やや遅れて、他馬も並んで障害下にたどり着きました。
最初に動いたのは先行した2頭、インフィニティーとホリセンショウ。しかし、思ったほど馬体は上がらず苦戦を強いられます。その間にコウシュハウンカイ、ホクショウユウキ、ニュータカラコマ、キタノタイショウが仕掛け、他馬も遅れまじと続きます。なかではニュータカラコマが最初に天板に脚をかけましたが、ヒザを折ってしまい仕切り直し。それでも即座に立て直し、先頭で障害を突破します。やや遅れてホクショウユウキ、インフィニティーが続き、オレノココロ、トレジャーハンター、キタノタイショウ、ホリセンショウ、そしてフジダイビクトリーと、各馬が次々と障害を下りていきました。
先頭で障害をクリアしたニュータカラコマでしたが、ヒザ折りの影響もあったのか、その脚どりは鈍く、残り30メートル付近で早くも吸収。代わって先頭に立ったのはオレノココロで、キタノタイショウ、ホクショウユウキも軽快な脚どりでニュータカラコマをかわしていきます。しかし、先頭に立ったオレノココロは、さらにたたみかけるようにして加速。リードを一気に広げて残り10メートルを通過します。そしてゴール線上でいったん脚を止めたものの、余裕は十分。しっかりと立て直し、先頭で荷物を運び切りました。ジワジワと脚を伸ばしたキタノタイショウが2着。3着争いが激戦で、3番手を進んでいたホクショウユウキはゴール手前でストップ。いったんフジダイビクトリーとインフィニティーにかわされましたが、今度は2頭がゴール寸前で脚を止めてしまいます。その隙にホクショウユウキが滑り込み、3着を確保しました。
前走のオープンこそ5着に敗れたオレノココロでしたが、ドリームエイジカップ制覇の勢いは止まっていませんでした。なにより900キロ台の重量を克服できたのは収穫で、ばんえい記念も含めた今後の重賞戦線でも注目の存在となるでしょう。
キタノタイショウは前走のオープンに続く2着で、復調気配がうかがえます。昨シーズンのばんえい記念を制していることからも、パワー勝負は望むところ。そう簡単に王座を明け渡すことはないでしょう。
3着のホクショウユウキも地力強化は明らか。昨季の岩見沢記念以来となるタイトル奪取も、十分に期待できそうです。
鈴木恵介騎手「高重量で、しかもハンデを背負っていたので、馬の息を見ながらレースを進めました。午前中に降った雪は恵みでしたね。第2障害でヒザをついてしまいましたが、天板近くまで上がっていたので持ち直すことができました。910キロを引っ張っているわりには、かなり力強く歩いてくれたと思います。ゴール前に止まってしまいましたが、あそこまで行けば反応もしてくれると思ったので落ち着いて立て直しました」