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2007年6月 アーカイブ

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6/24旭川記念予想 斎藤修

新王者トモエパワーが貫禄を見せる

 昨シーズンまでの旭王冠賞の位置づけで行われる旭川記念。これで、ばんえい記念は別として、4市名で行われる古馬最高峰の重賞がすべて「記念」レースとなった。

 で、いきなり結論。今回馬券の対象となりそうなのは、ミサイルテンリュウ、タケタカラニシキ、フクイズミ、トモエパワーの4頭。
 どれを中心にするかとても悩ましいところだが、ここは昨シーズンのばんえい記念を制して新王者となったトモエパワーの貫禄に期待しよう。ここ3戦は見せ場なく敗れているが、ばんえい十勝オッズパーク杯では最後に追い込んでの2着。このときより基本重量が20キロ重い760キロとなった。このくらいの重量になれば、パワーに勝るこの馬の出番だろう。
 相手はさらに悩む。ミサイルテンリュウは今シーズン3戦目。ここに備えて万全を期しているならあっさりの場面もあるだろう。
 フクイズミは今季初戦。昨シーズンも始動は6月で、その初戦のオープン混合を勝っている。十分に仕上がっていれば一気の差し切りがあってもおかしくない。ちなみに昨シーズンの初戦では、2着トモエパワーに10秒近くの差をつけて勝っていた。ここは思い切ってフクイズミを相手にしてみたい。
 狙っておもしろそうなのがタケタカラニシキ。ここ2戦はまったくの圏外だが、ばんえい十勝オッズパーク杯では、2番手で障害を越え、あわやカネサブラックを差し切ろうかという勢いだった。最後はゴール寸前で止まってトモエパワーに差されたが、展開次第ではおもしろそう。
 カネサブラックは、プラス10キロが難点。昨シーズンも早い時期に賞金を稼いでしまったため、同世代相手の銀河賞、ポプラ賞ではいずれも単勝1番人気に支持されながら、重量に苦しみ馬券にはからめなかった。
 スパークリントンは前走シルバーカップで今季初勝利を挙げたが、それまでの内容がよくないため今回は見送る。
 ◎トモエパワー
 ○フクイズミ
 ▲タケタカラニシキ
 △ミサイルテンリュウ

6/24旭川記念プレビュー

 6月24日(日)のメイン第11レースは重賞旭川記念(3歳以上オープン)。ナイトレース初の古馬重賞となるこのレースは、昨季まで行われていた旭王冠賞が改称されたもの。牝馬4頭を含む10頭が出走し、好レースが期待されます。
 注目はスーパークリントン。馬場水分5.6%のレーシングカップ(6着)から、同0.7%のシルバーカップで変わり身を見せ1着となりました。レーシングカップで先着を許したとはいえ、カネサブラックトカチプリティーナリタボブサップらとは5秒以内の差。今回も、勝った前走同様重い馬場になりそうで、その再現を狙います。
 トモエパワーは負担重量は重いほうが良いタイプで、今回の760キロはプラス材料。逆に、トップハンデ770キロを曳くカネサブラックは、770キロ以上のレースでは過去3戦、いずれも馬券外に敗れており、今回は試金石となる一戦です。
 出走メンバー中最多の14勝を帯広で挙げているナリタボブサップ、先行して自慢の登坂力にかけるミサイルテンリュウなども有力。牝馬では、今季初出走となりますが、今年3月に重賞チャンピオンカップを制しているフクイズミに期待したいところです。

出走表はこちら

【参考レース】
4/30 ばんえい十勝オッズパーク杯(勝ち馬:カネサブラック)
5/27 レーシングカップ(3着:カネサブラック)
6/10 シルバーカップ(勝ち馬:スーパークリントン)

※映像はこちら。またこれらを含めた2カ月前までの映像はすべてオッズパークにてご覧いただけます。

今週の見どころ(6/23~25)

2007年6月22日(金)

 先週よりスタートしたばんえい競馬ナイトレース。その開催初日6月16(土)には、前年同日に比べ約3.6倍となる2424人が競馬場を訪れました。
 翌17日(日)も2377人が訪れ、また、売り上げ金額も今季4回目の1億円突破となるなど大盛況だったようです。
 今週は24日(日)に、ナイトレース初となる古馬重賞旭川記念が行われ、さらなる盛り上がりが期待されます。

 6月23日(土)のメイン第11レースはムーンライト特別(混合700万円未満)です。
 中心は、前走同条件で今季2勝目を挙げたアローコマンダー。重賞・柏林賞2着のホクショウダイヤとは、5月14日の青葉特別(600万円未満)でも対戦し、0秒3差の2着に退けています。今回も負担重量10キロ差は変わらずなので、引き続き期待できるでしょう。
 今季未勝利もオープンで2着2回のあるヤマノミント、前回の勝利で600万円クラスへ昇級したハマナカキング、今季に入ってから700万円未満で掲示板を外していないトカチタカラ、前走700万円未満9着からの巻き返しを図るギャンブラークインなども有力です。

