ばんえい競馬情報局とは?

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2009年8月 アーカイブ

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今週の見どころ(8/29〜8/31)

2009年8月28日(金)

 8月29日(土)、30日(日)は発走予定時刻が普段より繰り上がり、第1レース13:00、メイン第11レース18:15、最終第12レース18:50となっておりますのでご注意ください。
 29日には十勝地方の夏をしめくくる道新十勝川花火大会が行われます。19:00打ち上げ開始予定で、最終レース後に帯広競馬場からもご覧いただけますので、ぜひばんえい競馬とあわせてお楽しみください。

 8月29日(土)のメイン第11レースに道新十勝川花火大会特別(オープン混合・18:15発走予定)が行われます。
 オープン勢は近走走りに精彩を欠く馬が多く、ハンデ的にも450万円条件馬が優勢。なかでも中心視したいのはホッカイヒカルです。テンにおかれるのは相変わらずですが、それを補えるだけの決め手があります。障害に不安を抱える馬が多い組み合わせだけに、先行勢から離されても第2障害で追いつき、きっちり差し切ってくれそうです。
 キングシャープは前々走の450万円未満決勝混合で約11カ月ぶりの白星をマーク。差して届かないことが多いものの、安定感ではこちらのほうが上です。長くいい脚が使えるコマタイショウ、実績上位のヨコハマイサムも争覇圏でしょう。
 オープン勢からはペガサスプリティー。極端に馬場が軽くなったときの逃げ残りに警戒が必要です。

 8月30日(日)のメイン第11レースは見て来て音更!東士幌ばん曳記念(オープン・18:15発走予定)ナリタボブサップホクショウダイヤギャンブラークインがそれぞれ5キロのハンデを課せられました。
 ここは前走ばんえいグランプリで4着に健闘したニシキユウに期待します。不向きな高重量戦で強豪相手でしたが、最初に仕掛けて見せ場をつくりました。先行力と障害力ではオープン牝馬でも屈指の存在。第2障害を越えてからの踏ん張りが課題ですが、相手と荷物が軽くなるここは勝利のチャンスといえそうです。
 まともなら実績的にナリタボブサップが圧勝してもおかしくない相手関係ですが、8月10日のオープン特別を出走取消、ばんえいグランプリを回避とこのところリズムに乗れていない印象。加えて馬体も減少傾向だけに、強気にはなれません。
 ほか、ばんえいグランプリ8着は実力的に負け過ぎのスーパークリントン、トップハンデは心配も差し脚堅実なホクショウダイヤ、好調を維持しているギャンブラークインも有力でしょう。

  8月31日(月)のメイン第11レースはらわんぶき特別(450万円未満・20:00発走予定)
 前開催の麦穂賞(450万円未満)は上位人気馬総崩れで波乱の結果となりました。その立役者となったのがギンガリュウセイ。第2障害をひと腰先頭で越えるとそのまま押し切りました。今回は前走よりも馬場が落ち着きそうで、メンバーもほぼ同じ。負担重量も据え置きだけに引き続き上位進出の期待が高まります。
 これに立ちはだかるのがニシキダイジン。前開催はばんえいグランプリを使われて僅差3着に入りました。こちらも重馬場は歓迎のタイプで、テンの速さとパワーでは負けていません。
 ホクトキングは麦穂賞では第2障害で体勢を崩し8着も、もともとは障害巧者だけに立て直してくるはず。同7着だったハマナカキングも実績的に巻き返しの可能性十分です。

馬券おやじは今日も行く(第55回) 古林英一

2009年8月26日(水)

未来の競馬場のあり方

 全国津々浦々のばんえいファンのみなさま、残暑お見舞い申し上げます。といいながら、北海道はすでに秋にはいった感があります。

 8月20日、帯広市にあるとかちプラザにおいて、NPO法人とかち馬文化を支える会が主催した「未来の帯広競馬場デザイン・コンクール」審査会が開催されました。コンテストへの応募は20件あまりあったそうですが、そのうち事前審査を通過した優秀作品5件のプレゼンテーションが当日の審査会でおこなわれ、グランプリ、準グランプリ、市民賞が選ばれました。

