フクイズミ横綱相撲で重賞7勝目!
16日は重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上、ファン選抜)が行われ、単勝1.8倍の圧倒的人気に推されたフクイズミが優勝。旭川記念に続く今季重賞2勝目、通算での重賞7勝目を挙げました。
4.1%の馬場水分はともかく、さすがに高重量戦だけあって第1障害から各馬がばらつく展開。ニシキダイジンが主導権を握り、スーパークリントン、ニシキユウ、カネサブラックあたりが先団を形成した状態で、第2障害を迎えました。
各馬が揃いきらないなか、ニシキユウが早くも登坂を開始。カネサブラック、ニシキダイジン、スーパークリントンも続いて天板近くまで上がりました。ここで動いたのがフクイズミで、ひと腰で荷物を上げきると、先頭で障害をクリアしたニシキユウに1馬身ほどの差で続きました。ニシキダイジンがほぼ並んで3番手、カネサブラックは少し遅れて4番手から。
フクイズミは残り30メートル付近で先頭に立つと、従来の爆発的な伸びこそありませんが、確実な末脚を披露。ニシキユウを突き放し、追いすがるニシキダイジンを残り20メートルで振り切ると、猛追してきたカネサブラックを完封。まさに横綱相撲で先頭ゴールを果たしました。2着はカネサブラックで松井浩文厩舎のワンツーフィニッシュ。3着にはニシキダイジンが粘り込みました。
旭川記念に引き続き、抜群の登坂を見せたフクイズミ。障害の安定ぶりが成績に直結しており、8歳にして一皮むけた印象です。高重量戦の実績からも、さらなるタイトル奪取はもちろん、昨季のばんえい記念終了時に「来年はフクイズミも挑戦させる」と松井浩文調教師が明言しただけに、頂点奪取の可能性も十分でしょう。
カネサブラックが2着で、松井浩文厩舎は旭川記念(フクイズミ・ホクショウダイヤ)、北斗賞(カネサブラック・ホクショウダイヤ)に続く今季3度目の重賞ワンツーフィニッシュ。スターホースが揃っているとはいえ、それらを毎回上位に送り込むことは並大抵のことではないでしょう。今後も松井厩舎から目が離せません。
尾ヶ瀬馨騎手「人気投票で1位だったし、これだけの馬ですからプレッシャーは相当ありました。結果を出せてホッとしています。高重量だけに流れも落ち着いたので、フクイズミの展開になってくれましたね。第2障害を下りた時点でイケるなと思いました」