 6月24日(日)のメイン第11レースは重賞旭川記念(3歳以上オープン)。このレースについては別掲の旭川記念プレビューをご覧ください。

 6月25日(月)のメイン第11レースはせせらぎ特別(混合360万円未満)です。
 メダマは、220万円未満に編入されてから数戦は苦戦が続きました。しかし今年2月にこのクラス初勝利を挙げてからは、掲示板を外したのは1度だけと安定した成績を保っています。前走4歳360万円未満快勝の勢いでここでも好走を期待したいところです。
 360万円未満でここ2戦、2連対と調子を上げてきているコトブキライアン、5月20日の300万円未満でメダマを破っているコマローレンス、前走300万円未満での末脚が圧巻だったブライトダンサー、一発を狙うヤマトライデンなども出走し、混戦模様となりました。

レース回顧(6/16~6/18)

2007年6月19日(火)

 16日(土)のメインレースはじゃらんカップ(3歳以上オープン)。ここは断然人気に推されたエビスオウジャが優勝して、今季3勝目を挙げました。
 道中は例によってニシキダイジンが馬群をコントロール。第2障害にも真っ先に挑みましたが、やや遅れて仕掛けたエビスオウジャがあっさり先頭クリア。その後もきっちり末脚を伸ばしたエビスオウジャはみるみる後続を突き放し、2着に20秒以上の差を付ける大楽勝を演じました。2着争いは2、3番手で障害を下りたニシキダイジンとスーパーロイヤルの争いとなり、ゴール前まで抜きつ抜かれつの大接戦。結果0秒3差でニシキダイジンに軍配が上がり、3着にスーパーロイヤルとなりました。

 17日(日)は重賞の黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、エリザベスライデンが優勝しました。このレースの詳細は別掲の黒ユリ賞回顧をご覧ください。

 18日(月)には楽天競馬特別(3歳以上混合360万円未満)が行われました。このレースを制したのはキングシャープ。今季は250万クラスまで降級しましたが、重賞ウイナーの格の違いを見せつけ、4戦3勝の好成績を残しています。
 道中はホクショウドラゴンとタケノホウシュウが引っ張り、縦に長い展開。第2障害もこの2頭が早めに仕掛けましたが苦戦を強いられ、トップ通過はミスターセンプー。キングシャープ、ホクショウドラゴンと続いていきました。完全にこの3頭の争いとなり、なかでもキングシャープがジリジリ追い上げると、残り20メートル付近で先頭へ。そのまま追いすがる他馬を振り切り、先頭でゴールを果たしました。2着にはミスターセンプーが粘り、いまひとつ決め手を欠いたホクショウドラゴンが3着。6連勝中だったタケノホウシュウは障害で苦戦し、4着に敗れました。

映像はこちら。またこれらを含めた4月以降の映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

6/17黒ユリ賞回顧

2007年6月18日(月)

エリザベスライデン3歳春の女王に

 17日(日)は、ばんえいナイター初となる重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、1番人気のエリザベスライデンが優勝。今季の好調ぶりを証明するレースを見せ、3歳牝馬の一冠を奪取しました。

 道中は横一線の状態で進み、ややスローペース。各馬とも主張することなく、一団のまま第2障害を迎えました。
 エリザベスライデンが積極的に仕掛けると、後続も即座に登坂開始。しかし楽に天板に脚をかけたエリザベスライデンが、これをひと腰でクリア。アグリタカラも差なく続き、プリンセスミント、ダイヤローズあたりも圏内で障害を越えていきました。
 しかし、そこからはエリザベスライデンの独壇場。楽な手ごたえのまま脚を伸ばすと、後続を置き去りにしてゴールへ一直線。その脚いろは最後まで衰えず、結局2着に10秒以上の差を付ける大楽勝を演じました。
 後続は、残り30メートル付近で2番手に上がったダイヤローズがリードを保っていましたが、ゴール寸前で止まってしまい万事休す。各馬が一斉に襲いかかり、障害5、6番手から追い込んだヒカルアサヒが、苦しみながらも2着入線。好位追走も終いに伸びきれなかったアグリタカラが3着を確保しました。
 2番人気のプリンセスモモは障害7、8番手からよく追い込み、2着はあるかと思われましたが、最後に力尽きてゴール線上でストップ。立て直しに時間がかかり、結局7着に敗れました。

 エリザベスライデンは、これで今季6戦3勝。実績としては南北海道産駒特別で2着、いちい賞で4番人気5着といったものが目立つ程度でしたが、牝馬三冠の初戦で堂々の1番人気、そしてそれに応える快勝と、一躍この世代のトップクラスに駆け上がった印象。登坂力、そして終いの脚も堅実で、今後もこの世代を代表する牝馬として活躍してくれることでしょう。

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