 当日プレゼンテーションがおこなわれた優秀作品は、以下の5作品でした(発表順)。

(1)上田ヨセフ氏
  「十勝の真ん中帯広競馬場」

(2)河口晋一氏
  「最強の集客施設」

(3)十勝馬事振興会青年部会・宝田浩二氏
  「未来の帯広競馬場」

(4)帯広畜産大学輓曳研究会・大江史晃氏
  「未来のばんえい・帯広競馬場構想」

(5)夢希掴(ゆめきかく)・堀内康秀氏
  「命を担う本拠地確立化プロジェクト」

 小生はタイムキーパーということで、発表中に時間を知らせるベルを鳴らす係を担当しました。学会発表などでは何度も経験があるのですが、時間を厳守してもらいたいという気持ちと、例え規定時間を多少オーバーしても十分発表してもらいたいという気持ちとが葛藤し、案外気を使う役割なんですよ、これが。学会発表のときなら、時間厳守を結構強く訴えます。ここだけの話、といいつつこんな場で書いてしまえばここだけの話にはなりませんが、総じて学者(特に中高年の人文社会系の学者)は発表時間を無視してだらだら話す人が多いんですよ。学校の先生はとかく話が長いっ!…と天に唾する小生。ところが、今回は皆さん、時間を極めて厳格に守っていただいたのでほんとに助かりました。

 予定外だったのが、審査委員による審査。当初20分くらいを予定していたのですが、これが30分を超える白熱した審査になりました。審査委員は金山紀久氏(帯広畜産大学教授)を委員長に、秋元和夫氏(十勝信金地域経済振興部)、絲山秋子氏(作家)、黒田栄継氏(十勝地区農協青年部協議会)、笹川良子(帯広消費者協会)、藤岡賢(帯広青年会議所)、そしてNPOとかち馬文化を支える会理事長・柏村文郎氏(帯広畜産大学)の7名。小生は審査の現場にいなかったので内容は知らないのですが、後でちらりと聞いたところ、審査委員の方々はまことに熱心に議論をされていたようです。

 で、グランプリには(4)の帯広畜産大学輓曳研究会の作品が、そして準グランプリには(3)の十勝馬事振興会青年部の作品が選ばれました。(3)の作品は当日会場に集まった人たちの投票で決める市民賞もあわせて獲得しました。詳細については、近日中にとかち馬文化を支える会のブログに掲載を予定しております(現在は速報が掲載されてます)。

 わが国の競馬の歴史をみると、街のなかにあった競馬場が郊外に追いやられ、そして馬券の発売低落によって廃止に追い込まれたという事例が多々あります。競馬なんぞは健全な市民がやるものじゃないという偏見は未だ根強いものがあります。最近でも、某場外馬券発売所設置をめぐる地元説明会の場で、地元地区のある人が「馬券発売所が出来るとクオリティーの高くない人が来る」などと発言したケースがあります。確かに、小生のクオリティーが高いかといえばまあ高くはないですわな。しかし、人間の評価にクオリティーなんていう表現が使われるとは知りませんでした。全国の馬券好きのみなさん、ちょっとムカッとしません? 実名をあげて、全国の競馬ファンに、いやがらせ、いや、抗議のFAXを送る運動を呼びかけようかとさえ思いましたが、小生はクオリティーは高くないけど、まあええ年した大人なのでそんなことはしませんでしたけど。

 馬・競馬を、もちろん馬券も含めて幅広く市民の文化・娯楽として定着させようという意識がこれまで殆どの地方競馬の主催者になかったことは大きな問題だと小生は思っております。ばんえい競馬の存続はこれまでの競馬のあり方を変える契機になったように思います。競馬と競馬場のあり方について、帯広市も真剣に考えているようです。今回のコンテストが競馬と競馬場を地域の共有資源として考えるきっかけになればいいなと、馬券おやぢの小生はしみじみ思うのであります。

 コンテストの後、審査委員をつとめてくれた絲山秋子さんを囲んだ飲み会が競馬場内のリッキー小屋でありました。何でリッキー小屋だったのかというと、絲山さんが競馬場内にテントを張って宿泊したからです。何でも、全国を「一人キャンプ」をして回っているのだそうです。あいにくの大雨のなか、無事に朝を迎えられたのでしょうか? ちなみに、絲山さんって、とっても面白いおねえさまでした。

今週の見どころ(8/22〜8/24)

2009年8月21日(金)

 8月23日(日)のメイン麦穂賞(450万円未満)は大井競馬場はじめ南関東の各競馬場、場外でも発売があります。オープン入りをうかがう好調馬たちの一戦。お近くの施設でばんえい競馬をお楽しみください。

 8月22日(土)のメイン第11レースに夕焼特別(270万円未満・20:00発走予定)が行われます。
 近3回の同条件特別で2、2、3着と安定した成績を残しているライデンヒーローに注目します。他馬に競りかけられると走りがチグハグになるのが弱点。とはいえ相変わらず障害は安定しているだけに、ここも早めに第2障害を越えられれば、大崩れは考えにくいでしょう。連軸の期待がかかります。
 この条件の安定勢力スギノディアスや、目下2連勝のアサヒセンショウも侮れない存在。一瞬の脚が武器のマックスセンプーも好位につけられれば上位をうかがう存在です。

 8月23日(日)のメイン第11レースは麦穂賞(450万円未満・20:00発走予定)
 ギンガリュウセイはこのクラス初戦となった5月9日の特別戦(馬場水分2.3%)を快勝するも、その後は9、6、10着と苦戦続き。オープン経験馬が相手だったことに加え、軽馬場での速いペースに対応できなかったことが敗因でしょう。しかし前走JRAジョッキーDAY特別では馬場水分は引き続き高め(5.3%)でしたが、馬場改修の影響か流れが落ち着いたことで、無理なく追走でき4着に上昇。今回は前走と同等かそれ以上に重い馬場が予想され、この馬の障害力が生かせる展開が見込めそう。さらなる上位進出が期待できそうです。
 決め手比べになれば負けないバンゼン、JRAジョッキーDAY特別1、2着のニシキセンプーホクトキングや、昇級初戦も実績上位のトウリュウ、好調を持続しているハマナカキングも有力でしょう。

 この日の第10レースに2歳牝馬オープンによるいちい賞が組まれています。ハンデ差なしの全馬510キロが物語るように実力拮抗の一戦です。
 ここはデビューから1、2、1着とパーフェクト連対のホクショウシャネルに期待。長くいい脚が使えるタイプで、2歳A-3での勝利はメンバー中で最上位の実績です。
 デビュー前から素質を評価されていたベツカイローズ(昨年の全道祭典ばんば1歳馬決勝大会・雌馬の部で優勝)、勝ち星は1つだけですが、2歳A-2で牡馬と互角に渡り合っているメンコイワタシが相手でしょう。

  8月24日(月)のメイン第11レースに風鈴特別(180万円未満・20:00発走予定)が行われます。
 この条件で5連勝中のキングファラオに注目。前走の180万円未満決勝はホクトタイガーの逃げ切りが濃厚かと思われましたが、離れた3番手から、はかったような差し切り勝ち。今回はこの条件の特別初挑戦で負担重量もトップハンデの685キロですが、逆らう手はありません。
 惜しくも勝ち星を逃したホクトタイガーは1歳差の兄シベチャタイガーと同様、障害力が持ち味。キングファラオとのハンデ差が前走よりさらに10キロひらくことで逆転も視野に入ります。
 出走10頭中8頭が減量特典のある3、4歳馬だけにハイペースは必至。流れに乗れればカネタマルの末脚がハマる可能性もありそうです。

8/16ばんえいグランプリ回顧

2009年8月17日(月)

フクイズミ横綱相撲で重賞7勝目!

 16日は重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上、ファン選抜)が行われ、単勝1.8倍の圧倒的人気に推されたフクイズミが優勝。旭川記念に続く今季重賞2勝目、通算での重賞7勝目を挙げました。

 4.1%の馬場水分はともかく、さすがに高重量戦だけあって第1障害から各馬がばらつく展開。ニシキダイジンが主導権を握り、スーパークリントン、ニシキユウ、カネサブラックあたりが先団を形成した状態で、第2障害を迎えました。
 各馬が揃いきらないなか、ニシキユウが早くも登坂を開始。カネサブラック、ニシキダイジン、スーパークリントンも続いて天板近くまで上がりました。ここで動いたのがフクイズミで、ひと腰で荷物を上げきると、先頭で障害をクリアしたニシキユウに1馬身ほどの差で続きました。ニシキダイジンがほぼ並んで3番手、カネサブラックは少し遅れて4番手から。
 フクイズミは残り30メートル付近で先頭に立つと、従来の爆発的な伸びこそありませんが、確実な末脚を披露。ニシキユウを突き放し、追いすがるニシキダイジンを残り20メートルで振り切ると、猛追してきたカネサブラックを完封。まさに横綱相撲で先頭ゴールを果たしました。2着はカネサブラックで松井浩文厩舎のワンツーフィニッシュ。3着にはニシキダイジンが粘り込みました。

 旭川記念に引き続き、抜群の登坂を見せたフクイズミ。障害の安定ぶりが成績に直結しており、8歳にして一皮むけた印象です。高重量戦の実績からも、さらなるタイトル奪取はもちろん、昨季のばんえい記念終了時に「来年はフクイズミも挑戦させる」と松井浩文調教師が明言しただけに、頂点奪取の可能性も十分でしょう。
 カネサブラックが2着で、松井浩文厩舎は旭川記念(フクイズミ・ホクショウダイヤ)、北斗賞(カネサブラック・ホクショウダイヤ)に続く今季3度目の重賞ワンツーフィニッシュ。スターホースが揃っているとはいえ、それらを毎回上位に送り込むことは並大抵のことではないでしょう。今後も松井厩舎から目が離せません。

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尾ヶ瀬馨騎手「人気投票で1位だったし、これだけの馬ですからプレッシャーは相当ありました。結果を出せてホッとしています。高重量だけに流れも落ち着いたので、フクイズミの展開になってくれましたね。第2障害を下りた時点でイケるなと思いました」

8/16ばんえいグランプリ予想 矢野吉彦

2009年8月16日(日)

勝負気配? スーパークリントン

 お盆休みは地方競馬にとっての書き入れ時。高速道路料金の上限が1000円になっていることですし、みなさんぜひ地方競馬、そして、ばんえい競馬へ。16日は真夏のビッグレース、ばんえいグランプリです!
 去年は、単勝8番人気のニシキダイジンが優勝。2着には最低人気のスターエンジェルが入り、馬単10万円超の大波乱となったレース。今回は牡馬の大将カネサブラックと女傑フクイズミに人気が集まりそうです。この2頭がコケると去年のような大波乱になるはずですが、そういうことはあるんでしょうか?
 まずカネサブラック。馬場水分7.4%の前走・北斗賞は800キロのソリを曳いて快勝しましたが、4.6%で780キロの前々走・旭川記念では1番人気を裏切っています。今回の馬場は前々走に近い状態になりそう。トップハンデの820キロを曳くだけに、軽ハンデの馬が前で引っ張る展開になると、前々走のようにモタつくことも考えられます。
 一方のフクイズミ。10日の十勝川特別では「やっぱり強いなぁ」と思わせましたが、第2障害にもうひと腰かかっていたら、追い込みも届かず、だったかもしれません。今回、790キロのソリで第2障害越えに手間取るようなことがあれば、こちらも去年のような結果(僅差の3着)になってしまう恐れはあります。
 じゃぁ何が来るの?ってことになりますね。ここへ来て着実に調子を上げているスーパークリントンは、これまでの実績から言って大駆けがあっても何の不思議もないはずですよ。去年は、ばんえい記念の後、4〜6月に5戦して夏は休養。しかし今年は、ばんえい記念の後、4〜5月に3戦しただけで6月に一息入れ、7月から復帰。今回が叩き4走目です。勝負気配を感じませんか?
 目下絶好調のホクショウダイヤも有力候補です。ただし、800キロを超える重量では今ひとつ実績不足。3走前の北斗賞は軽馬場が味方したような気もします。ここは試金石。今が充実期と考えれば、この重量をこなしてもおかしくないので押さえておきます。
 斎藤さん、山崎さんが本命フクイズミの対抗に推しているニシキダイジンは、7月末の馬場改修後も苦戦を強いられている1コースに入ったのが不安材料。去年はまるで人気がなかったからこその勝利でしたから、2年続けてというのはいかがなものか、とも思うので、ここは無印とさせていただきます。
 大穴なら、前走の十勝川特別で久々に積極的なレースを見せたニシキユウかもしれません。でも、この重量で前走の再現というのはちょっと難しそう。ここまで手を広げるわけにもいかないので、これも切っちゃいましょう。
 では結論。フクイズミ、カネサブラック、スーパークリントン、ホクショウダイヤの馬複ボックス。フクイズミとカネサブラックの組み合わせは、当たって損にならないように買い足しておいて、その他の組み合わせで儲かるようにします。

 16日、私は須田鷹雄サンとAiba札幌駅前で場立ち予想会をやります。当日昼に行われるJRAのクイーンSと、ばんえいグランプリの両方の馬券をご購入いただいた方を対象にしたプレゼント抽選会を実施しますので、このコラムをご覧のばんえい競馬ファンのみなさん、ぜひお知り合いのJRAファンを札幌競馬場やウインズ札幌などから、Aiba札幌に足を運んでもらえるよう、呼びかけてください!
 では、今回はこのへんで。

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